家の中なのに浴びている?おうち時間増加で注意したい「イエナカ紫外線」
[21/04/19]
提供元:共同通信PRワイヤー
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2021年4月19日
第一三共ヘルスケア株式会社
〈2021年 春〉 紫外線シーズン 到来
家の中なのに浴びている?おうち時間増加で注意したい
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O21-0X3Fl93p】
紫外線の専門家&スキンケア製品の開発担当者に聞いた、家での対策は?
第一三共ヘルスケア株式会社(本社:東京都中央区)が行った「おうち時間と紫外線対策調査」において、家の中に侵入する紫外線(「イエナカ紫外線」)を浴びるリスクが拡大していることが明らかになりました。これについて、東海大学工学部准教授の竹下 秀先生は、「イエナカ紫外線」の正体はUV-Aで、軽視すべきではないと述べます。さらに、第一三共ヘルスケア研究開発部の土岐 珠未が家の中での紫外線対策のポイントについて解説します。
TOPIC 1 在宅勤務で紫外線のリスクにさらされる女性の実態が明らかに
◆20〜40代女性の在宅時間は平日、休日ともに増加。
第一三共ヘルスケアが2021年3月に、全国の20〜40代の女性300人を対象に行った「おうち時間と紫外線対策調査」によると、新型コロナウイルス感染症の拡大前(2020年2月頃まで)と比べ、「家の中で過ごす時間が増えた」と回答した人(「増えた」「少し増えた」の合計)は、平日で57.6%、休日で65.0%という結果になりました[Q1]。平日、休日ともに在宅時間が増えているのは、緊急事態宣言等を受けて、いわゆる“巣ごもり”の増加が影響しているものと考えられます。特に、平日については、在宅勤務の増加も影響していると推測されます。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O22-u9I7644S】
※グラフの構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計値が100%にならない場合があります。
◆3人に1人が「在宅勤務を経験」。在宅勤務をする場所は、
直射日光が差し込む割合が高い「リビング」または「ダイニング」。
今回の調査対象となった女性の約3人に1人(30.1%)は、「在宅で仕事をすることがある」と回答しています[Q2]。「在宅勤務を行う場所」については、最も利用率が高かったのが「リビング」で61.3%、次いで「ダイニング」が14.5%、合計75.8%の人が、「リビング」あるいは「ダイニング」で仕事をしていることが分かりました[Q3]。
在宅勤務を行う場所における「窓の設置率」は90.3%でした[Q4]。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O23-TI4eajK3】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O24-XY8tl7ky】
窓のタイプについては、 「等身大引き戸・掃き出し窓」や「腰窓」が設置されていることが多く、時間によって直射日光が差し込む割合は、「等身大引き戸・掃き出し窓」(83.7%)、「腰窓」(72.4%)、「天窓」(100%)となりました。これらの結果から、多くの人が在宅勤務をかなり“日当たりの良い部屋”で行っていることが判明しました[Q5]。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O25-jyHYlav5】
※グラフの構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計値が100%にならない場合があります。
◆窓があるメリットは「換気ができる」「閉塞感がない」など。
在宅勤務をする女性の約7割が「太陽光は必要」と回答。
仕事をする際に窓があるメリットを聞いたところ、「換気ができる」(69.6%)、「閉塞感がない」(62.5%)、「太陽光によって健康や生活リズムが維持できる」(50.0%)という回答が多かった他、「太陽光によって部屋が清潔になる」(28.6%)という、紫外線の殺菌効果を上げる人も3割近くいました[Q6]。そして、在宅勤務を含め家の中で太陽光は必要か、との質問には、43.3%が「必要」、25.0%が「やや必要」と、合計68.3%の人が太陽光を必要と回答しました[Q7]。
今回のアンケート調査結果を見ると、「時間帯によって直射日光が差し込む日当たりの良い部屋で、無防備に紫外線を浴びながら仕事をしている人が多い」という傾向が浮き彫りになりました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O26-DeY22hJx】
TOPIC 2 「イエナカ紫外線」、その正体は窓ガラスを透過するUV-A
前ページまでの調査で、在宅勤務をする20〜30代の女性は、日当たりの良いリビングやダイニングで仕事をするケースが多いことが分かりました。そうなると気になるのは、家の中での紫外線対策ですが、実際、家の中に紫外線は、どのように入って来るのでしょうか。このいわゆる「イエナカ紫外線」について、紫外線の測定および研究でわが国の第一人者である東海大学 工学部 光・画像工学科 准教授の竹下 秀(たけした しゅう)先生にお話を伺いました。
◆紫外線量は年々増加傾向に。大気がきれいになっているから?!
