ガラパゴス、フィルゴチニブのクローン病に対する第III相DIVERSITY試験のトップライン結果を発表
[23/02/17]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
2023年2月17日
ギリアド・サイエンシズ株式会社
ガラパゴス、フィルゴチニブのクローン病に対する 第III相DIVERSITY試験のトップライン結果を発表
―2つの導入療法期コホートにおいて、主要評価項目である10週時の臨床的寛解 および内視鏡的改善が未達成― ―維持療法期において、フィルゴチニブ200 mgの1日1回投与により、
主要評価項目である58週時の臨床的寛解および内視鏡的改善を達成― ―安全性所見は、関節リウマチ(RA)および潰瘍性大腸炎(UC)に対する
フィルゴチニブの既知プロファイルと概ね一貫性を示す― ―ガラパゴスは、これらのトップラインデータに基づき、
欧州での製造販売承認申請の見送りを決定― ―ガラパゴスは引き続き、1日1回経口投与JAK 1阻害剤のフィルゴチニブ、
その既承認の適応症であるRAおよびUCに全力で取り組むとともに、
体軸性脊椎関節炎(AxSpA)患者さんを対象とした第III相試験を 今年後半に開始予定―
ギリアド・サイエンシズ株式会社(本社:東京都千代田区、以下「ギリアド」)は、ガラパゴスNV(本社:ベルギー メヘレン、ユーロネクストおよびナスダック:GLPG、以下「ガラパゴス」)が2月8日(現地時間)、中等症から重症のクローン病(CD)患者さんを対象に、導入療法期および維持療法期中におけるフィルゴチニブ(100 mgまたは200 mg)の1日1回投与の安全性および有効性を評価する、国際共同第III相試験のDIVERSITY試験について、トップライン結果を発表したことをお知らせします。
10週時および58週時の主要評価項目(co-primary endpoints)は、患者報告アウトカム(PRO-2)に基づく臨床的寛解およびクローン病簡易内視鏡スコア(SES-CD)に基づく内視鏡的改善でした。
導入療法期コホートAは、生物学的製剤による治療歴のない患者さんが54%、生物学的製剤による治療歴のある患者さんが46%で構成され、導入療法期コホートBは、生物学的製剤による治療歴のある患者さんのみの構成でした。全体で、コホートAの患者さんの32%およびコホートBの患者さんの52%が、3種類以上の生物学的製剤による治療を失敗していました。
二つの導入療法期に、100mg、200mgのフィルゴチニブを1日1回投与するいずれかの投与群においても主要評価項目である臨床的寛解および内視鏡的改善は達成されませんでした。
維持療法期では、フィルゴチニブを1日1回200 mg投与された患者さんにおいて、主要評価項目である58週時における臨床的寛解(43.8% vs. 26.4%;p=0.0382)、および内視鏡的改善(30.4% vs. 9.4%;p=0.0038)を達成した割合が、プラセボ群と比較して、統計学的に有意に高い結果となりました。
本試験の安全性所見は基礎疾患と一致しており、フィルゴチニブの各適応症の試験における安全性プロファイルと一貫性が認められました。
ベルギーのルーヴェン大学バイオメディカルサイエンスグループのリサーチディレクター、同大学病院消化器科スタッフのセヴリーヌ・ヴェルメール教授(Prof. Dr. Séverine Vermeire)は、次のように述べています。「クローン病は治療が難しく、DIVERSITY試験に参加された患者さんの多くが高い疾患活動性を示し、発症から時間が経ち、既に複数の治療を経験していたとはいえ、私たちは今回の導入療法の結果を残念に思っています。しかし、同時に確認された安全性プロファイルと維持療法期にみられた臨床的有効性の兆候については、心強く思っています」
ガラパゴスの免疫部門の治療領域責任者であるダニエル・ダンブロージョMD, PhD(Daniele D’Ambrosio, MD, PhD)は、次のように付け加えています。「フィルゴチニブは、UC1の臨床試験後期や、CDの初期の第II相臨床試験において確固たる臨床データを示していたので、今回の結果は残念です。今回のトップラインデータは欧州での製造販売承認申請には不十分でした。今後、結果を詳細に分析し、今後の研究における指針とするための貴重な知見を得たいと考えます。ガラパゴスは引き続き、フィルゴチニブおよびその既承認の適応症であるRAおよびUCに全力で取り組むとともに、年内にはAxSpA患者さんを対象とした第III相試験を開始する予定です。本試験に参加していただいた皆さんにお礼申し上げます」
