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アッヴィ、C型慢性肝炎 ジェノタイプ1型治療薬として日本におけるヴィキラックスの承認を取得

2015年9月28日

アッヴィ合同会社

アッヴィ、C型慢性肝炎 ジェノタイプ1型治療薬として日本におけるヴィキラックス(オムビタスビル/パリタプレビル/リトナビル錠)の承認を取得

● ジェノタイプ1(GT1)型C型慢性肝炎ウイルスに感染した患者さん(代償性肝硬変の患者さんを含む)向けのインターフェロン・リバビリンを使用しない新しい治療の選択肢(1)
● ヴィキラックスは、2種の直接作用型抗ウイルス剤パリタプレビル/リトナビルとオムビタスビルの配合剤で、12週間にわたって固定用量を1日1回服薬(1)
● 日本のC型慢性肝炎患者数は約150万人から200万人で、先進国の中でC型肝炎ウイルスの感染率が最も高い国の一つ(2)(3)

イリノイ州ノースシカゴ、2015年9月28日−グローバルなバイオ医薬品企業であるアッヴィ(NYSE: ABBV)は、ヴィキラックス(オムビタスビル/パリタプレビル/リトナビル)がジェノタイプ1(GT1)型C型慢性肝炎ウイルス(HCV)に感染した成人患者さん(代償性肝硬変の患者さんを含む)の治療薬として厚生労働省から承認を取得したことを本日発表しました。(1)  ヴィキラックスは、インターフェロン・リバビリンを使用しない新たな治療の選択肢となり、2種の直接作用型抗ウイルス剤であるパリタプレビル/リトナビルとオムビタスビルの配合剤で、12週間にわたって固定用量を1日1回服用します。

パリ・エスト大学 医学部教授のジャン=ミシェル・パウロスキー医師は次のように述べています。「今回の承認は、日本の患者さんのニーズやウイルス特性に沿った治療への重要な一歩です。ヴィキラックスはC型肝炎治療を一変させる新たな治療薬となり、代償性肝硬変患者さんにおいても高い治癒率の達成を可能にするでしょう」

日本は先進国の中でC型肝炎ウイルスの感染率が高い国の一つで、HCV患者数は約150〜200万人に上ります。(2)(3) C型肝炎ウイルスのジェノタイプのうち、GT1型は全患者さんの60〜70%と日本で最も多く、そのうちの約99%がGT1b型サブタイプです。(4)

アッヴィの研究開発担当エグゼクティブ・バイスプレジデント兼最高科学責任者(CSO)のマイケル・セヴェリーノは次のように述べています。「GT1b型C型肝炎患者さんを完治させる可能性の高い新たな治療薬としてヴィキラックスをお届けできることを嬉しく思います。当社は、日本で多くの患者さんがこの薬を使用できるよう取組みを行ってまいります。また、教育啓発を優先事項と位置付け、スクリーニングや診断に関する取組みへの支援、治療選択肢に関する医療関係者への正確な情報提供といった日本での多種多様な課題を特定し、それを解決するために各方面の関係者と協力していきます」

今回の承認は第III相臨床試験であるGIFT-I試験を根拠としており(1)、全体の95%(n=140/148)の未治療、94%(n=102/109)の既治療のC型慢性肝炎(代償性肝硬変を含む)成人患者さんがヴィキラックスの治療によりSVR12を達成しました。(1) サブグループの1つである、未治療で肝硬変を有していないインターフェロン(IFN)治療に適格な高ウイルス量のGT1b型C型慢性肝炎成人患者さんにおけるSVR12の割合は95%(n=106/112)で、試験の主要評価が達成されました。また、GT1b型C型代償性肝硬変患者さんを対象とした副次的評価項目では、SVR12が91%(n=38/42)でした。(4)

全治療群のうち、3例(n=3/363)がウイルス学的失敗、8例(N=8/354)が治療後の再燃を示し、有害事象により治療を中止したのは3例でした。また、最も多く認められた有害事象(いずれかの群で5%超)は、鼻咽頭炎、頭痛、末梢性浮腫、悪心、発熱、および血小板数減少でした。(4)

