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世界初のジンベエザメ繁殖に向け始動

2012年12月27日

沖縄美ら海水族館

世界初のジンベエザメ繁殖に向け始動

 沖縄美ら海水族館(沖縄県本部町)は、飼育する3匹のジンベエザメの中で最大個体であるオスのジンタ(全長8.5m)が、飼育期間17年(確認当時。現在17年9ヶ月)を経て、飼育下における世界初の性成熟に達したことを確認しました。
 そこで、世界初の「飼育下におけるジンベエザメの繁殖」を目指した具体的取り組みとして、10月22日・23日にジンベエザメの個体入れ替えを行い、成功しましたのでお知らせいたします。

【入れ替え作業について】
 館内で飼育されているジンベエザメの大きさ、個体間のバランス、繁殖の可能性を考慮し、平成24年10月22日、ジンタに次ぐ大型のオス個体(7.5m)を海上イケスへ搬出し、翌23日にはイケスで飼育されていた全長6.7mのメス個体を館内へ搬入しました。これらの移動により、館内で飼育中のジンベエザメは、ジンタ、およびメス2個体(7.0m、6.7m)の合計3個体となりました。現在のところ、移動したオス・メス2個体は順調に飼育されております。

【ジンベエザメについて】
 世界の温帯から熱帯に広く分布する世界最大の魚類です。最大全長は12m以上になり、沖縄美ら海水族館が世界で初めて飼育に成功。ジンタは同種の世界最長飼育記録を更新中です。
 ジンベエザメは学術的にも繁殖に関する知見が乏しく、成熟過程や交尾行動、さらに繁殖周期や妊娠期間など、ほとんどが未解明の状態です。

【今後の予定】
 これまでに得られたジンタの生理値や生態学的データは、今後学術誌などに投稿予定です。また、メス2個体については、現在未成熟であることから、将来の成熟へ向けて飼育を継続します。
 今後は国内外の研究者と共同で、ジンベエザメの繁殖学的知見を得るための科学的調査を実施し、本種における繁殖の謎の解明に寄与したいと考えています。
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