スマートフォンアプリを活用した特定保健指導の効果検証を実施
[22/08/24]
提供元:共同通信PRワイヤー
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〜朝晩の体重測定によって、3ヶ月で平均体重2kgの減量効果を確認〜
オムロン ヘルスケア株式会社(本社所在地:京都府向日市、代表取締役社長:荻野 勲、以下当社)は、独立行政法人国立病院機構京都医療センター(所在地:京都府京都市伏見区、院長:小池 薫、以下京都医療センター)臨床研究センター予防医学研究室と、当社の特定保健指導向けスマートフォンアプリ「けんぽアプリ」(以下けんぽアプリ)を活用し、特定保健指導プログラムが減量に及ぼす影響に関するランダム化比較試験を実施しました。
その結果、けんぽアプリを活用した特定保健指導は、活用しない指導に比べ減量効果が高いことを確認しました。さらに、けんぽアプリを利用している健康保険組合員の測定データを用いて体重の測定頻度と測定継続率および減量効果に関する分析を行いました。その結果、測定頻度が高い人ほど測定継続率と減量効果が高いことがわかりました。
特定保健指導の実施率は2009年度から2019年度の10年間で、12%から23%へ向上しました。しかし、国の目標である45%には届いていません*1。特定保健指導を実施する時の課題として、生活習慣の聞き取りや行動目標の設定に手間をとられることや患者が減量目標を決められないことなどが挙げられています。今後の実施率を向上させるために、手順の簡素化による効率的かつ効果的な特定保健指導方法の開発が求められています。
当社は、けんぽアプリ等のスマートフォンアプリをはじめ、誰もが簡単に正しく測れる血圧計や体重体組成計などのデバイスを提供し、より効果的な特定保健指導の実現に貢献していきます。個人が行う健康管理に加えて、企業が行うコーポレートウェルネスの取り組みへの支援を通じて、生活習慣病の予防や早期発見による脳心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)の実現を目指します。
*1厚生労働省:20019年度 特定健康診査・特定保健指導の実施状況から
けんぽアプリを用いた特定保健指導プログラムが減量に及ぼす影響の試験結果
京都医療センターと当社が、特定保健指導の対象条件に該当する40-60歳男女を、けんぽアプリを利用したグループと利用しないグループにランダムに振り分け、特定保健指導プログラムが減量に及ぼす影響を確認しました。その結果、アプリを利用した特定保健指導*2を受けたグループの3ヶ月後の減少効果は平均体重で2.0kgとなり、利用していないグループの減量効果は0.8kgにとどまりました。
*2対象者は生活習慣、減量目標の設定、行動目標の設定を事前にアプリへ入力する。医師・保健師は減量への動機づけや成功にむけたアドバイスの提供などの面談を実施した。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O3-Ah6ShUkQ】
図1 3ヶ月後の平均体重変化[kg] (n=74)
けんぽアプリを利用している健康保険組合員の測定データ解析および分析結果
当社が、けんぽアプリを利用している3つの健康保険組合の特定保健指導対象となる組合員167名のデータを解析し、体重の測定頻度と測定継続率および減量効果を確認しました。その結果、測定頻度の多い人の方が少ない人に比べて減量効果が大きいことがわかりました。
詳細は次の通りです。
1.1日の測定回数および1週間の測定回数が多い人の方が少ない人に比べて減量効果が大きい
朝晩の体重測定を週6日以上継続した人の6ヶ月後の減量効果は2.6kg。一方で、1日1回の体重測定を週6日以上行った人の減量効果は1.7kg。また、朝晩の体重測定を行っていても週3日未満の人の減量効果は0.8kgにとどまりました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O10-LDWQZn5X】 図2 体重測定状況別の減量推移(n=167)
2. 試験開始から4週間の測定頻度が高い人ほど、測定継続率も高い
試験開始から4週間に朝晩の体重測定を週6日以上行っている人は、6ヶ月後の測定継続率で約90%以上を維持できていました。同様に、朝晩の体重測定を週3日以上6日未満行っている人は6ヶ月後の測定継続率は約55%まで低下。また、最初の4週間で体重測定が1日1回かつ週3日未満の人の6ヶ月後の測定継続率は約6%まで低下。減量開始期間に測定頻度が多い人はその後の測定継続率も高いことがわかりました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O11-U6ucF6ki】
図3 体重測定状況別の測定継続率
けんぽアプリを用いた特定保健指導プログラムが減量に及ぼす影響の試験の概要
■対象者:
体格指数(BMI)25以上に該当する40-60歳男女74名
うち、アプリを用いた特定保健指導グループ:37名
従来の特定保健指導グループ:37名
■期間:
3ヶ月間
けんぽアプリを利用している健康保険組合員の測定データ解析の概要
■対象者:
「けんぽアプリ」を採用している3つの健康保険組合の組合員167名
特定保健指導対象者のうち積極的支援対象者*3
*3メタボリックシンドロームと判定された40-64歳
■期間:
6ヶ月間
独立行政法人国立病院機構京都医療センター
臨床研究センター予防医学研究室 室長 坂根 直樹先生のコメント
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O6-245RoZuX】
