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日本初「勇気ある監査役大賞」「勇気ある通報者大賞」を発表:企業ガバナンスフォーラム2012にて

2012年11月20日

日本マネジメント総合研究所

日本初の「勇気ある監査役大賞」「勇気ある通報者大賞」がついに発表
2012年11月19日(月)企業ガバナンスフォーラム2012にて
日本マネジメント総合研究所による特別企画・運営による

報道機関各位

この度、日本初の「勇気ある監査役大賞」「勇気ある通報者大賞」を
下記フォーラムの日本マネジメント総合研究所による特別企画・運営
にて発表致しました。

主催:(社)日本経営協会  全面協力:日本マネジメント総合研究所
企業ガバナンスフォーラム2012
2012年11月19日(月)15:00〜17:00特別企画枠
於: ホテルグランドヒル市ヶ谷 瑠璃の間

15:00〜17:00 クロージングセッション
大賞発表・特別パネル討論 企画推進:
 日本マネジメント総合研究所 理事長 戸村智憲
【大賞発表・講話】15:00〜15:45
 プレゼンター・話題提供者:戸村智憲
【特別パネルディスカッション】16:00〜17:00
 パネラー&コーディネーター: 戸村智憲
 パネラー: 日本大学大学院グローバル・ビジネス研究科教授 
       (元)世界銀行グループMIGA長官大蔵省国際金融局次長
       井川紀道 氏
 パネラー&選考アドバイザー: ダイヤル・サービス株式会社 代表取締役
                今野由梨 氏
 パネラー&選考アドバイザー: MTRC技術経営研究センター所長 技術士
               (元)三菱化学MKV常勤監査役  松井武久 氏
 選考アドバイザー: 京都監査法人パートナー 公認会計士  山田善隆 氏


【大賞発表】


 「勇気ある監査役大賞」: 株式会社トライアイズ (元)監査役 古川孝宏 氏


(選考理由:選考アドバイザーより)
 同氏は、同氏の監査をめぐる経営陣との対立に関連して2009年3月に監査役会の
 監査報告への付記意見の記載を求めたもののその主張が反映されなかったことから、
 株主総会の決議取消訴訟を提起したところ、2009年10月の臨時株主総会において
 任務懈怠等を理由として監査役を解任された。その後、詳細な経緯は公表されて
 いないが、本年6月に会社は当時の臨時株主総会招集通知やその他の公表資料等の
 記載事項の撤回と同氏に対する名誉毀損に関するお詫びを公表するに至った。
 同氏の監査役としての行動は、下記の点で本賞の趣旨に合致した勇気ある行動と
 考えられる:
 ・監査役の職務執行をめぐる取締役等との対立に際して監査役が法的手段等を
  行使してまでその正当性を主張しようとすることは当時において極めてまれで
  あったこと
 ・本年6月の会社によるお詫び文の公表は、同氏が監査役を解任された後も自身の
  業務の正当性を主張し続けた結果であると考えられ、一連の議論を通じて監査
  役のあり方に対して一石を投じる結果になったと認められること



 「勇気ある通報者大賞」: オリンパス株式会社 社員 浜田正晴 氏


 (選考理由:選考アドバイザーより)
 同氏は、2007年に勤務先の上司が取引先から社員を相次いで引き抜こうとしたこ
 とについて社内の「コンプライアンス室」に内部通報を行った結果、配置転換等
 の不利益な処遇を受けたとして勤務先を提訴し、配置転換の無効確認等を求めて
 いた。同氏は2010年1月の一審判決では敗訴したものの、その後の2011年8月に
 高裁控訴審で勝訴し、本年7月の最高裁の上告棄却により高裁の勝訴判決が確定
 した。同氏の当初の通報行為及びその後の裁判をめぐる行動は、下記の点で本賞
 の趣旨に合致した勇気ある行動と考えられる:
 ・同氏が問題と考えた上司の行為について、社内の自浄作用による問題解決を
  期待して社内の内部通報(ホットライン)制度を選択したこと
 ・配置転換等の処遇を受けた後も、勤務を継続しながら裁判の場で争う姿勢を
  貫いてきたこと


【企画に込めた思いとおことわり】

オリンパスや大王製紙をはじめ、各種不祥事が相次ぐ中、監査役としてなすべき
対応をとったり、内部通報者・告発者として不正を是正しようとしたりしても、
往々にして正しいことを行った者の方が、企業や組織からしっぺ返しをされたり
社会から疎外されがちであったりします。

正しいことを行った者に対し、不正を行っている者が、監査心理学における
「加害者と被害者の入れ替わり」が起こり、不正を正す監査指摘・是正行為や
内部通報・内部告発を行った者の方が「裏切り者」や「密告者」としてあたかも
「加害者」であるかのように、そして、不正を行っている者の方が「被害者」
であるかのように装われることがあります。

米国の不正請求防止法のような、通報者に報奨金を与えて正しい行動に対する
一定の報いがあれば生活資金にも困らないでしょうが、日本ではそのような
報奨金制度はなく、会社からも社会からも疎外され、正しいことを行おうとす
る風土が育まれないことを危惧されます。

そこで、本企画では、報奨金のような実利を差し上げられなくとも、正しい
ことを身の危険や生活の危機に直面されたとしても貫かれている方々・企業
などに対し、社会的に応援するメッセージを届け、少しでも社会風土を変え
ていくきっかけになればと願って企画・開催させて頂くこととしました。

この「勇気ある監査役大賞」「勇気ある通報者大賞」は、選考された方や
団体などの過去の隠された事実があった場合や今後の健全性を担保・確証
あるいは健全であり続けると保証するものではありません。

「勇気ある監査役大賞」「勇気ある通報者大賞」の選考の参考ガイド
・私利私欲からではない勇気ある言動・通報・告発かどうか
・被害者や社会など誰かの役に立っているかどうか
・売名行為や意趣返しとしての言動・通報・告発になっていないか
・正義を成すにもその成し方が正しいかどうか などに沿って選定

選考アドバイザーの方々から日本マネジメント総合研究所にご推薦頂いた
中から、正しさを求めて勇気を出された方々を社会に応援する上で最適で
はないかと思われる方や団体を選考致しました。

必ずしも、問題・事件などの報道の大きさやインパクトの大小で決まる
ものではありません。また、通報の権利や監査役の権利の濫用をあおる
ものでもありません。

ここでの大賞発表は、日本における全ての監査役・通報者の活動を網羅的に
把握したものではなく、主に公表された情報を基にしています。したがって、
「名もなき戦士」のように表に現れてきていない正しさへ向けた争議に当た
られている方々がいらっしゃるであろうことと、その方々への応援も併せて
お届けできればと思います。

今後、大賞発表などの活動を続けていける際には、より合理的・機能的な
選考過程と十分な調査・準備期間を設けて進めていければと思っております。

しかし、戸村の思いとして、企業・団体に媚びるような大賞であったり、
いたずらにあおるような大賞であることではなく内部自治・統治体の中での
自浄作用を高める上で大切な取り組みを社会としてまっとうに評価していけ
ればと願っております。
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