【まねーぶ調べ】消費税増税から1年、8割以上が「負担を感じる」消費行動はどう変化した?
[20/10/08]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
軽減税率やキャッシュレス決済でカバーするも減税を望む声多く
2020年10月8日
株式会社GV
まねーぶ
株式会社GV(本社:東京都港区、代表取締役社長:肥田木和弘)が運営する、クレジットカードや電子決済等のお金に関する情報メディア「まねーぶ」は、ハートマネー代表 氏家祥美氏監修のもと、全国20代〜60代男女800人に消費税10%引上げ後(2019年10月以降)の負担および消費行動に関する意識調査を行いました。
■調査背景
昨年10月度の消費税10%引上げ(以下、増税)から1年が経過しました。増税に伴い、キャッシュレス・消費者還元事業(2020年6月末終了)や軽減税率などの緩和措置がありましたが、私たち消費者は実際どのくらいの負担を感じているのでしょうか。
まねーぶの調査ページ「まねーぶ調べ」では、全国消費者800人を対象に増税後の負担および消費行動に関する意識調査を行い、家計負担軽減策や景気回復への課題について、ファイナンシャルプランナーの氏家祥美氏に考察していただきました。
■調査回答者の属性(n=800) ※全国20代〜60代男女800人
性別:男性41.3%/女性58.8%
年代:20代21.1%/30代35.6%/40代27.3%/50代11.6%/60代4.4%
世帯:単独世帯24.4%/夫婦のみ世帯17.1%/夫婦と子世帯43.3%/
ひとり親と子世帯3.6%/その他世帯11.6%
職業:正社員33.3%/契約社員・嘱託社員3.6%/派遣社員2.0%/
パート・アルバイト14.8%/フリーランス・業務委託契約3.6%/
自営業・自由業8.8%/専業主婦(主夫)24.0%/学生2.4%/無職7.6%
世帯年収:100万円未満6.8%/100万円以上〜150万円未満5.3%/
150万円以上〜300万円未満18.0%/300万円以上〜500万円未満29.6%/
500万円以上〜700万円未満24.8%/700万円以上〜1,000万円未満10.0%/
1,000万円以上5.6%
■調査サマリー
1.8割以上が消費税増税による「負担を感じる」と回答
2.増税の負担を感じ始めた時期は「2019年10月」が最多
3.増税後の消費行動は「外食を減らす」「買い控え」「キャッシュレス決済利用」など節約志向が強まる
4.増税後「キャッシュレス決済」に対しておよそ6割が好評価(利用増)
一方で7割以上が「キャッシュレス還元があっても増税を感じた」と回答
5.消費税率は「5%」はじめ、減税を望む声が多い
本調査集計結果は以下から閲覧できます。
URL:https://www.money-book.jp/47051
調査1:消費税増税の負担を感じている?
●8割以上が消費税増税による「負担を感じる」と回答
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010055321-O1-78IbyAbN】
全国の20代〜60代男女800人に消費税10%引上げ後(2019年10月以降)の負担について意識調査をしたところ、82.0%が「負担を感じる」と回答しました。2014年4月の8%引上げから5年振りとなる2%の増税でしたが、多くの消費者の負担になっていることが明らかになりました。
▼ファイナンシャルプランナー 氏家祥美氏の考察
消費税増税を「負担に感じる」という人は82%いますね。消費税は買い物をするたびに数字で見せられるため、給与天引きの所得税や社会保険料などに比べて負担を敏感に感じやすい部分です。そのため、食料品の税率は8%に据え置く配慮もなされました。過去の消費税増税時には、増税前の駆け込み需要増と、増税後の消費減退が見られたため、今回はそれを防ぐための政策が同時に多数実施されました。それにより大きな恩恵を受けた人も実は大勢いることを忘れてはいけません。
調査2:いつから増税の負担を感じるようになった?
