EY、M&Aに関する最新のレポート発表
[19/01/25]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
2019/1/25
EY Japan
EY、M&Aに関する最新のレポート発表:2019年のライフサイエンス企業のM&Aは規模拡大のための買収およびデジタル関連の提携によって活発化する見通し
・2018年のライフサイエンス企業によるM&A取引は、2014−2016年の平均から約900億米ドル減少
・疾患領域特化型ビジネス確立のためのボルトオン型買収と事業再編・売却が最優先事項
・デジタル戦略上の提携も引き続きライフサイエンス企業にとっての優先事項
EYは、1月6日に最新のEY M&A Firepower レポートを発表しました。本レポートによると、ライフサイエンス企業が、優位性のある疾患領域での規模拡大とポートフォリオ最適化に注力する中、ライフサイエンス企業による2018年のM&Aの総額は1,980億米ドルでした。さらに、投資リターンは不確実で、テクノロジーも急速に変化していることから、ライフサイエンス企業は2019年、M&Aよりもデジタル提携を優先して進めていく可能性があると予測しています。
また、2018年のライフサイエンス企業のM&A活動は、買収価格が高騰したというマーケット事情により、大型合併を避けたボルトオン型買収(既存事業の補完的買収)および事業再編・売却が主流であったことを伝えています。
ライフサイエンス企業は、より知識が豊富になってきたヘルスケアの顧客を満足させる新たなイノベーションの開発に取り組んでいます。そうした中で、優位性のある疾患領域に特化したビジネスモデルの創出、ディスラプティブをもたらしデータを活用するケイパビリティの獲得、という二つの局面からM&Aに向けた検討を加速させていく必要があります。デジタルに精通した新規参入企業が広範囲にヘルスケアエコシステムやライフサイエンス企業のビジネスモデルにディスラプションをもたらす状況下で、そのようなデジタルケイパビリティの獲得はさらに重要になると見られています。
EY Global Health Sciences and Wellness Industryリーダーであるパメラ・スペンスは次のように述べています。
「新たな規制・税制環境がディール活動を加速させると期待されていたにも関わらず、2018年M&A活動が低調に終わったことは、予想外でした。しかし、ライフサイエンス企業が、変貌する情勢についていくためには、M&Aを利用して新しいケイパビリティを獲得することが不可欠です。デジタルテクノロジーが当たり前となっている現状において、優位性のある疾患領域に舵を切った企業やディスラプティブテクノロジーへの投資をすでに行っている企業は、成長を加速するための有利な位置につくことができるでしょう。」
EY Firepower Index(Firepower指標)は、企業のバランスシートと株式時価総額を指標とした財務体質の強さに基づいて、バイオ医薬品企業がM&Aを実行できる資金調達能力を測定したものです。企業のFirepowerは、その企業の株式時価総額、もしくは現金および現金同等物が増加した場合、または負債が減少した場合に、高くなります。EY Firepower Indexは今年で7年目を迎えます。
本レポートでの主要な調査結果は以下の通りです。
M&Aの総額を押し上げたのは大型合併ではなくボルトオン型買収および事業再編・売却: ライフサイエンス企業が2018 年に行ったM&A総額(1,980億米ドル)の43%、そしてM&Aディール数の81%を占めていたのは、ボルトオン型買収で、買収額が買い手企業の株式時価総額の25%未満の小規模から中規模の買収。
Firepowerは引き続き堅調を維持しているものの、それが活用されていない:2018年のライフサイエンス企業全体のFirepowerは1.2兆米ドルを上回ったが、買収に使われたのはそのわずか16%に過ぎなかった。Firepowerの27%がM&Aに使われた2014年からは着実に減少。
疾患領域特化型バイオ医薬品企業は、そうではないバイオ医薬品企業に比べて業績が高い:EYはバイオ医薬品業界上位25社の業績を6つの指標を使って分析した。その結果、疾患領域の的を絞っている10社は、多様な分野に手を広げている15社に比べて、6つの指標すべてにおいて業績が上回っていた。(バイオ医薬関連の売上の50%以上が1つの疾患領域から形成されている企業を「疾患領域特化型企業」、そうではない企業を「多様な疾患領域を持つ企業」と分類した。)
