ベクルリー(R)、in vitro試験でオミクロン、デルタなどのSARS-CoV-2変異株に対する抗ウイルス活性を維持
[22/03/04]
提供元:共同通信PRワイヤー
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2022年3月4日
ギリアド・サイエンシズ株式会社
ベクルリー(R)(レムデシビル)、複数のin vitro試験において オミクロン、デルタおよび他のSARS-CoV-2変異株に対する 抗ウイルス活性を維持
COVID-19の治療薬として、既存のSARS-CoV-2変異株 に対するベクルリーの継続使用を支持するデータ
ギリアド・サイエンシズ(本社:米カリフォルニア州フォスターシティ、ナスダック:GILD、以下「ギリアド」)は2月11日、オミクロン株を含む10種類のSARS-CoV-2変異株に対するベクルリーのin vitro活性を示すデータを発表しました。ギリアドの試験結果は、ベルギー、チェコ共和国、ドイツ、ポーランドおよび米国を含む国々の研究者が独自に実施したin vitro試験結果と一貫しています。これらの試験では、過去に特定されたアルファ、ベータ、ガンマ、デルタ、オミクロンを含むSARS-CoV-2の複数の変異株に対するベクルリーの抗ウイルス活性が確認されています。
本試験では、10種類の主要なSARS-CoV-2変異株に対するベクルリーの感受性を確認するために、2つの方法でin vitro抗ウイルス活性を分析しました。試験結果では、ワシントン州シアトルで検出された初期の祖先A系統分離株 (WA1株)および変異株に対して、ベクルリーが同程度の活性を有することが示されました。特に、デルタ変異株およびオミクロン変異株はベクルリーに対する完全な感受性を維持しており、これらの試験結果から、ベクルリーは過去2年間に確認されたすべての主要な変異株に対して活性を維持していることが認められました。
ベクルリーは、SARS-CoV-2のRNA依存性ポリメラーゼを標的とすることにより、宿主細胞内のウイルス複製を直接阻害します。血中に入るとベクルリーは活性三リン酸代謝物に変換され、この代謝物がウイルスRNAに取り込まれて、感染細胞内でのウイルスの複製を阻害します。本試験では、600万近く公開されている変異体の遺伝子配列を解析し、ベクルリーが標的とするRNAポリメラーゼのnsp 12蛋白質は、すべての変異株において高度に保持されていることが示されました。さらなる評価では、SARS-CoV-2変異株の一部で確認されているnsp12変異のいずれも、ベクルリーに対するウイルス感受性に影響を及ぼさないことが確認されました。
ギリアド・サイエンシズのウイルス学研究部門シニアバイスプレジデントのトーマス・シフラー(Tomas Cihlar)は、次のように述べています。「これらの結果は、オミクロン株を含むパンデミック中に出現した既知の変異株に対するレムデシビルの持続的な抗ウイルス活性を一貫して示すエビデンスとなり、現在のSARS-CoV-2変異株に対するCOVID-19治療薬としての継続的な使用を裏付けるものです。オミクロン株の亜種(BA .2)が世界的に感染拡大していますが、レムデシビルが標的とするウイルスRNAポリメラーゼに確認された新たな変異がないことから、レムデシビルはこの新たな亜種に対しても抗ウイルス活性を保持することが最新データから示唆されています」
本試験の結果は査読誌に投稿されており、BioRxiv(バイオプレプリントアーカイブ)でプレプリント(英文)として掲載されています。
ベクルリーについて
ベクルリー(レムデシビル)は、ギリアドの10年以上にわたる抗ウイルス研究の成果を基に創薬されたヌクレオチド誘導体です。ベクルリーは、COVID-19による入院患者さんの標準治療として使われる抗ウイルス薬で、疾患進行のリスクが高い非入院患者さんの疾患進行を抑制するために推奨されています。現時点では、米国においてCOVID-19で入院している患者さんの半数以上がベクルリーによる治療を受けています。ベクルリーは疾患の重症度に関わらず、疾患進行を抑制し、入院患者さんの早期回復を可能にすることで、限られた病院のリソースの確保、医療システムのコスト削減に貢献することができます。