●増税の負担を感じ始めた時期は「2019年10月」が最多
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010055321-O2-KJhq93bR】
増税による負担を感じ始めた時期については、増税直後の「2019年10月」が53.2%と最も多く、次いで年末の「2019年12月」9.8%、新型コロナウイルスの感染者数が増加し始めた年度末の「2020年3月」8.8%と続く内容となりました。
なぜ、その時期に増税の負担を感じるようになったのか、上位の時期に沿って理由・意見をご紹介します。
【2019年10月】
・2019年10月以降、車検や家の修理、医療費など多額の出費があり、消費税10%の負担がとても大きいと感じた。(50代男性)
・100円ショップで買い物をした際、1商品につき10円もの消費税が掛かっていることが分かりやすく感じられたため。(20代女性)
【2019年12月】
・ただでさえ年末は商品の値段が上がる時期なのに、正月の食材を大量に買ったら消費税がとても高かった。(60代男性)
・年末の家計支出を計算したところ、帰省の手土産や食費など増税の影響で昨年よりも出費が増えていた。(20代女性)
【2020年3月】
・コロナウイルスが流行り、安いスーパーに買い物に行けず、食材や日用品はネットでの購入が増えたため増税の負担を感じる。(30代女性)
・コロナ禍で収入が激減したことに加え、宅配を頼む機会も増えて消費税がプラスされた金額を見て驚いた。(50代女性)
▼ファイナンシャルプランナー 氏家祥美氏の考察
やはり増税直後の10月が1番負担を感じていますね。買い物のたびに負担を感じ、財布の紐を固くした人もいるでしょう。2番目に負担を感じた人が多いのは、忘年会やクリスマス、帰省やお正月準備とイベントが続き、大型の出費が続く12月。3番目は、4月からの新生活に向けて家具や家電等を揃える人も多い3月でした。今年はそこにコロナによる収入減少や自粛生活が重なり、多くの人にとって経済的にも精神的にも厳しい時期となりました。
調査3:増税後の消費行動はどう変化した?
●増税後の消費行動は「外食を減らす」「買い控え」「キャッシュレス決済利用」など節約志向が強まる
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010055321-O3-ySYl1Y1I】
増税後の消費行動の変化については、「外食を減らす」が371人と最も多く、次いで「モノやサービスをなるべく買わない」339人、「キャッシュレス決済を利用する(マイナポイント申請含む)」288人と続き、軽減税率やキャッシュレス還元などの負担軽減策を活かした節約志向の強い内容でした。また、副業収入や固定費の見直しといった増税負担を補填する回答も上位に入る結果となりました。
増税後の消費行動や負担を減らすための対策についての意見をご紹介します。
・増税前は週に一度か二度は外食をしていましたが、増税後は自炊して食費を節約するようになりました。半額のお惣菜や特売の野菜や肉などを買って調理後に保存または冷凍するなどをしています。(30代女性)
・ポイント還元があった頃は、できるだけ還元率が高い中小店舗で買い物をするようにした。現在は軽減税率のメリットを考慮し、外食はせずにテイクアウトを利用している。(50代男性)
・衝動買いをしないようにした。欲しいものはすぐ買わず、クーポン利用やポイントアップの日に購入し、高価なものはフリマアプリで買うなどできるだけ節約している。(20代女性)
・キャッシュレス決済だと還元がありお得ですが、使いすぎるリスクがあるので上限を決めて本当に必要なものなのか考えてから購入するようにしています。(40代女性)
・水道光熱費を節約し、公共交通機関の利用を控えるようになった。また、買い物は主にプレミアム付商品券を利用し、ドラッグストアやコンビニでは完全キャッシュレス決済を利用している。(30代女性)
・増税を機に副業を始めて、わずかながら収入が入るように対策しました。月々の固定支出を抑えるために生命保険の見直しも行いました。(30代女性)
▼ファイナンシャルプランナー 氏家祥美氏の考察
みなさん、さまざまな工夫をされていますね。今回、増税にあわせた施策の中でも多くの人が利用できたのが「キャッシュレス・ポイント還元事業」でした。2019年10月から2020年6月末までの間に、事前にこの事業への申請・登録を済ませた中小・小規模事業所でキャッシュレス決済をすると 、5%または2%のポイント還元が受けられた制度です。キャッシュレス決済を積極的に利用できたか、現金にとどまったかが、増税による負担感に大きく影響しているでしょう。
調査4:増税後のキャッシュレスに関する意識はどう変化した?