厚生労働省は、日本における本治療の臨床的有用性や、本疾患の深刻さおよびアンメットニーズを鑑みて、2015年4月にアッヴィのヴィキラックスを優先審査の対象に指定しました。

・GIFT-I試験について(4)

GIFT-I試験の対象は、2つのサブ試験に参加した363名の患者さんです。

サブ試験1では、GT1b型の非肝硬変患者さんで、未治療、または過去にリバビリン(RBV)併用下もしくは非併用下でIFN治療を受けたことのある321名を対象とし、オムビタスビル/パリタプレビル/リトナビル投与群(A群)またはプラセボ投与群(B群)に2:1の割合で無作為割り付けしました(治療歴、過去の治療への反応、ウイルス量およびIFN治療の適格性の有無で層別化)。当初、プラセボに割付けられた患者群(B群)は、その後の12週間、非盲検下でオムビタスビル/パリタプレビル/リトナビルの併用療法を受けました。有効性の主要評価項目は、サブグループの1つとした、未治療で肝硬変を有していない、IFN治療に適格な高ウイルス量(HCV RNA量が100,000 IU/mL以上)を示すGT1b型C型肝炎例のうち、二重盲検下でオムビタスビル/パリタプレビル/リトナビルが少なくとも1回投与された患者群での投与12週後のSVR12でした。

サブ試験2では、GT1b型C型代償性肝硬変の患者さんで、未治療または過去にRBV併用下もしくは非併用下でIFN治療歴を有する42名を対象とし、オムビタスビル/パリタプレビル/リトナビルによる非盲検下での治療を12週間実施しました(C群)。副次的評価項目として、このC群でのSVR12率が評価されました。

投与中のウイルス学的治療不成功は、A群0.5%(n=1/215)、B群0.9%(n=1/106)、C群2.4%(n=1/42)であり、各群1例(n=3/363)に認められました。投与終了後の再燃は全3群中8例(n=8/354)に認められ、A群2.4%(n=5/209)、B群1.0%(n=1/105)、C群5.0%(n=2/40)でした。

日本人の患者さんは、GT1b型の感染率が高いことなど、特有の患者特性とウイルス特性を持っているため、アッヴィはRBVを併用しない2種の直接作用型抗ウイルス剤による治療方法を検討するための試験を日本で行いました。

・日本でのヴィキラックスの適応について

セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善

・安全性情報の概要

禁忌
ヴィキラックスの成分に対して過敏症の既往がある患者さん、または重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害のある患者さんには本剤を使用しないでください。また、アゼルニジピン、トリアゾラム、ミダゾラム静注、ブロナンセリン、ピモジド、エルゴタミン酒石酸塩、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、エルゴメトリンマレイン酸塩、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩、シルデナフィルクエン酸塩(レバチオ)、タダラフィル(アドシルカ)、リバーロキサバン、バルデナフィル塩酸塩水和物、リオシグアト、シンバスタチン、アトルバスタチンカルシウム水和物、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタール、リファンピシン、エファビレンツ、セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)含有食品、エチニルエストラジオール含有製剤のいずれかを使用している患者さんにも本剤を使用しないでください。

使用上の注意
ヴィキラックスの投与に先立ち、HCV RNA検査が陽性であることを確認してください。また、患者さんが非代償性肝硬変を有していないことを確認してください。

HIVとHCVに重複感染している患者さんにヴィキラックスを使用する場合は、抗HIV療法によりHIVのウイルス抑制が認められている患者さんにのみ投与するようにしてください。これは、リトナビルによりHIVプロテアーゼ阻害薬に対する耐性が生じるおそれがあるためです。

ヴィキラックスによる治療中は肝機能障害が発現する可能性があるため、定期的に肝機能検査を行ってください。

ヴィキラックスをCYP3A4、P-gp、BCRP、OATP1B1/OATP1B3の基質である薬剤と併用すると、その薬剤の血漿中濃度を上昇させるおそれがあり、用量の調節または換算の状態の観察が必要となることがあります。

妊娠中の女性にヴィキラックスを使用した場合の安全性は確認されていません。妊娠中の女性および妊娠している可能性がある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみヴィキラックスを投与してください。

