太陽光パネルのチェックポイントは「曇り発電力(曇天時の発電力)」 !?
[13/12/19]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
2013年12月19日
ハンファQセルズジャパン株式会社
日照時間・量とも最も少ないこの季節に太陽光パネルに関する実態調査購入者30代〜50代の男女300人から聞こえてきた購入前に知っておくべき意外なポイント!
太陽光パネルのチェックポイントは「曇り発電力(曇天時の発電力)」 !?
気象予報士の木原氏も 「日本の空はいつも晴れているわけではなく、
検討前に雲が多い日の発電量や居住地の日照状況をしっかりチェック!」とアドバイス
太陽光発電システムメーカーのハンファQセルズジャパン株式会社(東京都港区)は、一年で最も昼間の時間が短い冬至(12月22日)を前に、太陽光パネルを自宅に設置・利用している30代〜50代の既婚男女300人を対象として太陽光パネルに関する実態調査を行い、その満足度や家計への効果、見落としがちなポイントなどを明らかにしました。さらに、太陽光パネル購入者に対して使用実感と、これから太陽光パネルを購入する人に対してのアドバイスを聞いてみました。
■太陽光パネルの満足度94.3% 不満のポイントは“空模様”による発電力
・太陽光パネルについての満足度上位は「太陽光パネルのデザイン」(96.7%)や「晴天時の発電量」(92.3%)
・最も満足度が低いのは「曇天時の発電量」(66.7%)
■購入まで「曇りの日の発電量を確保できるパネル」の存在を知らなかった人は、曇天時の発電量に対して不満足な傾向が強い
・一方で、購入前にそのような太陽光パネルの存在を知っている人は、満足度が高くなっていることが明らかに
・満足ポイントは「電気代節約」(95.7%)、「メンテナンス費用がかからない」(83.3%)、「晴天時の発電量」(82.3%)
・「雪の日」(37.7%)、「雨の日」(39.3%)、「夕方」(44.0%)など日照状況が良くない時は満足度も低い傾向に
■利用者がアドバイス 「曇天時の発電量」を見落とさないで
・太陽光パネル購入時に重視する点とこれから検討する人への推奨ポイントを比較すると、「曇天時の発電量」
(66.0%→94.0%)や「居住地の日照状況(晴天率など)」(65.7%→92.3%)を挙げる人が増加
・一方、「メーカーのイメージや信頼性」(5位→11位)や「国内メーカーの製品」(6位→12位)はランクダウン
■発電量に不満が多いのは1月 2月 12月
・季節別では、「冬」の発電量に不満 (12月…35.3% 1月…35.7% 2月…36.0%)
・気象予報士の木原氏は「全天日射量と太陽光パネル満足度の月別数値には相関があるので、日射量が少ない時期の太陽光パネル発電力に注目」と指摘
□実施時期 2013年12月3日(火)〜5日(木)
□調査方法 インターネット調査
□調査対象 2010年以降に自宅に太陽光パネルを設置し、現在も利用している30代〜50代300人(男女各150人)
〜以下、詳細の調査結果〜
◆満足度94.3%! 太陽光パネルユーザーのほぼ全員が、太陽光パネルを設置して「満足」と回答。しかし、曇天時の発電量には不満。
自宅に太陽光パネルを設置した300人に、購入した太陽光発電システム(太陽光パネル)の総合的な満足度を聞いたところ、実に94.3%とほぼ全員が「満足」という結果になりました[グラフ1]。