マーケットの細分化はディール活動を活発化させる気配: ライフサイエンス企業が多様な分野に手を広げずに疾患領域を特化するように努力している中で、極めて細分化された現在のマーケット状況がディール活動を活発化させる可能性がある。更なる統合の動きが4つの疾患領域(がん治療、免疫・炎症、心血管疾患、感染症)で見られ、M&A活動に2,000億米ドル以上がつぎ込まれる可能性。
2019年に考えられる影響
本レポートでは、次のような業界の重要トレンドが、2019年およびそれ以降、M&Aを加速させる可能性があると予測しています。
ポートフォリオ最適化が引き続き焦点に: EYがクライアントに行った最近の調査によると、ライフサイエンス企業のエグゼクティブの40%以上が、2019年のM&A活動は2018年よりも活発になると見ており、小規模から中規模の買収(上限が100億米ドルまでの買収)に最も関心があると回答している。大型買収またはデジタル関連買収を高い優先順位に挙げているエグゼクティブはわずか3%だった。回答者の70%以上が、今後のM&A活動を加速させる主要因として、製品に特化したイノベーションおよびポートフォリオ最適化を挙げた。
事業再編・売却を使った価値の創造が今後増えていく: 商業的成功のためにはネットワーク(関係性)の形成および疾患領域の特化がより重要になる中、マーケットシェアの低いライフサイエンス企業にとって医療費支払機関やサービス提供者に対して自社製品を差別化していくことがますます難しくなっていく。こうした企業は、成功のハードルがさらに高くなる前に、事業再編・売却やアセットスワップを使って短期間のうちに価値を創造していくことを検討する必要がある。
デジタル提携もまた優先課題とすべき: ライフサイエンス企業は、現在のトレンドと足並みをそろえていくためには、新規参入のデジタル企業と関係を構築して研究開発の効率性を向上させ、リアルワールドエビデンスを活用して自社製品をさらに上手に差別化していかなければならない。データを駆使するケイパビリティを獲得する競争が加速化する中で、ライフサイエンス企業はまずは提携、次に買収を通して、相当額の投資を検討していく必要がある。
EY Global Life Sciences Transactions Leaderのピーター・ベーナーは次のように述べています。
「2019年、ライフサイエンス企業は、重点疾患領域で引き続き規模拡大を目指す必要があります。そのためには、特化したM&Aや提携を活用するだけでなく、ヘルスケアのステークホルダーおよび新規参入のデジタル企業と提携してデータを収集し、それを活用して患者のアウトカムを向上させることが大切です。圧倒的な優位性を確立している疾患領域において、M&Aを活用してエンドツーエンドのケイパビリティを確立した企業こそ、最も大きな成功を収めるライフサイエンス企業となるでしょう。」
※本プレスリリースは、2019年1月6日(現地時間)にEYが発表したプレスリリースを翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。
EY Japanのウェブサイト:
https://www.eyjapan.jp/newsroom/2019/2019-01-24-02.html
〈EYについて〉
EYは、アシュアランス、税務、トランザクションおよびアドバイザリーなどの分野における世界的なリーダーです。私たちの深い洞察と高品質なサービスは、世界中の資本市場や経済活動に信頼をもたらします。私たちはさまざまなステークホルダーの期待に応えるチームを率いるリーダーを生み出していきます。そうすることで、構成員、クライアント、そして地域社会のために、より良い社会の構築に貢献します。
EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバル・ネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。詳しくは、ey.com をご覧ください。
本ニュースリリースは、EYのグローバル組織のメンバーファームであるアーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッド(EYGM)によって発行されています。EYGMは顧客サービスを提供していません。
〈EY Firepower指数について〉
EY Firepower指数は、企業がトランザクションを実行するための資金調達能力を、貸借対照表の健全性に基づいて測定します。Firepower指数が考慮する4つの主要データは、1)現金および現金同等物、2)既存債務、3)債務負担能力(貸付限度額を含む)、4)時価総額です。Firepowerモデルの前提として1)買収企業の現在の時価総額の50%を上回る企業は買収のターゲットとしない、2)結合後の企業の負債資本率は30%を超えないという2点が設定されています。
