米MITと會澤高圧コンクリート『ec?コンソーシアム』を設立
[24/04/12]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
「蓄電コンクリート」の社会実装へ共同研究体制
2024年4月11日
會澤高圧コンクリート株式会社
米MITと會澤高圧コンクリート『ec?コンソーシアム』を設立
「蓄電コンクリート」の社会実装へ共同研究体制
會澤高圧コンクリート(本社苫小牧市、代表取締役社長 會澤 祥弘)とマサチューセッツ工科大学(以下:MIT)は日本時間4月11日、MITが研究開発を進める電子伝導性炭素セメント材料「ec?」(electron-conducting carbon-cement materialの略:いわゆる『蓄電コンクリ―ト』)の社会実装に向け、共同研究コンソーシアムを設立することで合意しました。
ec?は、MIT土木環境工学部のフランツ・ヨーゼフ・ウルム教授と、アドミール・マシック准教授らの研究チームが開発を進めるセメント系素材の先端テクノロジーで、カーボンブラックという炭素の微粒子をコンクリートに添加することで、コンクリート系素材に自己加熱性や電気を貯める蓄電性を持たせることができます。
当社とMITは、大量生産が可能で経済的なエネルギー貯蔵ソリューションの必要性が急速に高まっている状況を考慮し、ec?の社会実装を加速させるため、日米にまたがるコンソーシアムを設立することで合意しました。
本技術は、(1)住宅をはじめとする産業分野、並びにインフラストラクチャーの自己発熱コンクリートの早期実用化 (2)道路内充電の開発を含む蓄電コンクリートの実用化、を目指しています。本コンソーシアムでは、当社とMITで計5名による共同運営委員会(JSC)を設け、共同開発のマイルストーンの設定や進捗を管理するほか、当社が特別目的会社(SPC)を設立し、開発資金の調達や管理、ライセンスビジネスの設計管理等を行う予定です。
■蓄電コンクリートについて
蓄電コンクリート(ec3コンクリート:electron conducting carbon-cement based)は、カーボンブラックと呼ばれる炭素の微粒子をコンクリートに添加することで、電気をコンクリート内部に蓄える機能を持たせる事ができます。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202404129353-O5-eY6Ako74】
通常コンクリートに配合される水には、水和反応に寄与しないがワーカビリティの確保に必要な水分も含まれています。この余分な水分はコンクリート内部でアルカリ性の水となり、その後蒸発することで、コンクリート内に無数の細孔を形成します。
一方、コンクリートに混ぜ合わされるカーボンブラックは疎水性の性質を持っているため、セメントペーストとして取り込まれずに、余分な水分とともにコンクリート内に固定されます。そして、アルカリ性の水が蒸発することで、カーボンブラック粒子がこれらのセメントペースト内の細孔にワイヤー状の構造を形成します。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202404129353-O7-55824UaH】
このワイヤー状のカーボンブラックは幾何学的な構造をしており、網の目のように繋がり合うことで、コンクリート内で非常に大きな表面積を形成します。
そして、このコンクリートは電解質溶液に浸漬されると、セメントペースト内の細孔にも電解質溶液が満たされ、カーボンブラック上に電子が集まり蓄積します。
これらの材料で作られた蓄電コンクリートによる2つの電極が絶縁体で分離され、それぞれの電極に多くの電子が蓄積することで、非常に強力なスーパーキャパシタ(電気二重層コンデンサ)を形成することがMITの研究によって発見されました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202404129353-O6-za9cgSLo】
一般の電池は中に含まれる化学物質が起こす化学反応によって化学エネルギーを電気エネルギーに変換して貯蔵しますが、この化学反応によって長時間使用すると蓄電性が低下してしまうことがデメリットでした。しかし、蓄電コンクリートはそのような化学反応を必要とせず、電極間を電子が移動するだけであるため、長期的な活用も期待することが出来ます。
