時短 “家事” で “火事” にならないために
[23/09/28]
提供元:共同通信PRワイヤー
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〜「汚れ」や「誤った掃除の時短術」によるガスこんろの事故に注意〜
旬を迎える食材が増え、調理が楽しい季節になりました。最近は、片付けや掃除時間を短縮するために工夫された時短家事が人気です。しかし日々の掃除を怠って汚れを放置したり、掃除の時短術を誤ると、火災を発生させるおそれがあります。独立行政法人製品評価技術基盤機構[NITE(ナイト)、理事長:長谷川 史彦、本所:東京都渋谷区西原]は、「汚れの放置」や「誤った掃除の時短術」によるガスこんろの事故を防ぐために注意喚起を行います。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O1-28a7ufBj】
2018年度から2022年度にNITEに通知のあった製品事故情報(※1)では、ガスこんろの事故は合計195件あり、全体の半分以上(108件)が使用者の誤使用・不注意によるものです。また、誤使用・不注意による事故の中で多いのが「汚れの放置」や「誤った掃除の時短術」による事故で、43件発生しています。
「掃除の時短術」としてアルミ箔を使用することもありますが、使い方を間違えると大変危険です。鶏皮などの脂の多い食材をグリルで調理する際に、汚れを防ぐためにグリル焼網の上にアルミ箔を敷いてしまうと、アルミ箔の上にたまった脂が発火したり飛び散った脂に引火したりするおそれがあります。
調理工程は省けても調理後の掃除は省いてはいけません。また、汚れを防いで掃除時間を短縮する際も取扱説明書で禁止されている行為ではないかを確認することが大切です。毎日使うガスこんろは小まめに掃除し、正しい使用方法で事故のない調理を楽しみましょう。
(※1)消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故やヒヤリハット情報(被害なし)を含みます。
年度別の事故発生件数
2018年度から2022年度までのガスこんろの事故195件について、図1に年度別の事故発生件数を示します。ガスこんろの事故は、約8割(195件中148件)が火災事故に発展しているため、注意が必要です。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O13-PR36f3cq】
誤使用・不注意による事故の内訳別件数
誤使用・不注意による事故108件について、事故事象別の件数を図に示します。「汚れを放置したもの」が最も多く、「誤った掃除の時短術によるもの」と合わせると43件(40%)発生しています。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O3-51UE7KYT】
汚れの放置や誤った掃除の時短術による事故の被害状況(※2)
汚れの放置や誤った掃除の時短術による事故43件についての被害状況の内訳を表1に示します。「汚れを放置したもの」、「誤った掃除の時短術によるもの」どちらもグリル関連の内容が多いため、グリル点火時には特に注意が必要です。
表1 被害状況別の事故件数
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O11-9LjD5RzZ】
(※2)製品本体のみの被害(製品破損)にとどまらず周囲の製品や建物などにも被害を及ぼすことを「拡大被害」としています。
事故を防ぐための4つのポイント
「汚れの放置」や「誤った掃除の時短術」による事故を防ぐには、下記4つがポイントです。
煮こぼれが生じた場合はきれいに拭き取る。
グリル使用後はこまめに掃除する。
グリルの使用時や使用後は、点火・消火の確認をする。
掃除時間を短縮するために、取扱説明書で禁止されている行為をしない。
取扱説明書で禁止されている行為について
取扱説明書で禁止されている行為(誤った掃除の時短術)は、特に下記の4つに注意してください。
禁止例(1): 脂の多い料理には、グリル焼網の上や下にアルミ箔を敷かない。
脂が多く出る食材(「鶏皮」や「脂がのったさんま」など)をグリルで焼く際に、グリル焼網の上や下(受け皿の上)にアルミ箔を敷いてしまうと、アルミ箔の上にたまった食材の脂が発火したり、飛び散った脂に引火したりするおそれがあります。グリル庫内に入れるものは必ず取扱説明書で条件を確認し、機器指定以外のものは入れないようにしましょう。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O6-JKO4g64j】
禁止例(2):グリル調理中に安全機能が働いて火が消えても、繰り返し点火操作をしない。
グリル過熱防止機能が備わっている製品では、グリル庫内が高温になるとセンサーが働き、自動で火が消える場合があります。しかし、グリル庫内に食材の脂がたまった状態で繰返し点火操作をしてしまうと、脂が発火したり飛び散った脂に引火したりするおそれがあるので、センサーが働いて消火された後すぐに点火操作をしてはいけません。グリル庫内に脂がたまっていない状態に限り、グリル庫内が冷めるまで5分程度待ってから点火を再開してください。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O5-JA4zCV0F】