クローン病について
クローン病は炎症性腸疾患の一つで、腸内免疫系のバランスが乱れ、その疾患とともに生きる人々にとって大きな負担となります。クローン病は進行性の疾患と考えられて、潰瘍ができ、口から肛門まで、全消化管に影響が及ぶ可能性があります。原因は不明で、発症年齢は通常15〜35歳です。患者さんは腹痛、下痢(血便であることが多い)、嘔吐、発熱、体重減少といった症状がみられます。欧州全域でクローン病に罹患している人は最大160万人、毎年最大7万8,000人が新たに罹患すると推定されています2。先進的な治療を受けたとしても、炎症を十分にコントロールできないこと、時間の経過とともに効果の消失が見られることが多くのクローン病患者さんにとって大きな問題となっています。
クローン病に関するフィルゴチニブの臨床開発プログラムについて
DIVERSITY試験は、世界384カ所の施設で、中等症から重症の活動性CDを有する生物学的製剤による治療歴のない患者さん、および同製剤による治療歴のある患者さん1374名を対象とした、複合(導入療法期および維持療法期)、二重盲検、プラセボ対照、第III相試験です。本試験の主要目的は、フィルゴチニブ(100 mgまたは200 mg)の1日1回経口投与の安全性と有効性について、プラセボ群と比較し、評価することでした。
10週時および58週時の主要評価項目(co-primary endpoints)は、患者報告アウトカム(PRO-2)に基づく臨床的寛解、およびクローン病簡易内視鏡スコア(SES-CD)に基づく内視鏡的改善でした。クローン病活動性指数(CDAI)により測定する臨床的寛解は、本試験の導入療法期および維持療法期における主な副次評価項目でした。その他の副次評価項目として、10週時の臨床的寛解と内視鏡的改善(患者レベルで統合した一つの評価項目)、10週時と58週時の臨床的寛解と内視鏡的改善(患者レベルで統合した一つの評価項目)、10週時と58週時の臨床的寛解維持と内視鏡的改善、および58週時の6カ月ステロイドフリー寛解が設定されました。
先行して行われた第II相FITZROY試験および第IIb相DIVERGENCE試験の結果は、クローン病に対するフィルゴチニブの評価に寄与しました。FITZROY試験の全結果はThe Lancet3で報告されました。DIVERSITY試験への参加者を含む患者さんに対する長期にわたる研究が現在進行中です。
DIVERSITY試験の情報については、ClinicalTrials.gov Identifier NCT02914561をご参照ください。
フィルゴチニブについて
フィルゴチニブは、1種類以上の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)で効果不十分または不耐容の中等症から重症のRA成人患者さんに対する治療薬、ジセレカ錠として、欧州および日本において販売されています。また、フィルゴチニブは既存治療または生物学的製剤のいずれかで効果不十分、効果がなくなった、あるいは不耐容であった中等症から重症の活動性UCの成人患者さんに対する治療薬、ジセレカ錠(100mgまたは200mg)として欧州および日本において承認および販売されています。
欧州におけるフィルゴチニブの製品概要には、禁忌、特別な警告及び使用上の注意が記載されており、www.ema.europa.euで閲覧可能です。英国におけるフィルゴチニブの製品概要はwww.medicines.org.uk/emcにて、北アイルランドにおけるフィルゴチニブの製品概要はwww.emcmedicines.com/en-GB/northernirelandにて閲覧可能です。厚生労働省のインタビューフォームは、www.info.pmda.go.jpに掲載されています。
ジセレカ(R)は、ガラパゴスNVおよびギリアド・サイエンシズ、またはその関連会社の商標です。フィルゴチニブは、中等症から重症のRAおよびUCの治療薬、ジセレカ錠として、欧州連合、英国、および日本の関連規制当局により承認されていますが、当社の医薬品候補については治験段階です。その有効性と安全性はいずれの規制当局からも十分に評価されていません。
本プレスリリースには、市場阻害行為(市場阻害行為規制)に関する欧州議会および理事会の2014年4月16日付規則(EU)No 596/2014の意義の範囲内における内部情報が含まれています。
ガラパゴスについて