この長期的な活用が可能という特徴から、建物やインフラに使用しても定期的なメンテナンスを不要にすることが期待できるため、生活に必要な電気を太陽光や風力由来で貯蔵し、必要に応じて使用することが出来ることから、再エネとしての電力を効率的に利用する新たな脱炭素社会の実現に向けた解決策として期待することができます。
また、MITの研究者らは、戸建て住宅のコンクリート基礎に用いることで、コストをほとんど変えずに丸1日分の電気エネルギーを蓄えることが出来ると試算しており、日本国内でも広がる太陽光発電などによる再エネ由来のエネルギーを使用し、自宅で活用できるモデルを実現することが出来れば、送電線を必要としないエネルギーシステムを実現させることが可能となります。
■脱炭素を軸に産業連携を目指す
当社は、本コンソーシアムを通じて、ec?技術の社会実装を加速させて参りますが、自己加熱コンクリートや蓄電コンクリートの普及によって、セメント・コンクリート産業セクターの脱炭素化に貢献することを狙っています。当社が主催するaNET ZERO Initiativeなどを通じて全国に本技術のサプライチェーンを築くほか、住宅・建設業界や自動車などのモビリティー、電力エネルギー産業からのコンソーシアムへの参加を促し、脱炭素社会の実現に向けた産業連携についても探って参ります。
■會澤高圧コンクリートについて
Innovate・Challenge・Trustの理念のもと、コンクリートマテリアルと先端テクノロジーを掛け算して新たな企業価値の創造に取り組む総合コンクリートメーカー。バクテリアの代謝機能を活?してクラック(ひび割れ)を?ら修復する??治癒コンクリート(Basilisk)や特殊材料を使ったコンクリート3Dプリンターといった新機軸をマサチューセッツ工科大学(MIT)やデルフト?科?学(TU Delft)等との産学協?をテコに打ち出し、伝統的な素材産業からスマートマテリアルを基軸とするイノベーション・マーケティング集団へとDXを仕掛けています。2023年3?期の売上?(単体)は213億円。従業員636名。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202404129353-O4-1277Qp61】
(本プレスリリースの問い合わせ先)
■會澤高圧コンクリート株式会社
広報担当:大橋未来(080-2740-0971)
2024年4月11日
會澤高圧コンクリート株式会社
米MITと會澤高圧コンクリート『ec?コンソーシアム』を設立
「蓄電コンクリート」の社会実装へ共同研究体制
會澤高圧コンクリート(本社苫小牧市、代表取締役社長 會澤 祥弘)とマサチューセッツ工科大学(以下:MIT)は日本時間4月11日、MITが研究開発を進める電子伝導性炭素セメント材料「ec?」(electron-conducting carbon-cement materialの略:いわゆる『蓄電コンクリ―ト』)の社会実装に向け、共同研究コンソーシアムを設立することで合意しました。
ec?は、MIT土木環境工学部のフランツ・ヨーゼフ・ウルム教授と、アドミール・マシック准教授らの研究チームが開発を進めるセメント系素材の先端テクノロジーで、カーボンブラックという炭素の微粒子をコンクリートに添加することで、コンクリート系素材に自己加熱性や電気を貯める蓄電性を持たせることができます。
当社とMITは、大量生産が可能で経済的なエネルギー貯蔵ソリューションの必要性が急速に高まっている状況を考慮し、ec?の社会実装を加速させるため、日米にまたがるコンソーシアムを設立することで合意しました。
本技術は、(1)住宅をはじめとする産業分野、並びにインフラストラクチャーの自己発熱コンクリートの早期実用化 (2)道路内充電の開発を含む蓄電コンクリートの実用化、を目指しています。本コンソーシアムでは、当社とMITで計5名による共同運営委員会(JSC)を設け、共同開発のマイルストーンの設定や進捗を管理するほか、当社が特別目的会社(SPC)を設立し、開発資金の調達や管理、ライセンスビジネスの設計管理等を行う予定です。
■蓄電コンクリートについて
蓄電コンクリート(ec3コンクリート:electron conducting carbon-cement based)は、カーボンブラックと呼ばれる炭素の微粒子をコンクリートに添加することで、電気をコンクリート内部に蓄える機能を持たせる事ができます。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202404129353-O5-eY6Ako74】
