中等症から重症のクローン病に対する治療薬として、リサンキズマブの承認申請を欧州医薬品庁(EMA)に提出
[21/12/14]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
2021年12月14日
アッヴィ合同会社
アッヴィ、中等症から重症のクローン病に対する治療薬として、リサンキズマブの承認申請を欧州医薬品庁(EMA)に提出
− リサンキズマブが寛解導入療法および維持療法のいずれにおいても、有意に高い臨床的寛解および内視鏡的改善を示した、3つの第III相ピボタル試験に基づく申請1,2
− これまでに確認されているリサンキズマブの安全性プロファイルと比較して、安全性に関する新たなリスクは認められず1-6
− 承認された場合、欧州連合(EU)において、尋常性乾癬および乾癬性関節炎に続いて、クローン病はリサンキズマブの3番目の適応症となる7
− クローン病は、世界全体で200万人以上が罹患しており、胃腸(または消化器)管に炎症が起きることにより、持続的な下痢や腹痛をきたす慢性、全身性の疾患8-11
イリノイ州ノースシカゴ、2021年11月30日(米国時間)−アッヴィ(NYSE:ABBV)は本日、中等症から重症の活動性クローン病を有する16歳以上の患者さんのうち、既存治療および生物学的製剤に効果不十分、効果減弱または不耐容であった患者さんの治療薬として、インターロイキン-23(IL-23)阻害薬であるリサンキズマブ(600 mgの静脈内(IV)投与による寛解導入療法、360 mgの皮下(SC)投与による維持療法)の承認申請を欧州医薬品庁(EMA)に提出したことを発表しました。今回の申請は、3つの第III相ピボタル試験(ADVANCE試験、MOTIVATE試験およびFORTIFY試験)に基づいています1,2。
アッヴィのsenior vice president of research and development 兼chief scientific officerであるTom Hudsonは、次のように述べています。「中等症から重症のクローン病を有する患者さんには、持続的な下痢や腹痛などの症状により、生活の質に影響を及ぼす可能性があります。当社は、規制当局と連携し、クローン病の患者さんにとってファースト・イン・クラスの治療選択肢となる可能性を秘めた治療薬として、リサンキズマブを提供できることを心待ちにしています」
第III相の寛解導入療法試験であるADVANCE試験およびMOTIVATE試験では、リサンキズマブ600 mgのIV導入療法を受けたクローン病患者さんにおいて、12週時の臨床的寛解および内視鏡的改善に関して統計学的に有意な結果が得られ、両方の主要評価項目を達成した患者さんの割合が、プラセボ群と比較して有意に高い結果でした1。
リサンキズマブのIV寛解導入療法により臨床的改善がみられたクローン病患者さんを評価したFORTIFY第III相維持療法試験において、1年時(52週時)の内視鏡的改善および臨床的寛解を達成した患者さんの割合は、プラセボ群(対照群)と比較して、リサンキズマブ360 mg SC投与群で有意に高い結果でした2。
ADVANCE試験、MOTIVATE試験およびFORTIFY試験において、これまでに確認されているリサンキズマブの安全性プロファイルと比較して、中等症から重症のクローン病患者さんの安全性に関する新たなリスクは認められませんでした1-6。
クローン病に対するリサンキズマブの使用は承認されておらず、その安全性および有効性は規制当局による評価はされていません。
リサンキズマブは、ベーリンガーインゲルハイムとアッヴィの業務提携の一環で、アッヴィが世界的に開発と販売を主導しています。
クローン病について
クローン病は、胃腸(または消化器)管に炎症が起きることにより、持続的な下痢や腹痛をきたす慢性、全身性の疾患です 8-10。進行性の疾患であるため、時間経過とともに悪化し、多くの患者さんで手術が必要となります9,10。さらにクローン病の徴候・症状は予測できないため、患者さんにとって身体面だけでなく精神面、経済面にも大きな負担となることもあります12。
ADVANCE試験およびMOTIVATE試験について1,13,14
ADVANCE試験およびMOTIVATE試験は、中等症から重症のクローン病を有する成人患者さんを対象とした、第III相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、寛解導入療法試験です。リサンキズマブの2つの用量(600 mgおよび1200 mg)の有効性と安全性をプラセボと比較し、評価するために設計されました。いずれの試験も、米国外および米国内の治験実施計画において異なる主要評価項目および副次評価項目を設定しました。主要評価項目は、12週時の臨床的寛解(米国外の治験実施計画ではPRO-2を用いて1日の排便回数と腹痛のスコアで評価し、米国内の治験実施計画ではクローン病活動性指数(CDAI)を用いてCDAIスコアが150未満の場合に寛解として評価)および内視鏡的改善(両治験実施計画で同じ評価方法)の達成でした。
内視鏡的改善は、中央審査委員の判定によるSES-CDがベースラインから50%超(病変が回腸に限局しており、ベースラインのSES-CDが4の患者さんでは少なくともベースラインから50%以上)低下と定義します。
