電通グループ、購買ファネルにおいてメタバースの活用が最も効果的なファネル/アイデアを明確化
[24/07/11]
提供元:共同通信PRワイヤー
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メタバースは、理解促進(ミドルファネル)で最大効果
株式会社電通グループ(本社:東京都港区、代表執行役 社長 グローバルCEO:五十嵐 博、以下「当社」)と株式会社ambr(本社:東京都文京区、代表取締役:西村 拓也、以下「ambr社」)は、株式会社電通のマーケティングチームを調査主体として生活者意識調査を実施し、購買ファネルにおいてメタバースの活用が最も効果的なファネル/アイデアを明らかにしました。具体的には、13個のメタバース施策のアイデアを作成し、それぞれの受容性や他の施策との比較優位性を検証しました。
購買ファネルの視点から見ると、理解を促すミドルファネル施策(メタバースでの工場体験やミュージアム(魅力度54.6%)、バーチャル展示会(同49.0%))は、商品やサービスを多面的で楽しく理解し、世界観やカルチャーを感じられると評価されています。次に、購入検討や疑似体験を促すボトムファネル施策(メタバースでのバーチャルショールーム(同51.4%)やライフスタイル疑似体験(同50.2%))は、新しいトライアル体験を提供し、その商品やサービスのある暮らしをイメージできると評価される傾向が見られました。
<購買ファネルの各ファネル(フェーズ)におけるアイデアの魅力度評価一覧>
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407093346-O2-24Y9PI66】
※ 本調査は、以下のサンプル割付で行っています。「一般層(500ss)」、「メタバース経験者(300ss)」、「VR機器保有かつメタバース経験者(200ss)」。一般層は、割付条件がなく、メタバース経験者やVR機器保有者も含まれます。
※ 今後の一般層への普及を見据えた調査のため、上記表の%は「一般層(500ss)」における「非常にそう思う」「そう思う」「ややそう思う」の回答の割合で算出しています。
※ 施策イメージの具体化のため、調査用の画像はAIを活用して生成しています。
本調査で得られた主なファインディングスは次のとおりです。
【各ファネルにおける主要なファインディングス】
(1)認知(トップファネル)においてメタバースは、クリエイティビティ×テクノロジーでリアルとデジタルの融合した世界ならではの商品やブランドへの新しい出会い方を設計できる可能性がある。
(2)理解(ミドルファネル)においてメタバースは、文字や写真ベースの情報を超えた、商品・サービスの多角的で深く楽しい理解や、企業・ブランドのパーパスや世界観の体感までできる可能性がある。
(3)購?検討/疑似体験(ボトムファネル)においてメタバースは、その商品やサービスを自分の暮らしに取り込むイメージができる新しい手段となり得るため、カスタマージャーニーに新しく「疑似体験」を組み込むことで、トライアルの新しい形になる可能性がある。
(4)ロイヤル化(リバースファネル)においてメタバースは、新しいサポート体験、新しいファン化の場など、購入後の企業やブランドと顧客との関係性をリッチ化できる可能性がある。
以 上
【調査について】
<調査概要>
・目的:ファネル視点でメタバースアイデアを評価することでメタバースのチャンスと活用/展開のポイントを探る。
・対象エリア:日本全国
・対象者条件:15〜59歳(男女)
・サンプル数:1000ss(うち「一般層(500ss)」、「メタバース経験者(300ss)」、「VR機器保有かつメタバース経験者(200ss)」。一般層は、割付条件がなく、メタバース経験者やVR機器保有者も含む)
・調査手法:インターネット調査
・調査期間:2023年12月20日〜12月25日
・調査機関:株式会社電通マクロミルインサイト
【本調査に関する問い合わせ先】
電通イノベーションイニシアティブ 池田、小田
URL:https://innovation.dentsu.com/
Email:innovation-initiative@dentsu.co.jp
【リリースに関する問い合わせ先】
株式会社電通グループ グループコーポレートコミュニケーションオフィス 小嶋、島津
Email:group-cc@dentsu-group.com
■参考資料:
【各ファインディングスの詳細】(※数字は割付条件のない一般層の数字)