授乳中の女性にはヴィキラックスを使用しないでください。やむを得ず授乳中の女性にヴィキラックスを使用する場合は、治療期間中に授乳を行わないようにしてください。

小児における使用の安全性および有効性は確認されていません。

副作用
主な副作用としては、末梢性浮腫15例(4.1%)、頭痛12例(3.3%)、および悪心10例(2.8%)が認められています。

・日本におけるアッヴィのC型肝炎臨床開発プログラムについて

日本におけるアッヴィのC型肝炎臨床開発プログラムは、開発中の2種の直接作用型抗ウイルス剤に重点を置き、1b型以外のジェノタイプを有する患者さん、および代償性肝硬変患者さんを含むC型慢性肝炎患者さんにおいて高いSVR率を達成することを目標としています。

パリタプレビルは、アッヴィとEnanta Pharmaceuticals社(NASDAQ:ENTA)との提携のもと、現在も進行中のHCVプロテアーゼ阻害剤、およびプロテアーゼ阻害剤を含むレジメンの共同研究において発見されました。パリタプレビルは、アッヴィで開発中のその他のC型肝炎治療薬との併用を目的として開発が進められてきました。

・アッヴィについて
アッヴィは、アボットラボラトリーズからの分社を経て2013年に設立された、研究開発型のグローバルなバイオ医薬品企業です。専門知識や献身的な社員・イノベーション実現に向けた独自の手法を通じて、世界で最も複雑かつ深刻な疾患領域における先進的な治療薬を開発・提供することをミッションに掲げています。アッヴィは、100%子会社のファーマサイクリックス社を含めて世界で28,000人以上を雇用し、170カ国以上で医薬品を販売しています。当社の概要や人材・製品群・コミットメントに関する詳細はhttp://www.abbvie.com をご覧ください。よろしければTwitterアカウント@AbbVieもフォローください。また、人材情報はFacebookやLinkedInページをご参照ください。

日本においては、アッヴィ合同会社の約800人の社員が、医療用医薬品の研究・開発や販売に従事しています。自己免疫疾患・新生児・肝疾患・ニューロサイエンスの各領域を中心に、患者さんの生活に大きく貢献できることを願っています。詳しくは、http://www.abbvie.co.jpをご覧ください。

・今後の見通しに関する記述
本リリースにおける記載には、1995年米国私募証券訴訟改革法に示される「今後の見通しに関する記述」が含まれています。今後の見通しに関する記述は、通常、「見込み」、「期待」、「予想」、「予測」、および同様の表現によって識別されます。これらの今後の見通しに関する記述は、予測内容と大いに異なる結果が生じる可能性があるリスクや不確実性の影響を受けます。そのようなリスクと不確実性には、知的財産の問題、他の製品との競合、研究開発プロセスに必然的に伴う困難、不利な訴訟または政府措置、医薬品業界に適用される法律および規制の変更が含まれます。
アッヴィの経営に影響を及ぼす可能性のある経済、競合状況、政府や科学技術その他の要因は、10-K書式によって米国証券取引委員会に提出済みのアッヴィの2014年度アニュアルレポートの1A項「リスク要因」の項目に記載しています。
アッヴィは、法律で要求される場合を除き、本リリースの発表後に出来事や変化が生じた場合も今後の見通しに関する記述を更新する義務を負いません。

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(1)ヴィキラックス添付文書。アッヴィ合同会社(日本、東京)、 2015年
(2)国立国際医療研究センター国府台病院ホームページ(閲覧日:2013年2月20日)
http://www.ncgm.go.jp/center/forpatient_hcv.html
(3)Gower, E. Global epidemiology and genotype distribution of the hepatitis C virus infection. Journal of Hepatology 2014; 61: S45-S57, Table 2.
(4) Kumada H, et al. Randomized phase 3 trial of ombitasvir/paritaprevir/ritonavir for hepatitis C virus genotype 1b-infected Japanese patients with or without cirrhosis. Hepatology. 2015 Jul 3. doi: 10.1002/hep.27972.
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