ADVANCE試験は、既存治療や生物学的製剤で効果不十分または不耐容など様々な背景の患者さんを対象としました。MOTIVATE試験は、生物学的製剤で効果不十分または不耐容であった患者さんを対象としました。これらの試験の主要な結果は2021年1月に発表しました。詳細は、www.clinicaltrials.gov(ADVANCE試験:NCT03105128、MOTIVATE試験:NCT03104413)をご覧ください。
FORTIFY試験について2,15
FORTIFY試験は、第III相、多施設共同、無作為化、二重盲検、比較対照、52週間維持療法試験です。ADVANCE、MOTIVATE両試験のリサンキズマブ寛解導入療法が奏功した患者さんを対象とし、リサンキズマブ(180 mgおよび360 mg)維持療法の有効性および安全性をプラセボ群と比較し、評価するために設計されました。本試験は、各地域の規制要件に従い、米国外と米国内の解析計画で異なる主要評価項目および副次評価項目を設定しました。主要評価項目は、52週時の内視鏡的改善および臨床的寛解の達成でした。内視鏡的改善は、中央審査委員の判定によるSES-CDがベースラインから50%超(病変が回腸に限局しており、ベースラインのSES-CDが4の患者さんでは少なくともベースラインから50%以上)低下と定義します。臨床的寛解は、米国外の解析計画では1日の排便回数および腹痛のスコア(SF/AP)で評価し、米国内の解析計画ではCDAIを用いてCDAIスコアが150未満の場合に寛解と定義します。
本試験の主要な結果は2021年6月に発表しました。引き続きFORTIFY試験の非盲検延長試験でFORTIFY試験を完了した例でのリサンキズマブの長期安全性を評価していく予定です。詳細は、www.clinicaltrials.gov(NCT03105102)をご覧ください。
リサンキズマブについて
リサンキズマブは、IL-23のp19サブユニットに結合することによりIL-23を選択的にブロックするIL-23阻害薬です7,16。炎症プロセスに関与するサイトカインであるIL-23は、クローン病を含む多くの慢性免疫関連疾患に関連すると考えられています16。EUにおいて、中等症から重症の尋常性乾癬および活動性乾癬性関節炎の治療薬として承認されているリサンキズマブの用量は150 mg(75 mgのプレフィルドシリンジ注射薬2本、または150 mgのプレフィルドペンもしくはプレフィルド注射薬1本のいずれかとして)で、0週および4週時の皮下投与後、12週ごとに投与します。クローン病に対するリサンキズマブの使用は承認されておらず、その安全性および有効性も規制当局による評価はされていません。乾癬、クローン病、潰瘍性大腸炎および関節症性乾癬(乾癬性関節炎)を対象とするリサンキズマブの第III相試験が進行中です15,17-19。
EUにおけるリサンキズマブの重要な効能・効果および安全性情報7
リサンキズマブは、全身療法の候補となる、中等症から重症の尋常性乾癬の成人患者さんの治療薬として使用します。リサンキズマブ単独またはメトトレキサートとの併用療法は、1つ以上の疾患修飾性抗リウマチ薬に効果不十分または不耐容であった成人患者さんの活動性乾癬性関節炎を治療するために施行します。
リサンキズマブは、本剤の有効成分またはいずれかの添加物に過敏症のある患者さんに使用してはなりません。リサンキズマブは、感染症のリスクを増大させる可能性があります。慢性感染症、反復性感染の既往歴および感染症のリスク因子を有することが判明している患者さんには、慎重に使用してください。臨床的に重要な活動性感染症を有する患者さんにおいては、その感染症が回復するか十分に治療されるまで、リサンキズマブの投与を開始しないでください。
リサンキズマブの投与開始に先立ち、患者さんは結核(TB)感染検査を受ける必要があります。リサンキズマブを投与した患者さんは、活動性結核の徴候・症状を観察する必要があります。潜在性結核または活動性結核の既往歴を有する患者さんのうち、十分な治療過程が確認できない患者さんにおいては、リサンキズマブ投与前に抗結核療法を検討する必要があります。
リサンキズマブの投与開始に先立ち、現行の予防接種ガイドラインに従って、適切なすべての予防接種完了を検討する必要があります。患者さんが生ワクチン(ウイルス性または細菌性)の接種を受けている場合、リサンキズマブの投与開始前に4週間以上間隔をあけることが推奨されます。リサンキズマブの投与を受けた患者さんは、投与中および投与終了後少なくとも21週間は、生ワクチンの接種を受けてはいけません。
リサンキズマブにより最も高頻度に認められる副作用は、上気道感染です。高頻度(100例中1例以上、10例中1例未満)の副作用には、白癬感染、頭痛、そう痒、疲労および注射部位反応があります。
上記の概要は、すべての安全性情報を完全に網羅したものではありません。リサンキズマブに関する欧州製品概要(SmPC)の全文についてはwww.ema.europa.euをご参照ください。
世界各国で処方情報は異なります。完全な情報は各国の製品表示をご参照ください。
消化器領域におけるアッヴィについて
潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患(IBD)の領域を大きく発展させるため、アッヴィは強固な臨床試験プログラムを実施し、最先端の研究に取り組んでいます。革新と学習、そして適応を通して、IBDによる患者さんの負担をなくし、患者さんの生活を長期にわたって改善していくことを目指しています。消化管領域におけるアッヴィについて、詳細はこちらをご覧ください。
