ガラパゴス、CHMPが全JAK阻害剤に対する 広範な安全性評価を行ったPRACの勧告をジセレカ(R)に採択と発表
[22/11/14]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
2022年11月14日
ギリアド・サイエンシズ株式会社
ガラパゴス、CHMPが全JAK阻害剤に対する
広範な安全性評価を行ったPRACの勧告をジセレカ(R)に採択と発表
―欧州で炎症性疾患治療薬として承認済の 全JAK阻害剤の安全性評価の結果、ジセレカは治療選択肢として 良好なベネフィット/リスクプロファイルを有するとの裏付け― ―ファーマコビジランスリスク評価委員会(PRAC)によるEUにおける全JAK阻害剤の添付文書に関するハーモナイゼーション勧告を受けて― ―65歳以上の患者さん、喫煙者または長期の喫煙歴を有する患者さん、アテローム硬化性心血管疾患(CV)あるいはその他のCV既往歴を有する患者さん、および悪性腫瘍リスク因子を有する患者さんについては、リスク最小化措置を適用―
ギリアド・サイエンシズ株式会社(本社:東京都千代田区、以下「ギリアド」)は、ガラパゴスNV(本社:ベルギー メヘレン、ユーロネクストおよびナスダック:GLPG、以下「ガラパゴス」)が11月11日(現地時間)、欧州医薬品庁(EMA)の科学委員会である欧州医薬品委員会(CHMP)が、慢性炎症性疾患に対するJAK阻害剤による重篤な副作用のリスク最小化措置追加に関するPRACの勧告を採択したことを発表しました。
ガラパゴスのチーフ・メディカル・オフィサーのワリド・アビサーブ博士(Dr. Walid Abi-Saab)は、次のように述べています。「JAK阻害剤は、患者さんにとって、個々のベネフィットとリスクに基づく重要な治療選択肢であり、私たちはこの結果をJAK阻害剤の最善の使用法を支持する上で肯定的な進展であると認識しています。ジセレカは唯一の第二世代JAK阻害薬で、承認されているいずれの用量においてもJAK1を選択的に阻害し、関節リウマチ(RA)、潰瘍性大腸炎(UC)いずれにおいても、最小有効量で治療ができる可能性があります。炎症性疾患を有する患者さんの生活を改善するという使命を継続する中で、今回の結果を大変喜ばしく思います」
65歳以上の患者さん、重大な心血管障害(心臓発作や脳卒中など)のリスクが高い患者さん、現在喫煙している、あるいは過去に長期間喫煙していた患者さん、およびがんのリスクが高い患者さんに対する注意喚起を追記するため、全JAK阻害剤の製品添付文書が更新される予定です。リスクを有する患者さんに対しては、適切な代替治療がない場合に限り、ジセレカを含むJAK阻害薬を使用することが推奨されています。CHMPは、上記以外の肺および深部静脈の血栓(静脈血栓塞栓症(VTE))リスク因子を有する患者さんには慎重にJAK阻害剤を使用するというPRACの勧告に従いました。
今回のCHMPの見解を受け、RA患者さんの治療におけるフィルゴチニブの推奨用量は、1日1回200mgのままとなります。UC患者さんにおいては、フィルゴチニブ200 mgの1日1回投与が、引き続き寛解導入療法および寛解維持療法における推奨用量となります。65歳以上および、または重大な心臓有害事象(MACE)、VTEあるいは悪性腫瘍リスクのある患者さんについては、用量調節が推奨されており、RA患者さんでは100 mgの1日1回投与とし、疾患コントロールが不十分な場合は、段階的に200 mgまで増量が可能です。高リスクのUC患者さんでは、開始用量は変更せず、100 mgの維持投与を検討します。疾患の再燃時には、200 mgの1日1回投与に増量します。上記のリスク因子を有する患者さんへの長期投与については、最小有効量を用います。
キールのクリスティアン・アルブレヒト大学の医学・消化器学教授、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン大学病院内科クリニック長、キール大学Translational Inflammation Research Groupのリーダーであるシュテファン・シュライバー(Stefan Schreiber)医師は次のように述べています。「PRACによる勧告は、主に高齢の関節リウマチ患者さんに対する特定の物質による懸念を反映しています。フィルゴチニブを潰瘍性大腸炎患者さんにベネフィット重視で使用することができ、主要患者群に迅速に抗炎症効果をもたらすという選択肢が依然としてあることは、心強いことです」