禁止例(3):汚れの付着を防ぐ目的であっても、グリル排気口をアルミ箔でふさがない。
グリル排気口は、グリル庫内の煙や熱を外に逃がすためのものです。汚れの付着を防ぐ目的であっても、アルミ箔などで完全にふさいでしまうと、異常燃焼による一酸化炭素中毒や火災・機器焼損の原因になります。またふきんなどの可燃物をグリル排気口の上に置いたままにしていると、熱で溶けたり発火することがあり危険です。グリル排気口の上や周囲には物を置かないようにしてください。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O7-S4745ts2】
禁止例(4):ガスこんろの下に新聞紙などの可燃物を敷かない。
ガスこんろの下に新聞紙やビニールシートなどの燃えやすいものを敷いてしまうと、飛び散った油から引火したり放射熱によって着火したりと火災につながるおそれがあります。ガスこんろの下には可燃物を敷かないようにしてください。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O9-0trN8O67】
今回の注意喚起動画はこちら
>>NITE公式 YouTube
ガスこんろ「5.アルミ箔にたまった脂が発火」
【動画:https://www.youtube.com/watch?v=jG3Mvc-4FdE】
一般消費者用検索ツール「SAFE-Lite」のご紹介
NITEはホームページで製品事故に特化したウェブ検索ツール「SAFE-Lite(セーフ・ライト)」のサービスを行っています。製品の利用者が慣れ親しんだ名称で製品名を入力すると、その名称(製品)に関連する事故の情報が表示されます。
また、事故事例の【SAFE-Lite検索キーワード例】で例示されたキーワードで検索することで、類似した事故が表示されます。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O12-L26BI75A】
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/safe-lite.html
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE) 製品安全センターの概要
NITE 製品安全センターには、消費生活用製品安全法などの法律に基づき、一般消費者が購入する消費生活用製品(家庭用電気製品やガス・石油機器、身の回り品など)を対象に毎年1千件以上の事故情報が寄せられます。製品安全センターでは、こうして収集した事故情報を公平かつ中立な立場で調査・分析して原因究明やリスク評価を行っています。原因究明調査の結果を公表することで、製品事故の再発・未然防止に役立てています。
旬を迎える食材が増え、調理が楽しい季節になりました。最近は、片付けや掃除時間を短縮するために工夫された時短家事が人気です。しかし日々の掃除を怠って汚れを放置したり、掃除の時短術を誤ると、火災を発生させるおそれがあります。独立行政法人製品評価技術基盤機構[NITE(ナイト)、理事長:長谷川 史彦、本所:東京都渋谷区西原]は、「汚れの放置」や「誤った掃除の時短術」によるガスこんろの事故を防ぐために注意喚起を行います。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O1-28a7ufBj】
2018年度から2022年度にNITEに通知のあった製品事故情報(※1)では、ガスこんろの事故は合計195件あり、全体の半分以上(108件)が使用者の誤使用・不注意によるものです。また、誤使用・不注意による事故の中で多いのが「汚れの放置」や「誤った掃除の時短術」による事故で、43件発生しています。
「掃除の時短術」としてアルミ箔を使用することもありますが、使い方を間違えると大変危険です。鶏皮などの脂の多い食材をグリルで調理する際に、汚れを防ぐためにグリル焼網の上にアルミ箔を敷いてしまうと、アルミ箔の上にたまった脂が発火したり飛び散った脂に引火したりするおそれがあります。
調理工程は省けても調理後の掃除は省いてはいけません。また、汚れを防いで掃除時間を短縮する際も取扱説明書で禁止されている行為ではないかを確認することが大切です。毎日使うガスこんろは小まめに掃除し、正しい使用方法で事故のない調理を楽しみましょう。
(※1)消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故やヒヤリハット情報(被害なし)を含みます。
年度別の事故発生件数
2018年度から2022年度までのガスこんろの事故195件について、図1に年度別の事故発生件数を示します。ガスこんろの事故は、約8割(195件中148件)が火災事故に発展しているため、注意が必要です。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O13-PR36f3cq】
誤使用・不注意による事故の内訳別件数
誤使用・不注意による事故108件について、事故事象別の件数を図に示します。「汚れを放置したもの」が最も多く、「誤った掃除の時短術によるもの」と合わせると43件(40%)発生しています。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O3-51UE7KYT】
