スターガルト病治療薬候補「エミクススタト塩酸塩」の臨床第2a相試験開始のお知らせ
[17/01/27]
提供元:共同通信PRワイヤー
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2017年1月27日
窪田製薬ホールディングス株式会社
(コード番号 4596 東証マザーズ)
スターガルト病治療薬候補「エミクススタト塩酸塩」の臨床第2a相試験開始のお知らせ
世界中で眼疾患に悩む皆さまの視力維持と回復に貢献することを目的に、イノベーションをさまざまな医薬品・医療機器の開発および実用化に繋げる眼科医療ソリューション・カンパニーである窪田製薬ホールディングス株式会社(以下「当社」)は、当社100%子会社である米アキュセラ・インクがスターガルト病を適応症として開発する治療薬候補「エミクススタト塩酸塩」において、平成29年1月26日(日本時間)、最初の被験者登録(FPFV)を終え、臨床第2a相試験を開始したことをお知らせいたします。
本試験におきまして、スターガルト病患者に対する「エミクススタト塩酸塩」の薬力学(薬理作用)、安全性および忍容性を評価します。臨床第2a相試験は米国の4から6施設で実施され、約30名の被験者登録を予定している多施設共同無作為化二重盲検試験です。本試験は被験者を1対1対1の割合で、2.5mg、5mg、10mgの投与群に割り当て、1ヶ月間1日1回夕方に「エミクススタト塩酸塩」を経口投与いたします。
尚、「エミクススタト塩酸塩」は、スターガルト病の新規治療薬候補として米国FDAからオーファンドラッグ指定を受けています。(平成29年1月6日付当社プレスリリース『「エミクススタト塩酸塩」のスターガルト病治療に対するFDAオーファンドラッグ指定のお知らせ』をご参照ください。)
◆スターガルト病について
スターガルト病は、目の網膜に障害をきたし、視力をつかさどる黄斑が萎縮します。緩やかに視力が低下する稀少遺伝性疾患で、若年者に発症します。スターガルト病の症例の約95%は、網膜に局在するABCA4遺伝子の異常に起因していると考えられています(*1)。ABCA4遺伝子異常により、徐々に光受容体が損傷し、視野の欠損、色覚異常、歪み、ぼやけ、中心部が見えにくいといった様々な視力低下の症状が見られます。典型的なスターガルト病は、小児期から青年期にかけて発症しますが、中には成人期まで視力低下を自覚しない患者さんもいます。
8千〜1万人に1人が罹患すると推定されており(*2)、米国における推定患者数は4万人以下と報告されています(*3)。現在、スターガルト病に対し、症状の進行を抑制する治療法は存在しておらず、アンメット・メディカル・ニーズ(*4)として対応が急がれています。
◆「エミクススタト塩酸塩」について
眼球の奥にある網膜には、脳に映像を認識させるために光を電気信号に変える働きをする「視覚サイクル」と呼ばれる仕組みがあります。この視覚サイクルは明るい光や強い光に曝露されると有害代謝産物を生成します。これが長期にわたり過剰に蓄積されると、視覚サイクルの働きに支障をきたすだけではなく、網膜が損傷され、視力低下あるいは失明に至ると考えられています。
網膜に発現するABCA4遺伝子は、視覚サイクルの過程で産生されたビタミンA由来の有害代謝産物の前駆物質を分解する細胞に輸送する働きをもっています。スターガルト病はこの遺伝子に異常が生じることにより、網膜に有害代謝産物が過剰に蓄積される特徴的な症状を有しており、最終的に視機能障害をきたすと考えられています。
「エミクススタト塩酸塩」は、視覚サイクルに不可欠な酵素であるRPE65を抑制することで、視覚サイクルを調節し、ビタミンAの代謝率を低下させます。これにより、スターガルト病の発症に関与すると考えられているA2EなどのビタミンA由来の有害代謝産物の産生が低下するので、網膜の機能維持に有用であると理論づけられています。
*1:National Eye Institute. https://nei.nih.gov/health/stargardt/star_facts. 2016年7月2日のデータ
*2:Retinal Pharma & Biologics Market, Market Scope 2015
*3:Market Scope社が 2015年に発行した「Retinal Pharma & Biologics Market」と「UN World Population Prospects 2015」をもとに、米国、欧州、日本のスターガルト病患者数を自社で算出
*4:アンメット・メディカル・ニーズとは、いまだに治療法が見つかっていない疾患に対する医療ニーズ