ガラパゴスは、革新的な医薬品の創薬、開発、製品化に重点を置いた完全統合型バイオテクノロジー企業です。当社は、アンメットニーズの高い疾患をターゲットとし、世界中の患者さんの生活改善に取り組んでいます。ガラパゴスの研究開発力は、低分子医薬品や細胞療法を含む多剤併用療法をカバーしています。当社のポートフォリオは、免疫学、オンコロジー、およびその他の適応症における創薬から第IV相プログラムで構成されています。RAおよびUCに対する当社の最初の医薬品は、欧州および日本で承認および販売されています。さらに詳しい情報については、www.glpg.comをご覧になるか、LinkedIn または Twitterをフォローしてください。
ガラパゴスの将来予測に関する記述
本プレスリリースには、「将来予測に関する記述」が含まれており、その全てに一定のリスクや不確実性が含まれています。これらの記述には、「予定である」、「継続する」、「現在進行中」、「推定」、「予定通り」、「留まる」、「指南する」、「推奨される」などの単語や文章、同様の表現が常にではありませんが、多く使用されています。本リリースに含まれる「将来予測に関する記述」には、ジセレカに関するガラパゴスの計画および戦略に関する記述、DIVERSITY試験の詳細データ分析に関する記述、ガラパゴスがDIVERSITY試験に関連して、ガラパゴスが計画しているAxSpAの第III相臨床開発試験開始の時期に関する記述、規制当局との協議に関する記述、フィルゴチニブがAxSpAに対する承認を得る時期や可能性に関する記述、が含まれますが、それらに限定されるものではありません。本リリースに記載されている「将来予測に関する記述」は、ガラパゴスの経営陣による現時点での見通しや考え方に基づくもので、将来の業績を保証するものではありません。「将来予測に関する記述」には既知および未知のリスク、不確実性およびその他の要因が含まれ、それによりガラパゴスの実績、業績または成果が、これらの記述により明示または暗示される過去や将来の実績、業績または成果と大幅に異なる可能性があります。これらのリスク、不確定要素およびその他の要因には、進行中および将来のフィルゴチニブの臨床試験を現在想定しているスケジュールで完了できない、あるいは全く完了できないリスク、フィルゴチニブの臨床試験、計画中のAxSpAの第III相臨床開発試験、DIVERSITY試験を含む臨床試験および製品開発活動に関する固有のリスク、競合他社の開発動向、ならびに規制当局による承認要件(現在進行中および計画中の臨床研究プログラムからのデータが、安全性または有効性に関する懸念やその他の理由により、フィルゴチニブの登録、あるいはさらなる開発を支持しない可能性を含む)、特定の炎症性疾患の治療に用いられるJAK阻害剤についてEMAの安全性レビューを含む、規制当局によるフィルゴチニブの承認後の継続的な審査に関連するリスク、規制当局が承認後にフィルゴチニブや将来承認される可能性のある医薬品候補に対して追加試験を要求するリスク、ガラパゴスが第三者(フィルゴチニブの提携パートナーであるギリアドを含む)との提携に依存しているリスク、フィルゴチニブの開発計画および商業化に対するガラパゴスの予測が間違っている可能性、ガラパゴスが現在予定している事業計画を継続できない、および/または事業計画を修正する必要が生じるリスク、現在進行中のCOVID-19パンデミックに関わるリスクが含まれ、それはこれらに限定されません。加えて、これらのリスクには、米国証券取引委員会(SEC)への提出した最新の年次報告書Form 20-Fに記載されているリスクと不確定要素、およびガラパゴスがこれまでにSECと作成した、または今後作成するその他の申請や報告により、補完および/または変更されるリスクと不確定要素も含まれます。以上のリスクと不確定要素を考慮し、これらの「将来予測に関する記述」には過度に依拠しないようご注意ください。さらに、ガラパゴスの実績、業績および成果が「将来予測に関する記述」と一致していても、将来の実績や業績、成果を予測するものではない可能性があります。ここに記載された「将来予測に関する記述」は、公表日時点
における予測です。特に法律や規則で定められていない限り、ガラパゴスは本プレスリリースにおける「将来予測に関する記述」を公式に更新、または修正する義務を負いません。
1 The Lancet Vol 397 No. 10292 p2372-2384. Published: June 3 2021.
2 Journal of Crohn's and Colitis, Volume 7, Issue 4, May 1, 2013, Pages 322 337, https://doi.org/10.1016/j.crohns.2013.01.010.
