特効薬のないノロウイルス、感染したらどうする!?慌てず、焦らず安心のための対処方法
[14/12/09]
提供元:共同通信PRワイヤー
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20141209
教えて!「かくれ脱水」委員会
特効薬のないノロウイルス、感染したらどうする!?慌てず、焦らず安心のための対処方法
今年はインフルエンザ流行の報道が早くも目立つ一方で、見過ごされがちですが、ノロウイルスなど感染性胃腸炎の患者数も増えてきており、今後同時に流行する可能性も出てきました。したがってインフルエンザだけでなく、ノロウイルスなど感染性胃腸炎にも警戒し、対処についての情報をしっかり知っておく必要があります。
ときに激しい下痢・おう吐を伴うノロウイルスによる胃腸炎ですが、治すための特効薬はありません。重い下痢・おう吐の症状は長くは続かないものの、それによって起こる脱水症状に対してはきちんと対処をしないと深刻化し、特に高齢者の場合は死に至ることもあります。「ノロウイルスは小児において重症化することがありますが、96%は点滴が不要で、自宅で治療可能です」と語る、教えて!「かくれ脱水」委員会の十河 剛 委員(済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科 副部長/医学博士)が、いざというときも慌てず焦らず実行できる対処方法についてアドバイスします。
◆ノロウイルスは感染したら翌日か翌々日には発症、おう吐はせいぜい1〜3日
ノロウイルスは、感染した場合通常は、12〜24時間程度で発症します。ノロウイルスによる感染性胃腸炎の場合、おう吐なら1〜2日、せいぜい3〜4日で治まります。下痢も普通は1〜3日で治まり、長くても1〜2週間程度。「感染・発症したとしても、慌てないことが大切です。下痢・おう吐は、ウイルスを体外に排出しようとするカラダの反応なので、それ自体を無理に止めるべきではありませんが、深刻な脱水症を招かないようきちんと水分補給をする必要があります。家庭でできる脱水対策をきちんと知っておきましょう」と十河委員は呼びかけます。
◆電解質を含む吸収の速い経口補水液が適切 「吐いても少しずつ飲む」がポイント
下痢便や吐しゃ物として体外に排出される体液には、多量のナトリウムやカリウムといった電解質が含まれています。ここで水分補給をおこなう場合、これらの電解質を含まない真水だけを飲むことはかえって低ナトリウム血症や水中毒といった病気を招く可能性があり、危険です。ポイントは、これらの電解質を含み、さらに吸収スピードを速めるために適度なブドウ糖も配合した経口補水液を摂取して水分補給を行うことです。
吐き気を催しているときに飲み物を飲むのには抵抗を感じる方も少なくないはず。しかし十河委員は、「吐いても少しずつ飲む(飲ませる)ことが、症状の深刻化を防ぎます」と指摘します。「おう吐や下痢が続いている間、最初は1〜5分ごとに続けて、おう吐が止まれば適量を、下痢が治まったら止める。経口補水液を飲まない小児には、ゼリータイプを活用すると良いですよ。飲ませるときは、やさしく褒めてあげて、家族で協力してほしいと思います」
◆中程度の脱水症状までは家庭で対処可能 病院に行くレベルの見分け方
中程度までの脱水症状については、経口補水液を用いて家庭で対処することができます。
・口の中が乾いてくる、ネバネバしてくる
・尿の量が減ってくる
・(幼児の場合)泣いても涙が出にくくなっている
などのサインが見られる場合は、脱水症状が中程度まで進んでいる可能性があります。一方、病院へ行ったほうが良いレベルとはどういうものでしょうか。「尿が出なくなる、目が落ち窪む、脈や呼吸が速くなっている、反応が鈍くなる、神経が過敏になっている、などの症状が見られる場合は、中程度以上に脱水が進んでいると考えられます。主治医やお近くの病院へ相談してください」(十河委員)
◆空気感染・飛沫感染を防ごう トイレはふたを閉めて流す
ノロウイルスは感染力が強いため、吐しゃ物などの処理に際しては、空気感染・飛沫感染を広げないための細心の注意を払うことが必要です。成人の場合、トイレでおう吐をすることが多いですが、ウイルス感染が疑われる場合、下痢便や吐しゃ物を水洗トイレで流す場合は、必ずふたを閉めて流すようにしてください。「ふたを開けたままでは、水洗の水の粒に含まれたウイルスがトイレの空間中に飛び散ります。また、感染者が入ったあとのトイレは、できるだけ塩素系の漂白剤などを使って消毒することが望ましいです。また、流行している時期のトイレのタオルの共有も、家庭内では避けたほうが良いでしょう」(十河医師)
詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.kakuredassui.jp/column6
教えて!「かくれ脱水」委員会
特効薬のないノロウイルス、感染したらどうする!?慌てず、焦らず安心のための対処方法
今年はインフルエンザ流行の報道が早くも目立つ一方で、見過ごされがちですが、ノロウイルスなど感染性胃腸炎の患者数も増えてきており、今後同時に流行する可能性も出てきました。したがってインフルエンザだけでなく、ノロウイルスなど感染性胃腸炎にも警戒し、対処についての情報をしっかり知っておく必要があります。
ときに激しい下痢・おう吐を伴うノロウイルスによる胃腸炎ですが、治すための特効薬はありません。重い下痢・おう吐の症状は長くは続かないものの、それによって起こる脱水症状に対してはきちんと対処をしないと深刻化し、特に高齢者の場合は死に至ることもあります。「ノロウイルスは小児において重症化することがありますが、96%は点滴が不要で、自宅で治療可能です」と語る、教えて!「かくれ脱水」委員会の十河 剛 委員(済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科 副部長/医学博士)が、いざというときも慌てず焦らず実行できる対処方法についてアドバイスします。
◆ノロウイルスは感染したら翌日か翌々日には発症、おう吐はせいぜい1〜3日
ノロウイルスは、感染した場合通常は、12〜24時間程度で発症します。ノロウイルスによる感染性胃腸炎の場合、おう吐なら1〜2日、せいぜい3〜4日で治まります。下痢も普通は1〜3日で治まり、長くても1〜2週間程度。「感染・発症したとしても、慌てないことが大切です。下痢・おう吐は、ウイルスを体外に排出しようとするカラダの反応なので、それ自体を無理に止めるべきではありませんが、深刻な脱水症を招かないようきちんと水分補給をする必要があります。家庭でできる脱水対策をきちんと知っておきましょう」と十河委員は呼びかけます。
◆電解質を含む吸収の速い経口補水液が適切 「吐いても少しずつ飲む」がポイント
下痢便や吐しゃ物として体外に排出される体液には、多量のナトリウムやカリウムといった電解質が含まれています。ここで水分補給をおこなう場合、これらの電解質を含まない真水だけを飲むことはかえって低ナトリウム血症や水中毒といった病気を招く可能性があり、危険です。ポイントは、これらの電解質を含み、さらに吸収スピードを速めるために適度なブドウ糖も配合した経口補水液を摂取して水分補給を行うことです。
吐き気を催しているときに飲み物を飲むのには抵抗を感じる方も少なくないはず。しかし十河委員は、「吐いても少しずつ飲む(飲ませる)ことが、症状の深刻化を防ぎます」と指摘します。「おう吐や下痢が続いている間、最初は1〜5分ごとに続けて、おう吐が止まれば適量を、下痢が治まったら止める。経口補水液を飲まない小児には、ゼリータイプを活用すると良いですよ。飲ませるときは、やさしく褒めてあげて、家族で協力してほしいと思います」
◆中程度の脱水症状までは家庭で対処可能 病院に行くレベルの見分け方
中程度までの脱水症状については、経口補水液を用いて家庭で対処することができます。
・口の中が乾いてくる、ネバネバしてくる
・尿の量が減ってくる
・(幼児の場合)泣いても涙が出にくくなっている
などのサインが見られる場合は、脱水症状が中程度まで進んでいる可能性があります。一方、病院へ行ったほうが良いレベルとはどういうものでしょうか。「尿が出なくなる、目が落ち窪む、脈や呼吸が速くなっている、反応が鈍くなる、神経が過敏になっている、などの症状が見られる場合は、中程度以上に脱水が進んでいると考えられます。主治医やお近くの病院へ相談してください」(十河委員)
◆空気感染・飛沫感染を防ごう トイレはふたを閉めて流す
ノロウイルスは感染力が強いため、吐しゃ物などの処理に際しては、空気感染・飛沫感染を広げないための細心の注意を払うことが必要です。成人の場合、トイレでおう吐をすることが多いですが、ウイルス感染が疑われる場合、下痢便や吐しゃ物を水洗トイレで流す場合は、必ずふたを閉めて流すようにしてください。「ふたを開けたままでは、水洗の水の粒に含まれたウイルスがトイレの空間中に飛び散ります。また、感染者が入ったあとのトイレは、できるだけ塩素系の漂白剤などを使って消毒することが望ましいです。また、流行している時期のトイレのタオルの共有も、家庭内では避けたほうが良いでしょう」(十河医師)
詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.kakuredassui.jp/column6