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世界35か国の中堅企業の多様性を調査した「ダイバーシティスナップショット」を発表

7月5日

太陽グラントソントン

世界35か国の中堅企業の多様性を調査した「ダイバーシティスナップショット」を発表

太陽グラントソントンは、2017年11月に非上場企業を中心とする中堅企業経営者へ、企業の経営幹部における多様性の調査を行い、その分析結果を「ダイバーシティスナップショット」として公開した。

・経営幹部に民族の多様性があると考えられる国は35カ国中で6カ国
・対象国全体で35歳未満の経営幹部がいる企業の割合は24%
・日本は経営幹部における女性比率が対象国中最低。一方、改善への意向では、ジェンダーの多様性より年齢の多様性に高い関心を示す

■多様性の改善には関心があるものの、対策が伴わない現状が明らかに
近年、多くの企業が自国外での事業展開を加速する中で、経営幹部における民族の多様性が求められ、また性別にとらわれない多様なアイデアを生み出すためにジェンダーの多様性も求められている。さらに、IT技術の進展によって生まれた新しい産業に対応するために、年齢の多様性も重要と考えられている。
そこで、グラントソントンでは、経営幹部におけるこれら3つの多様性について、世界35カ国の中堅企業経営者に対して調査を行った。また、多様性に関する現状だけでなく、多様化への意欲や、実際の改善策の有無についても質問した。
その結果、対象国全体で40%の企業が、経営戦略にとってこれら3つの多様性が重要と考えているものの、実際に具体的な改善策を講じている企業は14%に過ぎないことがわかった。
また日本の中堅企業を見ると、多様性の現状やそれに対する改善策は、グローバルの平均を大きく下回る傾向が見られた。ただし、年齢の多様化に対しての関心は非常に高く、全対象国平均と同じ51%の日本企業が経営戦略上重要と考えていることが分かった。

<民族の多様性>
■米国、EUでも低水準、日本は対象国中最低レベル
本調査では、経営幹部における民族の数(※1)を回答してもらい、その民族数が2以上の場合、多様性があると判断した。その結果対象国全体の平均値は1.5 となり、2を超えた国は6ヶ国(ボツワナ、インド、マレーシア、ナイジェリア、フィリピン、南アフリカ)にとどまった。日本の民族数は1.0で35ヶ国中の中で最低レベルであることが示された。また、一般的には多様性に富む印象を与える米国(1.8)やEU(EU平均1.2)も、2以下となり、対象国中では必ずしも高くないことが示された。

<年齢の多様性>
■75歳以上の経営幹部がいる日本企業は23%と対象国中で最多
各企業における最も若い経営幹部と最も高齢の経営幹部の年齢について質問したところ、対象国全体で35歳未満の経営幹部がいる企業の割合は24%であったが、日本はこれを下回る13%となった。また、65歳以上の経営幹部のいる企業は、対象国全体では26%であったが、日本はこれを大きく上回る63%であることが分かった。特に75歳以上の経営幹部がいる企業は、対象国全体では6%であるのに比べ、日本では23%を占めていることが分かった。
年齢の多様化が経営戦力上どの程度重要かを聞く質問では、日本企業では「とても重要」および「まあまあ重要」の回答を合わせると51%となっており、民族やジェンダーの多様化より重視していることが分かった(民族、性別に関する日本企業への同様の質問では、それぞれ21%と32%)

<ジェンダーの多様性>
■日本企業は女性の参加比率で対象国で最低レベル
■改善への取り組み未着手の企業が大半
対象国全体では経営幹部の25%が女性であることが示されたが、日本においては7%と対象国中最低の値となった。また、女性経営幹部が一人もいない企業は対象国全体では25%であるのに対し、日本では70%と過半を占め、世界と大きな隔たりがあることが示された。
加えて、日本で改善のための対策をとっている企業は5%にとどまり、対象国全体平均の14%を大きく下回った。






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