ベクルリーは、成人および12歳以上で体重40 kg以上の小児患者さんの入院を要するCOVID-19の治療薬として、2020年10月22日に米国食品医薬品局(FDA)により承認されました。FDAは、入院または死亡を含むCOVID-19重症化リスクの高い非入院成人および青年患者さんの治療薬として、ベクルリーの医薬品承認事項変更申請(sNDA)を2022年1月21日に承認しました。この適応拡大により、要件を満たす外来施設でのベクルリーの3日間連続の静脈投与(IV)が可能となりました。ベクルリーは、同製剤またはその成分に対してアレルギーのある患者さんには禁忌です。ベクルリーに関するその他の重要な安全性情報については、以下を参照してください。
また、世界約50カ国で承認または緊急使用が認められています。現在までにベクルリーおよびジェネリック薬のレムデシビルは、ボランタリー・ライセンスを通じて提供された127の低中所得国における700万人を含め、世界で1,000万人以上の患者さんに提供されています。これらのボランタリー・ライセンスは、レムデシビルへの幅広い患者アクセスを可能にするというギリアドのコミットメントを反映し、ロイヤリティ・フリーで提供されています。
米国でのベクルリーの適応症
米国におけるベクルリー(R)(レムデシビル100 mg注射剤)の適応症は、SARS-CoV-2ウイルス検査の結果が陽性であった、次の成人および小児(12歳以上で体重40 kg以上)患者さんに対するCOVID-19治療となります。
・入院している
・あるいは、入院しておらず、軽症から中等症のCOVID-19であり、入院や死亡を含むCOVID-19重症化リスクが高い
ベクルリーは、必ず医療従事者が重度のインフュージョンリアクションや過敏性反応(アナフィラキシーなど)をすぐに治療でき、必要に応じて緊急医療システム(EMS)を行える環境で投与してください。ベクルリーは必ず静脈投与してください。ベクルリーは同製剤またはその成分に対してアレルギーのある患者さんには禁忌です。詳細については、www.gilead.comに掲載されている米国の添付文書(完全版)をご覧ください。
米国におけるベクルリーに関する重要な安全性情報
禁忌
ベクルリー製剤またはそのいずれかの成分に対して臨床上問題となる過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。
警告および使用上の注意
・過敏症(注入に伴う反応とアナフィラキシー反応を含む):ベクルリーの投与中および投与後に、注入に伴う反応やアナフィラキシー反応などの過敏症の発生が報告されています。また、そのほとんどが1時間以内に発現しています。投与中は患者をモニタリングし、臨床的に適切となるよう投与完了から少なくとも1時間は過敏症の徴候や症状がないか観察します。低血圧、高血圧、頻脈、徐脈、低酸素症、発熱、呼吸困難、喘鳴、血管浮腫、発疹、吐き気、発汗や振戦などの症状が現れることがあります。点滴速度を下げると(点滴時間は最長で120分)、これらの反応が予防できる可能性があります。投与に伴う重度の過敏症が発現した場合、直ちにベルクリーの投与を中止し、適切な治療を開始して下さい(「禁忌」を参照)。
・トランスアミナーゼ上昇リスク:健常被験者や、ベルクリーを投与されたCOVID-19患者にトランスアミナーゼの上昇が認められています。COVID-19の臨床初見としてもトランスアミナーゼ上昇が報告されています。全ての患者について、肝機能検査を行ってください(「用法および用量」を参照)。ALTが施設基準値上限(ULN)の10倍を超える場合、ベクルリーの投与中止を検討してください。ALT上昇に伴い肝臓の炎症を示す症状・徴候が認められた場合はベクルリーの投与を中止してください。