太陽光パネル自体の満足度を個別にみてみると、「太陽光パネルのデザイン」(96.7%)や「晴天時の発電量」(92.3%)、「太陽光パネルのサイズ」(90.0%)などは満足度が高くなっていますが、「曇天時の発電量」(66.7%)や「初期投資価格」(67.3%)については満足度が低くなっています[グラフ2]。
◆日照状況が良くない時も十分な発電力を発揮するパネルの存在の認知・非認知が明暗を分ける!?購入前から日照状況が良くない時も十分な発電力を発揮するパネルの存在を知っていると、やはり満足度は高めに
曇天時の発電量は、太陽光パネルのメーカーにより違いが大きく、不満が多くなる項目のひとつです。日照状況が良くない時も十分な発電力を発揮するパネルについて、購入前から「知っていた」購入前認知は41.3%、「知らなかった、または設置後に知った」 購入前非認知は58.7%となり、6割の人が知らないまま太陽光パネルを導入していることがわかりました。
この購入前認知・非認知別で、[グラフ2]の満足度をみると、満足が高い上位項目では両者の差はほとんどありませんが、満足度が低い項目では、両者の差が開き、「事前のシミュレーションに対する回収状況」では8.8ポイント差(認知層81.5% 非認知層72.7%)、「曇天時の発電量」では15.6ポイント差(認知層75.8% 非認知層60.2%)と、その差がさらに開いています[グラフ2-1]。
◆「電気代節約」「メンテナンス費用」「売電黒字」などコスト面は満足、空模様に左右されるのは不満
次に、太陽光パネルについて個別の満足度を聞くと、「電気代が節約できた」(95.7%)、「メンテナンス費用がかからない」(83.3%)、「晴天時の発電量」(82.3%)、「売電と買電の収支が黒字になった」(80.7%)など、お金や晴天時の発電量に対する満足度が高くなっています。一方、「雪の日の発電量」(37.7%)、「雨天時の発電量」(39.3%)、「夕方の発電量」(44.0%)、「早朝の発電量」(52.0%)、「曇天時の発電量」(57.3%)は満足度が低く、空模様に左右されることが不満要因となっています[グラフ3]。
太陽光パネルシステムの満足度について、前述と同じく曇天時の発電量を十分確保できる太陽光パネルの購入前認知・非認知の別で見た結果が[グラフ3-1]です。全体的に認知層の方が満足度が高めで、特に「予想以上に売電金額が多い」(10.1ポイント差/認知層76.6% 非認知層66.5%)、「曇天時の発電量」(12.2ポイント差/認知層64.5% 非認知層52.3%)、「雨天時の発電量」(15.4ポイント差/認知層48.4% 非認知層33.0%)は、その差が大きくなっています。
◆曇天時の発電量に不満な人は、どの項目でも満足度が低い結果に
購入後、期待はずれだったことを自由に回答してもらうと、発電量に関することが多く、「曇りや雨の日の発電量が少ない」「雨天が続くと発電量が減少する」「曇りで日陰になると発電量が減る」など、曇天時の発電量の低下への不満が多く挙げられました。
曇天時の発電量が太陽光パネル選びのひとつのポイントとなるようです。[グラフ2]で曇天時の発電量に満足(200人)と答えた人と不満(100人)と答えた人で[グラフ3]の項目を見た結果が[グラフ3-2]です。
曇天時発電量に満足している人は、全体的に満足度が高めということがわかりました。反対に曇天時発電量に不満足な人は、全ての項目で満足度が低い傾向にありました。中でも、曇天時をはじめ、晴天時以外の天候に関連する発電量の項目(「早朝」「夕方」「雨天時」「雪の日」)が特に低いことがわかりました。
◆購入時の重視ポイントと、これから買う人への推奨ポイントの比較から発見。ユーザーが勧める購入時チェックポイントとして、見落としがちな「曇天時の発電量」に注目を!
