新規抗悪性腫瘍剤「TAS-102」製造販売承認申請に関するお知らせ
[13/02/27]
提供元:共同通信PRワイヤー
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2013年2月27日
大鵬薬品工業株式会社
新規抗悪性腫瘍剤「TAS-102」
製造販売承認申請に関するお知らせ
大鵬薬品工業株式会社(本社:東京、代表取締役社長:小林 将之)は、2013年2月26日、経口ヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤「TAS-102」(トリフルリジン(FTD)とチピラシル塩酸塩(TPI)の配合剤)について、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」の適応症で、厚生労働省に製造販売承認申請を行いましたのでお知らせします。
今回の承認申請は、日本の20施設で行われた国内第II相臨床試験(10040030試験)の結果に基づき行いました。本試験はフッ化ピリミジン系薬剤、イリノテカンおよびオキサリプラチンを含む2レジメン以上の標準化学療法に不応となった治癒切除不能な進行再発結腸・直腸がん患者172名を対象としたプラセボ対照の二重盲検ランダム化比較試験です。その結果、「TAS-102」投与群はプラセボ投与群に比べ全生存期間で延長し[全生存期間 中央値:9.0ヵ月対6.6ヵ月]、死亡のリスクも有意に減少しました[HR=0.56,p=0.0011]。また、最も高頻度に認められたCTCAEグレード3以上の副作用は好中球減少で、下痢や倦怠感、悪心などは10%以下でした。なお、「TAS-102」はグローバル開発を目的とした、同様の進行再発結腸・直腸がん患者を対象とした国際共同臨床第III相試験(試験名:RECOURSE)を実施しています。
大鵬薬品は、「TAS-102」が患者さんにより広く貢献できる薬剤となることを期待し、今後もがん領域の開発に注力して参ります。
【「TAS-102」について】
「TAS-102」は、DNAへ効率的に取り込まれることでがん細胞の増殖に必要な様々なDNA機能を抑制するヌクレオシド系のトリフルリジン(FTD)と、FTDの分解に関与するチミジンホスホリラーゼを阻害しFTDの有効血中濃度を維持するチピラシル塩酸塩(TPI)を配合した経口の抗悪性腫瘍剤です。
「TAS-102」の投与方法は、投与量を70mg/m2/日として、1日2回、5日間連続投与後に2日間休薬を2回繰り返し、その後14日間休薬する28日を1コースとしたスケジュールです。
【臨床第II相試験について】
臨床第II相試験は、国内20の医療機関が参加して行われ、2009年8月〜2010年4月の間に172名の患者さんにご参加いただきました。対象はフッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤、イリノテカンおよびオキサリプラチンを含む2レジメン以上の標準化学療法に不応となった治癒切除不能な進行再発結腸・直腸がん患者で、現在確立された治療法がない分野です。患者さんは「TAS-102」投与群(114例)とプラセボ投与群(58例)にランダムに割り付けられました。主要評価項目は全生存期間でした。
【国際共同臨床第III相試験(試験名:RECOURSE)について】
本試験は、無作為割付・二重盲検・プラセボ対照の国際共同臨床第III相試験で、日本の他、北米、欧州、オーストラリアから800名の患者登録を予定しており、2012年6月より既に登録が開始されています。対象は標準化学療法(フッ化ピリミジン系薬剤、イリノテカン、オキサリプラチン、ベバシズマブ、KRAS遺伝子に変異のない野生型の場合では抗EGFRモノクローナル抗体)に不応となった治癒切除不能な進行再発結腸・直腸がん患者です。「TAS-102」の有効性と安全性を検証することを目的に、患者さんは「TAS-102」投与群とプラセボ投与群にランダムに割り付けられます。主要評価項目は全生存期間です。本試験の研究代表者は、独立行政法人 国立がん研究センター東病院 臨床開発センター長 大津 敦先生(日本)、Dana Farber Cancer InstituteのRobert J. Mayer先生(米国)、University Hospital GasthuisbergのEric Van Cutsem先生(ベルギー)の3名で実施されています。