気象庁による紫外線観測が始まった1990年以降、紫外線量は年々増加傾向にあります。東海大学で行っている観測でも紫外線量は増えていることが実証されていますし、ヨーロッパの研究者たちも紫外線量は増加傾向にあると報告をしています。しかし、その確かな原因は、まだ判明していません。紫外線量への影響が最も大きいといわれているオゾン層は、現在、回復傾向にあるため、本来であれば紫外線量は減るはずです。それにもかかわらず増えているとなると、考えられるのは「大気がきれいになっているから」ということです。これは、さまざまな研究者たちが議論を重ねた結果、たどり着いた推論です。
少しさかのぼってみると、1970年代は、深刻な大気汚染問題が社会を覆っていました。このため公害対策基本法が施行され、国内では多種多様な大気の観測が行われるようになりました。その後のデータを見てみると、1990年〜2010年にかけて「SPM」という浮遊粒子状物質の濃度が、全国的に半分以下になっています。それ以外にも「視程」という、どこまで見えるのかという観測データにも、大気がきれいになっていることが表れています。東京都武蔵野市にある小学校で長年続けられている「富士山が見える日が何日あるか」という観測は有名ですが、その結果を見ても、富士山が見える日数は明らかに増えています。
さらに、気象庁の観測によると、大気がきれいなことだけではなく、日照時間も増加傾向を示していて、これが原因で紫外線量が増えているということも十分に考えられます。いずれにせよ、紫外線が増えている以上、その対策は、年々気を付けていくべきなのです。
◆屋外だけじゃない。UV-Aは家屋の一般的な窓ガラスを透過し家の中にも侵入。
よく知られているように、肌に影響がある紫外線は、大きく分けて A波、B波の二つがあります。
●A波=UV-Aはしわやたるみ、しみの原因となる紫外線
●B波=UV-Bは皮膚の炎症を引き起こす日焼けの原因となる紫外線
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O27-S6JHMK25】
イメージ図
外出時には、UV-A、UV-Bの両方が降り注いできますので、「紫外線対策が必要なのは外出時だけ」と思われる人も多いと思いますが、実は紫外線は屋内にも侵入してきます。UV-Bは窓ガラスで遮断されますが、UV-Aの方は家屋に使用される一般的な窓ガラスでは通過してしまうからです。確かに、「イエナカ紫外線」は、存在するのです。
家の中に侵入する紫外線の量は、太陽の高度や位置、窓の大きさ・角度・位置、ひさしの長さや構造によっても異なり、特に、窓が大きく日が当たりやすかったり、天窓があったりすると、より多くのUV-Aが侵入する可能性が高いと言えます。リビング、書斎のデスク、キッチン、洗面台、浴室、トイレの便座の上など、太陽の高度と位置、窓の向きや大きさによって量や侵入時間に違いこそあれ、屋内でもUV-Aは侵入してくることが分かっています。(東海大学、竹下准教授ら測定による。)
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O28-uyFD4YT3】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O29-12hQVWuL】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O30-P5Vqgb37】
例えば、一戸建ての住宅やマンションを想定してみてください。東側に窓がある書斎では、朝から午前中にかけてUV-Aが入ってきます。一方、南側に面したリビングや寝室では、お昼前後にUV-Aの量が増加します。さらに、西側の窓があるダイニングや寝室では、午前中こそUV-Aの量は少ないものの、午後〜夕方になって西日が当たり始めると急に多くなっていきます[図1・2]。先にご紹介した調査結果(P.3)でも示されたように、日当たりの良いリビングやダイニングで在宅勤務をしたとすると、確実に一定量のUV-Aを浴びることになるのです。
※図1、2ともに、東海大学 竹下准教授監修。
<“日当たりの良い部屋”にご用心>
高温多湿な日が多い日本で、家屋は元来、「陰翳礼讃(いんえいらいさん)型」の日影が多く風通しの良いつくりのものが一般的でした。それがいまは、高気密高断熱で日あたりの良い、明るいつくりが主流になってきています。