太陽光パネルをご自身が購入した時の重視ポイントを聞いたところ、「総合的な発電量」(89.7%)、「初期購入時の価格」(88.3%)、「保証内容の充実」「メンテナンス体制の充実」(同率86.3%)、「メーカーのイメージや信頼性」(83.7%)、「国内メーカーの製品である」(82.7%)、「投資(初期購入費用など)の回収期間」(82.3%)、「太陽光パネルの耐用年数」(81.0%)、「晴天時の発電量」(79.7%)が上位に挙げられました。パネル自体の機能性よりも、保証内容・メンテナンス体制・ブランドなど製造元のメーカーへの意識が強いことがうかがえます[グラフ4]。
これを、曇天時の発電量を十分確保できる太陽光パネルの購入前認知・非認知の別で見ると、パネルによる発電量の違いまで事前に調べるだけあって、認知層の方が全体的に様々な視点からチェックする傾向が高くなっています。特に、「日照状況を加味した発電量や収支のシミュレーション」(12.2ポイント差/認知層85.5% 非認知層73.3%)、「晴天時の発電量」(15.4ポイント差/認知層88.7% 非認知層73.3%)は、非認知層に比べ念入りにチェックしているようで、「曇天時の発電量」については23.5ポイントもの差(認知層79.8% 非認知層56.3%)があります[グラフ4-1]。
次に、これから太陽光パネルの購入を検討する人へのアドバイスを聞くと、「総合的な発電量」(99.0%)、「保証内容の充実」(97.7%)、 「初期購入時の価格」 「メンテナンス体制の充実」(同率97.0%)と上位は自身の購入時の重視点とほぼ同じですが、「曇天時の発電量」(66.0%→94.0%)や「居住地の日照状況(晴天率など)」(65.7%→92.3%)をアドバイスする人が増え、一方、「メーカーのイメージや信頼性」(5位→11位)や「国内メーカーの製品」(6位→12位)はランクダウンしています[表5]。
太陽光パネルというと、晴れた空をイメージした発電量や価格、保証やメンテナンス体制は重視するものの、曇りの日の発電量は見落とされがち。「晴れ以外の日や住んでいる地域の天候や日照状況なども十分に考慮して選ぶべき」というユーザーならではの声が強く表れています。
◆不満が多い季節は「冬」。日照時間が短い12月〜2月は発電量も少なく、満足度も低い。意外なことに、真夏よりも春の方が満足度が高め
太陽光パネルでの発電量の月別の満足度を聞くと、「5月」(91.7%)や「4月」(83.0%)の春の満足度が一番高く、昼間の時間が短い「12月」(35.3%)、「1月」(35.7%)、「2月」(36.0%)の冬場は満足度が低くなっています[グラフ6]。
太陽光パネルの発電量は、日差しの強さや日照時間の影響を大きく受けるため、昼間の時間や日照時間の短い冬場は満足度が低くなるようです。また、太陽光パネルの発電効率は、気温が高すぎても低下する傾向にあります。このことから、真夏の強力な日差しより、適度な気温で日照時間が長い方が太陽光発電には適しているため、春の満足度が高くなるようです。
●気象キャスター木原実さんのコメント●
太陽光発電での発電量をシミュレーションする際に重要な指標となる「全天日射量」とは、太陽から直接的に差し込む光である「直達日射量」と、青空からの青い光など大気中の分子や雲粒で散乱された太陽以外からの光である「散乱日射量」を合わせたものを指しています。
よって、「月別の太陽光パネル発電量の満足度」と「月別の全天日射量」の数値が同じように上下することは自然なことだと考えられます。
気象予報士の立場から太陽光パネルを見てみると、日射量が多く太陽のパワーが強い夏季の発電力だけでなく、日射量の少ない冬季でも発電力を維持できる太陽光パネルは良いと感じますね。
◆電気使用料金と売電金額の収支は、毎月約3,000円の黒字に。太陽光発電で、家計にも地球環境にもうれしい効果
太陽光パネルで発電した電気は、家庭の電力として使用するだけでなく、使わない分は電力会社に「売電」することができます。電気は買うよりも売る方が単価が高いため、「売電」は家計の節約につながります。
太陽光パネルを導入すると、電力会社から電気使用量のお知らせ(買電=従来通りの使用した電気代の支払い金額)と、余剰購入電力量のお知らせ(売電=電力会社への余剰電力の販売金額)が届き、その差額で節電・節約効果を毎月把握することができます。
では実際に、いくらぐらいの節約効果があるのでしょうか?
