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ウェアラブル血圧計で日中の血圧を測定。時間帯や曜日、異なる状況下における「日中血圧変動の違い」を確認

−オムロン ヘルスケア社員30名が2時間ごとに日中血圧を測定−

 オムロン ヘルスケア株式会社(本社:京都府向日市、代表取締役社長:荻野 勲 以下:当社)は、社員30名を対象に「日中の血圧変動」に関する社内調査を実施しました。2020年7月1日から2週間、ウェアラブル血圧計(HeartGuide® HCR-6900Tシリーズ)を用いて毎日、起床時と就寝前および日中の時間帯に血圧測定を実施しました。その結果、時間帯や曜日、会議中やデスクワークといった異なる状況下において、「日中上昇タイプ」「月曜上昇タイプ」「会議などで血圧が上昇するタイプ」など日中の血圧変動に個人差や違いがある事を確認できました。
 
■調査結果
1.時間帯による血圧変動
時間帯ごとの血圧変動パターンを分析すると、日中の時間帯に血圧が上昇する「日中上昇タイプ」「日中やや上昇タイプ」、早朝の時間帯に血圧が上昇する「早朝上昇タイプ」「早朝やや上昇タイプ」の4つに分類され、参加者の約75%が日中の時間帯に血圧が上昇するなど、時間帯による上昇傾向の違いが確認された。(図1)

 
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010025273-O7-uZAz5Tnn

*「早朝上昇タイプ」と「早朝やや上昇タイプ」では、最高血圧値に5mmHgの有意差あり。
   「日中上昇タイプ」と「日中やや上昇タイプ」も同様。
*k-meansを用いて4グループにクラスタリングした結果

さらに、参加者のうち77.4%が、日中〜夕方の時間帯に最高血圧値を記録。中でも日中の時間帯に最高値になるケースが最も多くみられた。(図2)
 
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010025273-O31-GPD2y8zK
図2.調査期間中の最高血圧を記録した時間帯
*補足 朝:03:00〜08:30、日中:08:30〜18:00、夕方:18:00〜22:00、夜:22:00〜03:00)

 
2.曜日による血圧変動
曜日別に血圧変動パターンを分析すると、曜日の影響を受けない「安定タイプ」が最も多くみられたが、「月曜上昇タイプ」「平日上昇タイプ」など過半数が平日に最も血圧が高くなることが確認された。(図3)

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010025273-O16-5sYIB3PX
図3.曜日による日中の血圧変動の違い
*k-meansを用いて4グループにクラスタリングした結果

さらに、最高血圧値を記録した曜日を分析すると、参加者のうち83.9%が平日の方が休日に比べて高い値を記録していた。(図4)

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010025273-O32-I2EUWA4j
  
図4.調査期間中の最高血圧を記録した曜日

参考:50代 男性社員の血圧変動
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010025273-O17-yz8QAT9l
図5.平日と土日の血圧データ(50代 男性)

 
3.状況による血圧変動
デスクワーク、会議、食事、ストレス、運動、5つの状況別に血圧変動パターンを分析すると、タイプによって上昇する状況に違いが確認された。(図6)

 
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010025273-O10-35Wt920C
図6.状況による日中の血圧変動の違い
*k-meansを用いて4グループにクラスタリングした結果



これらの調査結果を踏まえ、引き続き当社はウェアラブル血圧計を用いて日中の様々な環境下で血圧測定を実施し、日中血圧の変動と脳・心血管疾患のリスクとの関係を研究し、当社の事業ビジョン「ゼロイベント(脳・心血管疾患の発症ゼロ)」の実現に向け、商品やサービスの開発をおこなっていきます。

 
補足:日中に血圧変動が起こりやすい理由
朝や晩と比較すると、日中の時間帯は職場や家庭のストレスがかかる、また歩行や会話、食事など活動が活発になることから、血圧の変動が起こり易いといわれています。また、ネガティブな感情(不安、緊張)が生み出すストレスが、血圧変動に影響することがわかっています。*1
*1Stress-induced blood pressure elevation self-measured by a wearable watch-type device
Naoko Tomitani 1, Hiroshi Kanegae 1 2, Yuka Suzuki 3, Mitsuo Kuwabara 3, Kazuomi Kario 1

■国際医療福祉大学大学院医学研究科循環器内科学 教授 岸 拓弥 先生からのコメント
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010025273-O2-O9eHiYd7
九州大学医学部卒業、九州大学大学院医学研究院臓器機能医学(循環器内科学)専攻修了、医学博士
九州大学大学院医学研究院循環器内科医員、飯塚病院循環器内科医長、九州大学病院冠動脈疾患治療部医員、九州大学大学院医学研究院先端心血管治療学講座客員助教・講師・准教授、九州大学循環器病未来医療研究センター未来心血管治療学共同研究部門長、同センター循環器疾患リスク予測共同研究部門部門長を経て、2019年4月より国際医療福祉大学福岡保健医療学部教授、2019年9月より国際医療福祉大学大学院医学研究科教授(2020年4月より福岡薬学部教授も兼任)

血圧は動きを見ることが大切です。朝と晩の血圧測定に加え、日中の気になった時も血圧を測り、自分の血圧変動のパターンを知ることが大切です。
血圧は一日を通して常に変動しており、環境や体の状態によって決まります。そのため、時間帯、曜日、置かれている状況によって血圧の変動に差が生じます。また、同じ人の場合でも、先週の月曜と今週の月曜で値が異なる事もあります。
血圧を適正にコントロールするためには、自分の血圧変動にどんな傾向があるかを知ることが大切です。

“血圧を測る事”から興味を持ちましょう。血圧は生命のトータルライフインデックスです。
日本では成人の約半数は高血圧と言われており、脳・心疾患の原因のひとつともいわれています。血圧を測定し血圧を知ることは、多くの人にとって生命の維持に関わる重要なことです。私は、血圧は生命のトータルライフインデックスだと考えています。
現在の高血圧治療は投薬を中心に行われていますが、個人の血圧の動きがわかると、より最適な治療や指導が行えるでしょう。そのためにも、“気になったときに血圧を測る”ことから興味をもってみてください。

 
■HeartGuide® HCR-6900Tシリーズの概要
昨年12月に日本で発売した腕時計サイズの小型で、手首での血圧測定を実現した「オムロン ウェアラブル血圧計 HCR-6900Tシリーズ」の血圧計。独自に開発した幅の狭い新構造のカフで、常時手首に装着可能な腕時計サイズを実現。職場や外出先など、気になった時の血圧をいつでも簡単に医療精度で測定可能。データは専用アプリで管理できる。https://www.healthcare.omron.co.jp/product/hem/hcr-6900t-m.html
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010025273-O29-tK6bJ053
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010025273-O28-7saURp10

 
■調査の概要
調査対象: 以下の全ての条件を満たす者
オムロン ヘルスケア株式会社 社員(出向者含む)
スマートフォン保有者、手首の外周が16?以上
調査期間: 2020年7月1日〜 7月15日
測定方法: 起床時と就寝前、日中の測定
測定項目: 血圧値(最高血圧、最低血圧、2時間毎の測定)、測定のタイミング及び状態(朝、食事、運動、会議、晩など)

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