実際に、建築住宅でもマンションでも採光部の多い物件が増えていると感じている人は多いと思います。高層マンションを見ても、リビングの壁が全面窓になっているものや、天井近くまで窓をとっている物件がよく見られます。一般住宅にしても、テラスをリビングに組み込むスタイルや、洗濯物を部屋干しできるサンルーム、ベランダやテラスに面した窓を全開放できるタイプも人気が高いようです。
●東海大学 工学部 光・画像工学科 准教授
工学博士 竹下 秀(たけした しゅう)先生 プロフィル
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O31-0pHeBS66】
1995年3月、東海大学大学院 工学研究科 光工学専攻 博士課程後期修了(博士(工学))。以降、東海大学 開発技術研究所 研究員、国立極地研究所 研究員、東海大学 総合科学技術研究所 准教授等を経て2018年4月から現職。1988年4月から成層圏オゾン減少に伴う太陽紫外線環境に関する研究に取り組む。当時、UV-B用計測器が存在しなかったためこの開発を行い、開発した計測器は市販され世界各国で使用されている。太陽紫外線環境の長期変動の解析を継続実施している他、光生体影響評価絡みで、屋内光環境に関する研究にも取り組んでいる。光放射エネルギー計測の専門家として、光触媒製品のJIS/ISO規格策定をはじめ、日本光医学・光生物学会活動にも携わっている。
TOPIC 3 「イエナカ紫外線」に無防備な実態が浮き彫りに
家の中にも紫外線は入ってくるということが竹下先生によって示されました。このような、いわゆる「イエナカ紫外線」に対し、女性はどのような状況にあるのでしょうか。第一三共ヘルスケアが行った「おうち時間と紫外線対策調査」では、そのあたりのことについても明らかにしています。
◆7割の女性が「イエナカ紫外線」対策の必要性を意識。
今回の調査では、日当たりの良い室内でも「スキンケアは必要」と答えた人は、89.0%に及びます。さらに、「日焼け止めが必要」と回答した人も70.0%と、スキンケアほどではないもののかなり高い回答率を示しています(ともに「必要」、「まあ必要」の合計)。このように、室内でもスキンケアの必要性は認識し、かつ「イエナカ紫外線」対策も必要と7割の女性が考えていることが分かりました[Q9] 。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O32-M1mnZE9n】
※グラフの構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計値が100%にならない場合があります。
◆家の中では紫外線に対して無防備な人が多いことが判明。
それでは、実態はどうかというと、「何もしていない(家の中ではノーメイク)」(33.0%)、「UVケアを含まないスキンケアのみ」(39.0%)と、合計で72.0%もの人が在宅中は紫外線対策をしていないと回答しています[Q10]。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O33-4rL0wVoV】
また、「家の中の紫外線対策」についても「何もしていない」が最も多い40.7%。「カーテンを閉めている」は33.3%にとどまり、6割以上の人がカーテンを閉めずに直射日光を浴びている可能性があることが浮き彫りとなりました。カーテンや窓ガラスでのUVカットを意識して行っている人も少なく、「UVカットのカーテンをしている」が14.0%、「UVカットの窓ガラスにしている」は4.7%という結果が出ています[Q11]。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O34-EV6b3y1i】
◆「イエナカ紫外線」については、「知ってはいるが対策まではしていない」というのが実態。
ただし、家の中で無防備だからといって紫外線に対する知識が乏しいわけではありません。「真夏でなくても紫外線が降り注いでいる」(73.7%)、「家の中にいても紫外線は入って来る」(73.0%)、「紫外線にはUV-A、UV-Bなどの種類がある」(46.7%)と、多くの人が紫外線についての情報を得ており、「(紫外線について)1つも知らない」という人は11.0%しかいませんでした[Q12]。つまり、紫外線に関する知識はあるものの、「イエナカ紫外線」については対策の必要があるとは思っていない人が多いということがこれらのアンケート結果から浮き彫りになったのです。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O35-1p65mrL7】