太陽光パネルを導入後の1カ月の電気料金を聞くと、電気使用料金(売電により相殺される前の電力会社からの請求額)は平均で9,656円に対し、太陽光発電による売電金額は平均で12,613円となり、毎月2,957円の黒字となっています[グラフ7]。
月によっての前後はありますが、一年間の平均でみると1カ月あたりで約3,000円、年間で約36,000円も家計が節約できることになります。
また、パネル購入にかかった初期費用をどのくらいの期間で回収できるか、購入時から換算しての見込み年数を聞いたところ、平均で12.7年でした。購入時のシミュレーションと比べて「ほぼ見込みと同じ」が半数(50.0%)、「見込みより早くなりそう」が27.0%、「見込みより遅くなりそう」は23.0%となりました。
●気象キャスター木原実さんのコメント●
これからの自然エネルギーを考える上で、太陽光の力は非常に大きいと思っています。なぜなら、水力発電では、太陽の力で海水が水蒸気化され、雨を降らせ川に水が流れることでダムは発電していますし、太陽の持つ力は様々なことに影響しています。
また、南北に長く連なる日本の天候はエリアによってまちまちです。梅雨のない北海道と台風の影響を受けやすい沖縄地方や、日本海側と太平洋側の天候も全く異なっています。快晴(*1)と言われる日は年間で全国平均1カ月程度しかないというデータもあり、日本では雲一つない快晴の日は意外と少ないです。
ですので、高い買い物である太陽光パネルを選ぶ際は、晴れの時ではなく、曇りの時などの空模様が優れない時の発電量や、お住まいの地域の気象データを気象庁や日本気象協会のウェブサイトなどからしっかり調べることが重要ですね。
*1 快晴とは、日平均雲量(10分比)が、1.5未満の日とする。
●気象キャスター木原実さん プロフィール●
木原 実(きはら みのる)さん
気象予報士(第637号)
気象キャスター、俳優、声優、防災士
1986年より、日本テレビの天気コーナーを担当1995年 気象予報士資格を取得
2004年 防災士資格を取得
2005年 日本防災士会常任幹事に就任
ハンファQセルズジャパン株式会社
日照時間・量とも最も少ないこの季節に太陽光パネルに関する実態調査購入者30代〜50代の男女300人から聞こえてきた購入前に知っておくべき意外なポイント!
太陽光パネルのチェックポイントは「曇り発電力(曇天時の発電力)」 !?
気象予報士の木原氏も 「日本の空はいつも晴れているわけではなく、
検討前に雲が多い日の発電量や居住地の日照状況をしっかりチェック!」とアドバイス
太陽光発電システムメーカーのハンファQセルズジャパン株式会社(東京都港区)は、一年で最も昼間の時間が短い冬至(12月22日)を前に、太陽光パネルを自宅に設置・利用している30代〜50代の既婚男女300人を対象として太陽光パネルに関する実態調査を行い、その満足度や家計への効果、見落としがちなポイントなどを明らかにしました。さらに、太陽光パネル購入者に対して使用実感と、これから太陽光パネルを購入する人に対してのアドバイスを聞いてみました。
■太陽光パネルの満足度94.3% 不満のポイントは“空模様”による発電力
・太陽光パネルについての満足度上位は「太陽光パネルのデザイン」(96.7%)や「晴天時の発電量」(92.3%)
・最も満足度が低いのは「曇天時の発電量」(66.7%)
■購入まで「曇りの日の発電量を確保できるパネル」の存在を知らなかった人は、曇天時の発電量に対して不満足な傾向が強い
・一方で、購入前にそのような太陽光パネルの存在を知っている人は、満足度が高くなっていることが明らかに
・満足ポイントは「電気代節約」(95.7%)、「メンテナンス費用がかからない」(83.3%)、「晴天時の発電量」(82.3%)
・「雪の日」(37.7%)、「雨の日」(39.3%)、「夕方」(44.0%)など日照状況が良くない時は満足度も低い傾向に
