【まねーぶ調べ】キャッシュレス利用者は96.2%、現金利用一切なし“完全キャッシュレス民”の実態とは?
[20/11/05]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
「現金を持ち運ぶ煩わしさから解放」、日本のキャッシュレス事情について消費経済ジャーナリストが解説
2020年11月5日
株式会社GV
まねーぶ
株式会社GV(本社:東京都港区、代表取締役社長:肥田木和弘)が運営する、クレジットカードや電子決済等のお金に関する情報メディア「まねーぶ」は、消費経済リサーチルーム 松崎のり子氏監修のもと、全国20代〜60代の消費者500人にキャッシュレス決済に関する意識調査を行い、うち完全キャッシュレス決済(現金利用なし)回答者へ取材を実施しました。
■調査背景
以前まで日本は“現金大国”と呼ばれるほどキャッシュレス化に後れをとっていましたが、ここ近年の経済産業省による導入支援や還元事業など様々な推進政策により、「キャッシュレス決済」は私たち消費者にとって利便性の高い決済手段として急速に普及しています。
まねーぶ調べでは、全国消費者500人を対象にキャッシュレス決済に関する意識調査を行い、そのうち完全キャッシュレス決済(現金利用なし)と回答した人に利用実態を迫るべく、まねーぶ編集部が直接取材を実施しました。さらに、今後の日本におけるキャッシュレス事情ついて消費経済ジャーナリスト 松崎のり子氏に解説していただきました。
■調査回答者の属性(n=500)
性別:男性35.0%/女性65.0%
年代:20代19.2%/30代39.6%/40代26.8%/50代9.6%/60代4.8%
世帯:単独世帯21.0%/夫婦のみ世帯21.0%/夫婦と子世帯33.0%/
ひとり親と子世帯9.6%/その他世帯15.4%
職業:正社員25.8%/契約社員・嘱託社員4.8%/派遣社員2.8%/
パート・アルバイト16.4%/フリーランス・業務委託契約7.2%/
自営業・自由業8.6%/専業主婦(主夫)21.0%/学生3.8%/無職9.6%
世帯年収:100万円未満8.2%/100万円以上〜150万円未満4.2%/
150万円以上〜300万円未満19.6%/300万円以上〜500万円未満30.2%/
500万円以上〜700万円未満22.0%/700万円以上〜1,000万円未満13.4%/
1,000万円以上2.4%
■調査サマリー
キャッシュレス決済の利用状況は、「利用あり」96.2%(481人)
うち「完全キャッシュレス決済(現金利用なし)」7.5%(36人)
調査結果・全コンテンツは以下から閲覧できます。
URL:https://www.money-book.jp/47536
【調査】キャッシュレス決済の利用状況
「キャッシュレス決済利用あり」96.2%、うち「完全キャッシュレス決済(現金利用一切なし)」7.5%
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010306505-O1-9SzT1rvs】
全国消費者500人にキャッシュレス決済の利用状況について調査したところ、「キャッシュレス決済利用あり」は96.2%(481人)と大多数の人に普及している結果でした。
また、キャッシュレス決済利用ありと回答した481人を対象に、現金併用と完全キャッシュレス決済の利用内訳について調査したところ、「完全キャッシュレス決済(現金利用一切なし)」は7.5%と1割未満ながらも一定数いることも明らかになりました。
▼消費経済ジャーナリスト 松崎のり子氏考察
9割を超える人がキャッシュレス決済を利用しているとの結果は、「現金で払うよりおトク」という意識が広まったことが大きいと思われます。きっかけになったのは2019年から実施された政府のキャッシュレス・ポイント還元事業ですが、新型コロナの感染不安も現金離れに拍車をかけた一因でしょう。
政府が掲げる「2025年までにキャッシュレス決済比率を約4割へ」という目標は、案外早く達成されるかもしれません。ただし、決済手数料の負担を避けたいキャッシュレス未対応店舗も多く、また「現金でないと使いすぎるのでは」という利用者側の根強い不安もあるため、店側・決済事業者・消費者それぞれに課題は残されています。
【取材】突撃!完全キャッシュレス民の実態
上記、キャッシュレス決済の利用状況調査にて、「完全キャッシュレス決済(現金利用一切なし)」と回答した人の実態に迫るべく、まねーぶ編集部が直接インタビューを実施しました。
生活するうえで必要不可欠なお金のやりとりを、全てキャッシュレス決済に切り替えたことでのメリット・デメリットや、現金主義者へ伝えたい事など根掘り葉掘り取材しましたのでご紹介いたします。
まねーぶ編集部:完全キャッシュレス決済に移行した理由は?(なぜ現金を使わなくなったのですか?)