TOPIC 4 UV-Aの脅威、軽視せずに対策を
ここまで調査によって、「女性は、『イエナカ紫外線』について、知ってはいるが多くの人が対策はしていない」という実態が明らかになりました。これについて、再び竹下先生に伺いました。
◆紫外線対策は夏を待たずに行うことが重要。
まず、紫外線対策について全般的な話をすると、その対策は、日差しの強い夏がメインだと思っている人も多いと思いますが、春先からすでに紫外線量は増加し始めているので、夏を待たずに本格的にスタートさせることが重要です。
UV-AとUV-Bの2つの紫外線のうち、日焼けして皮膚が赤く炎症を起こす原因となるUV-Bのピークは8月ですが、UV-Aのピークはその前の5月になります。紫外線は太陽高度と日照時間で強さが決まるため、梅雨に入る6月より5月の方がUV-Aの量が多いのです。このため、早めの紫外線対策を心掛ける必要があるのです。ただし、忘れてはならないのは、UV-AもUV-Bもピーク以外の時期でもある程度、降り注いでいますので、季節を問わず基本的な対策は必要です。
◆UV-Aのリスクは未知数。だからこそ注意が必要。
家の中に侵入するUV-Aの量は、屋外よりも少ないのは事実ですが、それでも気にしなくてもよいとは言い切れません。窓を閉めた屋内でも直射日光が差し込む場所で太陽の光に当たり続けると、UV-Aによるダメージを受ける可能性はあります。特にUV-Aは肌の深部に到達するといわれているため、その影響には注意が必要です。
また、紫外線対策において注意していただきたいのは、そのリスクについては急性の反応しか分かっていないということです。現在、明確なエビデンス(科学的根拠)があるのは、動物実験において「強い紫外線を比較的短時間照射すると皮膚がんになる」ということだけです。
つまり、弱い紫外線を長期間浴び続けることによって、どのような影響が出るかということについては、実はまだ解明されていません。だからこそ、皮膚の深いところまで侵入するUV-Aについては、注意するに越したことはないのです。
◆紫外線対策の基本は、とにかく“浴びる量を減らす”こと。
紫外線対策の基本は、とにかく“浴びる量を減らす”ことに尽きます。家の中だからと油断せず、特に窓から降り注ぐ太陽光は、遮るようにするか場所を移動するかして、直接当たらないようにしてください。
ちなみに、薄くて白いレースのカーテンは、日中の室外の見え方によって紫外線の遮蔽(しゃへい)効果が異なってきます。外が比較的よく見えるレースのカーテンは、生地の織りによる隙間が多いためUV-Aを多く透過します。このため、「レースのカーテンをしているから大丈夫」と油断していると、想定外にUV-Aを浴びてしまう恐れがあるのでご注意ください。
TOPIC 5 見落とされがちなノーメイクのときこそ紫外線対策は欠かさずに
◆最近の研究ではUV-Aが光老化だけではなく、メラニン生成促進に影響を与える可能性も。
◆肌の奥深くにも到達するUV-Aの悪影響。
◆美肌のために今すぐ紫外線対策を。
◆見落としがちなスキンケア。ノーメイクのときこそ紫外線対策は欠かせない。
上記の詳細はリリース原本よりご覧いただけます。
第一三共ヘルスケアについて
第一三共ヘルスケアは、第一三共グループ* の企業理念にある「多様な医療ニーズに応える医薬品を提供する」という考え方のもと、生活者自ら選択し、購入できるOTC医薬品の事業を展開しています。
現在、OTC医薬品にとどまらず、スキンケアやオーラルケアへと事業領域を拡張し、経営ビジョン「健やかなライフスタイルをつくるパートナーへ Fit for You」の実現に向けて取り組んでいます。こうした事業を通じて、自分自身で健康を守り対処する「セルフケア」を推進し、誰もがより健康で美しくあり続けることのできる社会の実現に貢献します。
* 第一三共グループは、イノベーティブ医薬品(新薬)・ジェネリック医薬品・ワクチン・OTC医薬品の事業を展開しています。
第一三共ヘルスケア株式会社
〈2021年 春〉 紫外線シーズン 到来
家の中なのに浴びている?おうち時間増加で注意したい
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O21-0X3Fl93p】
紫外線の専門家&スキンケア製品の開発担当者に聞いた、家での対策は?
