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TZスーパーデコム 生乾きのニオイ、汗のニオイ、加齢臭、大腸菌など多数の臭気と菌種に対応!

2013年11月11日

KBツヅキ株式会社

進化した消臭・抗菌防臭加工
TZスーパーデコム
生乾きのニオイ、汗のニオイ、加齢臭、大腸菌など多数の臭気と菌種に対応!

 綿糸供給の国内最大手であるKBツヅキ株式会社(本社: 愛知県名古屋市/代表取締役社長: 武内貞継)は、従来の消臭・抗菌防臭加工法から大幅に進歩させた綿糸加工技術「TZスーパーデコム」を開発いたしました。
「TZスーパーデコム」は、KBツヅキ株式会社の社是である「安全・安心」をベースとして、「消臭・抗菌防臭」加工技術の新たな指標(世界基準)となります。
例えば、日常生活において、花粉や黄砂、PM2.5などによる屋外の空気環境の悪化や、単身や共働き、高齢世帯の増加などによって洗濯物の部屋干しニーズが高まる一方で、発生する「生乾き」や「汗・加齢臭」等の“臭い”および、「黄色ブドウ球菌」や「大腸菌」など、広範囲な臭気や菌種(別表1)へ対応しており、消臭・抗菌防臭効果を発揮します。その機能は洗濯100回でも効果が持続するのも特徴です。
また、収れん機能のある酸化亜鉛(注1)の微細粒(0.12ミクロン)を独自技術で分散/固着させており、通常の消臭・抗菌防臭加工として使われている酸化チタン(注2)では効果が出ない冷暗所でも有効性に機能します。
「TZスーパーデコム」は、一般社団法人繊維評価技術協議会が認定するSEK認証基準の最高位である「赤色SEKマーク(特定用途)」(制菌マーク)※の基準を満たしており、繊維上の細菌の増殖を抑制します。
今後は本加工を活用し、タオルや肌着などの衣料から産業資材分野への展開を予定しています。

<対応する臭気および菌種について>(別添表1参照)
「臭い」に対しては、一般社団法人繊維評価技術協議会が認定するSEK認証基準を大きく上回る消臭性能を実現。
◆生乾き臭・・・モラクセラ菌(注3)
◆汗臭・腋臭・・・アンモニア(注4)、酢酸
◆加齢臭の原因・・・ノネナール(注5)
◆足の裏の臭い・・・イソ吉草酸(注6)
◆排泄便臭・・・(主体として)硫化水素(注7)、インドール(注8)
「菌」に対しては、食中毒や感染症の原因となる下記菌種に対しての耐洗濯性を含めた有効性を実証。
◆食中毒・・・黄色ぶどう球菌(注9)
◆肺炎・・・肺炎桿菌(注10)
◆院内感染・・・MRSA(注11)
◆感染症・・・大腸菌(注12)
◆化膿症・・・緑膿菌(注13)
◆食中毒・・・サルモネラ菌(注14)

※SEKマークとは…繊維製品新機能評価協議会が抗菌防臭加工品について、効果・耐久性・経口毒性・皮膚刺激性を審査し一定の基準をクリアした加工品に対して、その品質を保証するマークです。
青・・・抗菌防臭加工、黄・・・制菌加工(一般用途)、赤・・・制菌加工(特定用途)

「TZスーパーデコム」について
■粒子を超微細化し、導電性を上げた酸化亜鉛を使用。
KBツヅキが独自開発した精練漂白技術「TZ酸性酵素法」※をベースに、収れん作用のある酸化亜鉛の力を十分に発揮させしっかり綿繊維に固定させる新技術を独自開発しました。
従来のバインダー(接着剤)による接着では、酸化亜鉛の消臭機能を十分に発揮することができません。(図1)
一方、「TZスーパーデコム」は、従来のバインダーに埋まらない固定化を実現。臭いの粒子や菌に酸化亜鉛が触れる面積を十分に確保し、即効性(消臭)を大幅に向上。またその強力な固定化技術により、持続性も大幅に向上させることに成功しました。(図2)

■光がなくても−6℃以下でも効果は変わらず!即効性あり。
粒子を均一に超微細化し、当社独自の分散技術により得られた導電性酸化亜鉛を使用することにより、複数の臭気と菌種をこれ一つで対応できるようになります。
また、冷暗所でも効果は変わらず、即効性を発揮することができます。ゆえに室内干しやクローゼットの中でも効果を発揮します。

参考データ、用語解説
【表1】「TZスーパーデコム」が対応する臭気および菌種
「TZスーパーデコム」の加工をした布を、繊維製品新機能評価協議会が定めるSEKマークの基準認定試験を行った結果、下記の通り、さまざまな臭気と菌種への効果が実証されました。
○・・・臭いの主成分、△・・・臭いの副成分

【SEKマーク基準試験方法】
静菌活性値・・・社団法人繊維評価技術協議会(JTETC)で定められている基準で、18時間培養後の標準布の生菌数(B)を18時間培養後の加工布の生菌数(C)で除した値。試験は黄色ブドウ球菌で行われ、対数値2.2以上で効果があるとされている。

殺菌活性値・・・社団法人繊維評価技術協議会(JTETC)で定められている基準で、接種直後の標準布の生菌数(A)を18時間培養後の加工布の生菌数(C)で除した値。
殺菌活性値には「一般用途」と「特定用途」があり、「一般用途」(一般家庭用)では黄色ブドウ球菌・肺炎桿菌(緑膿菌、大腸 菌、モラクセラ菌はオプション菌)で試験を行い、対数値が0以上で効果があるとされている。
また「特定用途」(医療機関等用)では、黄色ブドウ球菌・肺炎桿菌の他にMRSA(緑膿菌、大腸菌、モラクセラ菌はオプション菌)を用いた試験が行われ、対数値が0を超えるか、又は 菌減少値 0.5以上で効果があるとされている。

