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酒を飲むことも復興支援につながります【酒飲み1000人に聞く酒飲みのミカタ】

2016.7.2

株式会社酒文化研究所

被災地の酒を飲むことで復興を支援 【酒飲み1000人に聞く酒飲みのミカタ】

酒飲み1000人に聞く「酒飲みのミカタ」。今回のテーマは「復興支援と酒」です。東日本大震災の直後に被災地から発信された「花見を自粛するよりも東北のお酒を飲んでください」という訴えから、消費することも支えになるという考え方が生まれてきました。現地へのボランティアはできなくてもこれなら自分にもできると酒飲みの心をとらえ広がったようです。本年4月の熊本地震でも同じような支援の動きが起るかを伺ってみました。(回答者は『さけ通信』の読者モニターで「ほとんど毎日酒を飲む」という方が七割以上の酒のヘビーユーザーかつ酒への関心の高い方です)

東日本大震災から高まった特産品購入支援
 まずは、5年前の東日本大震災から現在まででどのような支援を心がけたかを伺いました。「義援金を贈った」は49%と約半数でしたが、「特産品を購入した」は70%を超えました。以下は少なくなりますが「復興支援イベントに参加」が17%、「観光旅行で訪れた」が16%、「ボランティアに参加」も7%ほどありました。

 特産品購入のトップは日本酒で86%
特産品を購入した人に購入したものを伺うと、酒のヘビーユーザーアンケートらしく日本酒が86%で圧倒的でした。以下には東北に特産品の多い水産加工品52%、野菜33%、米28%と続きます。購入した人からは次のような意見が出ています。
「酒を飲むだけなら手軽なので、自分も飲み、他人にも東北の酒を薦めている」(60代男性)「復興支援を願い東北の日本酒やクラフトビールを大量に取り寄せて仲間と何回か宴会を開いた」(30代男性)
「単発の寄付よりも経済基盤復興のためと思い、東北の酒類や食品を優先して購入する」(50代女性)

熊本地震でも購入人気の上位は「日本酒」「焼酎」
 熊本はまだ余震も続き復興の途についたばかりですが、こちらへの支援について考えていることも伺いました。
「特産品を購入する」が52%、「義援金を贈る」48%と半数の方はこの支援を考えています。続いて「飲食店などで熊本産酒類を飲む」が21%、「支援イベント参加」と「旅行先に選ぶ」が8%で「ふるさと納税」を考えている人も6%いました。
 特産品を考えている人に買いたいものを伺うと、やはり「日本酒」が60%とトップでした。そして球磨焼酎の産地でもあるので「焼酎」も52%と多くなりました。以下は「加工食品」43%、「果物」34%と続き、畜産も盛んな阿蘇の被害が伝わっていることからか「肉類」も30%ありました。
特産品の購入に限らず熊本支援で実施したいこととしては以下のような意見が上がりました。
「スーパーで野菜・果物・酒類などはつとめて熊本産のものを購入している」(40代女性)
「旅行で訪れたワイナリーからワインを取り寄せる」(40代女性)
「夏休みに熊本・大分方面を旅行する計画を考えています」(50代男性)
「銀座のアンテナショップですでに何回か購入した」(60代男性)
「今年のお中元やプレゼントに球磨焼酎を使いたい」(50代女性)
「売場にあれば球磨焼酎や熊本の酒も飲んでみたい」(50代女性)
「身近にはあまり売っていないがあれば熊本の酒を飲むつもり」(30代男性)

被災地の酒を飲みたい人は多く、課題は接点つくりか
 最後に熊本県産酒類の今後の飲用意向も伺いました。もともと飲む機会のあった人は18%で、地震後から意識して飲むようになった人は14%でした。飲んでいないが、今後飲みたい人が42%だったので、地震以降は熊本の酒を飲む機会が増えそうな人は56%です。被災地の酒を飲むことは誰にも手軽にできる手軽な支援策なので、流通や飲食店などの協力がどこまで進むかにかかっていそうです。意識的に熊本の酒を飲むことは地震のことも思い出され、息の長い支援につながるのではないでしょうか。

■調査概要
調査時期2016年6月16日(木)〜2016年6月20日(月)
調査対象酒文化研究所の酒好きモニター(N=1710)
有効回答124(回答率7%)
調査方法インターネットによる自記入式アンケート調査
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