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2015年 鍋トレンド予測…今年の冬は、鍋の人気が二極化!?

2014年9月30日

トレンド総研

2015年 鍋トレンド予測…今年の冬は、鍋の人気が二極化!?
あっさり&旨味重視の『大人鍋』VSデコ&洋風の『子ども鍋』

人気No.1にも違いが…
大人鍋=「寄せ鍋」、子ども鍋=「トマト鍋」がトップ
大人鍋は“手作り調味料”、子ども鍋は“キャラクターデコ”でアレンジも

生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研(東京都渋谷区)は、今年の冬の「鍋」トレンドとして、『大人鍋』と『子ども鍋』をテーマに、レポートします。

「冬の風物詩」としてこれからの季節、生活者の関心を集めるのが「鍋」。近年、鍋料理への関心は大きく高まっており、味付けやアレンジ、具材のバリエーションも豊かになっています。また、鍋に関しては例年、各企業・店舗でさまざまな商品・メニューが提案されており、今年もすでに冬の鍋商戦に向けて新商品・新戦略を展開しているメーカーも少なくありません。

そして今年、トレンド総研が「冬の鍋トレンド」のキーワードになると考えるのが、『大人鍋』と『子ども鍋』。今年の冬は、あっさりした味付けの『大人鍋』と、デコ盛り・洋風味付けの「子ども鍋」で二極化すると予想しています。

例えば、ミツカンでは人気の「寄せ鍋つゆ」に加え、今年の新商品として「海鮮だし塩鍋つゆ」「濃厚鶏白湯(パイタン)鍋つゆ」など、あっさりした味わいでうまみ重視の「大人」向け鍋スープを数多く展開。その一方、カゴメではファミリー層に狙いを定めて、「子ども」人気の高い「甘熟トマト鍋スープ」、「やさいポタージュ鍋スープ」を推しています。

今回トレンド総研では、この『大人鍋』と『子ども鍋』をキーワードに、生活者への意識・実態調査をおこないました。また、本レポートでは、消費トレンドに詳しい商品ジャーナリストの北村森氏のインタビューコメントや、家庭で楽しめる『大人鍋』と『子ども鍋』のアレンジについてもご紹介してまいります。


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1、【インタビュー】専門家に聞く、今年の冬の「鍋トレンド」-----------------------------------------------------------------------------------------------------------
はじめに、消費動向などのトレンドに詳しい、商品ジャーナリスト・北村森氏に、今年の冬の「鍋トレンド」についてお話をお伺いしました。

◆今年の冬は、例年以上に「鍋」に注目が集まりやすいタイミング
まず、今年は例年以上に「鍋料理」に注目が集まりやすいタイミングと言えます。今年の大きなトピックスの1つとしてあげられるのが「消費増税」ですが、今回の増税後は、安いものばかりが売れているわけではなく、ちょっと贅沢な商品もちゃんと売れています。単なる節約ではなく、生活者は「消費にメリハリをつけるようになった」と言えるでしょう。
そういった意味で、鍋料理は現代の消費トレンドにあったメニュー。食材に自由に変化をつけることができるため、節約したい時には冷蔵庫の残り物でも美味しくしあがるし、贅沢をしたいのであれば、カニ・ふぐの高級食材やお取り寄せしたこだわり食材も楽しめます。また、栄養バランスがすぐれていて、調理も簡単な鍋は、ここ数年の「健康志向」や「時短調理志向」にもマッチしています。

◆家庭における「鍋」の課題を解決するキーワードが『大人鍋』と『子ども鍋』
増税にともなう「メリハリ消費」に対応できて、健康や時短の面でも嬉しい「鍋」ですが、1つ難しいポイントがあります。
というのも、作る側にとっては嬉しいことずくめの鍋ですが、鍋ばかり作っていると、食べる側はどうしても飽きてしまうということ。週に何度も鍋を作っていると、家族に「また鍋か…」と言われてしまうこともあるでしょう。と同時に、鍋というのはさまざまな味付けができるぶん、「大人向け」の鍋もあれば、「子ども向け」の鍋もあります。奥様が料理を作る場合、夫と子どもで「食べさせたい鍋」というのが異なる、ということも大いに考えられます。
こうした点をふまえると、なるべく家族を飽きさせないように、さまざまな「鍋」のレパートリーを持ちたいという意向は高まっていると予想されます。そして、“今日は『大人鍋』にしよう”、“次は『子ども鍋』にしよう”など、その日の優先順位に適した食材・アイテムが選ばれることにつながります。