コペンハーゲン大学Parker Instituteの教授兼CSOで、スウェーデンのルンド大学准教授のラース・エリック・ヴーロン・クリステンセン(Lars Erik Vølund Kristensen)教授は、次のように述べています。「私たちが依然としてJAK阻害薬を使用でき、多くの関節炎患者さんに速効性のある効果的な抗炎症治療を受けてもらえることが示されたことを、心強く思います。PRACの勧告は、心血管系のリスク因子を有する高齢の関節リウマチ患者さんを含むOral Surveillance試験で提起された懸念と、一貫性が高いと思います」
CHMPの見解は、トファシチニブに関するORAL-SURVEILLANCEのデータおよびバリシチニブに関する後向き観察試験の最新データに従い、フィルゴチニブを含むEUで承認済の全JAK阻害剤の安全性評価(Article 20 procedure)を実施したPRACの勧告に従っています。Article 20 procedureは、特定のファーマコビジランス(PV)手順であり、これにより、ひとつ以上の中心審査製品の品質、有効性および安全性の問題について、EMAによる調査が可能になりました。本件においては、炎症性疾患を対象として認可されたJAK阻害剤におけるMACE、VTE、重篤な感染症、悪性腫瘍および死亡率に関する安全性評価を指します。
欧州委員会の決定は、今回のCHMPの見解から約60日後の2023年1月までに行われる予定です。その後、製品概要(SmPC)の「特別な警告および使用上の注意」および「用量」 に関する内容が更新される予定です。
フィルゴチニブについて
フィルゴチニブは、1種類以上の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)で効果不十分または不耐容の中等症から重症の関節リウマチ(RA)成人患者さんに対する治療薬、ジセレカ錠として、欧州連合(ノルウェー含む)、英国および日本において販売されています。また、フィルゴチニブは既存治療または生物学的製剤のいずれかで効果不十分、効果がなくなった、あるいは不耐容であった中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎(UC)の成人患者さんに対する治療薬、ジセレカ錠(100mgまたは200mg)として欧州連合(ノルウェー含む)、英国および日本において承認および販売されています。クローン病を対象としたフィルゴチニブの国際共同第III相試験が進行中です。臨床試験の詳細については、https://www.clinicaltrials.govを参照してください。
欧州におけるフィルゴチニブの製品概要には、禁忌、特別な警告及び使用上の注意が記載されており、www.ema.europa.euで閲覧可能です。英国におけるフィルゴチニブの製品概要はwww.medicines.org.uk/emcにて、北アイルランドにおけるフィルゴチニブの製品概要はwww.emcmedicines.com/en-GB/northernirelandにて閲覧可能です。厚生労働省のインタビューフォームは、www.info.pmda.go.jpに掲載されています。
ジセレカ(R)は、ガラパゴスNVおよびギリアド・サイエンシズ、またはその関連会社の商標です。フィルゴチニブは、中等症から重症の関節リウマチ(RA)および潰瘍性大腸炎(UC)の治療薬、ジセレカ錠として、欧州連合、英国、および日本の関連規制当局により承認されていますが、当社の医薬品候補については治験段階です。その有効性と安全性はいずれの規制当局からも十分に評価されていません。
関節リウマチについて
関節リウマチ(RA)は、主に関節の痛み、こわばり、腫れを引き起こす自己免疫炎症性疾患です。関節リウマチは、痛みを伴いながら徐々に進行し、日常生活を送ることができなくなり、身体的障害につながることも少なくありません。また現在ある治療をもってしても、RAに直接関連する痛みなどの日常的な健康問題や、他疾患との合併症により、疾患と共に生きる人々に大きな負担を与え続けています。1,2,3
潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎(UC)は、免疫系反応の異常により生じる消耗性の炎症性腸疾患(IBD)です。欧州全体のIBD患者さんの数は250 -300万人4と推定されており、これにはUCおよびクローン病(CD)が含まれます。UCは、再燃と寛解を繰り返す慢性炎症性疾患です。再燃による身体的影響に加えて、UCに関連する心理的影響もあります。生活の質(QOL)が著しく低下し、中等症から重症の潰瘍性大腸炎の症状を有すると診断された患者さんでは、予後不良が多くみられます。
ガラパゴスについて
ガラパゴスは、革新的な医薬品の創薬、開発、製品化に重点を置いた完全統合型バイオテクノロジー企業です。当社は、アンメットニーズの高い疾患をターゲットとし、世界中の患者さんの生活改善に取り組んでいます。ガラパゴスの研究開発力は、低分子医薬品や細胞療法を含む多剤併用療法をカバーしています。当社のポートフォリオは、免疫学、オンコロジー、およびその他の適応症における創薬から第IV相プログラムで構成されています。関節リウマチおよび潰瘍性大腸炎に対する当社の最初の医薬品は、欧州連合、
ノルウェー、英国および日本で承認および販売されています。さらに詳しい情報については、www.glpg.comをご覧になるか、LinkedIn または Twitterをフォローしてください。
ガラパゴスの将来予測に関する記述
本プレスリリースには、「将来予測に関する記述」が含まれており、その全てに一定のリスクや不確実性が含まれています。これらの記述には、「可能性」、「予定である」、「継続する」、「予想される」、「はずである」、「推奨」などの単語や文章、同様の表現が常にではありませんが、多く使用されています。本リリースに含まれる「将来予測に関する記述」には、フィルゴチニブに関するPRACの勧告、ECの決定が予想される時期に関する記述、ジセレカに関するガラパゴスの計画および戦略に関する記述、規制当局との協議に関する記述、欧州、英国あるいは日本におけるフィルゴチニブのRA、UCまたはその他の適応症に対する販売について、規制当局が追加承認する時期や可能性に関する記述が含まれますが、それらに限定されるものではありません。本リリースに記載されている「将来予測に関する記述」は、ガラパゴスの経営陣による現時点での見通しや考え方に基づくもので、将来の業績を保証するものではありません。「将来予測に関する記述」には既知および未知のリスク、不確実性およびその他の要因が含まれ、それによりガラパゴス社の実績、業績または成果が、これらの記述により明示または暗示される過去や将来の実績、業績または成果と大幅に異なる可能性があります。これらのリスク、不確定要素およびその他の要因には、進行中および将来のフィルゴチニブの臨床試験を現在想定しているスケジュールで完了できない、あるいは全く完了できないリスク、フィルゴチニブの臨床試験、FILOSOPHY試験およびFINCH 4 LTE試験を含む臨床試験および製品開発活動に関する固有のリスク、競合他社の開発動向、ならびに規制当局による承認要件(現在進行中のFILOSOPHY試験およびFINCH 4 LTE試験のデータに限定されないが、現在進行中および計画中の臨床研究プログラムからのデータが、安全性または有効性に関する懸念やその他の理由により、フィルゴチニブの登録、あるいはさらなる開発を支持しない可能性を含む)、特定の炎症性疾患の治療に用いられるJAK阻害剤についてEMAの安全性レビューを含む、規制当局によるフィルゴチニブの承認後の継続的な審査に関連するリスク、規制当局が承認後にフィルゴチニブや将来承認される可能性のある医薬品候補に対して追加試験を要求するリスク、ガラパゴスが第三者(フィルゴチニブの提携パートナーであるギリアドを含む)との提携に依存しているリスク、フィルゴチニブの開発計画および商業化に対するガラパゴスの予測が間違っている可能性、ガラパゴスが現在予定している事業計画を継続できない、および/または事業計画を修正する必要が生じるリスク、現在進行中のCOVID-19パンデミックに関わるリスクが含まれ、それはこれらに限定されません。