(1)認知(トップファネル):メタバースは、クリエイティビティ×テクノロジーでリアルとデジタルの融合した世界ならではの商品やブランドへの新しい出会い方を設計できる可能性がある。
●メタバース認知施策アイデア『エンタメイベント@メタバース』(魅力43.4%・参加/体験意向38.4%):
『エンタメイベント@メタバース』を『オンラインイベント』よりも「魅力を感じる」と回答した人は41.4%に達しました。また、フリーアンサーでは、「視覚的に大勢の人との一体感が味わえる臨場感が得られそうでワクワク感がある」などの回答が見られ、“盛り上がりや一体感”を作ることで、オンラインイベントとの代替としてのポテンシャルが有望であると考えられます。
●メタバース認知施策アイデア『新商品発表会@メタバース』(魅力41.8%・参加/体験意向35.4%):
「企業や商品サービスなどの情報を理解/イメージしやすそう、多面的に深く理解できそう、楽しく理解できそう」、「企業や商品サービス、ブランドの世界観やカルチャーを体感できそう」といった項目は、『オンラインでの商品発表会』や『新商品発表のPR記事』のスコアを上回る結果に。フリーアンサーでは、「簡潔にまとめてくれているニュースやブログ記事で十分」といった声もあがった一方で、「大きな商品を細部まで見られそう」などの評価がありました。「早く知りたい!」には弱く、「じっくり知りたい!」には強いメディアになり得る可能性となり得、メタバースならではの「情報」が「体験」に昇華される新しい新商品のお披露目の形になり得ると考えられます。
●メタバース認知施策アイデア『商品サービス告知@メタバース』(魅力35.6%・参加/体験意向-):
『インターネット上のバナー広告』や『交通広告』に比べると、それぞれ41.4%、40.2%が魅力を感じると回答しました。フリーアンサーでは、「テレビやネット広告では「2D」として閲覧することになるが、メタバース上では奥行も加わり「3D」で閲覧が可能なため、間違いなく印象に残る。」など没入感のある世界の中で、クリエイティビティの幅も広がり、インタラクティブな体験を作れたりと、新しい認知の形が拡がる可能性があります。
(2)理解(ミドルファネル):メタバースは、文字や写真ベースの情報を超えた、商品・サービスの多角的で深く楽しい理解や、企業・ブランドのパーパスや世界観の体感までできる可能性がある。
●メタバース理解施策アイデア『工場見学@メタバース』(魅力54.6%・参加/体験意向47.8%):
『オンライン工場見学』よりも「魅力を感じる」と回答した人は48.8%、「参加したい/体験したい」43.0%、「理解しやすそう」42.4%とオンラインの体験コンテンツの上位互換として位置づけられる可能性があります。フリーアンサーでは、「立ち入り禁止の場所が見られる」「作り手の意図が伝わりやすそう」「自分のペースでじっくり見られそう」など、メタバースだからこそ叶うような側面にポジティブなコメントが寄せられました。リアルではできない体験を通して作り手の想いやこだわりをより詳細に、わかりやすく伝達できる可能性があります。
●メタバース理解施策アイデア『没入型ブランドムービー@メタバース』(魅力39. 2%・参加/体験意向31.8%):
『企業・商品のブランドサイト』よりも「魅力に感じる」人は42.2%、「理解しやすそう」と感じる人が41.6%という結果でした。『企業・商品のブランドムービー』よりも「魅力に感じる」人は42.2%と既存のブランド施策の新しい可能性となり得ます。フリーアンサーでは、「企業のHPで資料を読んだり動画を見るよりも没入感が強く商品に対する理解を深められる」「実際に説明会などに行くより速く深く理解が深まるのではないか」など、メタバースならではの表現で理解促進がより促されそうといったポジティブなコメントが多数寄せられた結果になりました。言葉で説明しづらい企業やブランドである場合、魅力や世界観を「情報」にとどめず「体験」に昇華することで、自然で深い理解と好感の形成につながることが考えられます。
●メタバース理解施策アイデア『バーチャル展示会@メタバース』(魅力49.0%・参加/体験意向38.6%):
「距離や時間を気にせずに参加/利用できそう」、「出会った企業や商品サービスへ興味を持ちそう」、「企業や商品サービス、ブランドの世界観やカルチャーを体感できそう」といった項目ではリアルでの展示会と同等程度に高く評価されました。また、「環境負荷が減りそう」のスコアもリアルイベントより高く、サステナブル文脈でのアピールにも繋がる可能性があります。フリーアンサーでは、「展示者の情熱や生の現場の雰囲気が伝わりにくい」などの声も寄せられましたが、「興味深いブースを自由に見学し気軽に質問できる」「思い立ったらすぐ参加できそう」などと評価されました。生活者にとってはリアルならではの煩わしさを排除でき、企業には、簡易なオペレーションで参加の間口を広げ、環境負荷の低減もでき、双方にメリットが作れる可能性があることがわかりました。