抗菌加工の種類 定量試験 対象菌
抗菌防臭加工 菌液吸収法 黄色ぶどう球菌
制菌加工 一般用途 菌液吸収法 黄色ブドウ球菌・肺炎桿菌(緑膿菌、大腸菌、モラクセラ菌)
 特定用途 菌液吸収法または菌転写法 黄色ブドウ球菌・肺炎桿菌・MRSA(緑膿菌、大腸菌、モラクセラ菌)
※カッコ()内はオプション菌
※加工、用途、品目ごとに、耐久性として洗濯方法、洗濯回数が定められています
参考:一般財団法人 ボーケン品質評価機構

注1)酸化亜鉛(ZnO)
肌を引き締め、毛穴から出るにおい成分を壊す「収れん作用」を持つ。止血、鎮痛、防腐などの効果があり、ベビーパウダー、化粧品や医薬品にも採用される。

注2)酸化チタン(TiO2)
二酸化チタンの通称。光触媒、曇り止め、防菌など広く利用される。

注3)モラクセラ菌
花王安全性評価研究所が発見した、洗濯した衣類が雑巾のような生乾き臭を放つようになる原因の菌。正確には「モラクセラ オスロエンシス」。
モラクセラ菌は衣類だけでなく人間の生活空間の至るところに常在する菌である。洗濯後も衣類に残り、たんぱく質などを分解する。その際に生成される「4-メチル-3-ヘキセン酸」と呼ばれる脂肪酸が生乾きなどの臭いの原因となっている。

注4)アンモニア(NH3)
健康な状態なら、体内にあるアンモニアは解毒され尿と一緒に排出されるが、体が疲労したとき、身体の中で処理するべきアンモニアが汗と一緒に出てくることがある。
腋臭(わきが)は通常の汗とは異なり、アポクリン腺という汗腺から出る汗の臭い。アポクリン腺は脇の下、乳輪、外陰部など限られた部分にのみあり、この腺から分泌される汗には脂肪、鉄分、尿素、アンモニアなどが含まれ、汗そのものに臭いがある。さらに、急激な運動などで体内に乳酸が増えると、汗に含まれる尿素とアンモニアが急激に増え汗臭さに強烈なアンモニア臭がプラスされる。

注5)ノネナール(C9H16O)
不飽和アルデヒドの一種であり、油臭くて青臭いニオイを有する。加齢臭のもとになる物質。皮脂に含まれる脂肪酸が酸化したり分解されたりしてできる。

注6)イソ吉草酸(C5H10O2)
イソ吉(きっ)草(そう)酸(さん)または3-メチルブタン酸は、多くの植物、精油に見られる天然の脂肪酸。水にはやや溶け、多くの有機溶媒にはよく溶ける無色透明、揮発性の液体。イソ吉草酸自体にはチーズもしくは汗、足、加齢による口臭のにおいのような不快感を伴う刺激臭がある。

注7)硫化水素(H2S)
空気より重く(比重1.1905)、無色、水によく溶け弱い酸性を示し、腐った卵に似た特徴的な強い刺激臭があり、目、皮膚、粘膜を刺激する有毒な気体。悪臭防止法に基づく特定悪臭物質のひとつ。
人為的な発生源には石油化学工業などがあり、また、下水処理場、ごみ処理場などにおいても、硫黄が嫌気性細菌によって還元され硫化水素が発生する。糞、屁にも若干含まれる。

注8)インドール(C8H7N)
ジャスミン油・コールタール・腐敗たんぱく質・哺乳類の排泄(はいせつ)物に含まれる物質。複素環式化合物の一種。無色の小葉状結晶。糞臭(ふんしゅう)の原因であるが、希薄なときは芳香として感じられ、香料の原料。
注9)黄色ぶどう球菌
皮膚や消化管に常在するぶどう球菌の一つ。ぶどう球菌の中では毒素が強く、健康な人でも傷口から侵入すると化膿症・肺炎・腹膜炎・髄膜炎などの重症感染症の原因となる場合がある。エンテロトキシンなどの毒素を産生するため、食中毒や腸炎などを引き起こすこともある。

注10)肺炎桿(かん)菌(きん)
グラム陰性の桿菌。ヒトの腸内細菌の一つであるが、免疫力の低下した人に感染し、肺炎・尿路感染症・敗血症などを起こす。抗生物質に対する耐性を獲得しやすく院内感染の原因菌となる。クレブシエラニューモニエ。

注11)MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)
耐性を獲得し、最も有効なメチシリンという抗生物質が効かなくなった黄色ぶどう球菌。学名、スタフィロコッカス‐アウレウス。皮膚や鼻腔などに存在。院内感染の原因ともなり、抵抗力の弱い手術後の患者や高齢者・未熟児などが感染しやすく、治療は困難。多剤耐性黄色ぶどう球菌。

注12)大腸菌
腸内細菌の一種。グラム陰性の桿菌(かんきん)。ビタミン合成などの機能があるが、病原になることもある。糞便(ふんべん)中に必ず見られるので、水などの汚染検査の指標とされる。

注13)緑膿菌
シュードモナス科の細菌。グラム陰性の桿菌(かんきん)で、化膿(かのう)性炎症を起こし、産生する色素により膿汁が緑色を呈する。自然界に広く分布し、病原性は弱いが菌交代症・院内感染・日和見感染(ひよりみかんせん)の原因となる。

注14)サルモネラ菌
一群の腸内細菌の総称。グラム陰性の桿菌(かんきん)で、多数の鞭毛(べんもう)をもつ。腸チフス菌・パラチフス菌や、多くの食中毒を起こす菌がある。
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