通常コンクリートに配合される水には、水和反応に寄与しないがワーカビリティの確保に必要な水分も含まれています。この余分な水分はコンクリート内部でアルカリ性の水となり、その後蒸発することで、コンクリート内に無数の細孔を形成します。
一方、コンクリートに混ぜ合わされるカーボンブラックは疎水性の性質を持っているため、セメントペーストとして取り込まれずに、余分な水分とともにコンクリート内に固定されます。そして、アルカリ性の水が蒸発することで、カーボンブラック粒子がこれらのセメントペースト内の細孔にワイヤー状の構造を形成します。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202404129353-O7-55824UaH】
このワイヤー状のカーボンブラックは幾何学的な構造をしており、網の目のように繋がり合うことで、コンクリート内で非常に大きな表面積を形成します。
そして、このコンクリートは電解質溶液に浸漬されると、セメントペースト内の細孔にも電解質溶液が満たされ、カーボンブラック上に電子が集まり蓄積します。
これらの材料で作られた蓄電コンクリートによる2つの電極が絶縁体で分離され、それぞれの電極に多くの電子が蓄積することで、非常に強力なスーパーキャパシタ(電気二重層コンデンサ)を形成することがMITの研究によって発見されました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202404129353-O6-za9cgSLo】
一般の電池は中に含まれる化学物質が起こす化学反応によって化学エネルギーを電気エネルギーに変換して貯蔵しますが、この化学反応によって長時間使用すると蓄電性が低下してしまうことがデメリットでした。しかし、蓄電コンクリートはそのような化学反応を必要とせず、電極間を電子が移動するだけであるため、長期的な活用も期待することが出来ます。
この長期的な活用が可能という特徴から、建物やインフラに使用しても定期的なメンテナンスを不要にすることが期待できるため、生活に必要な電気を太陽光や風力由来で貯蔵し、必要に応じて使用することが出来ることから、再エネとしての電力を効率的に利用する新たな脱炭素社会の実現に向けた解決策として期待することができます。
また、MITの研究者らは、戸建て住宅のコンクリート基礎に用いることで、コストをほとんど変えずに丸1日分の電気エネルギーを蓄えることが出来ると試算しており、日本国内でも広がる太陽光発電などによる再エネ由来のエネルギーを使用し、自宅で活用できるモデルを実現することが出来れば、送電線を必要としないエネルギーシステムを実現させることが可能となります。
■脱炭素を軸に産業連携を目指す
当社は、本コンソーシアムを通じて、ec?技術の社会実装を加速させて参りますが、自己加熱コンクリートや蓄電コンクリートの普及によって、セメント・コンクリート産業セクターの脱炭素化に貢献することを狙っています。当社が主催するaNET ZERO Initiativeなどを通じて全国に本技術のサプライチェーンを築くほか、住宅・建設業界や自動車などのモビリティー、電力エネルギー産業からのコンソーシアムへの参加を促し、脱炭素社会の実現に向けた産業連携についても探って参ります。
■會澤高圧コンクリートについて
Innovate・Challenge・Trustの理念のもと、コンクリートマテリアルと先端テクノロジーを掛け算して新たな企業価値の創造に取り組む総合コンクリートメーカー。バクテリアの代謝機能を活?してクラック(ひび割れ)を?ら修復する??治癒コンクリート(Basilisk)や特殊材料を使ったコンクリート3Dプリンターといった新機軸をマサチューセッツ工科大学(MIT)やデルフト?科?学(TU Delft)等との産学協?をテコに打ち出し、伝統的な素材産業からスマートマテリアルを基軸とするイノベーション・マーケティング集団へとDXを仕掛けています。2023年3?期の売上?(単体)は213億円。従業員636名。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202404129353-O4-1277Qp61】
(本プレスリリースの問い合わせ先)
■會澤高圧コンクリート株式会社
広報担当:大橋未来(080-2740-0971)