■利用者がアドバイス 「曇天時の発電量」を見落とさないで
・太陽光パネル購入時に重視する点とこれから検討する人への推奨ポイントを比較すると、「曇天時の発電量」
(66.0%→94.0%)や「居住地の日照状況(晴天率など)」(65.7%→92.3%)を挙げる人が増加
・一方、「メーカーのイメージや信頼性」(5位→11位)や「国内メーカーの製品」(6位→12位)はランクダウン
■発電量に不満が多いのは1月 2月 12月
・季節別では、「冬」の発電量に不満 (12月…35.3% 1月…35.7% 2月…36.0%)
・気象予報士の木原氏は「全天日射量と太陽光パネル満足度の月別数値には相関があるので、日射量が少ない時期の太陽光パネル発電力に注目」と指摘
□実施時期 2013年12月3日(火)〜5日(木)
□調査方法 インターネット調査
□調査対象 2010年以降に自宅に太陽光パネルを設置し、現在も利用している30代〜50代300人(男女各150人)
〜以下、詳細の調査結果〜
◆満足度94.3%! 太陽光パネルユーザーのほぼ全員が、太陽光パネルを設置して「満足」と回答。しかし、曇天時の発電量には不満。
自宅に太陽光パネルを設置した300人に、購入した太陽光発電システム(太陽光パネル)の総合的な満足度を聞いたところ、実に94.3%とほぼ全員が「満足」という結果になりました[グラフ1]。
太陽光パネル自体の満足度を個別にみてみると、「太陽光パネルのデザイン」(96.7%)や「晴天時の発電量」(92.3%)、「太陽光パネルのサイズ」(90.0%)などは満足度が高くなっていますが、「曇天時の発電量」(66.7%)や「初期投資価格」(67.3%)については満足度が低くなっています[グラフ2]。
◆日照状況が良くない時も十分な発電力を発揮するパネルの存在の認知・非認知が明暗を分ける!?購入前から日照状況が良くない時も十分な発電力を発揮するパネルの存在を知っていると、やはり満足度は高めに
曇天時の発電量は、太陽光パネルのメーカーにより違いが大きく、不満が多くなる項目のひとつです。日照状況が良くない時も十分な発電力を発揮するパネルについて、購入前から「知っていた」購入前認知は41.3%、「知らなかった、または設置後に知った」 購入前非認知は58.7%となり、6割の人が知らないまま太陽光パネルを導入していることがわかりました。
この購入前認知・非認知別で、[グラフ2]の満足度をみると、満足が高い上位項目では両者の差はほとんどありませんが、満足度が低い項目では、両者の差が開き、「事前のシミュレーションに対する回収状況」では8.8ポイント差(認知層81.5% 非認知層72.7%)、「曇天時の発電量」では15.6ポイント差(認知層75.8% 非認知層60.2%)と、その差がさらに開いています[グラフ2-1]。
◆「電気代節約」「メンテナンス費用」「売電黒字」などコスト面は満足、空模様に左右されるのは不満
次に、太陽光パネルについて個別の満足度を聞くと、「電気代が節約できた」(95.7%)、「メンテナンス費用がかからない」(83.3%)、「晴天時の発電量」(82.3%)、「売電と買電の収支が黒字になった」(80.7%)など、お金や晴天時の発電量に対する満足度が高くなっています。一方、「雪の日の発電量」(37.7%)、「雨天時の発電量」(39.3%)、「夕方の発電量」(44.0%)、「早朝の発電量」(52.0%)、「曇天時の発電量」(57.3%)は満足度が低く、空模様に左右されることが不満要因となっています[グラフ3]。
太陽光パネルシステムの満足度について、前述と同じく曇天時の発電量を十分確保できる太陽光パネルの購入前認知・非認知の別で見た結果が[グラフ3-1]です。全体的に認知層の方が満足度が高めで、特に「予想以上に売電金額が多い」(10.1ポイント差/認知層76.6% 非認知層66.5%)、「曇天時の発電量」(12.2ポイント差/認知層64.5% 非認知層52.3%)、「雨天時の発電量」(15.4ポイント差/認知層48.4% 非認知層33.0%)は、その差が大きくなっています。
