固体半導体発振器を用いた新しいインテリジェント電子レンジの試作機が完成
[19/12/17]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
2019年12月17日
上智大学
固体半導体発振器を用いた新しいインテリジェント電子レンジの試作機が完成
−食材ごとの最適加熱ができる電子レンジを企業と共同開発−
上智大学(東京都千代田区、学長:曄道佳明)理工学部物質生命理工学科の堀越 智准教授は、シャープ株式会社、日本ガイシ株式会社、日本ユニシス株式会社らと共同で、固体半導体からなるマイクロ波発振器を複数台用いた新しいコンセプトの電子レンジを開発し、この度試作機が完成しました。この電子レンジを用いると、各食品のムラを抑えた最適温度での自動加熱と省エネを達成できます。
【開発の狙い】
今回、開発した電子レンジは、揺らぎのない精密なマイクロ波を発振できる固体半導体を複数用いることで、従来の電子レンジにおける食品の不均一加熱や、食品に明記されている時間を設定しても加熱が不十分であるなどの課題を解決しました。また、同時に弁当など複数の異なった食品を加熱する場合の食品の選択加熱や微妙な温度調節も可能になりました。さらに、食品ごとに選択加熱をする際の複雑な加熱パターンを、IoTを利用して自動的に入手し、さまざまな商品の規格化された最適な食品加熱を提供することができるようになりました。
例えば、弁当を入れると自動的にケースのQRコードやバーコードを読み取り、その情報から、各食品に対する適切な加熱条件を自動的にクラウドからダウンロードし、最もおいしい温度条件、または個食に合わせた好みの温度条件で、自動的に温めることができます。適温になるように、部分的にマイクロ波照射を行うことができることから、省エネ加熱が可能となります。この度完成した試作機は、実際に販売している装置を前提としたサイズで、設計を進めました。部品価格も現行製品価格に近付ける事を目標に開発を進めます。今後、この装置を用いて加熱実験を繰り返し、より精度の高い加熱が可能となる電子レンジの実現を目指して研究を重ねていきます。本装置(ハード)により、全く新しい食文化を提供することが可能となり、それに伴い新しいフードビジネス(ソフト)も広がると考えられます。
また、最近ではマイクロ波が化学反応、酵素活性、熟成肉、医療などにも応用されています。本試作機の原理は、これらの分野でも利用が可能であることから、堀越研究室ではこれらの応用性についても研究を進めています。
上智大学
固体半導体発振器を用いた新しいインテリジェント電子レンジの試作機が完成
−食材ごとの最適加熱ができる電子レンジを企業と共同開発−
上智大学(東京都千代田区、学長:曄道佳明)理工学部物質生命理工学科の堀越 智准教授は、シャープ株式会社、日本ガイシ株式会社、日本ユニシス株式会社らと共同で、固体半導体からなるマイクロ波発振器を複数台用いた新しいコンセプトの電子レンジを開発し、この度試作機が完成しました。この電子レンジを用いると、各食品のムラを抑えた最適温度での自動加熱と省エネを達成できます。
【開発の狙い】
今回、開発した電子レンジは、揺らぎのない精密なマイクロ波を発振できる固体半導体を複数用いることで、従来の電子レンジにおける食品の不均一加熱や、食品に明記されている時間を設定しても加熱が不十分であるなどの課題を解決しました。また、同時に弁当など複数の異なった食品を加熱する場合の食品の選択加熱や微妙な温度調節も可能になりました。さらに、食品ごとに選択加熱をする際の複雑な加熱パターンを、IoTを利用して自動的に入手し、さまざまな商品の規格化された最適な食品加熱を提供することができるようになりました。
例えば、弁当を入れると自動的にケースのQRコードやバーコードを読み取り、その情報から、各食品に対する適切な加熱条件を自動的にクラウドからダウンロードし、最もおいしい温度条件、または個食に合わせた好みの温度条件で、自動的に温めることができます。適温になるように、部分的にマイクロ波照射を行うことができることから、省エネ加熱が可能となります。この度完成した試作機は、実際に販売している装置を前提としたサイズで、設計を進めました。部品価格も現行製品価格に近付ける事を目標に開発を進めます。今後、この装置を用いて加熱実験を繰り返し、より精度の高い加熱が可能となる電子レンジの実現を目指して研究を重ねていきます。本装置(ハード)により、全く新しい食文化を提供することが可能となり、それに伴い新しいフードビジネス(ソフト)も広がると考えられます。
また、最近ではマイクロ波が化学反応、酵素活性、熟成肉、医療などにも応用されています。本試作機の原理は、これらの分野でも利用が可能であることから、堀越研究室ではこれらの応用性についても研究を進めています。