汚れの放置や誤った掃除の時短術による事故の被害状況(※2)
汚れの放置や誤った掃除の時短術による事故43件についての被害状況の内訳を表1に示します。「汚れを放置したもの」、「誤った掃除の時短術によるもの」どちらもグリル関連の内容が多いため、グリル点火時には特に注意が必要です。
表1 被害状況別の事故件数
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O11-9LjD5RzZ】
(※2)製品本体のみの被害(製品破損)にとどまらず周囲の製品や建物などにも被害を及ぼすことを「拡大被害」としています。
事故を防ぐための4つのポイント
「汚れの放置」や「誤った掃除の時短術」による事故を防ぐには、下記4つがポイントです。
煮こぼれが生じた場合はきれいに拭き取る。
グリル使用後はこまめに掃除する。
グリルの使用時や使用後は、点火・消火の確認をする。
掃除時間を短縮するために、取扱説明書で禁止されている行為をしない。
取扱説明書で禁止されている行為について
取扱説明書で禁止されている行為(誤った掃除の時短術)は、特に下記の4つに注意してください。
禁止例(1): 脂の多い料理には、グリル焼網の上や下にアルミ箔を敷かない。
脂が多く出る食材(「鶏皮」や「脂がのったさんま」など)をグリルで焼く際に、グリル焼網の上や下(受け皿の上)にアルミ箔を敷いてしまうと、アルミ箔の上にたまった食材の脂が発火したり、飛び散った脂に引火したりするおそれがあります。グリル庫内に入れるものは必ず取扱説明書で条件を確認し、機器指定以外のものは入れないようにしましょう。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O6-JKO4g64j】
禁止例(2):グリル調理中に安全機能が働いて火が消えても、繰り返し点火操作をしない。
グリル過熱防止機能が備わっている製品では、グリル庫内が高温になるとセンサーが働き、自動で火が消える場合があります。しかし、グリル庫内に食材の脂がたまった状態で繰返し点火操作をしてしまうと、脂が発火したり飛び散った脂に引火したりするおそれがあるので、センサーが働いて消火された後すぐに点火操作をしてはいけません。グリル庫内に脂がたまっていない状態に限り、グリル庫内が冷めるまで5分程度待ってから点火を再開してください。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O5-JA4zCV0F】
禁止例(3):汚れの付着を防ぐ目的であっても、グリル排気口をアルミ箔でふさがない。
グリル排気口は、グリル庫内の煙や熱を外に逃がすためのものです。汚れの付着を防ぐ目的であっても、アルミ箔などで完全にふさいでしまうと、異常燃焼による一酸化炭素中毒や火災・機器焼損の原因になります。またふきんなどの可燃物をグリル排気口の上に置いたままにしていると、熱で溶けたり発火することがあり危険です。グリル排気口の上や周囲には物を置かないようにしてください。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O7-S4745ts2】
禁止例(4):ガスこんろの下に新聞紙などの可燃物を敷かない。
ガスこんろの下に新聞紙やビニールシートなどの燃えやすいものを敷いてしまうと、飛び散った油から引火したり放射熱によって着火したりと火災につながるおそれがあります。ガスこんろの下には可燃物を敷かないようにしてください。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O9-0trN8O67】
今回の注意喚起動画はこちら
>>NITE公式 YouTube
ガスこんろ「5.アルミ箔にたまった脂が発火」
【動画:https://www.youtube.com/watch?v=jG3Mvc-4FdE】
一般消費者用検索ツール「SAFE-Lite」のご紹介
NITEはホームページで製品事故に特化したウェブ検索ツール「SAFE-Lite(セーフ・ライト)」のサービスを行っています。製品の利用者が慣れ親しんだ名称で製品名を入力すると、その名称(製品)に関連する事故の情報が表示されます。
また、事故事例の【SAFE-Lite検索キーワード例】で例示されたキーワードで検索することで、類似した事故が表示されます。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309250102-O12-L26BI75A】
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/safe-lite.html
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE) 製品安全センターの概要
NITE 製品安全センターには、消費生活用製品安全法などの法律に基づき、一般消費者が購入する消費生活用製品(家庭用電気製品やガス・石油機器、身の回り品など)を対象に毎年1千件以上の事故情報が寄せられます。製品安全センターでは、こうして収集した事故情報を公平かつ中立な立場で調査・分析して原因究明やリスク評価を行っています。原因究明調査の結果を公表することで、製品事故の再発・未然防止に役立てています。