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。患者さん一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、神経疾患、アイケア、ウイルス、ウイメンズヘルス、消化器疾患、さらにアラガンエステティクスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、Instagram、YouTubeやLinkedInでも情報を公開しています。
Forward-Looking Statements
Some statements in this news release are, or may be considered, forward-looking statements for purposes of the Private Securities Litigation Reform Act of 1995. The words "believe," "expect," "anticipate," "project" and similar expressions, among others, generally identify forward-looking statements. AbbVie cautions that these forward-looking statements are subject to risks and uncertainties that may cause actual results to differ materially from those indicated in the forward-looking statements. Such risks and uncertainties include, but are not limited to, failure to realize the expected benefits from AbbVie's acquisition of Allergan plc ("Allergan"), failure to promptly and effectively integrate Allergan's businesses, competition from other products, challenges to intellectual property, difficulties inherent in the research and development process, adverse litigation or government action, changes to laws and regulations applicable to our industry and the impact of public health outbreaks, epidemics or pandemics, such as COVID-19. Additional information about the economic, competitive, governmental, technological and other factors that may affect AbbVie's operations is set forth in Item 1A, "Risk Factors," of AbbVie's 2020 Annual Report on Form 10-K, which has been filed with the Securities and Exchange Commission, as updated by its subsequent Quarterly Reports on Form 10-Q. AbbVie undertakes no obligation to release publicly any revisions to forward-looking statements as a result of subsequent events or developments, except as required by law.
1.D'Haens G, Panaccione R, Colombel JF, et al. Risankizumab induction therapy in patients with moderate-to-severe Crohn's disease: results from the ADVANCE and MOTIVATE phase 3 studies. Presented at Digestive Disease Week® (DDW) Virtual Conference 2021, May 21?23.
2.Ferrante, M. Efficacy and safety of risankizumab as maintenance therapy in patients with Crohn's disease: 52 week results from the Phase 3 FORTIFY study. United European Gastroenterology Week Virtual 2021. LB13.