・クロロキン・ヒドロキシクロロキンとの併用時の抗ウイルス活性低下リスク:ベクルリーとリン酸クロロキンまたはヒドロキシクロロキン硫酸塩との併用については、細胞培養で拮抗作用が認められ、ベクルリーの抗ウイルス活性が低下する可能性があることから、併用は推奨しません。
副作用
・発現率が高かった副作用(全グレードにおいて発現率5%以上)は吐き気でした。
・発現率が高かった検査値異常(全グレードにおいて発現率5%以上)は、ALT上昇とAST上昇でした。
薬物相互作用
・ベクルリーと併用薬の薬物相互作用を検討するヒトを対象とした試験は行われていません。
用法および用量
・用量:成人患者および12歳以上で体重40 kg以上の小児患者: 1日目に200 mg、2日目以降は1日1回100 mgを点滴静注します。COVID-19の徴候があると診断された場合、早急にベクルリーの投与する必要があります。
・投与期間:
o 侵襲的機械的人工呼吸および/またはECMOを必要とする入院患者の場合、推奨投与期間は合計10日間です。
o 侵襲的人工呼吸管理および/またはECMOを必要としない入院患者の場合、推奨投与期間は5日間です。臨床的改善が認められない場合、投与期間をさらに5日間まで延長でき、投与日数の合計は最高で10日間です。
o 軽症から中等症のCOVID-19と診断され、入院または死亡を含むCOVID-19重症化リスクの高い非入院患者の場合、推奨投与期間は合計で3日間です。
・投与前および投与中の検査:ベクルリーの投与開始前はeGFR、肝機能検査、プロトロビン時間の検査を行い、投与期間中も必要に応じて行ってください。
・腎機能障害:eGFRが30 mL/分未満の患者には、ベクルリーの投与は推奨しません。
・調製と投与:完全版の添付文書をご参照下さい。
妊婦および授乳婦への投与
・妊婦:妊婦レジストリは確立されています。妊娠中のベクルリーの使用に関するヒトのデータは十分に得られていません。COVID-19は、子癇前症、子癇、早産、前期破水、静脈血栓塞栓性疾患、胎児死亡などの母体や胎児の有害転帰と関連しています。
・授乳婦:ベクルリーが乳汁中へ移行するかは不明です。COVID-19患者の授乳については、乳児へのウイルス曝露を避けるための臨床ガイドラインを参照してください。
ギリアド・サイエンシズについて
ギリアド・サイエンシズは、すべての人々にとって、より健康な世界の実現を目指し、30年以上にわたり医療の革新を追求し、飛躍的な進歩を遂げてきたバイオ医薬品企業です。当社はHIV、ウイルス性肝炎、がんなどの生命を脅かす疾患の予防と治療のため、革新的な医薬品の開発に取り組んでいます。カリフォルニア州フォスターシティに本社を置き、世界35カ国以上で事業を行っています。
将来予測に関する記述
本プレスリリースは、1995年米国民事証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)で定義される「将来予測に関する記述」に該当し、いくつかのリスクや不確定要素などの要因を含む場合があります。これらのリスク等には、ベクルリーを用いた進行中、または追加の臨床試験から得られた結果が好ましくない可能性、またはギリアドが有する、ベクルリーの供給/流通を効果的に管理する能力などが含まれます。これらのリスクやその他のリスク、不確定要素や要因については、米国証券取引委員会に提出している、2021年9月30日を期末とするギリアド社四半期報告書(フォーム10-Q)で詳細に説明しています。これらのリスク、不確定要素、その他の要因により、実際の結果が「将来予想に関する記述」と著しく異なったものとなる可能性があります。歴史的事実以外の全ての記述は、「将来予想に関する記述」とみなして下さい。このような「将来予想に関する記述」は将来の業績を保証するものではありませんので、これに過度に依拠しないようご注意下さい。「将来予想に関する記述」は全て、ギリアドが現在入手できる情報に基づいており、ギリアドでは「将来予想に関する記述」を更新する義務を負うことはなく、更新する意向もありません。
