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法人会、インボイス制度に関するアンケートを実施

〜免税事業者との取引は様子見〜

 中小企業を中心として全国70万社超の会員企業で構成される“経営者の団体”『公益財団法人 全国法人会総連合』(略称:全法連 小林栄三会長=伊藤忠商事?名誉理事)が、会員企業を対象にインボイス(適格請求書)制度開始後の事務負担等に関する調査を行った。調査には法人会のアンケートシステム(登録数13,051名)を活用し、2,089名(16.0%)の中小企業経営者らから回答を得た。
 回答した会員企業の96.3%はインボイス発行事業者で、制度にスムーズに対応するために顧問税理士や法人会等が開催した説明会など多様なチャネルを通じて情報収集してきたが、ほぼ例外なく事務処理に関する負担は増加していることが明らかになった。
 制度開始により増えた事務負担として、「取引先が登録事業者か否かの確認作業」、「受領した請求書等がインボイスの要件を満たしているかの確認作業」、「要件を満たしていない請求書を受領した際の対応」を20%以上の回答者が挙げており、増えた事務負担は「特段ない」とした回答者は2%にとどまった。
 また、免税事業者との今後の取引については、38.2%が「これまでと変わりなく取引を継続する」、31.7%が「6年間の経過措置等が終了するまでは取引を行う」と、インボイス発行事業者の約7割が当面は継続する意向であるが、約1割が「課税事業者にならなければ取引は難しい」と考えていることも判明した。
 一橋大学大学院経営管理研究科の安田行宏教授は「事務処理負担は例外なく増加しているが、導入初期であればこその要因も多いと思われる。取引先の免税事業者に対しては、半数以上が価格交渉をしていない。また、取引の継続についても、経過措置期間中は様子見をしていると思われるケースが一定数あるので、今後の動向について引き続き注視する必要がある」と話している。

【調査結果】 法人会アンケート調査システム 「インボイス制度に関するアンケート (pdf)」 
https://www.zenkokuhojinkai.or.jp/wp-content/uploads/2023/12/R5.invoicereport.pdf

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