第一三共ヘルスケア株式会社(本社:東京都中央区)が行った「おうち時間と紫外線対策調査」において、家の中に侵入する紫外線(「イエナカ紫外線」)を浴びるリスクが拡大していることが明らかになりました。これについて、東海大学工学部准教授の竹下 秀先生は、「イエナカ紫外線」の正体はUV-Aで、軽視すべきではないと述べます。さらに、第一三共ヘルスケア研究開発部の土岐 珠未が家の中での紫外線対策のポイントについて解説します。
TOPIC 1 在宅勤務で紫外線のリスクにさらされる女性の実態が明らかに
◆20〜40代女性の在宅時間は平日、休日ともに増加。
第一三共ヘルスケアが2021年3月に、全国の20〜40代の女性300人を対象に行った「おうち時間と紫外線対策調査」によると、新型コロナウイルス感染症の拡大前(2020年2月頃まで)と比べ、「家の中で過ごす時間が増えた」と回答した人(「増えた」「少し増えた」の合計)は、平日で57.6%、休日で65.0%という結果になりました[Q1]。平日、休日ともに在宅時間が増えているのは、緊急事態宣言等を受けて、いわゆる“巣ごもり”の増加が影響しているものと考えられます。特に、平日については、在宅勤務の増加も影響していると推測されます。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O22-u9I7644S】
※グラフの構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計値が100%にならない場合があります。
◆3人に1人が「在宅勤務を経験」。在宅勤務をする場所は、
直射日光が差し込む割合が高い「リビング」または「ダイニング」。
今回の調査対象となった女性の約3人に1人(30.1%)は、「在宅で仕事をすることがある」と回答しています[Q2]。「在宅勤務を行う場所」については、最も利用率が高かったのが「リビング」で61.3%、次いで「ダイニング」が14.5%、合計75.8%の人が、「リビング」あるいは「ダイニング」で仕事をしていることが分かりました[Q3]。
在宅勤務を行う場所における「窓の設置率」は90.3%でした[Q4]。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O23-TI4eajK3】
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窓のタイプについては、 「等身大引き戸・掃き出し窓」や「腰窓」が設置されていることが多く、時間によって直射日光が差し込む割合は、「等身大引き戸・掃き出し窓」(83.7%)、「腰窓」(72.4%)、「天窓」(100%)となりました。これらの結果から、多くの人が在宅勤務をかなり“日当たりの良い部屋”で行っていることが判明しました[Q5]。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O25-jyHYlav5】
※グラフの構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計値が100%にならない場合があります。
◆窓があるメリットは「換気ができる」「閉塞感がない」など。
在宅勤務をする女性の約7割が「太陽光は必要」と回答。
仕事をする際に窓があるメリットを聞いたところ、「換気ができる」(69.6%)、「閉塞感がない」(62.5%)、「太陽光によって健康や生活リズムが維持できる」(50.0%)という回答が多かった他、「太陽光によって部屋が清潔になる」(28.6%)という、紫外線の殺菌効果を上げる人も3割近くいました[Q6]。そして、在宅勤務を含め家の中で太陽光は必要か、との質問には、43.3%が「必要」、25.0%が「やや必要」と、合計68.3%の人が太陽光を必要と回答しました[Q7]。
今回のアンケート調査結果を見ると、「時間帯によって直射日光が差し込む日当たりの良い部屋で、無防備に紫外線を浴びながら仕事をしている人が多い」という傾向が浮き彫りになりました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O26-DeY22hJx】
TOPIC 2 「イエナカ紫外線」、その正体は窓ガラスを透過するUV-A
前ページまでの調査で、在宅勤務をする20〜30代の女性は、日当たりの良いリビングやダイニングで仕事をするケースが多いことが分かりました。そうなると気になるのは、家の中での紫外線対策ですが、実際、家の中に紫外線は、どのように入って来るのでしょうか。このいわゆる「イエナカ紫外線」について、紫外線の測定および研究でわが国の第一人者である東海大学 工学部 光・画像工学科 准教授の竹下 秀(たけした しゅう)先生にお話を伺いました。
◆紫外線量は年々増加傾向に。大気がきれいになっているから?!