◆曇天時の発電量に不満な人は、どの項目でも満足度が低い結果に
購入後、期待はずれだったことを自由に回答してもらうと、発電量に関することが多く、「曇りや雨の日の発電量が少ない」「雨天が続くと発電量が減少する」「曇りで日陰になると発電量が減る」など、曇天時の発電量の低下への不満が多く挙げられました。
曇天時の発電量が太陽光パネル選びのひとつのポイントとなるようです。[グラフ2]で曇天時の発電量に満足(200人)と答えた人と不満(100人)と答えた人で[グラフ3]の項目を見た結果が[グラフ3-2]です。
曇天時発電量に満足している人は、全体的に満足度が高めということがわかりました。反対に曇天時発電量に不満足な人は、全ての項目で満足度が低い傾向にありました。中でも、曇天時をはじめ、晴天時以外の天候に関連する発電量の項目(「早朝」「夕方」「雨天時」「雪の日」)が特に低いことがわかりました。
◆購入時の重視ポイントと、これから買う人への推奨ポイントの比較から発見。ユーザーが勧める購入時チェックポイントとして、見落としがちな「曇天時の発電量」に注目を!
太陽光パネルをご自身が購入した時の重視ポイントを聞いたところ、「総合的な発電量」(89.7%)、「初期購入時の価格」(88.3%)、「保証内容の充実」「メンテナンス体制の充実」(同率86.3%)、「メーカーのイメージや信頼性」(83.7%)、「国内メーカーの製品である」(82.7%)、「投資(初期購入費用など)の回収期間」(82.3%)、「太陽光パネルの耐用年数」(81.0%)、「晴天時の発電量」(79.7%)が上位に挙げられました。パネル自体の機能性よりも、保証内容・メンテナンス体制・ブランドなど製造元のメーカーへの意識が強いことがうかがえます[グラフ4]。
これを、曇天時の発電量を十分確保できる太陽光パネルの購入前認知・非認知の別で見ると、パネルによる発電量の違いまで事前に調べるだけあって、認知層の方が全体的に様々な視点からチェックする傾向が高くなっています。特に、「日照状況を加味した発電量や収支のシミュレーション」(12.2ポイント差/認知層85.5% 非認知層73.3%)、「晴天時の発電量」(15.4ポイント差/認知層88.7% 非認知層73.3%)は、非認知層に比べ念入りにチェックしているようで、「曇天時の発電量」については23.5ポイントもの差(認知層79.8% 非認知層56.3%)があります[グラフ4-1]。
次に、これから太陽光パネルの購入を検討する人へのアドバイスを聞くと、「総合的な発電量」(99.0%)、「保証内容の充実」(97.7%)、 「初期購入時の価格」 「メンテナンス体制の充実」(同率97.0%)と上位は自身の購入時の重視点とほぼ同じですが、「曇天時の発電量」(66.0%→94.0%)や「居住地の日照状況(晴天率など)」(65.7%→92.3%)をアドバイスする人が増え、一方、「メーカーのイメージや信頼性」(5位→11位)や「国内メーカーの製品」(6位→12位)はランクダウンしています[表5]。
太陽光パネルというと、晴れた空をイメージした発電量や価格、保証やメンテナンス体制は重視するものの、曇りの日の発電量は見落とされがち。「晴れ以外の日や住んでいる地域の天候や日照状況なども十分に考慮して選ぶべき」というユーザーならではの声が強く表れています。
◆不満が多い季節は「冬」。日照時間が短い12月〜2月は発電量も少なく、満足度も低い。意外なことに、真夏よりも春の方が満足度が高め
太陽光パネルでの発電量の月別の満足度を聞くと、「5月」(91.7%)や「4月」(83.0%)の春の満足度が一番高く、昼間の時間が短い「12月」(35.3%)、「1月」(35.7%)、「2月」(36.0%)の冬場は満足度が低くなっています[グラフ6]。
