英国で高血圧患者向け遠隔診療サービス提供開始。家庭血圧で投薬プランを医師に提案。診療効率化を支援
[21/04/14]
提供元:共同通信PRワイヤー
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オックスフォード大学で降圧効果が確認された投薬プログラム搭載。遠隔診療サービス「Hypertension Plus」
オムロン ヘルスケア株式会社(本社所在地:京都府向日市、代表取締役社長:荻野 勲、以下当社)は、2021年4月より、高血圧治療における遠隔診療サービス"Hypertension Plus(ハイパーテンションプラス)"の提供を英国で開始します。
Hypertension Plusでは、患者が朝晩に家庭で測定した血圧データを医師と共有し、医師は電子カルテに接続された管理用画面で患者の血圧データを詳しく確認することができます。さらに、患者の属性や血圧レベルに応じて、3か月分の投薬プランを医師に提案します。また、服薬後の血圧値から薬の変更が必要かどうかを判別、変更が必要な場合は医師に新たな投薬プランを提案します。投薬プランの変更プロセスがオンラインで行えるため、患者は通院することなく自宅に居ながら医師による投薬を受けることができます。Hypertension Plusが提案する投薬プランは、オックスフォード大学で行われた臨床研究により降圧効果が確認された在宅投薬変更プログラムを採用。英国の高血圧ガイドラインに準拠しています。これにより、医師は限られた時間内で患者の状態を詳しく確認し、臨床研究によって効果が確認された投薬プランを参考にしながら、診療を効率的に進めることができます。また患者は家に居ながら服薬管理ができるので、通院の負担を軽減しながら高血圧治療を継続できます。
■英国における高血圧症の実態
英国では、成人の約3割が高血圧症といわれています。英国政府が運営する国民保険サービスNHS(National Health Service)は、2030年までに国内の血圧コントロール率80%を目標に掲げています。一方で、最新のコントロール率は60%といわれており、更に血圧コントロール率を高めていく必要があります。イギリスの場合、緊急時を除き、受診する医療機関は事前に登録した「かかりつけ医」と決められています。かかりつけ医によっては多くの患者を抱えているため、待ち時間が長く、十分な診察時間を確保できない場合があります。それを理由に治療を中断してしまう患者もいるといわれています。治療効率の向上と治療継続が高血圧治療の重要な課題といえます。
■Hypertension Plusの特長
Hypertension Plusは、年齢や人種、合併症などにより降圧薬(血圧を下げる薬)選択基準を定めている英国国立医療技術評価機構(NICE)が定める高血圧ガイドラインに準拠しています。また、オックスフォード大学で行われた臨床研究で降圧効果が確認された在宅服薬変更プログラム(TASMINプログラム)を採用しています。TASMINプログラムは、従来の治療法適用時と比較した場合、12か月後の降圧効果は収縮期血圧において4.7mmHgの有意差が確認されています。*1 さらに、3か月分の投薬プランが提案されるので、患者は毎月の通院負荷を軽減でき、医師は診察時間の効率化を実現できます。当サービスでは、患者が家庭で測定した血圧データや自覚症状を医師と共有することができるので、医師および医療スタッフによる投薬をオンラインで完結でき、アラート機能で継続的な服薬支援も行えます。
Hypertension Plusは、NHSが運営する地域医療機構CCG(Clinical Commissioning Group)による採用判断のもと、各地域の「かかりつけ医」と呼ばれるGP(General Practitioner)へ導入されます。今後は、サービス提供開始から数か月間で150GPへの導入を目指します。
*1 Lancet.2018Mar10;391(10124):949-959. https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(18)30309-X/fulltext
・医師向け管理画面(1)
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104133605-O9-j9sw9V6m】
画面左:血圧レベルに応じて色分けされた患者リスト
画面中央:医師へのタスクリスト
画面右:患者ごとの血圧グラフとデータ
・医師向け管理画面(2)
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104133605-O10-6A2qq2ID】
画面左:患者の登録情報
画面中央:3か月分の投薬プラン提案
・患者用スマートフォンアプリ画面
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104133605-O11-yxTC2ulQ】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104133605-O12-KzX4L590】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104133605-O13-40846a5E】
図1:服薬時間や血圧測定時間など、1日の血圧治療スケジュールを表示
図2:血圧管理画面。血圧の値やグラフを表示
図3:投薬プラン画面。過去の投薬プランや服薬状況を表示