●増税後「キャッシュレス決済」に対しておよそ6割が好評価(利用増)
一方で7割以上が「キャッシュレス還元があっても増税を感じた」と回答
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010055321-O4-P022CPIv】
増税後のキャッシュレスに関する意識変化については、増税前と比べて「キャッシュレス決済を評価する・利用が増えた」と回答した人は58.0%と半数を上回りました。
一方で、キャッシュレス還元の評価(増税感を麻痺させたか)については、「キャッシュレス還元があっても増税を感じた」と回答した人は72.4%と多数を占め、キャッシュレス決済の評価は上昇したものの、還元策に対しては増税の負担をカバーするほどの評価は得られない結果となりました。
増税前後でのキャッシュレス決済に対する意識変化について意見をご紹介します。
【キャッシュレスに前向きな意見(ポジティブ)】
・増税にあまり関係なく、レジ前で現金を数えなくても済むキャッシュレス決済が非常に楽なことに改めて気づいた。財布が軽くなり、ちょっとした買い物ならスマホだけで出かけられるようになったこともメリットと感じた。(30代女性)
・キャッシュレス決済サービスによって還元率が違うため、その数%のことを気にするようになりました。1%でもお得なほうを使いたいので、可能な限りキャッシュレス決済を使用しています。(40代男性)
・増税前は周りにキャッシュレス決済出来る店舗が少なかったですが、増税後は利用出来る店舗が増えたので財布が無くてもスマホで決済出来るお手軽さがすごく便利だと思いました。その場で残高や還元も確認出来るので嬉しいです。(40代女性)
【キャッシュレスに否定的な意見(ネガティブ)】
・周りではまだまだ現金払いの人が多いので増税前と後でキャッシュレス決済の普及や利便性は感じないです。キャッシュレス決済に抵抗があるので2%〜5%還元の表示を見ても利用したいと思いませんでした。(30代女性)
・キャッシュレス・消費者還元事業が終了したらキャッシュレス決済を利用する意味がないと思った。キャッシュレスだとお金を使いすぎてしまうので現金決済をしたい。(50代女性)
・キャッシュレス利用をしたが特別便利とは思わず、後から戻ってきたポイントも思ったより少なかった。増税感は支払時にレジの表示金額ですごく増えたと感じる。(30代女性)
▼ファイナンシャルプランナー 氏家祥美氏の考察
キャッシュレス決済が「非常に楽」「お手軽」という答えがある一方で、「抵抗がある」という意見も見られます。興味深いのは、スマホ決済を積極的に使っている人は「残高や還元も確認できる」と上手く支出管理ができているのに対し、抵抗感を感じている人はキャッシュレス決済による「使いすぎ」を心配しています。キャッシュレス決済は買い物履歴がデータで残ります。QRコード決済の履歴や、カード情報を家計簿アプリに連携するなどして、支出管理ができるといいでしょう。
調査5:消費税率は何%が妥当だと思う?