3.Gordon K., et al. Efficacy and safety of risankizumab in moderate-to-severe plaque psoriasis (UltIMMa-1 and UltIMMa-2): results from two double-blind, randomised, placebo-controlled and ustekinumab-controlled phase 3 trials. Lancet. 2018 Aug 25;392(10148):650-661.
4.Reich, K., et al. Risankizumab compared with adalimumab in patients with moderate-to-severe plaque psoriasis (IMMvent): a randomised, double-blind, active-comparator-controlled phase 3 trial. Lancet. 2019 Aug 17;394(10198):576-586. doi: 10.1016/S0140-6736(19)30952-3.
5.Blauvelt, A., et al. Efficacy and Safety of Continuous Q12W Risankizumab Versus Treatment Withdrawal: 2-Year Double-Blinded Results from the Phase 3 IMMhance Trial. Poster #478. 24th World Congress of Dermatology. 2019.
6.Feagan, B., et al. Induction therapy with the selective interleukin-23 inhibitor risankizumab in patients with moderate-to-severe Crohn's disease: a randomised, double-blind, placebo-controlled phase 2 study. Lancet. 2017 Apr 29;389(10080):1699-1709. doi: 10.1016/S0140-6736(17)30570-6. Epub 2017 Apr 12.
7.SKYRIZI [Summary of Product Characteristics]. AbbVie Ltd. Available at: https://www.ema.europa.eu/en/documents/product-information/skyrizi-epar-product-information_en.pdf. Accessed on November 5, 2021.
8.Kaplan G. The global burden of IBD: from 2015 to 2025. Nat Rev Gastroenterol Hepatol. 2015 Dec;12(12):720-7. doi: 10.1038/nrgastro.2015.150.
9.The Facts about Inflammatory Bowel Diseases. Crohn's & Colitis Foundation of America. 2014. Available at: https://www.crohnscolitisfoundation.org/sites/default/files/2019-02/Updated%20IBD%20Factbook.pdf. Accessed on November 5, 2021.
10.Crohn's disease. Symptoms and Causes. Mayo Clinic. 2020. Available at: https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/crohns-disease/symptoms-causes/syc-20353304. Accessed on November 5, 2021.
11.Giegerich E, e t al. Estimating the Global Diagnosed Prevalence of Crohn's Disease 2017-2027. Value in Health. Volume 21, Supplement 1, S222, May 01, 2018. DOI: https://doi.org/10.1016/j.jval.2018.04.1500
12.The Economic Costs of Crohn's Disease and Ulcerative Colitis. Access Economics Pty Limited. 2007. Available at: https://www.crohnsandcolitis.com.au/site/wp-content/uploads/Deloitte-Access-Economics- Report.pdf. Accessed on November 5, 2021.
13.A Study of the Efficacy and Safety of Risankizumab in Participants With Moderately to Severely Active Crohn's Disease. ClinicalTrials.gov. 2021. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/record/NCT03105128. Accessed on November 5, 2021.
14.A Study to Assess the Efficacy and Safety of Risankizumab in Participants With Moderately to Severely Active Crohn's Disease Who Failed Prior Biologic Treatment. ClinicalTrials.gov. 2021. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/record/NCT03104413. Accessed on November 5, 2021.
15.A Study of the Efficacy and Safety of Risankizumab in Participants With Crohn's Disease. ClinicalTrials.gov. 2021. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03105102. Accessed on November 5, 2021.
16.Duvallet, E., Sererano, L., Assier, E., et al. Interleukin-23: a key cytokine in inflammatory diseases. Ann Med. 2011 Nov;43(7):503-11.
17.A Study Comparing Risankizumab to Placebo in Participants With Active Psoriatic Arthritis Including Those Who Have a History of Inadequate Response or Intolerance to Biologic Therapy(ies) (KEEPsAKE2). ClinicalTrials.gov. 2021. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03671148. Accessed on November 5, 2021.
18.A Multicenter, Randomized, Double-Blind, Placebo Controlled Induction Study to Evaluate the Efficacy and Safety of Risankizumab in Participants With Moderately to Severely Active Ulcerative Colitis. ClinicalTrials.gov. 2021. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/record/NCT03398148. Accessed on November 5, 2021.