プロフィール
独立行政法人国立病院機構京都医療センター
臨床研究センター予防医学研究室 室長
特定保健指導は現在、第3期(2018〜2023年度)ですが、第4期(2024年度〜)では特定保健指導の減量目標が2?のアウトカム評価に加えて、在宅勤務や遠隔地でも活用できるヘルスケアアプリなどICTの活用が盛り込まれようとしています。オムロンの「けんぽアプリ」と他のアプリとの相違点は、特定保健指導に特化されていることです。初回面接時には、大まかな聞き取りや減量・行動目標の設定は済んでいるため、動機付けや減量を成功させる工夫について話す時間を確保できています。継続支援では体重や歩数のデータがあるので、具体的な話ができます。今回行った試験から解析の検証の結果で興味深いのは、漫然と体重計にのるのでは効果が少ないが、朝晩に体重計にのり、アプリからフィードバックをもらうことが減量を促進したことです。また、リバウンドや繰り返し特定保健指導の対象となるリピーター*4対策が今後の特定保健指導における課題です。数々のエビデンスから、体重測定や運動の習慣化がない人がリバウンドしやすいことがわかっています。そのため、アプリを活用することで、リピーターを減らすことも期待できます。
*4特定保健指導を2回以上受けたことがある人
特定保健指導向けスマートフォンアプリ「けんぽアプリ」の概要
当社のBluetooth通信機能付き健康医療機器(血圧計、体重体組成計、活動量計)の測定データを特定保健指導で活用するためのスマートフォンアプリです。指導対象者が測定したバイタルや行動データをこのアプリに転送するだけで、保健師や特定保健指導担当者と共有できます。また、対象者のモチベーション向上につながる定期的な健康情報の提供や測定リマインドをおこなえる自動会話機能(BOT機能)を搭載しています。さらに、毎朝体重を測ってデータ転送するとその日の晩の目標体重を自動的に計算・表示する「朝晩ダイエット機能」を搭載しています。1日単位での目標体重の達成を繰り返すことで生活習慣改善への意欲が高まり、継続的な生活習慣の改善による減量効果の向上が期待できます。
管理者側では指導対象者の測定データや取り組み状況を専用のダッシュボードでまとめて確認・管理できます。これにより面談時のきめ細やかな指導を支援します。
・オムロンヘルスケアの特定保健指導支援サービス
https://www.healthcare.omron.co.jp/sp/health_guidance/
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O7-6C8M5GLk】 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O8-37zMhqXH】
アプリ画面(対象者向け) BOT画面
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O9-5081fQHw】
管理者用ダッシュボード画面
オムロン ヘルスケア株式会社(本社所在地:京都府向日市、代表取締役社長:荻野 勲、以下当社)は、独立行政法人国立病院機構京都医療センター(所在地:京都府京都市伏見区、院長:小池 薫、以下京都医療センター)臨床研究センター予防医学研究室と、当社の特定保健指導向けスマートフォンアプリ「けんぽアプリ」(以下けんぽアプリ)を活用し、特定保健指導プログラムが減量に及ぼす影響に関するランダム化比較試験を実施しました。
その結果、けんぽアプリを活用した特定保健指導は、活用しない指導に比べ減量効果が高いことを確認しました。さらに、けんぽアプリを利用している健康保険組合員の測定データを用いて体重の測定頻度と測定継続率および減量効果に関する分析を行いました。その結果、測定頻度が高い人ほど測定継続率と減量効果が高いことがわかりました。
特定保健指導の実施率は2009年度から2019年度の10年間で、12%から23%へ向上しました。しかし、国の目標である45%には届いていません*1。特定保健指導を実施する時の課題として、生活習慣の聞き取りや行動目標の設定に手間をとられることや患者が減量目標を決められないことなどが挙げられています。今後の実施率を向上させるために、手順の簡素化による効率的かつ効果的な特定保健指導方法の開発が求められています。
当社は、けんぽアプリ等のスマートフォンアプリをはじめ、誰もが簡単に正しく測れる血圧計や体重体組成計などのデバイスを提供し、より効果的な特定保健指導の実現に貢献していきます。個人が行う健康管理に加えて、企業が行うコーポレートウェルネスの取り組みへの支援を通じて、生活習慣病の予防や早期発見による脳心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)の実現を目指します。
*1厚生労働省:20019年度 特定健康診査・特定保健指導の実施状況から
けんぽアプリを用いた特定保健指導プログラムが減量に及ぼす影響の試験結果
京都医療センターと当社が、特定保健指導の対象条件に該当する40-60歳男女を、けんぽアプリを利用したグループと利用しないグループにランダムに振り分け、特定保健指導プログラムが減量に及ぼす影響を確認しました。その結果、アプリを利用した特定保健指導*2を受けたグループの3ヶ月後の減少効果は平均体重で2.0kgとなり、利用していないグループの減量効果は0.8kgにとどまりました。
*2対象者は生活習慣、減量目標の設定、行動目標の設定を事前にアプリへ入力する。医師・保健師は減量への動機づけや成功にむけたアドバイスの提供などの面談を実施した。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O3-Ah6ShUkQ】