3 The Lancet Vol. 389 No. 10066 p266?275 Published: December 14, 2016.
ギリアド・サイエンシズ株式会社
ガラパゴス、フィルゴチニブのクローン病に対する 第III相DIVERSITY試験のトップライン結果を発表
―2つの導入療法期コホートにおいて、主要評価項目である10週時の臨床的寛解 および内視鏡的改善が未達成― ―維持療法期において、フィルゴチニブ200 mgの1日1回投与により、
主要評価項目である58週時の臨床的寛解および内視鏡的改善を達成― ―安全性所見は、関節リウマチ(RA)および潰瘍性大腸炎(UC)に対する
フィルゴチニブの既知プロファイルと概ね一貫性を示す― ―ガラパゴスは、これらのトップラインデータに基づき、
欧州での製造販売承認申請の見送りを決定― ―ガラパゴスは引き続き、1日1回経口投与JAK 1阻害剤のフィルゴチニブ、
その既承認の適応症であるRAおよびUCに全力で取り組むとともに、
体軸性脊椎関節炎(AxSpA)患者さんを対象とした第III相試験を 今年後半に開始予定―
ギリアド・サイエンシズ株式会社(本社:東京都千代田区、以下「ギリアド」)は、ガラパゴスNV(本社:ベルギー メヘレン、ユーロネクストおよびナスダック:GLPG、以下「ガラパゴス」)が2月8日(現地時間)、中等症から重症のクローン病(CD)患者さんを対象に、導入療法期および維持療法期中におけるフィルゴチニブ(100 mgまたは200 mg)の1日1回投与の安全性および有効性を評価する、国際共同第III相試験のDIVERSITY試験について、トップライン結果を発表したことをお知らせします。
10週時および58週時の主要評価項目(co-primary endpoints)は、患者報告アウトカム(PRO-2)に基づく臨床的寛解およびクローン病簡易内視鏡スコア(SES-CD)に基づく内視鏡的改善でした。
導入療法期コホートAは、生物学的製剤による治療歴のない患者さんが54%、生物学的製剤による治療歴のある患者さんが46%で構成され、導入療法期コホートBは、生物学的製剤による治療歴のある患者さんのみの構成でした。全体で、コホートAの患者さんの32%およびコホートBの患者さんの52%が、3種類以上の生物学的製剤による治療を失敗していました。
二つの導入療法期に、100mg、200mgのフィルゴチニブを1日1回投与するいずれかの投与群においても主要評価項目である臨床的寛解および内視鏡的改善は達成されませんでした。
維持療法期では、フィルゴチニブを1日1回200 mg投与された患者さんにおいて、主要評価項目である58週時における臨床的寛解(43.8% vs. 26.4%;p=0.0382)、および内視鏡的改善(30.4% vs. 9.4%;p=0.0038)を達成した割合が、プラセボ群と比較して、統計学的に有意に高い結果となりました。
本試験の安全性所見は基礎疾患と一致しており、フィルゴチニブの各適応症の試験における安全性プロファイルと一貫性が認められました。
ベルギーのルーヴェン大学バイオメディカルサイエンスグループのリサーチディレクター、同大学病院消化器科スタッフのセヴリーヌ・ヴェルメール教授(Prof. Dr. Séverine Vermeire)は、次のように述べています。「クローン病は治療が難しく、DIVERSITY試験に参加された患者さんの多くが高い疾患活動性を示し、発症から時間が経ち、既に複数の治療を経験していたとはいえ、私たちは今回の導入療法の結果を残念に思っています。しかし、同時に確認された安全性プロファイルと維持療法期にみられた臨床的有効性の兆候については、心強く思っています」
ガラパゴスの免疫部門の治療領域責任者であるダニエル・ダンブロージョMD, PhD(Daniele D’Ambrosio, MD, PhD)は、次のように付け加えています。「フィルゴチニブは、UC1の臨床試験後期や、CDの初期の第II相臨床試験において確固たる臨床データを示していたので、今回の結果は残念です。今回のトップラインデータは欧州での製造販売承認申請には不十分でした。今後、結果を詳細に分析し、今後の研究における指針とするための貴重な知見を得たいと考えます。ガラパゴスは引き続き、フィルゴチニブおよびその既承認の適応症であるRAおよびUCに全力で取り組むとともに、年内にはAxSpA患者さんを対象とした第III相試験を開始する予定です。本試験に参加していただいた皆さんにお礼申し上げます」
クローン病について
