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2013年コールセンター満足度調査

2013年6月13日

株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック

J.D. パワー アジア・パシフィック2013年コールセンター満足度調査

報道用資料:
他チャネル併用者のコールセンター満足度は低水準
2013年コールセンター満足度調査

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:鈴木 郁、略称:J.D. パワー)は、2013年コールセンター満足度調査の結果を発表した。

当調査は、直近1年以内に企業のコールセンターに問い合わせをした一般消費者を対象に、企業のコールセンターに対する満足度を聴取するとともに、各種活動実態を調べたものである。昨年初めて調査を実施したもので、今年は第二回目の実施となる。

■コールセンター満足度はロイヤルティ向上に貢献

当調査では、コールセンターを利用した企業の商品・サービスを今後も利用したいと思うかを聞いており、コールセンターへの満足度と企業へのロイヤルティの関係を分析している。その結果、コールセンターへの満足度が1,000点満点中800点以上と特に高い層の60%が、「非常にそう思う」と回答していた。一方で、満足度が低くなればなるほどその割合は低下し、満足度が500点未満と特に低い人においては、8%であった。第一回目の実施の昨年調査においても、コールセンターの満足度が高い人はその企業へのロイヤルティも高いという傾向は同様であったが、昨年は同じ質問に対し、満足度800点以上の人が「非常にそう思う」と回答した割合が56%であり、今年は高満足層における企業へのロイヤルティが更に上昇した。

■他チャネル併用者の満足度・ロイヤルティ共に低水準

当調査では、今年からコールセンターの利用前後でホームページや代理店など、他のチャネルを利用したかを聴取し、他チャネル併用状況と満足度との関係を分析している。その結果、他チャネルを併用している人のコールセンターへの満足度は低く、またその企業へのロイヤルティも低くなることもわかった。

全回答者のうち、8割の人がコールセンターのみを利用していたが、残りの2割は他のチャネルを併用していた。また、他チャネル併用者の中では、コールセンターを利用した後に他チャネルを利用した人が4割いた。

他チャネルを併用した人のコールセンターへの満足度は619点で、コールセンターのみを利用した人の満足度647点を下回る。また、コールセンター利用後に他チャネルを利用した人の満足度は611点と、更に低くなっている。またこれら他チャネルを併用した人は、その企業の商品・サービスの継続利用意向が、コールセンターのみ利用した人に比べて低い。つまり、コールセンター以外のチャネルを併用した人は、コールセンターへの満足度が低いだけでなく、その企業へのロイヤルティも低くなっている。

■電話だけでは用件が済まないことに対し不満

特に満足度が低くなる、コールセンター利用後に他チャネルを利用した人が受けた対応を見ると、担当者/オペレーターがすぐに用件を理解してくれたと感じた割合が低く、通話中の保留や転送など、会話の中断が多い。また、用件が1回の電話で解決した割合も低く、解決しなかった人においては、未解決の理由を説明されていなかったり、たとえ説明されたとしてもその説明に納得したと感じる割合が低い状況であった。

これらコールセンター利用後に他チャネルを利用した人は、商品・サービス購入前の問合せのためにコールセンターを利用した割合が比較的高かった。これらの人は、商品やサービスの購入を検討する際にその企業のコールセンターに電話をかけ情報入手を試みたものの、必要な情報を得ることができず、用件が解決しなかったようである。そのため、コールセンター利用後にその他のチャネルを利用したものと思われる。

コールセンターにおいては、利用者の用件は何かを確認しながら適切な情報を提供し、利用者の用件を解決することはもちろんのこと、その対応に納得感を持って通話を終えてもらえるような知識や配慮が必要となる。コールセンターでの対応がスムーズにいかないことでコールセンターに不満を感じ、他のチャネルの利用を強いてしまうことは、コールセンターの満足度低下のみならず企業へのロイヤルティ低下という観点からも避けなければならない。

■昨年に引き続き損害保険業界の満足度がトップ

今回評価対象となった業界の中で最も満足度が高かったのは、昨年に引き続き損害保険会社であった。「担当者/オペレーター」、「自動音声案内」ファクター共にトップ評価となっている。また、各ファクターを構成する詳細項目評価も全てトップ評価となっており、損害保険会社におけるコールセンター満足度の高さが目立つ結果となった。

当調査は、2013年4月にインターネット調査を実施し、12,550人から回答を得た。調査対象となった業界は下記の通りである。

調査対象業界:パソコン・家電・電気製品メーカー、インターネットサービスプロバイダー、銀行、証券会社、生命保険会社、損害保険会社、クレジットカード会社、自動車メーカー、携帯電話事業者

満足度の測定にあたっては、コールセンター利用時に経験する領域(=ファクター)を予め設定し、各ファクターに関連する詳細項目への評価を基に1,000点満点で算出している。各ファクターが総合満足度に与える影響度は、「担当者/オペレーター」(72%)、「自動音声案内」(28%)であった。(カッコ内は影響度)。


*J.D. パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。

<株式会社J.D. パワー アジア・パシフィックについて>
当社は米国J.D. パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990 年に設立された。自動車業界を始め通信、IT、金融、保険、トラベルなど様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。尚、J.D. パワーではシンガポール、北京、上海、バンコクに拠点をもち、日本、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、ベトナムで調査を実施している。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイトまで。
http://japan.jdpower.com

<J.D. パワー・アンド・アソシエイツについて>
マグロウヒル・フィナンシャルの一部門であるJ.D. パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、パフォーマンス改善、ソーシャル・メディア、顧客満足に関するインサイトとソリューションを提供している国際的なマーケティング情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。

<マグロウヒル・フィナンシャルについて>
マグロウヒル・フィナンシャル(NYSE:MHP)は国際的な金融並びに商品市場に対する信用格付、ベンチマーク、情報・分析サービスを提供する事業を行う金融情報サービス企業である。主なブランドはスタンダード&プアーズ レーティングサービス、S&P Capital IQ、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス、プラッツ、クリシル、J.D. パワー・アンド・アソシエイツ、マグロウヒル・コンストラクションおよびアヴィエーション・ウィークである。世界27カ国に約17,000人の従業員を有する。詳細はウェブサイトまで。
http://www.mhfi.com

<ご注意>
本紙は報道用資料です。(株)J.D. パワー アジア・パシフィックの許可無く本資料に掲載されている情報および結果を広告または販促活動に転用することを禁止します。
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