加えて、これらのリスクには、2021年12月31日を期末とする年次報告書Form 20-Fおよびその後の米国証券取引委員会(SEC)への提出書類に記載されているリスクと不確定要素、ならびにガラパゴスがこれまでにSECと作成した、または今後作成するその他の申請や報告により、補完および/または変更されるリスクと不確定要素も含まれます。以上のリスクと不確定要素を考慮し、これらの「将来予測に関する記述」には過度に依拠しないようご注意ください。さらに、ガラパゴスの実績、業績および成果が「将来予測に関する記述」と一致していても、将来の実績や業績、成果を予測するものではない可能性があります。ここに記載された「将来予測に関する記述」は、公表日現在における予測です。特に法律や規則で定められていない限り、ガラパゴスは本プレスリリースにおける「将来予測に関する記述」を公式に更新、または修正する義務を負いません。
1 Taylor PC, Moore A, Vasilescu R, Alvir J, Tarallo M. A structured literature review of the burden of illness and unmet needs in patients with rheumatoid arthritis: a current perspective. Rheumatology International. 2016;36(5):685-95.
2 Radner H, et al. Comorbidity affects all domains of physical function and quality of life in patients with rheumatoid arthritis Rheumatology 2011 Feb;50(2):381-8.
3 An J, et al. Prevalence of comorbidities and their associations with health-related quality of life and healthcare expenditures in patients with rheumatoid arthritis Clin Rheumatol. 2019; 38(10):2717-2726.
4 Burisch J. et al. Journal of Crohn’s and Colitis (2013); 7:322-337.
ギリアド・サイエンシズ株式会社
ガラパゴス、CHMPが全JAK阻害剤に対する
広範な安全性評価を行ったPRACの勧告をジセレカ(R)に採択と発表
―欧州で炎症性疾患治療薬として承認済の 全JAK阻害剤の安全性評価の結果、ジセレカは治療選択肢として 良好なベネフィット/リスクプロファイルを有するとの裏付け― ―ファーマコビジランスリスク評価委員会(PRAC)によるEUにおける全JAK阻害剤の添付文書に関するハーモナイゼーション勧告を受けて― ―65歳以上の患者さん、喫煙者または長期の喫煙歴を有する患者さん、アテローム硬化性心血管疾患(CV)あるいはその他のCV既往歴を有する患者さん、および悪性腫瘍リスク因子を有する患者さんについては、リスク最小化措置を適用―
ギリアド・サイエンシズ株式会社(本社:東京都千代田区、以下「ギリアド」)は、ガラパゴスNV(本社:ベルギー メヘレン、ユーロネクストおよびナスダック:GLPG、以下「ガラパゴス」)が11月11日(現地時間)、欧州医薬品庁(EMA)の科学委員会である欧州医薬品委員会(CHMP)が、慢性炎症性疾患に対するJAK阻害剤による重篤な副作用のリスク最小化措置追加に関するPRACの勧告を採択したことを発表しました。
ガラパゴスのチーフ・メディカル・オフィサーのワリド・アビサーブ博士(Dr. Walid Abi-Saab)は、次のように述べています。「JAK阻害剤は、患者さんにとって、個々のベネフィットとリスクに基づく重要な治療選択肢であり、私たちはこの結果をJAK阻害剤の最善の使用法を支持する上で肯定的な進展であると認識しています。ジセレカは唯一の第二世代JAK阻害薬で、承認されているいずれの用量においてもJAK1を選択的に阻害し、関節リウマチ(RA)、潰瘍性大腸炎(UC)いずれにおいても、最小有効量で治療ができる可能性があります。炎症性疾患を有する患者さんの生活を改善するという使命を継続する中で、今回の結果を大変喜ばしく思います」