気象庁による紫外線観測が始まった1990年以降、紫外線量は年々増加傾向にあります。東海大学で行っている観測でも紫外線量は増えていることが実証されていますし、ヨーロッパの研究者たちも紫外線量は増加傾向にあると報告をしています。しかし、その確かな原因は、まだ判明していません。紫外線量への影響が最も大きいといわれているオゾン層は、現在、回復傾向にあるため、本来であれば紫外線量は減るはずです。それにもかかわらず増えているとなると、考えられるのは「大気がきれいになっているから」ということです。これは、さまざまな研究者たちが議論を重ねた結果、たどり着いた推論です。
少しさかのぼってみると、1970年代は、深刻な大気汚染問題が社会を覆っていました。このため公害対策基本法が施行され、国内では多種多様な大気の観測が行われるようになりました。その後のデータを見てみると、1990年〜2010年にかけて「SPM」という浮遊粒子状物質の濃度が、全国的に半分以下になっています。それ以外にも「視程」という、どこまで見えるのかという観測データにも、大気がきれいになっていることが表れています。東京都武蔵野市にある小学校で長年続けられている「富士山が見える日が何日あるか」という観測は有名ですが、その結果を見ても、富士山が見える日数は明らかに増えています。
さらに、気象庁の観測によると、大気がきれいなことだけではなく、日照時間も増加傾向を示していて、これが原因で紫外線量が増えているということも十分に考えられます。いずれにせよ、紫外線が増えている以上、その対策は、年々気を付けていくべきなのです。
◆屋外だけじゃない。UV-Aは家屋の一般的な窓ガラスを透過し家の中にも侵入。
よく知られているように、肌に影響がある紫外線は、大きく分けて A波、B波の二つがあります。
●A波=UV-Aはしわやたるみ、しみの原因となる紫外線
●B波=UV-Bは皮膚の炎症を引き起こす日焼けの原因となる紫外線
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O27-S6JHMK25】
イメージ図
外出時には、UV-A、UV-Bの両方が降り注いできますので、「紫外線対策が必要なのは外出時だけ」と思われる人も多いと思いますが、実は紫外線は屋内にも侵入してきます。UV-Bは窓ガラスで遮断されますが、UV-Aの方は家屋に使用される一般的な窓ガラスでは通過してしまうからです。確かに、「イエナカ紫外線」は、存在するのです。
家の中に侵入する紫外線の量は、太陽の高度や位置、窓の大きさ・角度・位置、ひさしの長さや構造によっても異なり、特に、窓が大きく日が当たりやすかったり、天窓があったりすると、より多くのUV-Aが侵入する可能性が高いと言えます。リビング、書斎のデスク、キッチン、洗面台、浴室、トイレの便座の上など、太陽の高度と位置、窓の向きや大きさによって量や侵入時間に違いこそあれ、屋内でもUV-Aは侵入してくることが分かっています。(東海大学、竹下准教授ら測定による。)
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O28-uyFD4YT3】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O29-12hQVWuL】
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例えば、一戸建ての住宅やマンションを想定してみてください。東側に窓がある書斎では、朝から午前中にかけてUV-Aが入ってきます。一方、南側に面したリビングや寝室では、お昼前後にUV-Aの量が増加します。さらに、西側の窓があるダイニングや寝室では、午前中こそUV-Aの量は少ないものの、午後〜夕方になって西日が当たり始めると急に多くなっていきます[図1・2]。先にご紹介した調査結果(P.3)でも示されたように、日当たりの良いリビングやダイニングで在宅勤務をしたとすると、確実に一定量のUV-Aを浴びることになるのです。
※図1、2ともに、東海大学 竹下准教授監修。
<“日当たりの良い部屋”にご用心>