ギリアド・サイエンシズ株式会社
ベクルリー(R)(レムデシビル)、複数のin vitro試験において オミクロン、デルタおよび他のSARS-CoV-2変異株に対する 抗ウイルス活性を維持
COVID-19の治療薬として、既存のSARS-CoV-2変異株 に対するベクルリーの継続使用を支持するデータ
ギリアド・サイエンシズ(本社:米カリフォルニア州フォスターシティ、ナスダック:GILD、以下「ギリアド」)は2月11日、オミクロン株を含む10種類のSARS-CoV-2変異株に対するベクルリーのin vitro活性を示すデータを発表しました。ギリアドの試験結果は、ベルギー、チェコ共和国、ドイツ、ポーランドおよび米国を含む国々の研究者が独自に実施したin vitro試験結果と一貫しています。これらの試験では、過去に特定されたアルファ、ベータ、ガンマ、デルタ、オミクロンを含むSARS-CoV-2の複数の変異株に対するベクルリーの抗ウイルス活性が確認されています。
本試験では、10種類の主要なSARS-CoV-2変異株に対するベクルリーの感受性を確認するために、2つの方法でin vitro抗ウイルス活性を分析しました。試験結果では、ワシントン州シアトルで検出された初期の祖先A系統分離株 (WA1株)および変異株に対して、ベクルリーが同程度の活性を有することが示されました。特に、デルタ変異株およびオミクロン変異株はベクルリーに対する完全な感受性を維持しており、これらの試験結果から、ベクルリーは過去2年間に確認されたすべての主要な変異株に対して活性を維持していることが認められました。
ベクルリーは、SARS-CoV-2のRNA依存性ポリメラーゼを標的とすることにより、宿主細胞内のウイルス複製を直接阻害します。血中に入るとベクルリーは活性三リン酸代謝物に変換され、この代謝物がウイルスRNAに取り込まれて、感染細胞内でのウイルスの複製を阻害します。本試験では、600万近く公開されている変異体の遺伝子配列を解析し、ベクルリーが標的とするRNAポリメラーゼのnsp 12蛋白質は、すべての変異株において高度に保持されていることが示されました。さらなる評価では、SARS-CoV-2変異株の一部で確認されているnsp12変異のいずれも、ベクルリーに対するウイルス感受性に影響を及ぼさないことが確認されました。
ギリアド・サイエンシズのウイルス学研究部門シニアバイスプレジデントのトーマス・シフラー(Tomas Cihlar)は、次のように述べています。「これらの結果は、オミクロン株を含むパンデミック中に出現した既知の変異株に対するレムデシビルの持続的な抗ウイルス活性を一貫して示すエビデンスとなり、現在のSARS-CoV-2変異株に対するCOVID-19治療薬としての継続的な使用を裏付けるものです。オミクロン株の亜種(BA .2)が世界的に感染拡大していますが、レムデシビルが標的とするウイルスRNAポリメラーゼに確認された新たな変異がないことから、レムデシビルはこの新たな亜種に対しても抗ウイルス活性を保持することが最新データから示唆されています」
本試験の結果は査読誌に投稿されており、BioRxiv(バイオプレプリントアーカイブ)でプレプリント(英文)として掲載されています。
ベクルリーについて
ベクルリー(レムデシビル)は、ギリアドの10年以上にわたる抗ウイルス研究の成果を基に創薬されたヌクレオチド誘導体です。ベクルリーは、COVID-19による入院患者さんの標準治療として使われる抗ウイルス薬で、疾患進行のリスクが高い非入院患者さんの疾患進行を抑制するために推奨されています。現時点では、米国においてCOVID-19で入院している患者さんの半数以上がベクルリーによる治療を受けています。ベクルリーは疾患の重症度に関わらず、疾患進行を抑制し、入院患者さんの早期回復を可能にすることで、限られた病院のリソースの確保、医療システムのコスト削減に貢献することができます。