65歳以上の患者さん、重大な心血管障害(心臓発作や脳卒中など)のリスクが高い患者さん、現在喫煙している、あるいは過去に長期間喫煙していた患者さん、およびがんのリスクが高い患者さんに対する注意喚起を追記するため、全JAK阻害剤の製品添付文書が更新される予定です。リスクを有する患者さんに対しては、適切な代替治療がない場合に限り、ジセレカを含むJAK阻害薬を使用することが推奨されています。CHMPは、上記以外の肺および深部静脈の血栓(静脈血栓塞栓症(VTE))リスク因子を有する患者さんには慎重にJAK阻害剤を使用するというPRACの勧告に従いました。
今回のCHMPの見解を受け、RA患者さんの治療におけるフィルゴチニブの推奨用量は、1日1回200mgのままとなります。UC患者さんにおいては、フィルゴチニブ200 mgの1日1回投与が、引き続き寛解導入療法および寛解維持療法における推奨用量となります。65歳以上および、または重大な心臓有害事象(MACE)、VTEあるいは悪性腫瘍リスクのある患者さんについては、用量調節が推奨されており、RA患者さんでは100 mgの1日1回投与とし、疾患コントロールが不十分な場合は、段階的に200 mgまで増量が可能です。高リスクのUC患者さんでは、開始用量は変更せず、100 mgの維持投与を検討します。疾患の再燃時には、200 mgの1日1回投与に増量します。上記のリスク因子を有する患者さんへの長期投与については、最小有効量を用います。
キールのクリスティアン・アルブレヒト大学の医学・消化器学教授、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン大学病院内科クリニック長、キール大学Translational Inflammation Research Groupのリーダーであるシュテファン・シュライバー(Stefan Schreiber)医師は次のように述べています。「PRACによる勧告は、主に高齢の関節リウマチ患者さんに対する特定の物質による懸念を反映しています。フィルゴチニブを潰瘍性大腸炎患者さんにベネフィット重視で使用することができ、主要患者群に迅速に抗炎症効果をもたらすという選択肢が依然としてあることは、心強いことです」
コペンハーゲン大学Parker Instituteの教授兼CSOで、スウェーデンのルンド大学准教授のラース・エリック・ヴーロン・クリステンセン(Lars Erik Vølund Kristensen)教授は、次のように述べています。「私たちが依然としてJAK阻害薬を使用でき、多くの関節炎患者さんに速効性のある効果的な抗炎症治療を受けてもらえることが示されたことを、心強く思います。PRACの勧告は、心血管系のリスク因子を有する高齢の関節リウマチ患者さんを含むOral Surveillance試験で提起された懸念と、一貫性が高いと思います」
CHMPの見解は、トファシチニブに関するORAL-SURVEILLANCEのデータおよびバリシチニブに関する後向き観察試験の最新データに従い、フィルゴチニブを含むEUで承認済の全JAK阻害剤の安全性評価(Article 20 procedure)を実施したPRACの勧告に従っています。Article 20 procedureは、特定のファーマコビジランス(PV)手順であり、これにより、ひとつ以上の中心審査製品の品質、有効性および安全性の問題について、EMAによる調査が可能になりました。本件においては、炎症性疾患を対象として認可されたJAK阻害剤におけるMACE、VTE、重篤な感染症、悪性腫瘍および死亡率に関する安全性評価を指します。
欧州委員会の決定は、今回のCHMPの見解から約60日後の2023年1月までに行われる予定です。その後、製品概要(SmPC)の「特別な警告および使用上の注意」および「用量」 に関する内容が更新される予定です。
フィルゴチニブについて