クローン病は炎症性腸疾患の一つで、腸内免疫系のバランスが乱れ、その疾患とともに生きる人々にとって大きな負担となります。クローン病は進行性の疾患と考えられて、潰瘍ができ、口から肛門まで、全消化管に影響が及ぶ可能性があります。原因は不明で、発症年齢は通常15〜35歳です。患者さんは腹痛、下痢(血便であることが多い)、嘔吐、発熱、体重減少といった症状がみられます。欧州全域でクローン病に罹患している人は最大160万人、毎年最大7万8,000人が新たに罹患すると推定されています2。先進的な治療を受けたとしても、炎症を十分にコントロールできないこと、時間の経過とともに効果の消失が見られることが多くのクローン病患者さんにとって大きな問題となっています。
クローン病に関するフィルゴチニブの臨床開発プログラムについて
DIVERSITY試験は、世界384カ所の施設で、中等症から重症の活動性CDを有する生物学的製剤による治療歴のない患者さん、および同製剤による治療歴のある患者さん1374名を対象とした、複合(導入療法期および維持療法期)、二重盲検、プラセボ対照、第III相試験です。本試験の主要目的は、フィルゴチニブ(100 mgまたは200 mg)の1日1回経口投与の安全性と有効性について、プラセボ群と比較し、評価することでした。
10週時および58週時の主要評価項目(co-primary endpoints)は、患者報告アウトカム(PRO-2)に基づく臨床的寛解、およびクローン病簡易内視鏡スコア(SES-CD)に基づく内視鏡的改善でした。クローン病活動性指数(CDAI)により測定する臨床的寛解は、本試験の導入療法期および維持療法期における主な副次評価項目でした。その他の副次評価項目として、10週時の臨床的寛解と内視鏡的改善(患者レベルで統合した一つの評価項目)、10週時と58週時の臨床的寛解と内視鏡的改善(患者レベルで統合した一つの評価項目)、10週時と58週時の臨床的寛解維持と内視鏡的改善、および58週時の6カ月ステロイドフリー寛解が設定されました。
先行して行われた第II相FITZROY試験および第IIb相DIVERGENCE試験の結果は、クローン病に対するフィルゴチニブの評価に寄与しました。FITZROY試験の全結果はThe Lancet3で報告されました。DIVERSITY試験への参加者を含む患者さんに対する長期にわたる研究が現在進行中です。
DIVERSITY試験の情報については、ClinicalTrials.gov Identifier NCT02914561をご参照ください。
フィルゴチニブについて
フィルゴチニブは、1種類以上の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)で効果不十分または不耐容の中等症から重症のRA成人患者さんに対する治療薬、ジセレカ錠として、欧州および日本において販売されています。また、フィルゴチニブは既存治療または生物学的製剤のいずれかで効果不十分、効果がなくなった、あるいは不耐容であった中等症から重症の活動性UCの成人患者さんに対する治療薬、ジセレカ錠(100mgまたは200mg)として欧州および日本において承認および販売されています。
欧州におけるフィルゴチニブの製品概要には、禁忌、特別な警告及び使用上の注意が記載されており、www.ema.europa.euで閲覧可能です。英国におけるフィルゴチニブの製品概要はwww.medicines.org.uk/emcにて、北アイルランドにおけるフィルゴチニブの製品概要はwww.emcmedicines.com/en-GB/northernirelandにて閲覧可能です。厚生労働省のインタビューフォームは、www.info.pmda.go.jpに掲載されています。
ジセレカ(R)は、ガラパゴスNVおよびギリアド・サイエンシズ、またはその関連会社の商標です。フィルゴチニブは、中等症から重症のRAおよびUCの治療薬、ジセレカ錠として、欧州連合、英国、および日本の関連規制当局により承認されていますが、当社の医薬品候補については治験段階です。その有効性と安全性はいずれの規制当局からも十分に評価されていません。
本プレスリリースには、市場阻害行為(市場阻害行為規制)に関する欧州議会および理事会の2014年4月16日付規則(EU)No 596/2014の意義の範囲内における内部情報が含まれています。
ガラパゴスについて