・私がキャッシュレス決済を利用し始めたのは約2年前です。日本と海外を行き来する生活の中で外貨両替が面倒になり、デビットカード、クレジットカードでの決済がメインになりました。コロナで日本に長期間滞在するようになったため、多数のスマホ決済サービスの利用を開始してみると、お得にポイントが貯まり、現金を持ち運ぶ煩わしさからも解放され、今では財布を持たずに出かける日もあります。
(ゆってぃさん/21歳男性 大学生)
・私は34歳でキャッシュレス歴11年目の主婦です。18歳で就職し、ずっと現金派でした。旅行が大好きで飛行機のマイルを貯めて旅をすることに憧れていたため、思い切って航空会社のクレジットカードに申し込みました。そこからというもの口座引き落しされるものはすべてクレジットカードに変更し、どんなに少額でもカード払いを徹底しポイントを貯めることにしました。
(かなさん/34歳女性 事務パート)
まねーぶ編集部:完全キャッシュレス化したことで日常生活に変わったことはありましたか?
・日常生活で変わったことは大きく2つあります。1つめは、完全キャッシュレスにしたことで小型のカードケースに切り替え、財布を忘れる・紛失する等のリスクが大幅に減りました。
2つめは、完全キャッシュレスになったおかげで、副業などでの支出以外はレシートを受け取らずに済むようになりました。現金決済で家計簿を付けていた時は、時間が掛かりレシートを貯めてしまうことも多かったので、キャッシュレス化したことでこのような問題が解決できてスッキリしました。
(taratyanさん/27代男性 会社員)
・お財布に現金が入っていなくても不安にならなくなりました。そのせいか、いくら使っているのか把握もしなくなり、無駄遣いも増えてしまったかもしれません・・・。また、キャッシュレス決済が利用できないお店を選ばなくなりました。お店を利用するときは事前に、自分が使っているクレジットカードや電子マネーに対応しているか調べています。
(三日月さん/43歳女性 専業主婦)
▼消費経済ジャーナリスト 松崎のり子氏解説
完全キャッシュレス派が挙げるメリットの一つが「管理のしやすさ」。小銭を持つわずらわしさがなく、利用履歴が残るので、いくら支出しているかが明確になる点です。
家計管理の基本は自分の支出額を把握すること。お金の流れがクリアになれば、家計の弱点や、いくら貯蓄に回せるかもわかってきます。
ポイントがたまるのは現金にはない魅力ですが、ポイント増量等のキャンペーンに惹かれて、つい不要な支出をしてしまいがち。キャッシュレス派の人は「おトク」に振り回されていないか注意が必要です。
まねーぶ編集部:利用しているキャッシュレスの種類・使い分け(シーン)を教えてください
・楽天市場なら「楽天カード」、Yahoo!ショッピングなら「PayPay」、実店舗ではクーポンが配布されている決済サービスを選ぶというように、ポイント還元率を踏まえて使い分けています。交通系ICの「モバイルSuica」は、楽天カードから「楽天ペイ」を通じてチャージすることで楽天ポイントも貯まり、チャージする手間も省けるのでおすすめです。
(ゆってぃさん/21歳男性 大学生)
・日頃のコンビニやスーパーでの買い物は、ほぼクレジットカード一体型「WAON」で支払っています。クレジットカードからオートチャージにしているので、残金不足にもなりません。また、LINEポケオなどLINE付帯のサービス・クーポンを持ち合わせている時には「LINE Pay」を利用する機会が多いです。一部コンビニではWAONが利用できないため、コンビニ決済時にもたまに利用しています。
以前は「PayPay」も還元キャンペーンをしていた時に利用していましたが、クレジットカードと紐づけしていないので今ではPayPayフリマやPayPayボーナス運用のために利用しているのみで利用率は減少傾向です。
(taratyanさん/27代男性 会社員)
まねーぶ編集部:現金を使わなくなって困った出来事は?割り勘や集金などがあった場合はどうしてますか?