高温多湿な日が多い日本で、家屋は元来、「陰翳礼讃(いんえいらいさん)型」の日影が多く風通しの良いつくりのものが一般的でした。それがいまは、高気密高断熱で日あたりの良い、明るいつくりが主流になってきています。
実際に、建築住宅でもマンションでも採光部の多い物件が増えていると感じている人は多いと思います。高層マンションを見ても、リビングの壁が全面窓になっているものや、天井近くまで窓をとっている物件がよく見られます。一般住宅にしても、テラスをリビングに組み込むスタイルや、洗濯物を部屋干しできるサンルーム、ベランダやテラスに面した窓を全開放できるタイプも人気が高いようです。
●東海大学 工学部 光・画像工学科 准教授
工学博士 竹下 秀(たけした しゅう)先生 プロフィル
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O31-0pHeBS66】
1995年3月、東海大学大学院 工学研究科 光工学専攻 博士課程後期修了(博士(工学))。以降、東海大学 開発技術研究所 研究員、国立極地研究所 研究員、東海大学 総合科学技術研究所 准教授等を経て2018年4月から現職。1988年4月から成層圏オゾン減少に伴う太陽紫外線環境に関する研究に取り組む。当時、UV-B用計測器が存在しなかったためこの開発を行い、開発した計測器は市販され世界各国で使用されている。太陽紫外線環境の長期変動の解析を継続実施している他、光生体影響評価絡みで、屋内光環境に関する研究にも取り組んでいる。光放射エネルギー計測の専門家として、光触媒製品のJIS/ISO規格策定をはじめ、日本光医学・光生物学会活動にも携わっている。
TOPIC 3 「イエナカ紫外線」に無防備な実態が浮き彫りに
家の中にも紫外線は入ってくるということが竹下先生によって示されました。このような、いわゆる「イエナカ紫外線」に対し、女性はどのような状況にあるのでしょうか。第一三共ヘルスケアが行った「おうち時間と紫外線対策調査」では、そのあたりのことについても明らかにしています。
◆7割の女性が「イエナカ紫外線」対策の必要性を意識。
今回の調査では、日当たりの良い室内でも「スキンケアは必要」と答えた人は、89.0%に及びます。さらに、「日焼け止めが必要」と回答した人も70.0%と、スキンケアほどではないもののかなり高い回答率を示しています(ともに「必要」、「まあ必要」の合計)。このように、室内でもスキンケアの必要性は認識し、かつ「イエナカ紫外線」対策も必要と7割の女性が考えていることが分かりました[Q9] 。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O32-M1mnZE9n】
※グラフの構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計値が100%にならない場合があります。
◆家の中では紫外線に対して無防備な人が多いことが判明。
それでは、実態はどうかというと、「何もしていない(家の中ではノーメイク)」(33.0%)、「UVケアを含まないスキンケアのみ」(39.0%)と、合計で72.0%もの人が在宅中は紫外線対策をしていないと回答しています[Q10]。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O33-4rL0wVoV】
また、「家の中の紫外線対策」についても「何もしていない」が最も多い40.7%。「カーテンを閉めている」は33.3%にとどまり、6割以上の人がカーテンを閉めずに直射日光を浴びている可能性があることが浮き彫りとなりました。カーテンや窓ガラスでのUVカットを意識して行っている人も少なく、「UVカットのカーテンをしている」が14.0%、「UVカットの窓ガラスにしている」は4.7%という結果が出ています[Q11]。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202104163803-O34-EV6b3y1i】