一部の医薬品企業ではこの上限を超えた買収も行なわれていますが、Firepower指数は一つの水準に基づいた手法を適用して、数値の相対的な変動を測定することを目的としています。また、Firepower指数は現金もしくは借入を資金源としたM&Aの実行能力を測定するためのものであり、株式交換による取引能力の測定は行いません。ただし、Firepower指数の公式上、株価の上昇は数値の上昇につながります。これは株式価値の上昇によって資金調達の際の借入能力が高まるためです。
本報告書では、医薬品企業を企業規模、地理的範囲、製品ラインアップに基づいて、大手製薬会社(ビッグファーマ)、スペシャルティファーマ/ジェネリック医薬品企業および大手バイオテクノロジー企業(ビッグバイオテック)に分類しています。
〈EYのグローバル・ライフサイエンス・セクターが提供するサービスについて〉
人口の高齢化や慢性疾患がますます身近になるにつれ、GDPに占めるヘルスケアの割合はさらに増えていくでしょう。科学の進歩、AI(人工知能)、患者の持つ力が医療提供にますます変化をもたらし、健康上の成果が重要な測定基準だとする、パーソナライズされた経験へと変わりつつあります。これは、従来のステークホルダーの間にパワーシフトを引き起こし、新規参入者(利益追求だけを目的としていない場合が多い)が、多くの業界の既存企業に混乱をもたらしています。 イノベーション、生産性、患者へのアクセスは依然として業界最大の課題となっています。こうしたトレンドは、R&Dや製品供給から、製品発売や患者中心のビジネスモデルに至る、ライフサイエンスのバリューチェーンのあらゆる段階で、資本戦略に大きな影響を与えています。
私たちのグローバル・ライフサイエンス・セクターは、セクターに特化した15,000人のプロフェッショナルによる世界規模のネットワークを結集し、トレンド予測や影響の特定、クライアントの競争力創造をサポートしています。私たちは、健康上の成果をベースにした新しい生態系の中で、医療機器企業の皆さまがビジネスを舵取りし、持続的成功を達成するようサポートいたします。
詳しくはこちらをご覧ください。ey.com/lifesciences.
EY Japan
EY、M&Aに関する最新のレポート発表:2019年のライフサイエンス企業のM&Aは規模拡大のための買収およびデジタル関連の提携によって活発化する見通し
・2018年のライフサイエンス企業によるM&A取引は、2014−2016年の平均から約900億米ドル減少
・疾患領域特化型ビジネス確立のためのボルトオン型買収と事業再編・売却が最優先事項
・デジタル戦略上の提携も引き続きライフサイエンス企業にとっての優先事項
EYは、1月6日に最新のEY M&A Firepower レポートを発表しました。本レポートによると、ライフサイエンス企業が、優位性のある疾患領域での規模拡大とポートフォリオ最適化に注力する中、ライフサイエンス企業による2018年のM&Aの総額は1,980億米ドルでした。さらに、投資リターンは不確実で、テクノロジーも急速に変化していることから、ライフサイエンス企業は2019年、M&Aよりもデジタル提携を優先して進めていく可能性があると予測しています。
また、2018年のライフサイエンス企業のM&A活動は、買収価格が高騰したというマーケット事情により、大型合併を避けたボルトオン型買収(既存事業の補完的買収)および事業再編・売却が主流であったことを伝えています。
ライフサイエンス企業は、より知識が豊富になってきたヘルスケアの顧客を満足させる新たなイノベーションの開発に取り組んでいます。そうした中で、優位性のある疾患領域に特化したビジネスモデルの創出、ディスラプティブをもたらしデータを活用するケイパビリティの獲得、という二つの局面からM&Aに向けた検討を加速させていく必要があります。デジタルに精通した新規参入企業が広範囲にヘルスケアエコシステムやライフサイエンス企業のビジネスモデルにディスラプションをもたらす状況下で、そのようなデジタルケイパビリティの獲得はさらに重要になると見られています。
EY Global Health Sciences and Wellness Industryリーダーであるパメラ・スペンスは次のように述べています。