・普段は現金を持ち歩きませんが、病院では現金払いのみのところもあり急遽お金を下ろしにいったことがありました。割り勘の場合は、相手が現金派であれば了承を得て私が代表してカード決済をします。同じキャッシュレス派であれば会計を別にしてもらうこともあります。私が予約などをすることが多いので、会計はカードやオンライン決済をし、集金の際に現金でもらうことが多いです。
(かなさん/34歳女性 事務パート)
・ネットで事前に調べてクレジットカード利用可のお店に行ったのに、実際は現金しか扱っていなかった時は困りました。情報が間違っている場合もあるので、入店時に確認するようにしています。(そのときは一旦お店を出て家に現金を取りに戻りました)集金などの時は、家にあるお金をかき集めたり、コンビニATMを利用します。
(三日月さん/43歳女性 専業主婦)
▼消費経済ジャーナリスト 松崎のり子氏解説
割り勘をしたり、お金を集めたりという、多数が関わる「ソーシャルな支出」では、まだまだ現金が主役。いくら合理的でも結婚式のご祝儀をキャッシュレス送金で――というわけにもいきません。自分より年上世代にはいまだ現金オンリー派も多いはず。社会常識に沿った使い分けは必要でしょう。
現金がなくて困った、という時に備えて、手帳型のスマホケースやICカードケースの中に、お札を一枚 “お守り” として入れておくのも一つの方法です。
まねーぶ編集部:キャッシュレス決済を一切使わない「現金主義」の人に伝えたい事は?
・「携帯が故障して払えなかったらどうしよう」、「情報が悪用されないだろうか」と、初めは不安を感じる方も多いと思います。しかし、いざ一度利用してみると財布から現金を出す時間や手間が面倒になり、気づけばキャッシュレス決済の虜になっているはずです。現金を持ち運びながら、少しずつでもいいので、試用期間を作って頂きたいです。
(ゆってぃさん/21歳男性 大学生)
・ポイント還元やキャンペーン・クーポンで同じ物がお得に買えるなど、キャッシュレスは得することが多いです。また、いくら使ったかレシート等を保管したり家計簿をつけなくても、キャッシュレスだと利用明細がいつでも簡単に端末上で見られるため管理がしやすいです。お金の計算が苦手な人ほど、キャッシュレスは楽になるのでおすすめです。
(三日月さん/43歳女性 専業主婦)
▼消費経済ジャーナリスト 松崎のり子氏総評
キャッシュレスの普及には、企業側・利用者側双方がどんなメリットを感じるかがカギとなります。企業にとっては省人化、合理化、非接触化が急務で、ますます完全無人レジや店舗が増えてくるでしょう。
利用者にとっては、現金にはないポイント還元が一番の魅力。消費増税やコロナ不況の中、決済事業者側は高い還元率の魅力的なキャンペーンを打ち出して、利用者の囲い込みを強化しています。ポイント=通貨の時代が到来し、現金派の人との差が開くことにもなりそうです。
それでも現金でないと不安だという人は、お金の流れが把握しやすい決済方法を選ぶことから始めては。キャッシュレス決済には「前払い(プリペイド)」「即時払い(デビット)」「後払い(ポストペイ)」がありますが、自分が家計管理しやすい方法を選ぶこと、使う決済の種類を絞り込むことで、使いすぎもある程度抑えられるでしょう。
■調査概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年10月22日〜2020年10月23日
調査対象:全国20代〜60代消費者500人
取材対象:完全キャッシュレス決済利用者(現金利用なし)4人
調査監修:消費経済リサーチルーム 松崎のり子
※調査結果は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計値は必ずしも100とはなりません。
※調査資料は調査期間時点における回答結果に基づいて作成されたものですが、情報の正確性・完全性を保証するものではありません。
■会社概要
会社名:株式会社GV( https://www.money-book.jp/company/ )
代表者:肥田木 和弘
所在地:〒108-0071 東京都港区白金台5-11-3
設立日:2008年3月17日
2020年11月5日
株式会社GV
まねーぶ