ベクルリーは、成人および12歳以上で体重40 kg以上の小児患者さんの入院を要するCOVID-19の治療薬として、2020年10月22日に米国食品医薬品局(FDA)により承認されました。FDAは、入院または死亡を含むCOVID-19重症化リスクの高い非入院成人および青年患者さんの治療薬として、ベクルリーの医薬品承認事項変更申請(sNDA)を2022年1月21日に承認しました。この適応拡大により、要件を満たす外来施設でのベクルリーの3日間連続の静脈投与(IV)が可能となりました。ベクルリーは、同製剤またはその成分に対してアレルギーのある患者さんには禁忌です。ベクルリーに関するその他の重要な安全性情報については、以下を参照してください。
また、世界約50カ国で承認または緊急使用が認められています。現在までにベクルリーおよびジェネリック薬のレムデシビルは、ボランタリー・ライセンスを通じて提供された127の低中所得国における700万人を含め、世界で1,000万人以上の患者さんに提供されています。これらのボランタリー・ライセンスは、レムデシビルへの幅広い患者アクセスを可能にするというギリアドのコミットメントを反映し、ロイヤリティ・フリーで提供されています。
米国でのベクルリーの適応症
米国におけるベクルリー(R)(レムデシビル100 mg注射剤)の適応症は、SARS-CoV-2ウイルス検査の結果が陽性であった、次の成人および小児(12歳以上で体重40 kg以上)患者さんに対するCOVID-19治療となります。
・入院している
・あるいは、入院しておらず、軽症から中等症のCOVID-19であり、入院や死亡を含むCOVID-19重症化リスクが高い
ベクルリーは、必ず医療従事者が重度のインフュージョンリアクションや過敏性反応(アナフィラキシーなど)をすぐに治療でき、必要に応じて緊急医療システム(EMS)を行える環境で投与してください。ベクルリーは必ず静脈投与してください。ベクルリーは同製剤またはその成分に対してアレルギーのある患者さんには禁忌です。詳細については、www.gilead.comに掲載されている米国の添付文書(完全版)をご覧ください。
米国におけるベクルリーに関する重要な安全性情報
禁忌
ベクルリー製剤またはそのいずれかの成分に対して臨床上問題となる過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。
警告および使用上の注意
・過敏症(注入に伴う反応とアナフィラキシー反応を含む):ベクルリーの投与中および投与後に、注入に伴う反応やアナフィラキシー反応などの過敏症の発生が報告されています。また、そのほとんどが1時間以内に発現しています。投与中は患者をモニタリングし、臨床的に適切となるよう投与完了から少なくとも1時間は過敏症の徴候や症状がないか観察します。低血圧、高血圧、頻脈、徐脈、低酸素症、発熱、呼吸困難、喘鳴、血管浮腫、発疹、吐き気、発汗や振戦などの症状が現れることがあります。点滴速度を下げると(点滴時間は最長で120分)、これらの反応が予防できる可能性があります。投与に伴う重度の過敏症が発現した場合、直ちにベルクリーの投与を中止し、適切な治療を開始して下さい(「禁忌」を参照)。
・トランスアミナーゼ上昇リスク:健常被験者や、ベルクリーを投与されたCOVID-19患者にトランスアミナーゼの上昇が認められています。COVID-19の臨床初見としてもトランスアミナーゼ上昇が報告されています。全ての患者について、肝機能検査を行ってください(「用法および用量」を参照)。ALTが施設基準値上限(ULN)の10倍を超える場合、ベクルリーの投与中止を検討してください。ALT上昇に伴い肝臓の炎症を示す症状・徴候が認められた場合はベクルリーの投与を中止してください。