フィルゴチニブは、1種類以上の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)で効果不十分または不耐容の中等症から重症の関節リウマチ(RA)成人患者さんに対する治療薬、ジセレカ錠として、欧州連合(ノルウェー含む)、英国および日本において販売されています。また、フィルゴチニブは既存治療または生物学的製剤のいずれかで効果不十分、効果がなくなった、あるいは不耐容であった中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎(UC)の成人患者さんに対する治療薬、ジセレカ錠(100mgまたは200mg)として欧州連合(ノルウェー含む)、英国および日本において承認および販売されています。クローン病を対象としたフィルゴチニブの国際共同第III相試験が進行中です。臨床試験の詳細については、https://www.clinicaltrials.govを参照してください。
欧州におけるフィルゴチニブの製品概要には、禁忌、特別な警告及び使用上の注意が記載されており、www.ema.europa.euで閲覧可能です。英国におけるフィルゴチニブの製品概要はwww.medicines.org.uk/emcにて、北アイルランドにおけるフィルゴチニブの製品概要はwww.emcmedicines.com/en-GB/northernirelandにて閲覧可能です。厚生労働省のインタビューフォームは、www.info.pmda.go.jpに掲載されています。
ジセレカ(R)は、ガラパゴスNVおよびギリアド・サイエンシズ、またはその関連会社の商標です。フィルゴチニブは、中等症から重症の関節リウマチ(RA)および潰瘍性大腸炎(UC)の治療薬、ジセレカ錠として、欧州連合、英国、および日本の関連規制当局により承認されていますが、当社の医薬品候補については治験段階です。その有効性と安全性はいずれの規制当局からも十分に評価されていません。
関節リウマチについて
関節リウマチ(RA)は、主に関節の痛み、こわばり、腫れを引き起こす自己免疫炎症性疾患です。関節リウマチは、痛みを伴いながら徐々に進行し、日常生活を送ることができなくなり、身体的障害につながることも少なくありません。また現在ある治療をもってしても、RAに直接関連する痛みなどの日常的な健康問題や、他疾患との合併症により、疾患と共に生きる人々に大きな負担を与え続けています。1,2,3
潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎(UC)は、免疫系反応の異常により生じる消耗性の炎症性腸疾患(IBD)です。欧州全体のIBD患者さんの数は250 -300万人4と推定されており、これにはUCおよびクローン病(CD)が含まれます。UCは、再燃と寛解を繰り返す慢性炎症性疾患です。再燃による身体的影響に加えて、UCに関連する心理的影響もあります。生活の質(QOL)が著しく低下し、中等症から重症の潰瘍性大腸炎の症状を有すると診断された患者さんでは、予後不良が多くみられます。
ガラパゴスについて
ガラパゴスは、革新的な医薬品の創薬、開発、製品化に重点を置いた完全統合型バイオテクノロジー企業です。当社は、アンメットニーズの高い疾患をターゲットとし、世界中の患者さんの生活改善に取り組んでいます。ガラパゴスの研究開発力は、低分子医薬品や細胞療法を含む多剤併用療法をカバーしています。当社のポートフォリオは、免疫学、オンコロジー、およびその他の適応症における創薬から第IV相プログラムで構成されています。関節リウマチおよび潰瘍性大腸炎に対する当社の最初の医薬品は、欧州連合、
ノルウェー、英国および日本で承認および販売されています。さらに詳しい情報については、www.glpg.comをご覧になるか、LinkedIn または Twitterをフォローしてください。
ガラパゴスの将来予測に関する記述
本プレスリリースには、「将来予測に関する記述」が含まれており、その全てに一定のリスクや不確実性が含まれています。これらの記述には、「可能性」、「予定である」、「継続する」、「予想される」、「はずである」、「推奨」などの単語や文章、同様の表現が常にではありませんが、多く使用されています。本リリースに含まれる「将来予測に関する記述」には、フィルゴチニブに関するPRACの勧告、ECの決定が予想される時期に関する記述、ジセレカに関するガラパゴスの計画および戦略に関する記述、規制当局との協議に関する記述、欧州、英国あるいは日本におけるフィルゴチニブのRA、UCまたはその他の適応症に対する販売について、規制当局が追加承認する時期や可能性に関する記述が含まれますが、それらに限定されるものではありません。