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フローディアのCIMチップ開発が、 東京都が実施する「未来を拓くイノベーションTOKYOプロジェクト」に採択

AIの推論演算を圧倒的な低電力で実行するアクセラレーターチップの開発を加速

2022年3月29日

 
フローディアの手がけるComputing in Memoryチップの開発が、 東京都が実施する「未来を拓くイノベーションTOKYOプロジェクト」に採択

〜AIの推論演算を圧倒的な低電力で実行するアクセラレーターチップの開発を加速〜

株式会社フローディア(本社:東京都小平市、代表取締役社長:奥山幸祐、以下「フローディア」)が手がけるCIM(Computing in Memory)チップの開発が、東京都が実施する「未来を拓くイノベーションTOKYOプロジェクト」に採択されました。本プロジェクトは、波及効果のある新たなビジネスの創出を目的とし、東京都内のベンチャー企業や中小企業が大企業等とのオープンイノベーションにより事業化する革新的なサービス、製品等を対象に、その開発、実証、販路開拓等に要する経費の一部を補助することを目的としたものです。フローディアは、令和3年度の採択企業2社のうちの1社として、20社の応募企業の中から選出されました。

 CIMはフラッシュメモリなどの不揮発性メモリーにニューラルネットワークの重みを記憶し、このメモリーアレイに電流を流すことで多数の積和演算を並列に実行する手法です。メモリーから大量のデータを読み出しCPUやGPUで積和演算を行う一般的なAIアクセラレーターに比べて大幅に消費電力が抑えられることから、IoT機器に代表されるエッジコンピューティング環境向けのAIアクセラレーターとして世界的に注目を集めています。フローディアは、CIM向けの1セル当たり7ビットを記録できるフラッシュメモリにおいて150℃で10年間のアナログデータ保持が可能になる技術を開発し試作チップで動作を確認したことを、2021年12月に発表しています。

 未来を拓くイノベーションTOKYOプロジェクトに採択されたことで、フローディアはCIMチップの自社開発にかかる事業費の半分に当たる約3億円の補助金の交付を東京都より受ける予定です。開発するチップには、専用ソフトウエアを入れ替えることでさまざまなアプリケーションにおいてCIMの性能を引き出せる機能を搭載する予定です。このチップは小さな面積ながら100TOPS/Wと既存のAIアクセラレーターをはるかに凌ぐ単位消費電力当たりの演算性能を発揮する見込みです。このため、例えば電池で長時間動作するIoT機器で、現在の自動運転車に匹敵するような高度なAIの推論演算を実行できるようになります。有線による電力供給が難しい農業分野やインフラ分野などでの利用も期待できます。

CIMチップで動作する専用ソフトウエアの開発にあたっては、AIアルゴリズムに高い知見を有するソフトウエア開発企業や大学研究機関と広く連携していく予定です。完成した専用ソフトウエア群はCIMチップと組み合わせることで、エッジコンピューティング環境に向けた高性能のAIアクセラレーターとして、さまざまな分野に採用を働きかけていく計画です。

本プレスリリースに関する問い合わせ先: https://floadia.com/jp/#contact
未来を拓くイノベーションTOKYOプロジェクト:https://mirai-innovation.tokyo/

【 株式会社フローディアについて 】
日立製作所やルネサステクノロジ(現ルネサスエレクトロニクス)で、組込み型不揮発性メモリーを20年以上にわたり開発していた経験豊富なエンジニア達が独立して2011年に設立しました。マイコン、パワー半導体、センサー等に使われる、組込み型の不揮発性(電源を切っても記憶内容を維持する)メモリー製造に必要な工程や回路設計を、知的財産(IP)として半導体メーカーにライセンス提供する事業を展開しています。当社の不揮発性メモリー技術は、競合他社のメモリー技術に比べて、データの書込み・消去時の消費電力が100万分の1と極めて低い上、耐熱性に優れ、チップへの集積に必要な追加コストを1/3程度にまで低減できるといった特徴があります。こうした特徴からすでに国内半導体メーカーの車載用マイコンに搭載されている他、台湾のファウンドリにも採用され、このファウンドリが製造するスマートフォン用部品の組込メモリーとして利用されています。
以上

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