太陽光パネルの発電量は、日差しの強さや日照時間の影響を大きく受けるため、昼間の時間や日照時間の短い冬場は満足度が低くなるようです。また、太陽光パネルの発電効率は、気温が高すぎても低下する傾向にあります。このことから、真夏の強力な日差しより、適度な気温で日照時間が長い方が太陽光発電には適しているため、春の満足度が高くなるようです。
●気象キャスター木原実さんのコメント●
太陽光発電での発電量をシミュレーションする際に重要な指標となる「全天日射量」とは、太陽から直接的に差し込む光である「直達日射量」と、青空からの青い光など大気中の分子や雲粒で散乱された太陽以外からの光である「散乱日射量」を合わせたものを指しています。
よって、「月別の太陽光パネル発電量の満足度」と「月別の全天日射量」の数値が同じように上下することは自然なことだと考えられます。
気象予報士の立場から太陽光パネルを見てみると、日射量が多く太陽のパワーが強い夏季の発電力だけでなく、日射量の少ない冬季でも発電力を維持できる太陽光パネルは良いと感じますね。
◆電気使用料金と売電金額の収支は、毎月約3,000円の黒字に。太陽光発電で、家計にも地球環境にもうれしい効果
太陽光パネルで発電した電気は、家庭の電力として使用するだけでなく、使わない分は電力会社に「売電」することができます。電気は買うよりも売る方が単価が高いため、「売電」は家計の節約につながります。
太陽光パネルを導入すると、電力会社から電気使用量のお知らせ(買電=従来通りの使用した電気代の支払い金額)と、余剰購入電力量のお知らせ(売電=電力会社への余剰電力の販売金額)が届き、その差額で節電・節約効果を毎月把握することができます。
では実際に、いくらぐらいの節約効果があるのでしょうか?
太陽光パネルを導入後の1カ月の電気料金を聞くと、電気使用料金(売電により相殺される前の電力会社からの請求額)は平均で9,656円に対し、太陽光発電による売電金額は平均で12,613円となり、毎月2,957円の黒字となっています[グラフ7]。
月によっての前後はありますが、一年間の平均でみると1カ月あたりで約3,000円、年間で約36,000円も家計が節約できることになります。
また、パネル購入にかかった初期費用をどのくらいの期間で回収できるか、購入時から換算しての見込み年数を聞いたところ、平均で12.7年でした。購入時のシミュレーションと比べて「ほぼ見込みと同じ」が半数(50.0%)、「見込みより早くなりそう」が27.0%、「見込みより遅くなりそう」は23.0%となりました。
●気象キャスター木原実さんのコメント●
これからの自然エネルギーを考える上で、太陽光の力は非常に大きいと思っています。なぜなら、水力発電では、太陽の力で海水が水蒸気化され、雨を降らせ川に水が流れることでダムは発電していますし、太陽の持つ力は様々なことに影響しています。
また、南北に長く連なる日本の天候はエリアによってまちまちです。梅雨のない北海道と台風の影響を受けやすい沖縄地方や、日本海側と太平洋側の天候も全く異なっています。快晴(*1)と言われる日は年間で全国平均1カ月程度しかないというデータもあり、日本では雲一つない快晴の日は意外と少ないです。
ですので、高い買い物である太陽光パネルを選ぶ際は、晴れの時ではなく、曇りの時などの空模様が優れない時の発電量や、お住まいの地域の気象データを気象庁や日本気象協会のウェブサイトなどからしっかり調べることが重要ですね。
*1 快晴とは、日平均雲量(10分比)が、1.5未満の日とする。
●気象キャスター木原実さん プロフィール●
木原 実(きはら みのる)さん
気象予報士(第637号)
気象キャスター、俳優、声優、防災士
1986年より、日本テレビの天気コーナーを担当1995年 気象予報士資格を取得
2004年 防災士資格を取得
2005年 日本防災士会常任幹事に就任