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業界最速 ロボットハンド搭載型3D画像センシング技術を開発

2019年11月11日

オムロン株式会社

業界最速 ロボットハンド搭載型3D画像センシング技術を開発
人手に頼っていたバラ積み状態の部品の組立を自動化する
ピッキングシステムを実現

オムロン株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役社長 CEO:山田義仁)は、小型の画像センサーで、対象物の位置・姿勢を3次元で認識する業界最速※1の3D画像センシング技術を開発しました。この技術とロボットを組み合わせることで、これまで人手に頼っていた、バラ積み状態の部品の組立工程を高速かつ正確に自動化することが可能となります。本技術を搭載した小型の3D画像センサーの商品化を2020年に予定しています。

近年、製造業の人手不足や人件費の高騰が深刻化する中、人の経験や感覚を必須とし人に依存していた組立、検査、搬送工程などの自動化が急務となっています。しかし、組立工程においては、人手で実施されているバラ積み状態の部品のピッキング作業をロボットで自動化するには、ロボットの目となる、部品の位置や姿勢を即座に認識する高速な3D画像センシング技術が求められます。このためには、構成する2つの技術である、3次元形状画像を生成する3D計測技術と、対象物の位置姿勢を認識する3D認識技術を高速化することが必要となります。

オムロンは、このニーズに対応すべく高速・高精度に対象物を3次元で認識でき、画像センサーを小型、軽量化することで、ロボットのハンド部分へ搭載できる3D画像センシング技術を開発しました。従来の3D計測技術の位相シフト方式※2では、10回以上の撮像が必要なため、計測に時間を要していましたが、オムロンは、独自のパターン照明を用いて1回の撮像で対象物の3次元形状画像を生成する3D計測技術を開発しました。また、3D認識技術においては、画像処理分野で培った高速2Dサーチ技術※3を3Dに拡張し、対象物の位置姿勢を高速に認識するアルゴリズムを開発しました。これらの技術により、ロボットのピッキング動作を妨げない約0.5秒※4での高速な部品認識が可能となりました。さらに、独自のパターン照明によりカメラを小型化し、約500gに軽量化したことで、小型ロボットのハンド部分へ搭載可能となりました。部品の設置状態に応じて3D画像センサーの視点を移動することができ、さまざまな位置姿勢の部品に対応する柔軟なピッキングを実現します。

オムロンは、本センサーの提供を通じて、高速かつ柔軟なピッキングシステムを実現し、人と機械が協調する製造現場を実現してまいります。

オムロンは、アーム型協調ロボット「TMシリーズ」と3D画像センサーを組み合わせ、人と機械が協調したフレキシブルな製造現場の実現に貢献するピッキングシステムを、2019年11月27日(水)から11月29日(金)まで、東京ビッグサイト(東京国際展示場)で開催される「IIFES2019」に初出展します。また、2019年12月18日(水)から12月21日(土)まで、同じく東京ビッグサイトで開催される「iREX2019」にも出展いたします。


【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/201911083287-O1-K1F3pv65
<アーム型協調ロボット「TMシリーズ」と3D画像センサーの組み合わせイメージ>

3D画像センシング技術の特長

3D画像センサーとロボットと組み合わせて、複数個所に置かれた部品箱からのバラ積みピッキングが可能です。部品の撮像から位置姿勢認識まで約0.5秒※2で行えます。


【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/201911083287-O2-6A03fljZ
<バラ積み部品のピッキングイメージ>



【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/201911083287-O3-qN0RhNBl
<部品の位置姿勢認識イメージ>

オムロンは、3つの"i"、「integrated(制御進化)」、「intelligent(知能化)」、「interactive(人と機械の新しい協調)」からなる戦略コンセプト"i-Automation!"のもと、製造業のモノづくり現場の革新に取り組んでいます。オムロンユニークなロボットハンド搭載型3D画像センシング技術により、柔軟かつ高速なロボットピッキングを実現することで"i-Automation!"を実現する鍵となるモノづくり現場の「interactive(人と機械の新しい協調)」の実現を顧客企業各社と共に加速させてまいります。

※1 計測処理から認識処理までをコンポ機器として提供する産業用3D画像センサーにおいて業界最速
2019年10月現在、当社調べ
※2 位相を変えたパターンを対象物に投影し、対象の3次元形状を計測する方法
※3 対象物を検出する上で必要な情報を選択して用いることで、高速かつ安定的に物体を検出するアルゴリズム
※4 当社指定条件における、3D計測と3D認識の合計時間

<“i-Automation!”について>
オムロンは現在、製造業のモノづくり現場を革新するコンセプトを“i-Automation!”と呼び、次の3つの“i”からなる オートメーションの進化によって製造現場の生産性を飛躍的に高め、付加価値の高いモノづくりの実現を目指しています。
「integrated(制御進化)」は、これまで熟練工に頼っていた匠の技を、誰もが簡単に実現できるよう、オートメーション技術を進化させます。「intelligent(知能化)」は、幅広い制御機器とAIを活用し、機械が自ら学習して状態を保全するなど、進化し続ける装置や生産ラインを実現します。「interactive(人と機械の新しい協調)」は、同じワークスペースで人と機械が共に働き、機械が人の動きや考えを理解しアシストするなど、人と機械の新しい協調関係を提供します。

<オムロン株式会社について>
オムロン株式会社は、独自の「センシング&コントロール+Think」技術を中核としたオートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、電子部品、車載電装部品、社会インフラ、ヘルスケア、環境など多岐に渡るわたる事業を展開しています。1933年に創業したオムロンは、いまでは全世界で約35,000名の社員を擁し、約120の国と地域で商品・サービスを提供しています。制御機器事業では、モノづくりを革新するオートメーション技術や製品群、顧客サポートの提供を通じ、豊かな社会づくりに貢献しています。詳細については、https://www.omron.co.jp/ をご参照ください。

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