19.Pipeline ? Our Science | AbbVie. AbbVie. 2021. Available at: https://www.abbvie.com/our-science/pipeline.html. Accessed on November 5, 2021.
アッヴィ合同会社
アッヴィ、中等症から重症のクローン病に対する治療薬として、リサンキズマブの承認申請を欧州医薬品庁(EMA)に提出
− リサンキズマブが寛解導入療法および維持療法のいずれにおいても、有意に高い臨床的寛解および内視鏡的改善を示した、3つの第III相ピボタル試験に基づく申請1,2
− これまでに確認されているリサンキズマブの安全性プロファイルと比較して、安全性に関する新たなリスクは認められず1-6
− 承認された場合、欧州連合(EU)において、尋常性乾癬および乾癬性関節炎に続いて、クローン病はリサンキズマブの3番目の適応症となる7
− クローン病は、世界全体で200万人以上が罹患しており、胃腸(または消化器)管に炎症が起きることにより、持続的な下痢や腹痛をきたす慢性、全身性の疾患8-11
イリノイ州ノースシカゴ、2021年11月30日(米国時間)−アッヴィ(NYSE:ABBV)は本日、中等症から重症の活動性クローン病を有する16歳以上の患者さんのうち、既存治療および生物学的製剤に効果不十分、効果減弱または不耐容であった患者さんの治療薬として、インターロイキン-23(IL-23)阻害薬であるリサンキズマブ(600 mgの静脈内(IV)投与による寛解導入療法、360 mgの皮下(SC)投与による維持療法)の承認申請を欧州医薬品庁(EMA)に提出したことを発表しました。今回の申請は、3つの第III相ピボタル試験(ADVANCE試験、MOTIVATE試験およびFORTIFY試験)に基づいています1,2。
アッヴィのsenior vice president of research and development 兼chief scientific officerであるTom Hudsonは、次のように述べています。「中等症から重症のクローン病を有する患者さんには、持続的な下痢や腹痛などの症状により、生活の質に影響を及ぼす可能性があります。当社は、規制当局と連携し、クローン病の患者さんにとってファースト・イン・クラスの治療選択肢となる可能性を秘めた治療薬として、リサンキズマブを提供できることを心待ちにしています」
第III相の寛解導入療法試験であるADVANCE試験およびMOTIVATE試験では、リサンキズマブ600 mgのIV導入療法を受けたクローン病患者さんにおいて、12週時の臨床的寛解および内視鏡的改善に関して統計学的に有意な結果が得られ、両方の主要評価項目を達成した患者さんの割合が、プラセボ群と比較して有意に高い結果でした1。
リサンキズマブのIV寛解導入療法により臨床的改善がみられたクローン病患者さんを評価したFORTIFY第III相維持療法試験において、1年時(52週時)の内視鏡的改善および臨床的寛解を達成した患者さんの割合は、プラセボ群(対照群)と比較して、リサンキズマブ360 mg SC投与群で有意に高い結果でした2。
ADVANCE試験、MOTIVATE試験およびFORTIFY試験において、これまでに確認されているリサンキズマブの安全性プロファイルと比較して、中等症から重症のクローン病患者さんの安全性に関する新たなリスクは認められませんでした1-6。
クローン病に対するリサンキズマブの使用は承認されておらず、その安全性および有効性は規制当局による評価はされていません。
リサンキズマブは、ベーリンガーインゲルハイムとアッヴィの業務提携の一環で、アッヴィが世界的に開発と販売を主導しています。
クローン病について
クローン病は、胃腸(または消化器)管に炎症が起きることにより、持続的な下痢や腹痛をきたす慢性、全身性の疾患です 8-10。進行性の疾患であるため、時間経過とともに悪化し、多くの患者さんで手術が必要となります9,10。さらにクローン病の徴候・症状は予測できないため、患者さんにとって身体面だけでなく精神面、経済面にも大きな負担となることもあります12。
ADVANCE試験およびMOTIVATE試験について1,13,14
ADVANCE試験およびMOTIVATE試験は、中等症から重症のクローン病を有する成人患者さんを対象とした、第III相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、寛解導入療法試験です。リサンキズマブの2つの用量(600 mgおよび1200 mg)の有効性と安全性をプラセボと比較し、評価するために設計されました。いずれの試験も、米国外および米国内の治験実施計画において異なる主要評価項目および副次評価項目を設定しました。主要評価項目は、12週時の臨床的寛解(米国外の治験実施計画ではPRO-2を用いて1日の排便回数と腹痛のスコアで評価し、米国内の治験実施計画ではクローン病活動性指数(CDAI)を用いてCDAIスコアが150未満の場合に寛解として評価)および内視鏡的改善(両治験実施計画で同じ評価方法)の達成でした。
内視鏡的改善は、中央審査委員の判定によるSES-CDがベースラインから50%超(病変が回腸に限局しており、ベースラインのSES-CDが4の患者さんでは少なくともベースラインから50%以上)低下と定義します。