尚、本件の連結業績への影響は軽微でありますが、平成29年12 月期の連結業績予想については、本件の影響を織り込んだうえで、平成28 年12 月期決算短信公表時にお知らせいたします。
以上
◆窪田製薬ホールディングス株式会社について
当社は、世界中で眼疾患に悩む皆さまの視力維持と回復に貢献することを目的に、イノベーションをさまざまな医薬品・医療機器の開発および実用化に繋げる眼科医療ソリューション・カンパニーです。当社100%子会社のアキュセラ・インク(米国、シアトル)が研究開発の拠点となり、革新的な治療薬・医療技術の探索および開発に取り組んでいます。当社独自の視覚サイクルモジュレーション技術に基づく「エミクススタト塩酸塩」において糖尿病網膜症、スターガルト病、中期加齢黄斑変性への適応を目指し研究を進めております。また、白内障や老視(老眼)の薬物治療を目的とした「ラノステロール」の研究開発および網膜色素変性における視機能再生を目指す「オプトジェネティクス」に基づく遺伝子療法の開発を実施しております。同時に、加齢黄斑変性、増殖糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫の治療を目指し、「バイオミメティックス(生物模倣技術)」の研究開発も進めております。
(ホームページアドレス:http://www.kubotaholdings.co.jp)
◆免責事項
本資料は関係情報の開示のみを目的として作成されたものであり、有価証券の取得または売付けの勧誘または申込みを構成するものではありません。本資料は、正確性を期すべく慎重に作成されていますが、完全性を保証するものではありません。また本資料の作成にあたり、当社に入手可能な第三者情報に依拠しておりますが、かかる第三者情報の実際の正確性および完全性について、当社が表明・保証するものではありません。当社は、本資料の記述に依拠したことにより生じる損害について一切の責任を負いません。
本資料の情報は、事前の通知なく変更される可能性があります。
本資料には将来予想に関する見通し情報が含まれます。これらの記述は、現在の見込、予測およびリスクを伴う想定(一般的な経済状況および業界または市場の状況を含みますがこれらに限定されません)に基づいており、実際の業績とは大きく異なる可能性があります。今後、新たな情報、将来の事象の発生またはその他いかなる理由があっても、当社は本資料の将来に関する記述を更新または修正する義務を負うものではありません。
窪田製薬ホールディングス株式会社
(コード番号 4596 東証マザーズ)
スターガルト病治療薬候補「エミクススタト塩酸塩」の臨床第2a相試験開始のお知らせ
世界中で眼疾患に悩む皆さまの視力維持と回復に貢献することを目的に、イノベーションをさまざまな医薬品・医療機器の開発および実用化に繋げる眼科医療ソリューション・カンパニーである窪田製薬ホールディングス株式会社(以下「当社」)は、当社100%子会社である米アキュセラ・インクがスターガルト病を適応症として開発する治療薬候補「エミクススタト塩酸塩」において、平成29年1月26日(日本時間)、最初の被験者登録(FPFV)を終え、臨床第2a相試験を開始したことをお知らせいたします。
本試験におきまして、スターガルト病患者に対する「エミクススタト塩酸塩」の薬力学(薬理作用)、安全性および忍容性を評価します。臨床第2a相試験は米国の4から6施設で実施され、約30名の被験者登録を予定している多施設共同無作為化二重盲検試験です。本試験は被験者を1対1対1の割合で、2.5mg、5mg、10mgの投与群に割り当て、1ヶ月間1日1回夕方に「エミクススタト塩酸塩」を経口投与いたします。
尚、「エミクススタト塩酸塩」は、スターガルト病の新規治療薬候補として米国FDAからオーファンドラッグ指定を受けています。(平成29年1月6日付当社プレスリリース『「エミクススタト塩酸塩」のスターガルト病治療に対するFDAオーファンドラッグ指定のお知らせ』をご参照ください。)
◆スターガルト病について
スターガルト病は、目の網膜に障害をきたし、視力をつかさどる黄斑が萎縮します。緩やかに視力が低下する稀少遺伝性疾患で、若年者に発症します。スターガルト病の症例の約95%は、網膜に局在するABCA4遺伝子の異常に起因していると考えられています(*1)。ABCA4遺伝子異常により、徐々に光受容体が損傷し、視野の欠損、色覚異常、歪み、ぼやけ、中心部が見えにくいといった様々な視力低下の症状が見られます。典型的なスターガルト病は、小児期から青年期にかけて発症しますが、中には成人期まで視力低下を自覚しない患者さんもいます。