●消費税率は「5%」はじめ、減税を望む声が多い
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010055321-O5-QnO35X7M】
妥当だと思う消費税率については、「5%」が53.3%と最も多く、次いで「0%(消費税廃止)」17.6%、「10%」10.4%と続き、現在の消費税率である10%を境に減税を望む回答は86.5%という結果となりました。
なぜ、その消費税率が妥当だと思うのか、上位の消費税率に沿って理由・意見をご紹介します。
【消費税5%】
・5%が負担感も少なく、買い物時のポイント還元でも得したと感じるラインだった。キリがよく税込価格も計算しやすかった。(50代女性)
・今の日本の状況だと借金が膨らんでいくばかりで消費税を負担しなければいけないことは理解できますが、ニュースで無駄なお金を使っていることを知り腹立たしい気持ちがあるので納得出来るのが5%ぐらいです。(40代女性)
【消費税0%(廃止)】
・モノを買うことに対して税金が掛かることに納得できない。高級品などに消費税が掛かるなら納得できるが、普段の日常生活で必要最低限の買い物に対しては納得いかない。(30代男性)
・収入に対する課税額には差があるのに、消費税は収入の多い少ないにかかわらず全国民に一律で課税されているので不公平だと思う。(50代男性)
【消費税10%】
・10%までは何とか耐えれる税率だと感じます。社会保障を充実するために税金が必要ならば、ある程度仕方ないと思います。(30代女性)
・生活は苦しいですが今の10%くらいは必要なのではないかと思います。公平な税金だと思いますし、なんとかやりくりできる範囲です。(40代男性)
▼ファイナンシャルプランナー 氏家祥美氏の考察
少子高齢化が急激に進む日本では、所得税に頼るだけでは現役世代の負担が重くなります。法人税も企業の国際競争力を維持する上では限界があります。そこで、国民全員が広く負担を担う消費税を上げるという選択をしたという背景があります。高齢化が進む中で、医療や介護、年金など国の社会保障負担は毎年増大していきます。また、幼児教育無償化など少子化を止めるための政策にも税が活用されています。一定水準の社会保障を維持するためには、ある程度の消費増税はやむを得ないと理解してマネーライフプランを立てておきましょう。
■調査概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年9月16日〜2020年9月20日
調査対象:全国20代〜60代男女800人
調査監修:ハートマネー代表 氏家祥美
※調査結果は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計値は必ずしも100とはなりません。
※調査資料は調査期間時点における回答結果に基づいて作成されたものですが、情報の正確性・完全性を保証するものではありません。
■会社概要
会社名:株式会社GV( https://www.money-book.jp/company/ )
代表者:肥田木 和弘
所在地:〒108-0071 東京都港区白金台5-11-3
設立日:2008年3月17日
2020年10月8日
株式会社GV
まねーぶ
株式会社GV(本社:東京都港区、代表取締役社長:肥田木和弘)が運営する、クレジットカードや電子決済等のお金に関する情報メディア「まねーぶ」は、ハートマネー代表 氏家祥美氏監修のもと、全国20代〜60代男女800人に消費税10%引上げ後(2019年10月以降)の負担および消費行動に関する意識調査を行いました。
■調査背景
昨年10月度の消費税10%引上げ(以下、増税)から1年が経過しました。増税に伴い、キャッシュレス・消費者還元事業(2020年6月末終了)や軽減税率などの緩和措置がありましたが、私たち消費者は実際どのくらいの負担を感じているのでしょうか。
まねーぶの調査ページ「まねーぶ調べ」では、全国消費者800人を対象に増税後の負担および消費行動に関する意識調査を行い、家計負担軽減策や景気回復への課題について、ファイナンシャルプランナーの氏家祥美氏に考察していただきました。
■調査回答者の属性(n=800) ※全国20代〜60代男女800人
性別:男性41.3%/女性58.8%
年代:20代21.1%/30代35.6%/40代27.3%/50代11.6%/60代4.4%
世帯:単独世帯24.4%/夫婦のみ世帯17.1%/夫婦と子世帯43.3%/
ひとり親と子世帯3.6%/その他世帯11.6%
職業:正社員33.3%/契約社員・嘱託社員3.6%/派遣社員2.0%/
パート・アルバイト14.8%/フリーランス・業務委託契約3.6%/
自営業・自由業8.8%/専業主婦(主夫)24.0%/学生2.4%/無職7.6%
世帯年収:100万円未満6.8%/100万円以上〜150万円未満5.3%/
150万円以上〜300万円未満18.0%/300万円以上〜500万円未満29.6%/
500万円以上〜700万円未満24.8%/700万円以上〜1,000万円未満10.0%/
1,000万円以上5.6%
■調査サマリー
1.8割以上が消費税増税による「負担を感じる」と回答
2.増税の負担を感じ始めた時期は「2019年10月」が最多
3.増税後の消費行動は「外食を減らす」「買い控え」「キャッシュレス決済利用」など節約志向が強まる
4.増税後「キャッシュレス決済」に対しておよそ6割が好評価(利用増)
一方で7割以上が「キャッシュレス還元があっても増税を感じた」と回答
5.消費税率は「5%」はじめ、減税を望む声が多い
本調査集計結果は以下から閲覧できます。
URL:https://www.money-book.jp/47051
調査1:消費税増税の負担を感じている?