・クロロキン・ヒドロキシクロロキンとの併用時の抗ウイルス活性低下リスク:ベクルリーとリン酸クロロキンまたはヒドロキシクロロキン硫酸塩との併用については、細胞培養で拮抗作用が認められ、ベクルリーの抗ウイルス活性が低下する可能性があることから、併用は推奨しません。
副作用
・発現率が高かった副作用(全グレードにおいて発現率5%以上)は吐き気でした。
・発現率が高かった検査値異常(全グレードにおいて発現率5%以上)は、ALT上昇とAST上昇でした。
薬物相互作用
・ベクルリーと併用薬の薬物相互作用を検討するヒトを対象とした試験は行われていません。
用法および用量
・用量:成人患者および12歳以上で体重40 kg以上の小児患者: 1日目に200 mg、2日目以降は1日1回100 mgを点滴静注します。COVID-19の徴候があると診断された場合、早急にベクルリーの投与する必要があります。
・投与期間:
o 侵襲的機械的人工呼吸および/またはECMOを必要とする入院患者の場合、推奨投与期間は合計10日間です。
o 侵襲的人工呼吸管理および/またはECMOを必要としない入院患者の場合、推奨投与期間は5日間です。臨床的改善が認められない場合、投与期間をさらに5日間まで延長でき、投与日数の合計は最高で10日間です。
o 軽症から中等症のCOVID-19と診断され、入院または死亡を含むCOVID-19重症化リスクの高い非入院患者の場合、推奨投与期間は合計で3日間です。
・投与前および投与中の検査:ベクルリーの投与開始前はeGFR、肝機能検査、プロトロビン時間の検査を行い、投与期間中も必要に応じて行ってください。
・腎機能障害:eGFRが30 mL/分未満の患者には、ベクルリーの投与は推奨しません。
・調製と投与:完全版の添付文書をご参照下さい。
妊婦および授乳婦への投与
・妊婦:妊婦レジストリは確立されています。妊娠中のベクルリーの使用に関するヒトのデータは十分に得られていません。COVID-19は、子癇前症、子癇、早産、前期破水、静脈血栓塞栓性疾患、胎児死亡などの母体や胎児の有害転帰と関連しています。
・授乳婦:ベクルリーが乳汁中へ移行するかは不明です。COVID-19患者の授乳については、乳児へのウイルス曝露を避けるための臨床ガイドラインを参照してください。
ギリアド・サイエンシズについて
ギリアド・サイエンシズは、すべての人々にとって、より健康な世界の実現を目指し、30年以上にわたり医療の革新を追求し、飛躍的な進歩を遂げてきたバイオ医薬品企業です。当社はHIV、ウイルス性肝炎、がんなどの生命を脅かす疾患の予防と治療のため、革新的な医薬品の開発に取り組んでいます。カリフォルニア州フォスターシティに本社を置き、世界35カ国以上で事業を行っています。
将来予測に関する記述
本プレスリリースは、1995年米国民事証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)で定義される「将来予測に関する記述」に該当し、いくつかのリスクや不確定要素などの要因を含む場合があります。これらのリスク等には、ベクルリーを用いた進行中、または追加の臨床試験から得られた結果が好ましくない可能性、またはギリアドが有する、ベクルリーの供給/流通を効果的に管理する能力などが含まれます。これらのリスクやその他のリスク、不確定要素や要因については、米国証券取引委員会に提出している、2021年9月30日を期末とするギリアド社四半期報告書(フォーム10-Q)で詳細に説明しています。これらのリスク、不確定要素、その他の要因により、実際の結果が「将来予想に関する記述」と著しく異なったものとなる可能性があります。歴史的事実以外の全ての記述は、「将来予想に関する記述」とみなして下さい。このような「将来予想に関する記述」は将来の業績を保証するものではありませんので、これに過度に依拠しないようご注意下さい。「将来予想に関する記述」は全て、ギリアドが現在入手できる情報に基づいており、ギリアドでは「将来予想に関する記述」を更新する義務を負うことはなく、更新する意向もありません。