(3)購?検討/疑似体験(ボトムファネル):メタバースは、その商品やサービスを自分の暮らしに取り込むイメージができる新しい手段となり得るため、カスタマージャーニーに新しく「疑似体験」を組み込むことで、トライアルの新しい形になる可能性がある。
●メタバース購入検討/疑似体験施策アイデア『バーチャルデパート@メタバース』(魅力37.0%・参加/体験意向31.2%):
『リアルショッピング』『インターネットショッピング』と比べてスコアが高い項目はあまり見受けられませんでした。フリーアンサーでは、実際に商品を見てサイズ感や質感を確かめることができないため、失敗や後悔の可能性が高そうという懸念の声も存在しましたが、「見た目に自信が無い人も来店しやすい」「インターネット購入よりもリアルに近い感覚で商品を確かめることもできそう」「仕事都合でゆっくり買い物が難しい方や、介護、育児などで自分の時間を確保するのが難しい方にとっては画期的」など、時間的制限や物理的距離の制限がある人にとって画期的な手段になり得ると評価されました。リアル/オンラインでのショッピングを上回る魅力を作れるかどうかがカギになると考えられます。
●メタバース購入検討/疑似体験施策アイデア『バーチャルショールーム@メタバース』(魅力51.4%・参加/体験意向41.2%):
『企業ホームページ上にある商品紹介』と比べると、参加意向はそれぞれ、44.8%、『商品/サービスカタログ・雑誌』よりも「参加/体験したい人」は45.4%、「買いたい気持ちが高まりそう」は40.8%といった結果でした。フリーアンサーでは、「触感や音、空気感などの重要な要素をメタバースで判断することには抵抗がある」との意見もありましたが、「自宅用の家具などを購入する時は寸法やレイアウトを予めイメージしておいても思い通りに行かないことが多い。このサービスを使えば何度もやり直しができるので、失敗することなく、自分が必要な物を選べそう」や「リアルならではの煩わしさ(リアルの店員からの圧など)がなくなる」と評価される声も多数あがりました。「暮らしに取り入れるイメージ」まで解像度高く想像できることで、“リアルの代替”を超えた、“メタバースならではの付加価値”が感じられる可能性があります。
●メタバース購入検討/疑似体験施策アイデア『メタバース内アバターカスタマイズ』(魅力39.2%・参加/体験意向33.0%):
他の施策を上回るスコアはあまり見られませんでした。フリーアンサーでは、「アバターが必ずしも自分自身とマッチするわけではないので、試着や購入という点ではギャップが生じそう」という意見もあった一方で、「髪色や髪型、コスプレや普段しないファッションなど普段の生活でなかなかチャレンジしづらいことを試すことができる」など、なりたい自分になれるといった評価もありました。メタバース内では、変身欲求を細かく満たし、理想の自分に近づくことができたり、リアルとは異なる非日常にチャレンジできる場としての可能性があります。
●メタバース購入検討/疑似体験施策アイデア『ライフスタイル疑似体験』(魅力50.2%・参加/体験意向44.8%):
『リアル体験教室・リアル体験会』よりも「参加したい/体験したい」と回答した人は42.2%、『クチコミサイト/SNS』よりも「魅力を感じる」と回答した人は44.6%、『インフルエンサー動画』よりも「魅力を感じる」と回答した人は44.6%であり、既存のリアル施策やオンライン施策よりも魅力を感じる人が多いことがわかりました。フリーアンサーでは、「理解系動画で十分」「リアルで体験しないとわからない」といった声もありましたが、「試すのが難しい商品・サービスを暮らしに取り入れるイメージの解像度が上がるため、不安や失敗がなくなりそう」「身体的な制限や物理的制限があっても楽しめそう」「買ってから後悔する割合が減りそう」と評価されました。商品やサービスを自分の暮らしに取り入れるイメージを具体的に持つことができるため、購入検討と購入の間をつなぐ新しいトライアルの形になり得ると考えられます。
(4) ロイヤル化(リバースファネル):メタバースは、新しいサポート体験、新しいファン化の場など、購入後の企業やブランドと顧客との関係性をリッチ化できる可能性がある。
