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月桂冠総合研究所が日本生物工学会で 第53回「生物工学奨励賞(江田賞)」受賞 民間企業で最多7度目の快挙

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月桂冠株式会社(社長・大倉治彦、本社・京都市伏見区)総合研究所の副主任研究員・根來 宏明(ねごろ ひろあき、写真)が、バイオテクノロジーなど生物工学関係の研究発表を行う日本生物工学会で、「第53回生物工学奨励賞(江田賞)」を受賞しました。この賞は、清酒などの醸造に関する学理および技術の進歩に寄与した研究者に贈られます。今回、月桂冠の根來による、清酒酵母の有機酸生産に関与する新たな原因遺伝子を解明した研究成果が、同賞の受賞に値すると評価されたものです。月桂冠の研究者の同賞受賞は、1960年の第4回以来7度目で、民間企業一社の受賞数としては最多となります。

●第53回生物工学奨励賞(江田賞)
受賞者:根來 宏明
所属:月桂冠株式会社・総合研究所
受賞課題:「有機酸高生産清酒酵母の遺伝子の解析とその応用」
リンゴ酸は清酒に含まれる主要な有機酸のひとつで、爽やかな酸味を持ちます。清酒の酒質多様化の観点から、リンゴ酸を多く含ませるために、リンゴ酸高生産酵母の様々な育種法が開発されてきました。これまでにリンゴ酸を高生産するメカニズムはいくつか報告されていますが、原因となる変異遺伝子については具体的に特定されていませんでした。そこで、取得したリンゴ酸高生産酵母について、遺伝子の同定を試みたところ、リンゴ酸生産に関与する7つの遺伝子を新たに見出しました。この発見は、酵母がリンゴ酸を高生産する機構は、単一でなく複数の遺伝子変異が影響することを示す、興味深い知見となりました。この成果を応用し、酵母の有機酸生成を狙い通りに制御することで、清酒の多彩な味わいの創出による酒質の多様化や品質向上が期待できます。
受賞講演:2020年9月3日 9:30〜 WEB上で開催

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202008283592-O2-0fH2hC8r
●月桂冠総合研究所
1909(明治42)年、11代目の当主・大倉恒吉が、酒造りに科学技術を導入する必要性から設立した、業界初の研究所である「大倉酒造研究所」が前身。1990(平成2)年、名称を「月桂冠総合研究所」とし、現在では、酒造り全般の基礎研究、バイオテクノロジーによる新規技術の開発、製品開発まで、幅広い研究に取り組んでいます(所長=石田博樹、所在地=〒612-8385 京都市伏見区下鳥羽小柳町101番地)。

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