株式会社GV(本社:東京都港区、代表取締役社長:肥田木和弘)が運営する、クレジットカードや電子決済等のお金に関する情報メディア「まねーぶ」は、消費経済リサーチルーム 松崎のり子氏監修のもと、全国20代〜60代の消費者500人にキャッシュレス決済に関する意識調査を行い、うち完全キャッシュレス決済(現金利用なし)回答者へ取材を実施しました。
■調査背景
以前まで日本は“現金大国”と呼ばれるほどキャッシュレス化に後れをとっていましたが、ここ近年の経済産業省による導入支援や還元事業など様々な推進政策により、「キャッシュレス決済」は私たち消費者にとって利便性の高い決済手段として急速に普及しています。
まねーぶ調べでは、全国消費者500人を対象にキャッシュレス決済に関する意識調査を行い、そのうち完全キャッシュレス決済(現金利用なし)と回答した人に利用実態を迫るべく、まねーぶ編集部が直接取材を実施しました。さらに、今後の日本におけるキャッシュレス事情ついて消費経済ジャーナリスト 松崎のり子氏に解説していただきました。
■調査回答者の属性(n=500)
性別:男性35.0%/女性65.0%
年代:20代19.2%/30代39.6%/40代26.8%/50代9.6%/60代4.8%
世帯:単独世帯21.0%/夫婦のみ世帯21.0%/夫婦と子世帯33.0%/
ひとり親と子世帯9.6%/その他世帯15.4%
職業:正社員25.8%/契約社員・嘱託社員4.8%/派遣社員2.8%/
パート・アルバイト16.4%/フリーランス・業務委託契約7.2%/
自営業・自由業8.6%/専業主婦(主夫)21.0%/学生3.8%/無職9.6%
世帯年収:100万円未満8.2%/100万円以上〜150万円未満4.2%/
150万円以上〜300万円未満19.6%/300万円以上〜500万円未満30.2%/
500万円以上〜700万円未満22.0%/700万円以上〜1,000万円未満13.4%/
1,000万円以上2.4%
■調査サマリー
キャッシュレス決済の利用状況は、「利用あり」96.2%(481人)
うち「完全キャッシュレス決済(現金利用なし)」7.5%(36人)
調査結果・全コンテンツは以下から閲覧できます。
URL:https://www.money-book.jp/47536
【調査】キャッシュレス決済の利用状況
「キャッシュレス決済利用あり」96.2%、うち「完全キャッシュレス決済(現金利用一切なし)」7.5%
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202010306505-O1-9SzT1rvs】
全国消費者500人にキャッシュレス決済の利用状況について調査したところ、「キャッシュレス決済利用あり」は96.2%(481人)と大多数の人に普及している結果でした。
また、キャッシュレス決済利用ありと回答した481人を対象に、現金併用と完全キャッシュレス決済の利用内訳について調査したところ、「完全キャッシュレス決済(現金利用一切なし)」は7.5%と1割未満ながらも一定数いることも明らかになりました。
▼消費経済ジャーナリスト 松崎のり子氏考察
9割を超える人がキャッシュレス決済を利用しているとの結果は、「現金で払うよりおトク」という意識が広まったことが大きいと思われます。きっかけになったのは2019年から実施された政府のキャッシュレス・ポイント還元事業ですが、新型コロナの感染不安も現金離れに拍車をかけた一因でしょう。
政府が掲げる「2025年までにキャッシュレス決済比率を約4割へ」という目標は、案外早く達成されるかもしれません。ただし、決済手数料の負担を避けたいキャッシュレス未対応店舗も多く、また「現金でないと使いすぎるのでは」という利用者側の根強い不安もあるため、店側・決済事業者・消費者それぞれに課題は残されています。
【取材】突撃!完全キャッシュレス民の実態
上記、キャッシュレス決済の利用状況調査にて、「完全キャッシュレス決済(現金利用一切なし)」と回答した人の実態に迫るべく、まねーぶ編集部が直接インタビューを実施しました。
生活するうえで必要不可欠なお金のやりとりを、全てキャッシュレス決済に切り替えたことでのメリット・デメリットや、現金主義者へ伝えたい事など根掘り葉掘り取材しましたのでご紹介いたします。
まねーぶ編集部:完全キャッシュレス決済に移行した理由は?(なぜ現金を使わなくなったのですか?)
