放射能汚染の食草摂取 次世代にも悪影響 非汚染草で回復可能
[14/09/30]
提供元:共同通信PRワイヤー
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2014年9月30日
シュプリンガー・ジャパン株式会社
放射能汚染の食草摂取 次世代にも悪影響 非汚染草で回復可能
琉球大学理学部の大瀧丈二准教授率いる研究グループは、福島第一原子力発電所の事故による汚染食草が野生の蝶に与える影響を二世代にわたり調査し、放射性物質の摂取量が少量の場合でも深刻な影響を与えることを明らかにしました。また、第一世代の摂取した汚染食草は第二世代へも影響を与えるが、非汚染食草の摂取により回復することも可能であることを発見しました。本研究成果はバイオメド・セントラル(BioMed Central)が発行するオープン・アクセス・ジャーナルBMC Evolutionary Biologyに掲載されています。
本研究グループは、東北、関東、東海、沖縄地方にて採集した食草を、日本において最も汚染度合の低地域である沖縄の蝶ヤマトシジミへ、二世代連続で与えた時の影響(継代効果)について調べました。第一世代では、放射性物質の汚染食草を与えた群において、高い死亡・異常率、前翅の矮小化がみられ、死亡率はセシウムの摂取量に大きく依存していたことが判明しました。第二世代における生存率は、第一世代の摂取した放射線量に依存するものではなく、第二世代の摂取した放射線量に依存していることが明らかになりました。さらに、第二世代でも前翅の矮小化がみられ、これは二世代を通じたセシウムの累積摂取線量と相関がありました。このことから、第一世代の摂取した放射性物質もまた、第二世代へ影響を与えることを示唆しています。しかしながら、第一世代における汚染食草の摂取の影響は、第二世代における非汚染食草の摂取により大きく改善することが可能であることが判明しました。
大瀧准教授は次のように述べています。「 本研究により、汚染食物は生物に深刻な影響をもたらし、次世代へ影響を与えることがわかりました。しかし、非汚染食物の摂取により回復可能であるという明るい成果も得ることができました」
論文はこちら
http://www.biomedcentral.com/1471-2148/14/193
弊社プレスリリース(英文)はこちら
http://www.biomedcentral.com/presscenter/pressreleases/20140923
日本語での詳細はこちら(琉球大学 理学部 生物系 大瀧研究室ホームページより)
http://w3.u-ryukyu.ac.jp/bcphunit/fukushimaproj.html
http://w3.u-ryukyu.ac.jp/bcphunit/
<BioMed Centralについて>
バイオメド・セントラル(BioMed Central) http://www.biomedcentral.com/ は、オープンアクセスによる出版モデルを開拓した科学・技術・医学(STM)分野の英国の学術出版社です。BioMed Centralが出版するすべての査読付き論文は、出版後ただちにオンラインで無料アクセス可能なうえ、再配布・再利用を許可するライセンスを供与されています。BioMed Centralは国際学術出版グループ、シュプリンガー・サイエンス+ビジネスメディア(Springer Science+Business Media)の一員です。
<本件に関するお問い合わせ>
シュプリンガー・ジャパン株式会社 広報担当:川崎理恵子
ホームページ:http://www.springer.jp/
電子メール: info@springer.jp
電話番号 : 03-6831-7000
シュプリンガー・ジャパン株式会社
放射能汚染の食草摂取 次世代にも悪影響 非汚染草で回復可能
琉球大学理学部の大瀧丈二准教授率いる研究グループは、福島第一原子力発電所の事故による汚染食草が野生の蝶に与える影響を二世代にわたり調査し、放射性物質の摂取量が少量の場合でも深刻な影響を与えることを明らかにしました。また、第一世代の摂取した汚染食草は第二世代へも影響を与えるが、非汚染食草の摂取により回復することも可能であることを発見しました。本研究成果はバイオメド・セントラル(BioMed Central)が発行するオープン・アクセス・ジャーナルBMC Evolutionary Biologyに掲載されています。
本研究グループは、東北、関東、東海、沖縄地方にて採集した食草を、日本において最も汚染度合の低地域である沖縄の蝶ヤマトシジミへ、二世代連続で与えた時の影響(継代効果)について調べました。第一世代では、放射性物質の汚染食草を与えた群において、高い死亡・異常率、前翅の矮小化がみられ、死亡率はセシウムの摂取量に大きく依存していたことが判明しました。第二世代における生存率は、第一世代の摂取した放射線量に依存するものではなく、第二世代の摂取した放射線量に依存していることが明らかになりました。さらに、第二世代でも前翅の矮小化がみられ、これは二世代を通じたセシウムの累積摂取線量と相関がありました。このことから、第一世代の摂取した放射性物質もまた、第二世代へ影響を与えることを示唆しています。しかしながら、第一世代における汚染食草の摂取の影響は、第二世代における非汚染食草の摂取により大きく改善することが可能であることが判明しました。
大瀧准教授は次のように述べています。「 本研究により、汚染食物は生物に深刻な影響をもたらし、次世代へ影響を与えることがわかりました。しかし、非汚染食物の摂取により回復可能であるという明るい成果も得ることができました」
論文はこちら
http://www.biomedcentral.com/1471-2148/14/193
弊社プレスリリース(英文)はこちら
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日本語での詳細はこちら(琉球大学 理学部 生物系 大瀧研究室ホームページより)
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