●8割以上が消費税増税による「負担を感じる」と回答
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010055321-O1-78IbyAbN】
全国の20代〜60代男女800人に消費税10%引上げ後(2019年10月以降)の負担について意識調査をしたところ、82.0%が「負担を感じる」と回答しました。2014年4月の8%引上げから5年振りとなる2%の増税でしたが、多くの消費者の負担になっていることが明らかになりました。
▼ファイナンシャルプランナー 氏家祥美氏の考察
消費税増税を「負担に感じる」という人は82%いますね。消費税は買い物をするたびに数字で見せられるため、給与天引きの所得税や社会保険料などに比べて負担を敏感に感じやすい部分です。そのため、食料品の税率は8%に据え置く配慮もなされました。過去の消費税増税時には、増税前の駆け込み需要増と、増税後の消費減退が見られたため、今回はそれを防ぐための政策が同時に多数実施されました。それにより大きな恩恵を受けた人も実は大勢いることを忘れてはいけません。
調査2:いつから増税の負担を感じるようになった?
●増税の負担を感じ始めた時期は「2019年10月」が最多
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010055321-O2-KJhq93bR】
増税による負担を感じ始めた時期については、増税直後の「2019年10月」が53.2%と最も多く、次いで年末の「2019年12月」9.8%、新型コロナウイルスの感染者数が増加し始めた年度末の「2020年3月」8.8%と続く内容となりました。
なぜ、その時期に増税の負担を感じるようになったのか、上位の時期に沿って理由・意見をご紹介します。
【2019年10月】
・2019年10月以降、車検や家の修理、医療費など多額の出費があり、消費税10%の負担がとても大きいと感じた。(50代男性)
・100円ショップで買い物をした際、1商品につき10円もの消費税が掛かっていることが分かりやすく感じられたため。(20代女性)
【2019年12月】
・ただでさえ年末は商品の値段が上がる時期なのに、正月の食材を大量に買ったら消費税がとても高かった。(60代男性)
・年末の家計支出を計算したところ、帰省の手土産や食費など増税の影響で昨年よりも出費が増えていた。(20代女性)
【2020年3月】
・コロナウイルスが流行り、安いスーパーに買い物に行けず、食材や日用品はネットでの購入が増えたため増税の負担を感じる。(30代女性)
・コロナ禍で収入が激減したことに加え、宅配を頼む機会も増えて消費税がプラスされた金額を見て驚いた。(50代女性)
▼ファイナンシャルプランナー 氏家祥美氏の考察
やはり増税直後の10月が1番負担を感じていますね。買い物のたびに負担を感じ、財布の紐を固くした人もいるでしょう。2番目に負担を感じた人が多いのは、忘年会やクリスマス、帰省やお正月準備とイベントが続き、大型の出費が続く12月。3番目は、4月からの新生活に向けて家具や家電等を揃える人も多い3月でした。今年はそこにコロナによる収入減少や自粛生活が重なり、多くの人にとって経済的にも精神的にも厳しい時期となりました。
調査3:増税後の消費行動はどう変化した?