「新たな規制・税制環境がディール活動を加速させると期待されていたにも関わらず、2018年M&A活動が低調に終わったことは、予想外でした。しかし、ライフサイエンス企業が、変貌する情勢についていくためには、M&Aを利用して新しいケイパビリティを獲得することが不可欠です。デジタルテクノロジーが当たり前となっている現状において、優位性のある疾患領域に舵を切った企業やディスラプティブテクノロジーへの投資をすでに行っている企業は、成長を加速するための有利な位置につくことができるでしょう。」
EY Firepower Index(Firepower指標)は、企業のバランスシートと株式時価総額を指標とした財務体質の強さに基づいて、バイオ医薬品企業がM&Aを実行できる資金調達能力を測定したものです。企業のFirepowerは、その企業の株式時価総額、もしくは現金および現金同等物が増加した場合、または負債が減少した場合に、高くなります。EY Firepower Indexは今年で7年目を迎えます。
本レポートでの主要な調査結果は以下の通りです。
M&Aの総額を押し上げたのは大型合併ではなくボルトオン型買収および事業再編・売却: ライフサイエンス企業が2018 年に行ったM&A総額(1,980億米ドル)の43%、そしてM&Aディール数の81%を占めていたのは、ボルトオン型買収で、買収額が買い手企業の株式時価総額の25%未満の小規模から中規模の買収。
Firepowerは引き続き堅調を維持しているものの、それが活用されていない:2018年のライフサイエンス企業全体のFirepowerは1.2兆米ドルを上回ったが、買収に使われたのはそのわずか16%に過ぎなかった。Firepowerの27%がM&Aに使われた2014年からは着実に減少。
疾患領域特化型バイオ医薬品企業は、そうではないバイオ医薬品企業に比べて業績が高い:EYはバイオ医薬品業界上位25社の業績を6つの指標を使って分析した。その結果、疾患領域の的を絞っている10社は、多様な分野に手を広げている15社に比べて、6つの指標すべてにおいて業績が上回っていた。(バイオ医薬関連の売上の50%以上が1つの疾患領域から形成されている企業を「疾患領域特化型企業」、そうではない企業を「多様な疾患領域を持つ企業」と分類した。)
マーケットの細分化はディール活動を活発化させる気配: ライフサイエンス企業が多様な分野に手を広げずに疾患領域を特化するように努力している中で、極めて細分化された現在のマーケット状況がディール活動を活発化させる可能性がある。更なる統合の動きが4つの疾患領域(がん治療、免疫・炎症、心血管疾患、感染症)で見られ、M&A活動に2,000億米ドル以上がつぎ込まれる可能性。
2019年に考えられる影響
本レポートでは、次のような業界の重要トレンドが、2019年およびそれ以降、M&Aを加速させる可能性があると予測しています。
ポートフォリオ最適化が引き続き焦点に: EYがクライアントに行った最近の調査によると、ライフサイエンス企業のエグゼクティブの40%以上が、2019年のM&A活動は2018年よりも活発になると見ており、小規模から中規模の買収(上限が100億米ドルまでの買収)に最も関心があると回答している。大型買収またはデジタル関連買収を高い優先順位に挙げているエグゼクティブはわずか3%だった。回答者の70%以上が、今後のM&A活動を加速させる主要因として、製品に特化したイノベーションおよびポートフォリオ最適化を挙げた。
事業再編・売却を使った価値の創造が今後増えていく: 商業的成功のためにはネットワーク(関係性)の形成および疾患領域の特化がより重要になる中、マーケットシェアの低いライフサイエンス企業にとって医療費支払機関やサービス提供者に対して自社製品を差別化していくことがますます難しくなっていく。こうした企業は、成功のハードルがさらに高くなる前に、事業再編・売却やアセットスワップを使って短期間のうちに価値を創造していくことを検討する必要がある。
デジタル提携もまた優先課題とすべき: ライフサイエンス企業は、現在のトレンドと足並みをそろえていくためには、新規参入のデジタル企業と関係を構築して研究開発の効率性を向上させ、リアルワールドエビデンスを活用して自社製品をさらに上手に差別化していかなければならない。データを駆使するケイパビリティを獲得する競争が加速化する中で、ライフサイエンス企業はまずは提携、次に買収を通して、相当額の投資を検討していく必要がある。
EY Global Life Sciences Transactions Leaderのピーター・ベーナーは次のように述べています。