ADVANCE試験は、既存治療や生物学的製剤で効果不十分または不耐容など様々な背景の患者さんを対象としました。MOTIVATE試験は、生物学的製剤で効果不十分または不耐容であった患者さんを対象としました。これらの試験の主要な結果は2021年1月に発表しました。詳細は、www.clinicaltrials.gov(ADVANCE試験:NCT03105128、MOTIVATE試験:NCT03104413)をご覧ください。
FORTIFY試験について2,15
FORTIFY試験は、第III相、多施設共同、無作為化、二重盲検、比較対照、52週間維持療法試験です。ADVANCE、MOTIVATE両試験のリサンキズマブ寛解導入療法が奏功した患者さんを対象とし、リサンキズマブ(180 mgおよび360 mg)維持療法の有効性および安全性をプラセボ群と比較し、評価するために設計されました。本試験は、各地域の規制要件に従い、米国外と米国内の解析計画で異なる主要評価項目および副次評価項目を設定しました。主要評価項目は、52週時の内視鏡的改善および臨床的寛解の達成でした。内視鏡的改善は、中央審査委員の判定によるSES-CDがベースラインから50%超(病変が回腸に限局しており、ベースラインのSES-CDが4の患者さんでは少なくともベースラインから50%以上)低下と定義します。臨床的寛解は、米国外の解析計画では1日の排便回数および腹痛のスコア(SF/AP)で評価し、米国内の解析計画ではCDAIを用いてCDAIスコアが150未満の場合に寛解と定義します。
本試験の主要な結果は2021年6月に発表しました。引き続きFORTIFY試験の非盲検延長試験でFORTIFY試験を完了した例でのリサンキズマブの長期安全性を評価していく予定です。詳細は、www.clinicaltrials.gov(NCT03105102)をご覧ください。
リサンキズマブについて
リサンキズマブは、IL-23のp19サブユニットに結合することによりIL-23を選択的にブロックするIL-23阻害薬です7,16。炎症プロセスに関与するサイトカインであるIL-23は、クローン病を含む多くの慢性免疫関連疾患に関連すると考えられています16。EUにおいて、中等症から重症の尋常性乾癬および活動性乾癬性関節炎の治療薬として承認されているリサンキズマブの用量は150 mg(75 mgのプレフィルドシリンジ注射薬2本、または150 mgのプレフィルドペンもしくはプレフィルド注射薬1本のいずれかとして)で、0週および4週時の皮下投与後、12週ごとに投与します。クローン病に対するリサンキズマブの使用は承認されておらず、その安全性および有効性も規制当局による評価はされていません。乾癬、クローン病、潰瘍性大腸炎および関節症性乾癬(乾癬性関節炎)を対象とするリサンキズマブの第III相試験が進行中です15,17-19。
EUにおけるリサンキズマブの重要な効能・効果および安全性情報7
リサンキズマブは、全身療法の候補となる、中等症から重症の尋常性乾癬の成人患者さんの治療薬として使用します。リサンキズマブ単独またはメトトレキサートとの併用療法は、1つ以上の疾患修飾性抗リウマチ薬に効果不十分または不耐容であった成人患者さんの活動性乾癬性関節炎を治療するために施行します。
リサンキズマブは、本剤の有効成分またはいずれかの添加物に過敏症のある患者さんに使用してはなりません。リサンキズマブは、感染症のリスクを増大させる可能性があります。慢性感染症、反復性感染の既往歴および感染症のリスク因子を有することが判明している患者さんには、慎重に使用してください。臨床的に重要な活動性感染症を有する患者さんにおいては、その感染症が回復するか十分に治療されるまで、リサンキズマブの投与を開始しないでください。
リサンキズマブの投与開始に先立ち、患者さんは結核(TB)感染検査を受ける必要があります。リサンキズマブを投与した患者さんは、活動性結核の徴候・症状を観察する必要があります。潜在性結核または活動性結核の既往歴を有する患者さんのうち、十分な治療過程が確認できない患者さんにおいては、リサンキズマブ投与前に抗結核療法を検討する必要があります。
リサンキズマブの投与開始に先立ち、現行の予防接種ガイドラインに従って、適切なすべての予防接種完了を検討する必要があります。患者さんが生ワクチン(ウイルス性または細菌性)の接種を受けている場合、リサンキズマブの投与開始前に4週間以上間隔をあけることが推奨されます。リサンキズマブの投与を受けた患者さんは、投与中および投与終了後少なくとも21週間は、生ワクチンの接種を受けてはいけません。
リサンキズマブにより最も高頻度に認められる副作用は、上気道感染です。高頻度(100例中1例以上、10例中1例未満)の副作用には、白癬感染、頭痛、そう痒、疲労および注射部位反応があります。
上記の概要は、すべての安全性情報を完全に網羅したものではありません。リサンキズマブに関する欧州製品概要(SmPC)の全文についてはwww.ema.europa.euをご参照ください。
世界各国で処方情報は異なります。完全な情報は各国の製品表示をご参照ください。
消化器領域におけるアッヴィについて
潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患(IBD)の領域を大きく発展させるため、アッヴィは強固な臨床試験プログラムを実施し、最先端の研究に取り組んでいます。革新と学習、そして適応を通して、IBDによる患者さんの負担をなくし、患者さんの生活を長期にわたって改善していくことを目指しています。消化管領域におけるアッヴィについて、詳細はこちらをご覧ください。
