金沢工業大学の杉本康弘教授と東プレ株式会社が共同で農業用水を活用したナノ水力発電システムを研究開発
[19/12/17]
提供元:共同通信PRワイヤー
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自然災害時の電力自給や次世代農業における農機具の電動化や農業用ドローンの普及に需要。
2019/12/17
金沢工業大学
金沢工業大学工学部機械工学科の杉本康弘教授(流体工学)とプレス関連製品事業などを手がける東プレ株式会社(東京都中央区)は、"ナノ水力発電システム"の製品化に向け共同研究に取り組んでいます。本年10月にはすでに白山麓キャンパスとその周辺地域で実証実験を実施し、改良改善を行っています。今後、令和3年度中の製品化を目指し共同研究を展開していきます。
近年、局所的な集中豪雨や竜巻・突風等の異常気象による自然災害や大規模地震の発生の可能性が懸念されます。今後、自然災害に強い電気設備として各地域が保有する未利用なエネルギーの地産地消が出来るシステムの整備が必要となります。金沢工業大学地方創生研究所では、エネルギーマネジメントプロジェクトにて、自然エネルギーの地産地消、熱と直流の電気エネルギーの効率運用など目指して、産学連携の取組を進めており、その中でも水力は水源が豊富な白山市では、地域特性上非常に重要な要素です。
また、農業分野では農業人口の高齢化と担い手不足が課題となっています。農作業の重負担軽減策として農機具の電動化や自動化及びドローンを使った農薬散布の開発等進められていますが、電動化には連続稼働時間や充電時間の問題があり、給電設備の設置も必要となります。国連SDGsで主要な達成目標の一つにもなっている温室効果ガス削減対策から、再生可能エネルギー利用も重要な課題です。
東プレ株式会社と杉本教授が取り組むナノ水力発電システムは、東プレ株式会社が強みとする塑性加工と流量制御、インバータ制御技術と杉本教授が専門とする流体工学を応用したもので、農業用水での発電を想定しています。近年普及しつつある小水力発電装置(マイクロ水力発電装置)よりも小型であるため、山間の用水路のような、従来の小水力発電装置では設置しにくかった箇所でも容易に設置可能です。農業用水から直径125mmのパイプで取水し、装置中央にある直径100mmのデュアルタービンを回転させることで両端につけられた発電機で発電します。発電量は約1kW(一般家庭2世帯分)で、パイプで取水するため水量の変化による発電量の変動は少なく、一日中安定した出力で発電ができます。
【ナノ水力発電を活用したこれからの農業イノベーション】
ナノ水力発電システムで発電された電力はパワーコンデショナ(インバータ)を通じてバッテリに蓄電されるほか、100Vと200Vに変換され、農作業用の電動トラックや作物の集荷配送用電気商用車への充電ができます。各種のポータブル蓄電池を通じて電気草刈り機などの電動作業機や農薬散布ドローンの電源として利用できるほか、近年、獣害対策として注目を集める鳥獣用防護柵やビニールハウスにおける照明用の電源としても利用可能です。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/201912164833-O1-4ZJVlOEA】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/201912164833-O2-Qr8M4hWw】
パイプで取水した農業用水で、装置中央にある直径100mmのデュアルタービンを回転させ、両端につけられた発電機で発電する
【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M102928/201912164833/_prw_OT1fl_77429Awz.png】
2019/12/17
金沢工業大学
金沢工業大学工学部機械工学科の杉本康弘教授(流体工学)とプレス関連製品事業などを手がける東プレ株式会社(東京都中央区)は、"ナノ水力発電システム"の製品化に向け共同研究に取り組んでいます。本年10月にはすでに白山麓キャンパスとその周辺地域で実証実験を実施し、改良改善を行っています。今後、令和3年度中の製品化を目指し共同研究を展開していきます。
近年、局所的な集中豪雨や竜巻・突風等の異常気象による自然災害や大規模地震の発生の可能性が懸念されます。今後、自然災害に強い電気設備として各地域が保有する未利用なエネルギーの地産地消が出来るシステムの整備が必要となります。金沢工業大学地方創生研究所では、エネルギーマネジメントプロジェクトにて、自然エネルギーの地産地消、熱と直流の電気エネルギーの効率運用など目指して、産学連携の取組を進めており、その中でも水力は水源が豊富な白山市では、地域特性上非常に重要な要素です。
また、農業分野では農業人口の高齢化と担い手不足が課題となっています。農作業の重負担軽減策として農機具の電動化や自動化及びドローンを使った農薬散布の開発等進められていますが、電動化には連続稼働時間や充電時間の問題があり、給電設備の設置も必要となります。国連SDGsで主要な達成目標の一つにもなっている温室効果ガス削減対策から、再生可能エネルギー利用も重要な課題です。
東プレ株式会社と杉本教授が取り組むナノ水力発電システムは、東プレ株式会社が強みとする塑性加工と流量制御、インバータ制御技術と杉本教授が専門とする流体工学を応用したもので、農業用水での発電を想定しています。近年普及しつつある小水力発電装置(マイクロ水力発電装置)よりも小型であるため、山間の用水路のような、従来の小水力発電装置では設置しにくかった箇所でも容易に設置可能です。農業用水から直径125mmのパイプで取水し、装置中央にある直径100mmのデュアルタービンを回転させることで両端につけられた発電機で発電します。発電量は約1kW(一般家庭2世帯分)で、パイプで取水するため水量の変化による発電量の変動は少なく、一日中安定した出力で発電ができます。
【ナノ水力発電を活用したこれからの農業イノベーション】
ナノ水力発電システムで発電された電力はパワーコンデショナ(インバータ)を通じてバッテリに蓄電されるほか、100Vと200Vに変換され、農作業用の電動トラックや作物の集荷配送用電気商用車への充電ができます。各種のポータブル蓄電池を通じて電気草刈り機などの電動作業機や農薬散布ドローンの電源として利用できるほか、近年、獣害対策として注目を集める鳥獣用防護柵やビニールハウスにおける照明用の電源としても利用可能です。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/201912164833-O1-4ZJVlOEA】
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パイプで取水した農業用水で、装置中央にある直径100mmのデュアルタービンを回転させ、両端につけられた発電機で発電する
【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M102928/201912164833/_prw_OT1fl_77429Awz.png】