ガラパゴスは、革新的な医薬品の創薬、開発、製品化に重点を置いた完全統合型バイオテクノロジー企業です。当社は、アンメットニーズの高い疾患をターゲットとし、世界中の患者さんの生活改善に取り組んでいます。ガラパゴスの研究開発力は、低分子医薬品や細胞療法を含む多剤併用療法をカバーしています。当社のポートフォリオは、免疫学、オンコロジー、およびその他の適応症における創薬から第IV相プログラムで構成されています。RAおよびUCに対する当社の最初の医薬品は、欧州および日本で承認および販売されています。さらに詳しい情報については、www.glpg.comをご覧になるか、LinkedIn または Twitterをフォローしてください。
ガラパゴスの将来予測に関する記述
本プレスリリースには、「将来予測に関する記述」が含まれており、その全てに一定のリスクや不確実性が含まれています。これらの記述には、「予定である」、「継続する」、「現在進行中」、「推定」、「予定通り」、「留まる」、「指南する」、「推奨される」などの単語や文章、同様の表現が常にではありませんが、多く使用されています。本リリースに含まれる「将来予測に関する記述」には、ジセレカに関するガラパゴスの計画および戦略に関する記述、DIVERSITY試験の詳細データ分析に関する記述、ガラパゴスがDIVERSITY試験に関連して、ガラパゴスが計画しているAxSpAの第III相臨床開発試験開始の時期に関する記述、規制当局との協議に関する記述、フィルゴチニブがAxSpAに対する承認を得る時期や可能性に関する記述、が含まれますが、それらに限定されるものではありません。本リリースに記載されている「将来予測に関する記述」は、ガラパゴスの経営陣による現時点での見通しや考え方に基づくもので、将来の業績を保証するものではありません。「将来予測に関する記述」には既知および未知のリスク、不確実性およびその他の要因が含まれ、それによりガラパゴスの実績、業績または成果が、これらの記述により明示または暗示される過去や将来の実績、業績または成果と大幅に異なる可能性があります。これらのリスク、不確定要素およびその他の要因には、進行中および将来のフィルゴチニブの臨床試験を現在想定しているスケジュールで完了できない、あるいは全く完了できないリスク、フィルゴチニブの臨床試験、計画中のAxSpAの第III相臨床開発試験、DIVERSITY試験を含む臨床試験および製品開発活動に関する固有のリスク、競合他社の開発動向、ならびに規制当局による承認要件(現在進行中および計画中の臨床研究プログラムからのデータが、安全性または有効性に関する懸念やその他の理由により、フィルゴチニブの登録、あるいはさらなる開発を支持しない可能性を含む)、特定の炎症性疾患の治療に用いられるJAK阻害剤についてEMAの安全性レビューを含む、規制当局によるフィルゴチニブの承認後の継続的な審査に関連するリスク、規制当局が承認後にフィルゴチニブや将来承認される可能性のある医薬品候補に対して追加試験を要求するリスク、ガラパゴスが第三者(フィルゴチニブの提携パートナーであるギリアドを含む)との提携に依存しているリスク、フィルゴチニブの開発計画および商業化に対するガラパゴスの予測が間違っている可能性、ガラパゴスが現在予定している事業計画を継続できない、および/または事業計画を修正する必要が生じるリスク、現在進行中のCOVID-19パンデミックに関わるリスクが含まれ、それはこれらに限定されません。加えて、これらのリスクには、米国証券取引委員会(SEC)への提出した最新の年次報告書Form 20-Fに記載されているリスクと不確定要素、およびガラパゴスがこれまでにSECと作成した、または今後作成するその他の申請や報告により、補完および/または変更されるリスクと不確定要素も含まれます。以上のリスクと不確定要素を考慮し、これらの「将来予測に関する記述」には過度に依拠しないようご注意ください。さらに、ガラパゴスの実績、業績および成果が「将来予測に関する記述」と一致していても、将来の実績や業績、成果を予測するものではない可能性があります。ここに記載された「将来予測に関する記述」は、公表日時点
における予測です。特に法律や規則で定められていない限り、ガラパゴスは本プレスリリースにおける「将来予測に関する記述」を公式に更新、または修正する義務を負いません。
1 The Lancet Vol 397 No. 10292 p2372-2384. Published: June 3 2021.
2 Journal of Crohn's and Colitis, Volume 7, Issue 4, May 1, 2013, Pages 322 337, https://doi.org/10.1016/j.crohns.2013.01.010.
3 The Lancet Vol. 389 No. 10066 p266?275 Published: December 14, 2016.