◆「イエナカ紫外線」については、「知ってはいるが対策まではしていない」というのが実態。
ただし、家の中で無防備だからといって紫外線に対する知識が乏しいわけではありません。「真夏でなくても紫外線が降り注いでいる」(73.7%)、「家の中にいても紫外線は入って来る」(73.0%)、「紫外線にはUV-A、UV-Bなどの種類がある」(46.7%)と、多くの人が紫外線についての情報を得ており、「(紫外線について)1つも知らない」という人は11.0%しかいませんでした[Q12]。つまり、紫外線に関する知識はあるものの、「イエナカ紫外線」については対策の必要があるとは思っていない人が多いということがこれらのアンケート結果から浮き彫りになったのです。
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TOPIC 4 UV-Aの脅威、軽視せずに対策を
ここまで調査によって、「女性は、『イエナカ紫外線』について、知ってはいるが多くの人が対策はしていない」という実態が明らかになりました。これについて、再び竹下先生に伺いました。
◆紫外線対策は夏を待たずに行うことが重要。
まず、紫外線対策について全般的な話をすると、その対策は、日差しの強い夏がメインだと思っている人も多いと思いますが、春先からすでに紫外線量は増加し始めているので、夏を待たずに本格的にスタートさせることが重要です。
UV-AとUV-Bの2つの紫外線のうち、日焼けして皮膚が赤く炎症を起こす原因となるUV-Bのピークは8月ですが、UV-Aのピークはその前の5月になります。紫外線は太陽高度と日照時間で強さが決まるため、梅雨に入る6月より5月の方がUV-Aの量が多いのです。このため、早めの紫外線対策を心掛ける必要があるのです。ただし、忘れてはならないのは、UV-AもUV-Bもピーク以外の時期でもある程度、降り注いでいますので、季節を問わず基本的な対策は必要です。
◆UV-Aのリスクは未知数。だからこそ注意が必要。
家の中に侵入するUV-Aの量は、屋外よりも少ないのは事実ですが、それでも気にしなくてもよいとは言い切れません。窓を閉めた屋内でも直射日光が差し込む場所で太陽の光に当たり続けると、UV-Aによるダメージを受ける可能性はあります。特にUV-Aは肌の深部に到達するといわれているため、その影響には注意が必要です。
また、紫外線対策において注意していただきたいのは、そのリスクについては急性の反応しか分かっていないということです。現在、明確なエビデンス(科学的根拠)があるのは、動物実験において「強い紫外線を比較的短時間照射すると皮膚がんになる」ということだけです。
つまり、弱い紫外線を長期間浴び続けることによって、どのような影響が出るかということについては、実はまだ解明されていません。だからこそ、皮膚の深いところまで侵入するUV-Aについては、注意するに越したことはないのです。
◆紫外線対策の基本は、とにかく“浴びる量を減らす”こと。
紫外線対策の基本は、とにかく“浴びる量を減らす”ことに尽きます。家の中だからと油断せず、特に窓から降り注ぐ太陽光は、遮るようにするか場所を移動するかして、直接当たらないようにしてください。
ちなみに、薄くて白いレースのカーテンは、日中の室外の見え方によって紫外線の遮蔽(しゃへい)効果が異なってきます。外が比較的よく見えるレースのカーテンは、生地の織りによる隙間が多いためUV-Aを多く透過します。このため、「レースのカーテンをしているから大丈夫」と油断していると、想定外にUV-Aを浴びてしまう恐れがあるのでご注意ください。
TOPIC 5 見落とされがちなノーメイクのときこそ紫外線対策は欠かさずに
◆最近の研究ではUV-Aが光老化だけではなく、メラニン生成促進に影響を与える可能性も。
◆肌の奥深くにも到達するUV-Aの悪影響。
◆美肌のために今すぐ紫外線対策を。
◆見落としがちなスキンケア。ノーメイクのときこそ紫外線対策は欠かせない。
上記の詳細はリリース原本よりご覧いただけます。
第一三共ヘルスケアについて
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