メタバースロイヤル化施策アイデア『ファン向けイベント@メタバース』(魅力34.2%・参加/体験意向26.2%):
『リアルファンイベント』より大きな差があるスコアはありませんでしたが、『Live配信』に比べると「新しい仲間との出会いや交流ができそう」というスコアが高くなりました。フリーアンサーでは、「リアルの会場に向かう楽しみや熱量、生の推しに会える高揚感などはリアルにかなわない」「手間がかかるならライブ配信でいい」という声もありました。しかし、「距離や容姿、同行者などを気にせずに気軽に参加できる」「一体感を感じられ、ライブ配信より濃い体験になりそう」といった期待の声も寄せられました。容姿や年齢、職業など、自分の社会的背景を超えてファン同士が交流できる利点を活かし、イベントと交流の場を融合させた新しいコミュニティを作る可能性があります。
●メタバースロイヤル化施策アイデア『ファンコミュニティ@メタバース』(魅力39.0%・参加/体験意向32.8%):
『ファンコミュニティサイト/SNS』よりも「新しい仲間との出会いや交流ができそう」「非日常体験や没入感など新しい体験ができそう」といった項目が高く評価される傾向にあります。フリーアンサー調査では、「新しいトラブルが発生しそう」「SNSで十分」「リアルの方が面白い」といった意見も見られましたが、「容姿や年齢を超えた公平なコミュニケーションや自己表現ができる」と評価されました。好きなものが同じだからこそ、メタバース内でも一体感を感じる濃い体験を設計できる可能性があります。
●メタバースロイヤル化施策アイデア『カスタマーサポート@メタバース』(魅力45.6%・参加/体験意向―):
『電話やメールでの問い合わせ』よりも「利用したい」と回答した人は45.0%、『チャットボットでの問い合わせ』よりも「利用したい」と回答した人は43.8%に達し、既存のカスタマーサポートの代替になり得る可能性があります。フリーアンサーでは、「メタバースより電話やチャットでの問い合わせのほうが早そう」といった意見もありましたが、「電話やチャットといった文字や音声だけではなく、ジェスチャーなどのノンバーバルコミュニケーションができ便利そう」という声も寄せられました。文字や声だけでは説明しにくいトラブルに対して、メタバース空間で企業やブランドの姿勢も感じられる丁寧なサポートは、好意度を高める機会になります。
<メタバース施策アイデア>
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407093346-O3-f0eljP10】
株式会社電通グループ(本社:東京都港区、代表執行役 社長 グローバルCEO:五十嵐 博、以下「当社」)と株式会社ambr(本社:東京都文京区、代表取締役:西村 拓也、以下「ambr社」)は、株式会社電通のマーケティングチームを調査主体として生活者意識調査を実施し、購買ファネルにおいてメタバースの活用が最も効果的なファネル/アイデアを明らかにしました。具体的には、13個のメタバース施策のアイデアを作成し、それぞれの受容性や他の施策との比較優位性を検証しました。
購買ファネルの視点から見ると、理解を促すミドルファネル施策(メタバースでの工場体験やミュージアム(魅力度54.6%)、バーチャル展示会(同49.0%))は、商品やサービスを多面的で楽しく理解し、世界観やカルチャーを感じられると評価されています。次に、購入検討や疑似体験を促すボトムファネル施策(メタバースでのバーチャルショールーム(同51.4%)やライフスタイル疑似体験(同50.2%))は、新しいトライアル体験を提供し、その商品やサービスのある暮らしをイメージできると評価される傾向が見られました。
<購買ファネルの各ファネル(フェーズ)におけるアイデアの魅力度評価一覧>
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407093346-O2-24Y9PI66】
※ 本調査は、以下のサンプル割付で行っています。「一般層(500ss)」、「メタバース経験者(300ss)」、「VR機器保有かつメタバース経験者(200ss)」。一般層は、割付条件がなく、メタバース経験者やVR機器保有者も含まれます。
※ 今後の一般層への普及を見据えた調査のため、上記表の%は「一般層(500ss)」における「非常にそう思う」「そう思う」「ややそう思う」の回答の割合で算出しています。
※ 施策イメージの具体化のため、調査用の画像はAIを活用して生成しています。
本調査で得られた主なファインディングスは次のとおりです。
【各ファネルにおける主要なファインディングス】