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。患者さん一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、神経疾患、アイケア、ウイルス、ウイメンズヘルス、消化器疾患、さらにアラガンエステティクスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、Instagram、YouTubeやLinkedInでも情報を公開しています。
Forward-Looking Statements
Some statements in this news release are, or may be considered, forward-looking statements for purposes of the Private Securities Litigation Reform Act of 1995. The words "believe," "expect," "anticipate," "project" and similar expressions, among others, generally identify forward-looking statements. AbbVie cautions that these forward-looking statements are subject to risks and uncertainties that may cause actual results to differ materially from those indicated in the forward-looking statements. Such risks and uncertainties include, but are not limited to, failure to realize the expected benefits from AbbVie's acquisition of Allergan plc ("Allergan"), failure to promptly and effectively integrate Allergan's businesses, competition from other products, challenges to intellectual property, difficulties inherent in the research and development process, adverse litigation or government action, changes to laws and regulations applicable to our industry and the impact of public health outbreaks, epidemics or pandemics, such as COVID-19. Additional information about the economic, competitive, governmental, technological and other factors that may affect AbbVie's operations is set forth in Item 1A, "Risk Factors," of AbbVie's 2020 Annual Report on Form 10-K, which has been filed with the Securities and Exchange Commission, as updated by its subsequent Quarterly Reports on Form 10-Q. AbbVie undertakes no obligation to release publicly any revisions to forward-looking statements as a result of subsequent events or developments, except as required by law.
1.D'Haens G, Panaccione R, Colombel JF, et al. Risankizumab induction therapy in patients with moderate-to-severe Crohn's disease: results from the ADVANCE and MOTIVATE phase 3 studies. Presented at Digestive Disease Week® (DDW) Virtual Conference 2021, May 21?23.
2.Ferrante, M. Efficacy and safety of risankizumab as maintenance therapy in patients with Crohn's disease: 52 week results from the Phase 3 FORTIFY study. United European Gastroenterology Week Virtual 2021. LB13.
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