図1 3ヶ月後の平均体重変化[kg] (n=74)
けんぽアプリを利用している健康保険組合員の測定データ解析および分析結果
当社が、けんぽアプリを利用している3つの健康保険組合の特定保健指導対象となる組合員167名のデータを解析し、体重の測定頻度と測定継続率および減量効果を確認しました。その結果、測定頻度の多い人の方が少ない人に比べて減量効果が大きいことがわかりました。
詳細は次の通りです。
1.1日の測定回数および1週間の測定回数が多い人の方が少ない人に比べて減量効果が大きい
朝晩の体重測定を週6日以上継続した人の6ヶ月後の減量効果は2.6kg。一方で、1日1回の体重測定を週6日以上行った人の減量効果は1.7kg。また、朝晩の体重測定を行っていても週3日未満の人の減量効果は0.8kgにとどまりました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O10-LDWQZn5X】 図2 体重測定状況別の減量推移(n=167)
2. 試験開始から4週間の測定頻度が高い人ほど、測定継続率も高い
試験開始から4週間に朝晩の体重測定を週6日以上行っている人は、6ヶ月後の測定継続率で約90%以上を維持できていました。同様に、朝晩の体重測定を週3日以上6日未満行っている人は6ヶ月後の測定継続率は約55%まで低下。また、最初の4週間で体重測定が1日1回かつ週3日未満の人の6ヶ月後の測定継続率は約6%まで低下。減量開始期間に測定頻度が多い人はその後の測定継続率も高いことがわかりました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O11-U6ucF6ki】
図3 体重測定状況別の測定継続率
けんぽアプリを用いた特定保健指導プログラムが減量に及ぼす影響の試験の概要
■対象者:
体格指数(BMI)25以上に該当する40-60歳男女74名
うち、アプリを用いた特定保健指導グループ:37名
従来の特定保健指導グループ:37名
■期間:
3ヶ月間
けんぽアプリを利用している健康保険組合員の測定データ解析の概要
■対象者:
「けんぽアプリ」を採用している3つの健康保険組合の組合員167名
特定保健指導対象者のうち積極的支援対象者*3
*3メタボリックシンドロームと判定された40-64歳
■期間:
6ヶ月間
独立行政法人国立病院機構京都医療センター
臨床研究センター予防医学研究室 室長 坂根 直樹先生のコメント
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O6-245RoZuX】
プロフィール
独立行政法人国立病院機構京都医療センター
臨床研究センター予防医学研究室 室長
特定保健指導は現在、第3期(2018〜2023年度)ですが、第4期(2024年度〜)では特定保健指導の減量目標が2?のアウトカム評価に加えて、在宅勤務や遠隔地でも活用できるヘルスケアアプリなどICTの活用が盛り込まれようとしています。オムロンの「けんぽアプリ」と他のアプリとの相違点は、特定保健指導に特化されていることです。初回面接時には、大まかな聞き取りや減量・行動目標の設定は済んでいるため、動機付けや減量を成功させる工夫について話す時間を確保できています。継続支援では体重や歩数のデータがあるので、具体的な話ができます。今回行った試験から解析の検証の結果で興味深いのは、漫然と体重計にのるのでは効果が少ないが、朝晩に体重計にのり、アプリからフィードバックをもらうことが減量を促進したことです。また、リバウンドや繰り返し特定保健指導の対象となるリピーター*4対策が今後の特定保健指導における課題です。数々のエビデンスから、体重測定や運動の習慣化がない人がリバウンドしやすいことがわかっています。そのため、アプリを活用することで、リピーターを減らすことも期待できます。
*4特定保健指導を2回以上受けたことがある人
特定保健指導向けスマートフォンアプリ「けんぽアプリ」の概要
当社のBluetooth通信機能付き健康医療機器(血圧計、体重体組成計、活動量計)の測定データを特定保健指導で活用するためのスマートフォンアプリです。指導対象者が測定したバイタルや行動データをこのアプリに転送するだけで、保健師や特定保健指導担当者と共有できます。また、対象者のモチベーション向上につながる定期的な健康情報の提供や測定リマインドをおこなえる自動会話機能(BOT機能)を搭載しています。さらに、毎朝体重を測ってデータ転送するとその日の晩の目標体重を自動的に計算・表示する「朝晩ダイエット機能」を搭載しています。1日単位での目標体重の達成を繰り返すことで生活習慣改善への意欲が高まり、継続的な生活習慣の改善による減量効果の向上が期待できます。
管理者側では指導対象者の測定データや取り組み状況を専用のダッシュボードでまとめて確認・管理できます。これにより面談時のきめ細やかな指導を支援します。
・オムロンヘルスケアの特定保健指導支援サービス
https://www.healthcare.omron.co.jp/sp/health_guidance/
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O7-6C8M5GLk】 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O8-37zMhqXH】
アプリ画面(対象者向け) BOT画面
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208245434-O9-5081fQHw】
管理者用ダッシュボード画面