●増税後の消費行動は「外食を減らす」「買い控え」「キャッシュレス決済利用」など節約志向が強まる
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010055321-O3-ySYl1Y1I】
増税後の消費行動の変化については、「外食を減らす」が371人と最も多く、次いで「モノやサービスをなるべく買わない」339人、「キャッシュレス決済を利用する(マイナポイント申請含む)」288人と続き、軽減税率やキャッシュレス還元などの負担軽減策を活かした節約志向の強い内容でした。また、副業収入や固定費の見直しといった増税負担を補填する回答も上位に入る結果となりました。
増税後の消費行動や負担を減らすための対策についての意見をご紹介します。
・増税前は週に一度か二度は外食をしていましたが、増税後は自炊して食費を節約するようになりました。半額のお惣菜や特売の野菜や肉などを買って調理後に保存または冷凍するなどをしています。(30代女性)
・ポイント還元があった頃は、できるだけ還元率が高い中小店舗で買い物をするようにした。現在は軽減税率のメリットを考慮し、外食はせずにテイクアウトを利用している。(50代男性)
・衝動買いをしないようにした。欲しいものはすぐ買わず、クーポン利用やポイントアップの日に購入し、高価なものはフリマアプリで買うなどできるだけ節約している。(20代女性)
・キャッシュレス決済だと還元がありお得ですが、使いすぎるリスクがあるので上限を決めて本当に必要なものなのか考えてから購入するようにしています。(40代女性)
・水道光熱費を節約し、公共交通機関の利用を控えるようになった。また、買い物は主にプレミアム付商品券を利用し、ドラッグストアやコンビニでは完全キャッシュレス決済を利用している。(30代女性)
・増税を機に副業を始めて、わずかながら収入が入るように対策しました。月々の固定支出を抑えるために生命保険の見直しも行いました。(30代女性)
▼ファイナンシャルプランナー 氏家祥美氏の考察
みなさん、さまざまな工夫をされていますね。今回、増税にあわせた施策の中でも多くの人が利用できたのが「キャッシュレス・ポイント還元事業」でした。2019年10月から2020年6月末までの間に、事前にこの事業への申請・登録を済ませた中小・小規模事業所でキャッシュレス決済をすると 、5%または2%のポイント還元が受けられた制度です。キャッシュレス決済を積極的に利用できたか、現金にとどまったかが、増税による負担感に大きく影響しているでしょう。
調査4:増税後のキャッシュレスに関する意識はどう変化した?
●増税後「キャッシュレス決済」に対しておよそ6割が好評価(利用増)
一方で7割以上が「キャッシュレス還元があっても増税を感じた」と回答
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010055321-O4-P022CPIv】
増税後のキャッシュレスに関する意識変化については、増税前と比べて「キャッシュレス決済を評価する・利用が増えた」と回答した人は58.0%と半数を上回りました。
一方で、キャッシュレス還元の評価(増税感を麻痺させたか)については、「キャッシュレス還元があっても増税を感じた」と回答した人は72.4%と多数を占め、キャッシュレス決済の評価は上昇したものの、還元策に対しては増税の負担をカバーするほどの評価は得られない結果となりました。
増税前後でのキャッシュレス決済に対する意識変化について意見をご紹介します。
【キャッシュレスに前向きな意見(ポジティブ)】
・増税にあまり関係なく、レジ前で現金を数えなくても済むキャッシュレス決済が非常に楽なことに改めて気づいた。財布が軽くなり、ちょっとした買い物ならスマホだけで出かけられるようになったこともメリットと感じた。(30代女性)
・キャッシュレス決済サービスによって還元率が違うため、その数%のことを気にするようになりました。1%でもお得なほうを使いたいので、可能な限りキャッシュレス決済を使用しています。(40代男性)
・増税前は周りにキャッシュレス決済出来る店舗が少なかったですが、増税後は利用出来る店舗が増えたので財布が無くてもスマホで決済出来るお手軽さがすごく便利だと思いました。その場で残高や還元も確認出来るので嬉しいです。(40代女性)
【キャッシュレスに否定的な意見(ネガティブ)】