・私がキャッシュレス決済を利用し始めたのは約2年前です。日本と海外を行き来する生活の中で外貨両替が面倒になり、デビットカード、クレジットカードでの決済がメインになりました。コロナで日本に長期間滞在するようになったため、多数のスマホ決済サービスの利用を開始してみると、お得にポイントが貯まり、現金を持ち運ぶ煩わしさからも解放され、今では財布を持たずに出かける日もあります。
(ゆってぃさん/21歳男性 大学生)
・私は34歳でキャッシュレス歴11年目の主婦です。18歳で就職し、ずっと現金派でした。旅行が大好きで飛行機のマイルを貯めて旅をすることに憧れていたため、思い切って航空会社のクレジットカードに申し込みました。そこからというもの口座引き落しされるものはすべてクレジットカードに変更し、どんなに少額でもカード払いを徹底しポイントを貯めることにしました。
(かなさん/34歳女性 事務パート)
まねーぶ編集部:完全キャッシュレス化したことで日常生活に変わったことはありましたか?
・日常生活で変わったことは大きく2つあります。1つめは、完全キャッシュレスにしたことで小型のカードケースに切り替え、財布を忘れる・紛失する等のリスクが大幅に減りました。
2つめは、完全キャッシュレスになったおかげで、副業などでの支出以外はレシートを受け取らずに済むようになりました。現金決済で家計簿を付けていた時は、時間が掛かりレシートを貯めてしまうことも多かったので、キャッシュレス化したことでこのような問題が解決できてスッキリしました。
(taratyanさん/27代男性 会社員)
・お財布に現金が入っていなくても不安にならなくなりました。そのせいか、いくら使っているのか把握もしなくなり、無駄遣いも増えてしまったかもしれません・・・。また、キャッシュレス決済が利用できないお店を選ばなくなりました。お店を利用するときは事前に、自分が使っているクレジットカードや電子マネーに対応しているか調べています。
(三日月さん/43歳女性 専業主婦)
▼消費経済ジャーナリスト 松崎のり子氏解説
完全キャッシュレス派が挙げるメリットの一つが「管理のしやすさ」。小銭を持つわずらわしさがなく、利用履歴が残るので、いくら支出しているかが明確になる点です。
家計管理の基本は自分の支出額を把握すること。お金の流れがクリアになれば、家計の弱点や、いくら貯蓄に回せるかもわかってきます。
ポイントがたまるのは現金にはない魅力ですが、ポイント増量等のキャンペーンに惹かれて、つい不要な支出をしてしまいがち。キャッシュレス派の人は「おトク」に振り回されていないか注意が必要です。
まねーぶ編集部:利用しているキャッシュレスの種類・使い分け(シーン)を教えてください
・楽天市場なら「楽天カード」、Yahoo!ショッピングなら「PayPay」、実店舗ではクーポンが配布されている決済サービスを選ぶというように、ポイント還元率を踏まえて使い分けています。交通系ICの「モバイルSuica」は、楽天カードから「楽天ペイ」を通じてチャージすることで楽天ポイントも貯まり、チャージする手間も省けるのでおすすめです。
(ゆってぃさん/21歳男性 大学生)
・日頃のコンビニやスーパーでの買い物は、ほぼクレジットカード一体型「WAON」で支払っています。クレジットカードからオートチャージにしているので、残金不足にもなりません。また、LINEポケオなどLINE付帯のサービス・クーポンを持ち合わせている時には「LINE Pay」を利用する機会が多いです。一部コンビニではWAONが利用できないため、コンビニ決済時にもたまに利用しています。
以前は「PayPay」も還元キャンペーンをしていた時に利用していましたが、クレジットカードと紐づけしていないので今ではPayPayフリマやPayPayボーナス運用のために利用しているのみで利用率は減少傾向です。
(taratyanさん/27代男性 会社員)
まねーぶ編集部:現金を使わなくなって困った出来事は?割り勘や集金などがあった場合はどうしてますか?