「2019年、ライフサイエンス企業は、重点疾患領域で引き続き規模拡大を目指す必要があります。そのためには、特化したM&Aや提携を活用するだけでなく、ヘルスケアのステークホルダーおよび新規参入のデジタル企業と提携してデータを収集し、それを活用して患者のアウトカムを向上させることが大切です。圧倒的な優位性を確立している疾患領域において、M&Aを活用してエンドツーエンドのケイパビリティを確立した企業こそ、最も大きな成功を収めるライフサイエンス企業となるでしょう。」
※本プレスリリースは、2019年1月6日(現地時間)にEYが発表したプレスリリースを翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。
EY Japanのウェブサイト:
https://www.eyjapan.jp/newsroom/2019/2019-01-24-02.html
〈EYについて〉
EYは、アシュアランス、税務、トランザクションおよびアドバイザリーなどの分野における世界的なリーダーです。私たちの深い洞察と高品質なサービスは、世界中の資本市場や経済活動に信頼をもたらします。私たちはさまざまなステークホルダーの期待に応えるチームを率いるリーダーを生み出していきます。そうすることで、構成員、クライアント、そして地域社会のために、より良い社会の構築に貢献します。
EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバル・ネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。詳しくは、ey.com をご覧ください。
本ニュースリリースは、EYのグローバル組織のメンバーファームであるアーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッド(EYGM)によって発行されています。EYGMは顧客サービスを提供していません。
〈EY Firepower指数について〉
EY Firepower指数は、企業がトランザクションを実行するための資金調達能力を、貸借対照表の健全性に基づいて測定します。Firepower指数が考慮する4つの主要データは、1)現金および現金同等物、2)既存債務、3)債務負担能力(貸付限度額を含む)、4)時価総額です。Firepowerモデルの前提として1)買収企業の現在の時価総額の50%を上回る企業は買収のターゲットとしない、2)結合後の企業の負債資本率は30%を超えないという2点が設定されています。
一部の医薬品企業ではこの上限を超えた買収も行なわれていますが、Firepower指数は一つの水準に基づいた手法を適用して、数値の相対的な変動を測定することを目的としています。また、Firepower指数は現金もしくは借入を資金源としたM&Aの実行能力を測定するためのものであり、株式交換による取引能力の測定は行いません。ただし、Firepower指数の公式上、株価の上昇は数値の上昇につながります。これは株式価値の上昇によって資金調達の際の借入能力が高まるためです。
本報告書では、医薬品企業を企業規模、地理的範囲、製品ラインアップに基づいて、大手製薬会社(ビッグファーマ)、スペシャルティファーマ/ジェネリック医薬品企業および大手バイオテクノロジー企業(ビッグバイオテック)に分類しています。
〈EYのグローバル・ライフサイエンス・セクターが提供するサービスについて〉
人口の高齢化や慢性疾患がますます身近になるにつれ、GDPに占めるヘルスケアの割合はさらに増えていくでしょう。科学の進歩、AI(人工知能)、患者の持つ力が医療提供にますます変化をもたらし、健康上の成果が重要な測定基準だとする、パーソナライズされた経験へと変わりつつあります。これは、従来のステークホルダーの間にパワーシフトを引き起こし、新規参入者(利益追求だけを目的としていない場合が多い)が、多くの業界の既存企業に混乱をもたらしています。 イノベーション、生産性、患者へのアクセスは依然として業界最大の課題となっています。こうしたトレンドは、R&Dや製品供給から、製品発売や患者中心のビジネスモデルに至る、ライフサイエンスのバリューチェーンのあらゆる段階で、資本戦略に大きな影響を与えています。
私たちのグローバル・ライフサイエンス・セクターは、セクターに特化した15,000人のプロフェッショナルによる世界規模のネットワークを結集し、トレンド予測や影響の特定、クライアントの競争力創造をサポートしています。私たちは、健康上の成果をベースにした新しい生態系の中で、医療機器企業の皆さまがビジネスを舵取りし、持続的成功を達成するようサポートいたします。
詳しくはこちらをご覧ください。ey.com/lifesciences.