■Hypertension Plus 紹介サイト
https://www.omron-healthcare.co.uk/hypertensionplus
■オムロンヘルスケア?執行役員 グローバル営業統轄本部 統轄本部長 海外営業本部 本部長 André Van Gils のコメント
「世の中のデジタル化が加速するにつれ、医師や患者の間でも新しいサービスに対するニーズが飛躍的に高まっています。我々の循環器事業ミッションである、脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)実現に向け、Hypertension Plusは、医師および医療従事者の診察の効率化と高血圧患者の治療継続をサポートします。」
■グローバルで展開している遠隔診療サービス
当社は2019年より遠隔診療サービスの展開に取り組んできました。家庭で測定した血圧や体重等のバイタルデータを医師と患者が共有することで、通院時だけでは確認しづらかった身体の状態変化を早期に捉え、個人にあった治療・投薬指導を効率的におこなえる環境づくりと、医師不足や通院負荷の軽減といった社会的課題の解決にグローバルで取り組んでいます。
■各国での取り組み内容
・アメリカ
高血圧症などの慢性疾患患者向け遠隔患者モニタリングシステム(Remote Patient Monitoring)"VitalSight™"の正式運用を、2020年9月にニューヨーク州のマウントサイナイ病院でスタートさせました。患者が家庭で測定したバイタルデータを電子カルテに送信し、医師や医療従事者と共有できます。血圧状態に異常が生じれば通知するなど、患者の状態に合わせた的確な医療介入を実現する環境を提供しています。
・シンガポール
アジア地域におけるコーポレートウェルネス事業(従業員向け健康増進サービス)とオンライン診療サービス事業の立上げを目的として、政府運営フィットネスセンター決済システムを開発するiAPPS社と合弁会社(HeartVoice社)を2019年に設立しました。高血圧症などの慢性疾患リスクがある社員を企業健診で早期に発見し、血圧状態に応じて家庭血圧の遠隔モニタリングを組み合わせたオンライン診療の受診を勧めるなど、予防から治療までトータルでサポートできるサービスを提供しています。
*当社が取り組む遠隔診療サービスについては下記URLを参照ください。
https://www.healthcare.omron.co.jp/ces/remote-cardiovascular-monitoring/
当社は「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」を企業ミッションとしています。その実現に向け、各国で進めている取り組みのスピードを緩めることなく、進化し続けることで、循環器疾患事業ビジョンである「脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)」実現を目指します。
オムロン ヘルスケア株式会社(本社所在地:京都府向日市、代表取締役社長:荻野 勲、以下当社)は、2021年4月より、高血圧治療における遠隔診療サービス"Hypertension Plus(ハイパーテンションプラス)"の提供を英国で開始します。
Hypertension Plusでは、患者が朝晩に家庭で測定した血圧データを医師と共有し、医師は電子カルテに接続された管理用画面で患者の血圧データを詳しく確認することができます。さらに、患者の属性や血圧レベルに応じて、3か月分の投薬プランを医師に提案します。また、服薬後の血圧値から薬の変更が必要かどうかを判別、変更が必要な場合は医師に新たな投薬プランを提案します。投薬プランの変更プロセスがオンラインで行えるため、患者は通院することなく自宅に居ながら医師による投薬を受けることができます。Hypertension Plusが提案する投薬プランは、オックスフォード大学で行われた臨床研究により降圧効果が確認された在宅投薬変更プログラムを採用。英国の高血圧ガイドラインに準拠しています。これにより、医師は限られた時間内で患者の状態を詳しく確認し、臨床研究によって効果が確認された投薬プランを参考にしながら、診療を効率的に進めることができます。また患者は家に居ながら服薬管理ができるので、通院の負担を軽減しながら高血圧治療を継続できます。
■英国における高血圧症の実態
英国では、成人の約3割が高血圧症といわれています。英国政府が運営する国民保険サービスNHS(National Health Service)は、2030年までに国内の血圧コントロール率80%を目標に掲げています。一方で、最新のコントロール率は60%といわれており、更に血圧コントロール率を高めていく必要があります。イギリスの場合、緊急時を除き、受診する医療機関は事前に登録した「かかりつけ医」と決められています。かかりつけ医によっては多くの患者を抱えているため、待ち時間が長く、十分な診察時間を確保できない場合があります。それを理由に治療を中断してしまう患者もいるといわれています。治療効率の向上と治療継続が高血圧治療の重要な課題といえます。
■Hypertension Plusの特長