・普段は現金を持ち歩きませんが、病院では現金払いのみのところもあり急遽お金を下ろしにいったことがありました。割り勘の場合は、相手が現金派であれば了承を得て私が代表してカード決済をします。同じキャッシュレス派であれば会計を別にしてもらうこともあります。私が予約などをすることが多いので、会計はカードやオンライン決済をし、集金の際に現金でもらうことが多いです。
(かなさん/34歳女性 事務パート)
・ネットで事前に調べてクレジットカード利用可のお店に行ったのに、実際は現金しか扱っていなかった時は困りました。情報が間違っている場合もあるので、入店時に確認するようにしています。(そのときは一旦お店を出て家に現金を取りに戻りました)集金などの時は、家にあるお金をかき集めたり、コンビニATMを利用します。
(三日月さん/43歳女性 専業主婦)
▼消費経済ジャーナリスト 松崎のり子氏解説
割り勘をしたり、お金を集めたりという、多数が関わる「ソーシャルな支出」では、まだまだ現金が主役。いくら合理的でも結婚式のご祝儀をキャッシュレス送金で――というわけにもいきません。自分より年上世代にはいまだ現金オンリー派も多いはず。社会常識に沿った使い分けは必要でしょう。
現金がなくて困った、という時に備えて、手帳型のスマホケースやICカードケースの中に、お札を一枚 “お守り” として入れておくのも一つの方法です。
まねーぶ編集部:キャッシュレス決済を一切使わない「現金主義」の人に伝えたい事は?
・「携帯が故障して払えなかったらどうしよう」、「情報が悪用されないだろうか」と、初めは不安を感じる方も多いと思います。しかし、いざ一度利用してみると財布から現金を出す時間や手間が面倒になり、気づけばキャッシュレス決済の虜になっているはずです。現金を持ち運びながら、少しずつでもいいので、試用期間を作って頂きたいです。
(ゆってぃさん/21歳男性 大学生)
・ポイント還元やキャンペーン・クーポンで同じ物がお得に買えるなど、キャッシュレスは得することが多いです。また、いくら使ったかレシート等を保管したり家計簿をつけなくても、キャッシュレスだと利用明細がいつでも簡単に端末上で見られるため管理がしやすいです。お金の計算が苦手な人ほど、キャッシュレスは楽になるのでおすすめです。
(三日月さん/43歳女性 専業主婦)
▼消費経済ジャーナリスト 松崎のり子氏総評
キャッシュレスの普及には、企業側・利用者側双方がどんなメリットを感じるかがカギとなります。企業にとっては省人化、合理化、非接触化が急務で、ますます完全無人レジや店舗が増えてくるでしょう。
利用者にとっては、現金にはないポイント還元が一番の魅力。消費増税やコロナ不況の中、決済事業者側は高い還元率の魅力的なキャンペーンを打ち出して、利用者の囲い込みを強化しています。ポイント=通貨の時代が到来し、現金派の人との差が開くことにもなりそうです。
それでも現金でないと不安だという人は、お金の流れが把握しやすい決済方法を選ぶことから始めては。キャッシュレス決済には「前払い(プリペイド)」「即時払い(デビット)」「後払い(ポストペイ)」がありますが、自分が家計管理しやすい方法を選ぶこと、使う決済の種類を絞り込むことで、使いすぎもある程度抑えられるでしょう。
■調査概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年10月22日〜2020年10月23日
調査対象:全国20代〜60代消費者500人
取材対象:完全キャッシュレス決済利用者(現金利用なし)4人
調査監修:消費経済リサーチルーム 松崎のり子
※調査結果は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計値は必ずしも100とはなりません。
※調査資料は調査期間時点における回答結果に基づいて作成されたものですが、情報の正確性・完全性を保証するものではありません。
■会社概要
会社名:株式会社GV( https://www.money-book.jp/company/ )
代表者:肥田木 和弘
所在地:〒108-0071 東京都港区白金台5-11-3
設立日:2008年3月17日