◆『大人鍋』と『子ども鍋』、それぞれの特徴とは
『大人鍋』として好まれるのは、あっさり系。王道・定番の「寄せ鍋」「塩鍋」に加えて、去年からぽつぽつ散見される「白湯鍋」のような、濃い味ではなくて、旨味そのものを楽しめるものが人気を集めています。
一方の『子ども鍋』で好まれるのは、スープの味が強くてインパクトのある洋風系。「トマト鍋」「カレー鍋」などが、その代表格でしょう。見た目も華やかで、でも野菜もおいしくしっかり食べられる『子ども鍋』は、『大人鍋』とはまた違った魅力があります。
そのため、アレンジにも違いが出てくるはず。例えば、『大人鍋』は「旨味」がテーマ。鍋のスープ自体はシンプルで旨味が素直に出ているようなものが好まれます。アレンジも、取り皿にポン酢や塩麹、ゆず胡椒などの「調味料」を入れて楽しむなどの方向になるでしょう。今年は、近年のトレンドにあわせて、調味料を手作りしたり、ちょっと贅沢高級なこだわり調味料をお取り寄せしたり、という動きもますます増えそうです。
逆に『子ども鍋』のアレンジは「見た目」重視。キャラ弁、デコ寿司などのブームでもわかる通り、最近のパパママは「子どもに楽しくごはんを食べてほしい」という想いを強く持っています。今年の冬も、例えば「妖怪ウォッチ」をはじめとした今人気のキャラクターの「デコ鍋」を作るなどの動きが予想されます。

▽専門家プロフィール
北村 森(きたむら もり)商品ジャーナリスト
「日経トレンディ」編集長時代から、テレビ・ラジオ番組のコメンテーターとしても活動。退職後、商品ジャーナリストとして活動。原稿執筆、テレビ、ラジオ番組への出演、講演活動などとともに地方自治体と連携する形で地域おこしのアドバイザー業務にも携わる。著書に『途中下車』(河出書房新社)、『ヒット商品航海記』(日本経済新聞出版社 共著)。


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2、【調査結果】 「鍋」に関する意識・実態調査 
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続いて、20〜50代の夫および子ども(小中学生)のいる主婦 500名を対象に、「鍋」に関する実態調査をおこないました。

[調査概要]
・調査名:「鍋」に関する意識・実態調査
・調査期間:2014年9月5日〜9月8日  ・調査方法:インターネット調査
・調査対象:20〜50代の夫および子ども(小中学生)のいる主婦 500名

◆家族みんなが好きな鍋料理!しかし、大人と子どもでは「好み」に違いが…
まず、「ご自身は鍋料理が好きですか?」と聞いたところ、94%が「好き」と回答。続いて、「ご家族は鍋料理が好きですか?」と質問すると、91%が「好き」と答えました。鍋は、家族みんなが好きなメニューの1つと言えます。
しかし一方で、「大人(自分・夫など)と子どもで、好きな鍋のタイプやアレンジに違いはありますか?」と聞いたところ、48%と約半数もの人が「ある」と回答。具体的な違いを聞くと、「大人はあっさりした味、子どもはしっかりした味が好き。(43歳・京都府)」、「夫は辛い物が好きで、子どもは辛い物が食べられない。(36歳・千葉県)」、「大人は牡蠣を入れたいが子どもが嫌がる。子どもはウインナーを入れてと言うが大人はあまり食べたくない。(46歳・神奈川県)」などの回答が。ベースの味付けや具材などにおいて、大人と子どもで好みの差が出てしまうようです。

◆主婦500名に調査!「夫に食べさせたい鍋」No.1は「寄せ鍋」、「子どもに食べさせたい鍋」No.1は「トマト鍋」
そこで、「夫に食べさせたい鍋」と「子どもに食べさせたい鍋」をそれぞれ複数回答で聞いてみました。
その結果、「旦那様に最も食べさせたい鍋」としては「寄せ鍋」(51%)がトップに。続く2位には「水炊き」(40%)、3位には「ちゃんこ鍋」と「チゲ鍋」が同率(35%)で並びました。大人向けには、あっさりとした王道の味が好まれているようです。
一方の「子どもに食べさせたい鍋」としては、「トマト鍋」(52%)が圧倒的な人気に。ベースのスープでも野菜がしっかりとれる上に、オムライスやナポリタンなど、シメまで子どもが好きなものにアレンジしやすい点が、人気のポイントと考えられます。


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3、【レシピ紹介】家庭で楽しめる『大人鍋』と『子ども鍋』のアレンジ    
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さらに今回は、自宅で作ることができる『大人鍋』と『子ども鍋』のアレンジ例をご紹介いたします。

▼『大人鍋』アレンジ例
「味変わり寄せ鍋」
使用食材:寄せ鍋のつゆ(市販のもの)、長ネギ、豆腐、しめじ、にんじん、白菜、油揚げ、豚肉、ゆず胡椒、もみじおろし、かぼすポン酢
ポイント:あっさりしたつゆで、素材の味を楽しめる大人向けの「寄せ鍋」。かぼすを絞ったポン酢、ゆず胡椒、もみじおろしなど、さまざまな調味料を準備することで、味の変化も楽しめます。

▼『子ども鍋』アレンジ例
「妖怪ウォッチ ジバニャン鍋」
使用食材:トマト鍋スープ(市販のもの)、ハム、スライスチーズ、鶏肉、じゃがいも、にんじん、トマト、たまねぎ、海苔
ポイント:「子どもに食べさせたい鍋」No.1の「トマト鍋」をベースにした、「妖怪ウォッチ」の人気キャラクター・ジバニャンのキャラ鍋。目はじゃがいも、耳・鼻・口はハム、顔の白い部分はスライスチーズ、黒い部分は海苔で、それぞれ表現しています。トマト鍋の赤い色を邪魔しづらい具材をセレクトするのがポイントです。

※文中に記載されている製品名、作品名等は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
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