本リリースに記載されている「将来予測に関する記述」は、ガラパゴスの経営陣による現時点での見通しや考え方に基づくもので、将来の業績を保証するものではありません。「将来予測に関する記述」には既知および未知のリスク、不確実性およびその他の要因が含まれ、それによりガラパゴス社の実績、業績または成果が、これらの記述により明示または暗示される過去や将来の実績、業績または成果と大幅に異なる可能性があります。これらのリスク、不確定要素およびその他の要因には、進行中および将来のフィルゴチニブの臨床試験を現在想定しているスケジュールで完了できない、あるいは全く完了できないリスク、フィルゴチニブの臨床試験、FILOSOPHY試験およびFINCH 4 LTE試験を含む臨床試験および製品開発活動に関する固有のリスク、競合他社の開発動向、ならびに規制当局による承認要件(現在進行中のFILOSOPHY試験およびFINCH 4 LTE試験のデータに限定されないが、現在進行中および計画中の臨床研究プログラムからのデータが、安全性または有効性に関する懸念やその他の理由により、フィルゴチニブの登録、あるいはさらなる開発を支持しない可能性を含む)、特定の炎症性疾患の治療に用いられるJAK阻害剤についてEMAの安全性レビューを含む、規制当局によるフィルゴチニブの承認後の継続的な審査に関連するリスク、規制当局が承認後にフィルゴチニブや将来承認される可能性のある医薬品候補に対して追加試験を要求するリスク、ガラパゴスが第三者(フィルゴチニブの提携パートナーであるギリアドを含む)との提携に依存しているリスク、フィルゴチニブの開発計画および商業化に対するガラパゴスの予測が間違っている可能性、ガラパゴスが現在予定している事業計画を継続できない、および/または事業計画を修正する必要が生じるリスク、現在進行中のCOVID-19パンデミックに関わるリスクが含まれ、それはこれらに限定されません。加えて、これらのリスクには、2021年12月31日を期末とする年次報告書Form 20-Fおよびその後の米国証券取引委員会(SEC)への提出書類に記載されているリスクと不確定要素、ならびにガラパゴスがこれまでにSECと作成した、または今後作成するその他の申請や報告により、補完および/または変更されるリスクと不確定要素も含まれます。以上のリスクと不確定要素を考慮し、これらの「将来予測に関する記述」には過度に依拠しないようご注意ください。さらに、ガラパゴスの実績、業績および成果が「将来予測に関する記述」と一致していても、将来の実績や業績、成果を予測するものではない可能性があります。ここに記載された「将来予測に関する記述」は、公表日現在における予測です。特に法律や規則で定められていない限り、ガラパゴスは本プレスリリースにおける「将来予測に関する記述」を公式に更新、または修正する義務を負いません。
1 Taylor PC, Moore A, Vasilescu R, Alvir J, Tarallo M. A structured literature review of the burden of illness and unmet needs in patients with rheumatoid arthritis: a current perspective. Rheumatology International. 2016;36(5):685-95.
2 Radner H, et al. Comorbidity affects all domains of physical function and quality of life in patients with rheumatoid arthritis Rheumatology 2011 Feb;50(2):381-8.
3 An J, et al. Prevalence of comorbidities and their associations with health-related quality of life and healthcare expenditures in patients with rheumatoid arthritis Clin Rheumatol. 2019; 38(10):2717-2726.
4 Burisch J. et al. Journal of Crohn’s and Colitis (2013); 7:322-337.