・周りではまだまだ現金払いの人が多いので増税前と後でキャッシュレス決済の普及や利便性は感じないです。キャッシュレス決済に抵抗があるので2%〜5%還元の表示を見ても利用したいと思いませんでした。(30代女性)
・キャッシュレス・消費者還元事業が終了したらキャッシュレス決済を利用する意味がないと思った。キャッシュレスだとお金を使いすぎてしまうので現金決済をしたい。(50代女性)
・キャッシュレス利用をしたが特別便利とは思わず、後から戻ってきたポイントも思ったより少なかった。増税感は支払時にレジの表示金額ですごく増えたと感じる。(30代女性)
▼ファイナンシャルプランナー 氏家祥美氏の考察
キャッシュレス決済が「非常に楽」「お手軽」という答えがある一方で、「抵抗がある」という意見も見られます。興味深いのは、スマホ決済を積極的に使っている人は「残高や還元も確認できる」と上手く支出管理ができているのに対し、抵抗感を感じている人はキャッシュレス決済による「使いすぎ」を心配しています。キャッシュレス決済は買い物履歴がデータで残ります。QRコード決済の履歴や、カード情報を家計簿アプリに連携するなどして、支出管理ができるといいでしょう。
調査5:消費税率は何%が妥当だと思う?
●消費税率は「5%」はじめ、減税を望む声が多い
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010055321-O5-QnO35X7M】
妥当だと思う消費税率については、「5%」が53.3%と最も多く、次いで「0%(消費税廃止)」17.6%、「10%」10.4%と続き、現在の消費税率である10%を境に減税を望む回答は86.5%という結果となりました。
なぜ、その消費税率が妥当だと思うのか、上位の消費税率に沿って理由・意見をご紹介します。
【消費税5%】
・5%が負担感も少なく、買い物時のポイント還元でも得したと感じるラインだった。キリがよく税込価格も計算しやすかった。(50代女性)
・今の日本の状況だと借金が膨らんでいくばかりで消費税を負担しなければいけないことは理解できますが、ニュースで無駄なお金を使っていることを知り腹立たしい気持ちがあるので納得出来るのが5%ぐらいです。(40代女性)
【消費税0%(廃止)】
・モノを買うことに対して税金が掛かることに納得できない。高級品などに消費税が掛かるなら納得できるが、普段の日常生活で必要最低限の買い物に対しては納得いかない。(30代男性)
・収入に対する課税額には差があるのに、消費税は収入の多い少ないにかかわらず全国民に一律で課税されているので不公平だと思う。(50代男性)
【消費税10%】
・10%までは何とか耐えれる税率だと感じます。社会保障を充実するために税金が必要ならば、ある程度仕方ないと思います。(30代女性)
・生活は苦しいですが今の10%くらいは必要なのではないかと思います。公平な税金だと思いますし、なんとかやりくりできる範囲です。(40代男性)
▼ファイナンシャルプランナー 氏家祥美氏の考察
少子高齢化が急激に進む日本では、所得税に頼るだけでは現役世代の負担が重くなります。法人税も企業の国際競争力を維持する上では限界があります。そこで、国民全員が広く負担を担う消費税を上げるという選択をしたという背景があります。高齢化が進む中で、医療や介護、年金など国の社会保障負担は毎年増大していきます。また、幼児教育無償化など少子化を止めるための政策にも税が活用されています。一定水準の社会保障を維持するためには、ある程度の消費増税はやむを得ないと理解してマネーライフプランを立てておきましょう。
■調査概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年9月16日〜2020年9月20日
調査対象:全国20代〜60代男女800人
調査監修:ハートマネー代表 氏家祥美
※調査結果は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計値は必ずしも100とはなりません。
※調査資料は調査期間時点における回答結果に基づいて作成されたものですが、情報の正確性・完全性を保証するものではありません。
■会社概要
会社名:株式会社GV( https://www.money-book.jp/company/ )
代表者:肥田木 和弘
所在地:〒108-0071 東京都港区白金台5-11-3
設立日:2008年3月17日