大鵬薬品工業株式会社
新規抗悪性腫瘍剤「TAS-102」
製造販売承認申請に関するお知らせ
大鵬薬品工業株式会社(本社:東京、代表取締役社長:小林 将之)は、2013年2月26日、経口ヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤「TAS-102」(トリフルリジン(FTD)とチピラシル塩酸塩(TPI)の配合剤)について、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」の適応症で、厚生労働省に製造販売承認申請を行いましたのでお知らせします。
今回の承認申請は、日本の20施設で行われた国内第II相臨床試験(10040030試験)の結果に基づき行いました。本試験はフッ化ピリミジン系薬剤、イリノテカンおよびオキサリプラチンを含む2レジメン以上の標準化学療法に不応となった治癒切除不能な進行再発結腸・直腸がん患者172名を対象としたプラセボ対照の二重盲検ランダム化比較試験です。その結果、「TAS-102」投与群はプラセボ投与群に比べ全生存期間で延長し[全生存期間 中央値:9.0ヵ月対6.6ヵ月]、死亡のリスクも有意に減少しました[HR=0.56,p=0.0011]。また、最も高頻度に認められたCTCAEグレード3以上の副作用は好中球減少で、下痢や倦怠感、悪心などは10%以下でした。なお、「TAS-102」はグローバル開発を目的とした、同様の進行再発結腸・直腸がん患者を対象とした国際共同臨床第III相試験(試験名:RECOURSE)を実施しています。
大鵬薬品は、「TAS-102」が患者さんにより広く貢献できる薬剤となることを期待し、今後もがん領域の開発に注力して参ります。
【「TAS-102」について】
「TAS-102」は、DNAへ効率的に取り込まれることでがん細胞の増殖に必要な様々なDNA機能を抑制するヌクレオシド系のトリフルリジン(FTD)と、FTDの分解に関与するチミジンホスホリラーゼを阻害しFTDの有効血中濃度を維持するチピラシル塩酸塩(TPI)を配合した経口の抗悪性腫瘍剤です。
「TAS-102」の投与方法は、投与量を70mg/m2/日として、1日2回、5日間連続投与後に2日間休薬を2回繰り返し、その後14日間休薬する28日を1コースとしたスケジュールです。
【臨床第II相試験について】
臨床第II相試験は、国内20の医療機関が参加して行われ、2009年8月〜2010年4月の間に172名の患者さんにご参加いただきました。対象はフッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤、イリノテカンおよびオキサリプラチンを含む2レジメン以上の標準化学療法に不応となった治癒切除不能な進行再発結腸・直腸がん患者で、現在確立された治療法がない分野です。患者さんは「TAS-102」投与群(114例)とプラセボ投与群(58例)にランダムに割り付けられました。主要評価項目は全生存期間でした。
【国際共同臨床第III相試験(試験名:RECOURSE)について】
本試験は、無作為割付・二重盲検・プラセボ対照の国際共同臨床第III相試験で、日本の他、北米、欧州、オーストラリアから800名の患者登録を予定しており、2012年6月より既に登録が開始されています。対象は標準化学療法(フッ化ピリミジン系薬剤、イリノテカン、オキサリプラチン、ベバシズマブ、KRAS遺伝子に変異のない野生型の場合では抗EGFRモノクローナル抗体)に不応となった治癒切除不能な進行再発結腸・直腸がん患者です。「TAS-102」の有効性と安全性を検証することを目的に、患者さんは「TAS-102」投与群とプラセボ投与群にランダムに割り付けられます。主要評価項目は全生存期間です。本試験の研究代表者は、独立行政法人 国立がん研究センター東病院 臨床開発センター長 大津 敦先生(日本)、Dana Farber Cancer InstituteのRobert J. Mayer先生(米国)、University Hospital GasthuisbergのEric Van Cutsem先生(ベルギー)の3名で実施されています。