Hypertension Plusは、年齢や人種、合併症などにより降圧薬(血圧を下げる薬)選択基準を定めている英国国立医療技術評価機構(NICE)が定める高血圧ガイドラインに準拠しています。また、オックスフォード大学で行われた臨床研究で降圧効果が確認された在宅服薬変更プログラム(TASMINプログラム)を採用しています。TASMINプログラムは、従来の治療法適用時と比較した場合、12か月後の降圧効果は収縮期血圧において4.7mmHgの有意差が確認されています。*1 さらに、3か月分の投薬プランが提案されるので、患者は毎月の通院負荷を軽減でき、医師は診察時間の効率化を実現できます。当サービスでは、患者が家庭で測定した血圧データや自覚症状を医師と共有することができるので、医師および医療スタッフによる投薬をオンラインで完結でき、アラート機能で継続的な服薬支援も行えます。
Hypertension Plusは、NHSが運営する地域医療機構CCG(Clinical Commissioning Group)による採用判断のもと、各地域の「かかりつけ医」と呼ばれるGP(General Practitioner)へ導入されます。今後は、サービス提供開始から数か月間で150GPへの導入を目指します。
*1 Lancet.2018Mar10;391(10124):949-959. https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(18)30309-X/fulltext
・医師向け管理画面(1)
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104133605-O9-j9sw9V6m】
画面左:血圧レベルに応じて色分けされた患者リスト
画面中央:医師へのタスクリスト
画面右:患者ごとの血圧グラフとデータ
・医師向け管理画面(2)
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104133605-O10-6A2qq2ID】
画面左:患者の登録情報
画面中央:3か月分の投薬プラン提案
・患者用スマートフォンアプリ画面
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104133605-O11-yxTC2ulQ】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104133605-O12-KzX4L590】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104133605-O13-40846a5E】
図1:服薬時間や血圧測定時間など、1日の血圧治療スケジュールを表示
図2:血圧管理画面。血圧の値やグラフを表示
図3:投薬プラン画面。過去の投薬プランや服薬状況を表示
■Hypertension Plus 紹介サイト
https://www.omron-healthcare.co.uk/hypertensionplus
■オムロンヘルスケア?執行役員 グローバル営業統轄本部 統轄本部長 海外営業本部 本部長 André Van Gils のコメント
「世の中のデジタル化が加速するにつれ、医師や患者の間でも新しいサービスに対するニーズが飛躍的に高まっています。我々の循環器事業ミッションである、脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)実現に向け、Hypertension Plusは、医師および医療従事者の診察の効率化と高血圧患者の治療継続をサポートします。」
■グローバルで展開している遠隔診療サービス
当社は2019年より遠隔診療サービスの展開に取り組んできました。家庭で測定した血圧や体重等のバイタルデータを医師と患者が共有することで、通院時だけでは確認しづらかった身体の状態変化を早期に捉え、個人にあった治療・投薬指導を効率的におこなえる環境づくりと、医師不足や通院負荷の軽減といった社会的課題の解決にグローバルで取り組んでいます。
■各国での取り組み内容
・アメリカ
高血圧症などの慢性疾患患者向け遠隔患者モニタリングシステム(Remote Patient Monitoring)"VitalSight™"の正式運用を、2020年9月にニューヨーク州のマウントサイナイ病院でスタートさせました。患者が家庭で測定したバイタルデータを電子カルテに送信し、医師や医療従事者と共有できます。血圧状態に異常が生じれば通知するなど、患者の状態に合わせた的確な医療介入を実現する環境を提供しています。
・シンガポール
アジア地域におけるコーポレートウェルネス事業(従業員向け健康増進サービス)とオンライン診療サービス事業の立上げを目的として、政府運営フィットネスセンター決済システムを開発するiAPPS社と合弁会社(HeartVoice社)を2019年に設立しました。高血圧症などの慢性疾患リスクがある社員を企業健診で早期に発見し、血圧状態に応じて家庭血圧の遠隔モニタリングを組み合わせたオンライン診療の受診を勧めるなど、予防から治療までトータルでサポートできるサービスを提供しています。
*当社が取り組む遠隔診療サービスについては下記URLを参照ください。
https://www.healthcare.omron.co.jp/ces/remote-cardiovascular-monitoring/
当社は「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」を企業ミッションとしています。その実現に向け、各国で進めている取り組みのスピードを緩めることなく、進化し続けることで、循環器疾患事業ビジョンである「脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)」実現を目指します。