8千〜1万人に1人が罹患すると推定されており(*2)、米国における推定患者数は4万人以下と報告されています(*3)。現在、スターガルト病に対し、症状の進行を抑制する治療法は存在しておらず、アンメット・メディカル・ニーズ(*4)として対応が急がれています。
◆「エミクススタト塩酸塩」について
眼球の奥にある網膜には、脳に映像を認識させるために光を電気信号に変える働きをする「視覚サイクル」と呼ばれる仕組みがあります。この視覚サイクルは明るい光や強い光に曝露されると有害代謝産物を生成します。これが長期にわたり過剰に蓄積されると、視覚サイクルの働きに支障をきたすだけではなく、網膜が損傷され、視力低下あるいは失明に至ると考えられています。
網膜に発現するABCA4遺伝子は、視覚サイクルの過程で産生されたビタミンA由来の有害代謝産物の前駆物質を分解する細胞に輸送する働きをもっています。スターガルト病はこの遺伝子に異常が生じることにより、網膜に有害代謝産物が過剰に蓄積される特徴的な症状を有しており、最終的に視機能障害をきたすと考えられています。
「エミクススタト塩酸塩」は、視覚サイクルに不可欠な酵素であるRPE65を抑制することで、視覚サイクルを調節し、ビタミンAの代謝率を低下させます。これにより、スターガルト病の発症に関与すると考えられているA2EなどのビタミンA由来の有害代謝産物の産生が低下するので、網膜の機能維持に有用であると理論づけられています。
*1:National Eye Institute. https://nei.nih.gov/health/stargardt/star_facts. 2016年7月2日のデータ
*2:Retinal Pharma & Biologics Market, Market Scope 2015
*3:Market Scope社が 2015年に発行した「Retinal Pharma & Biologics Market」と「UN World Population Prospects 2015」をもとに、米国、欧州、日本のスターガルト病患者数を自社で算出
*4:アンメット・メディカル・ニーズとは、いまだに治療法が見つかっていない疾患に対する医療ニーズ
尚、本件の連結業績への影響は軽微でありますが、平成29年12 月期の連結業績予想については、本件の影響を織り込んだうえで、平成28 年12 月期決算短信公表時にお知らせいたします。
以上
◆窪田製薬ホールディングス株式会社について
当社は、世界中で眼疾患に悩む皆さまの視力維持と回復に貢献することを目的に、イノベーションをさまざまな医薬品・医療機器の開発および実用化に繋げる眼科医療ソリューション・カンパニーです。当社100%子会社のアキュセラ・インク(米国、シアトル)が研究開発の拠点となり、革新的な治療薬・医療技術の探索および開発に取り組んでいます。当社独自の視覚サイクルモジュレーション技術に基づく「エミクススタト塩酸塩」において糖尿病網膜症、スターガルト病、中期加齢黄斑変性への適応を目指し研究を進めております。また、白内障や老視(老眼)の薬物治療を目的とした「ラノステロール」の研究開発および網膜色素変性における視機能再生を目指す「オプトジェネティクス」に基づく遺伝子療法の開発を実施しております。同時に、加齢黄斑変性、増殖糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫の治療を目指し、「バイオミメティックス(生物模倣技術)」の研究開発も進めております。
(ホームページアドレス:http://www.kubotaholdings.co.jp)
◆免責事項
本資料は関係情報の開示のみを目的として作成されたものであり、有価証券の取得または売付けの勧誘または申込みを構成するものではありません。本資料は、正確性を期すべく慎重に作成されていますが、完全性を保証するものではありません。また本資料の作成にあたり、当社に入手可能な第三者情報に依拠しておりますが、かかる第三者情報の実際の正確性および完全性について、当社が表明・保証するものではありません。当社は、本資料の記述に依拠したことにより生じる損害について一切の責任を負いません。
本資料の情報は、事前の通知なく変更される可能性があります。
本資料には将来予想に関する見通し情報が含まれます。これらの記述は、現在の見込、予測およびリスクを伴う想定(一般的な経済状況および業界または市場の状況を含みますがこれらに限定されません)に基づいており、実際の業績とは大きく異なる可能性があります。今後、新たな情報、将来の事象の発生またはその他いかなる理由があっても、当社は本資料の将来に関する記述を更新または修正する義務を負うものではありません。