(1)認知(トップファネル)においてメタバースは、クリエイティビティ×テクノロジーでリアルとデジタルの融合した世界ならではの商品やブランドへの新しい出会い方を設計できる可能性がある。
(2)理解(ミドルファネル)においてメタバースは、文字や写真ベースの情報を超えた、商品・サービスの多角的で深く楽しい理解や、企業・ブランドのパーパスや世界観の体感までできる可能性がある。
(3)購?検討/疑似体験(ボトムファネル)においてメタバースは、その商品やサービスを自分の暮らしに取り込むイメージができる新しい手段となり得るため、カスタマージャーニーに新しく「疑似体験」を組み込むことで、トライアルの新しい形になる可能性がある。
(4)ロイヤル化(リバースファネル)においてメタバースは、新しいサポート体験、新しいファン化の場など、購入後の企業やブランドと顧客との関係性をリッチ化できる可能性がある。
以 上
【調査について】
<調査概要>
・目的:ファネル視点でメタバースアイデアを評価することでメタバースのチャンスと活用/展開のポイントを探る。
・対象エリア:日本全国
・対象者条件:15〜59歳(男女)
・サンプル数:1000ss(うち「一般層(500ss)」、「メタバース経験者(300ss)」、「VR機器保有かつメタバース経験者(200ss)」。一般層は、割付条件がなく、メタバース経験者やVR機器保有者も含む)
・調査手法:インターネット調査
・調査期間:2023年12月20日〜12月25日
・調査機関:株式会社電通マクロミルインサイト
【本調査に関する問い合わせ先】
電通イノベーションイニシアティブ 池田、小田
URL:https://innovation.dentsu.com/
Email:innovation-initiative@dentsu.co.jp
【リリースに関する問い合わせ先】
株式会社電通グループ グループコーポレートコミュニケーションオフィス 小嶋、島津
Email:group-cc@dentsu-group.com
■参考資料:
【各ファインディングスの詳細】(※数字は割付条件のない一般層の数字)
(1)認知(トップファネル):メタバースは、クリエイティビティ×テクノロジーでリアルとデジタルの融合した世界ならではの商品やブランドへの新しい出会い方を設計できる可能性がある。
●メタバース認知施策アイデア『エンタメイベント@メタバース』(魅力43.4%・参加/体験意向38.4%):
『エンタメイベント@メタバース』を『オンラインイベント』よりも「魅力を感じる」と回答した人は41.4%に達しました。また、フリーアンサーでは、「視覚的に大勢の人との一体感が味わえる臨場感が得られそうでワクワク感がある」などの回答が見られ、“盛り上がりや一体感”を作ることで、オンラインイベントとの代替としてのポテンシャルが有望であると考えられます。
●メタバース認知施策アイデア『新商品発表会@メタバース』(魅力41.8%・参加/体験意向35.4%):
「企業や商品サービスなどの情報を理解/イメージしやすそう、多面的に深く理解できそう、楽しく理解できそう」、「企業や商品サービス、ブランドの世界観やカルチャーを体感できそう」といった項目は、『オンラインでの商品発表会』や『新商品発表のPR記事』のスコアを上回る結果に。フリーアンサーでは、「簡潔にまとめてくれているニュースやブログ記事で十分」といった声もあがった一方で、「大きな商品を細部まで見られそう」などの評価がありました。「早く知りたい!」には弱く、「じっくり知りたい!」には強いメディアになり得る可能性となり得、メタバースならではの「情報」が「体験」に昇華される新しい新商品のお披露目の形になり得ると考えられます。
●メタバース認知施策アイデア『商品サービス告知@メタバース』(魅力35.6%・参加/体験意向-):
『インターネット上のバナー広告』や『交通広告』に比べると、それぞれ41.4%、40.2%が魅力を感じると回答しました。フリーアンサーでは、「テレビやネット広告では「2D」として閲覧することになるが、メタバース上では奥行も加わり「3D」で閲覧が可能なため、間違いなく印象に残る。」など没入感のある世界の中で、クリエイティビティの幅も広がり、インタラクティブな体験を作れたりと、新しい認知の形が拡がる可能性があります。
(2)理解(ミドルファネル):メタバースは、文字や写真ベースの情報を超えた、商品・サービスの多角的で深く楽しい理解や、企業・ブランドのパーパスや世界観の体感までできる可能性がある。
●メタバース理解施策アイデア『工場見学@メタバース』(魅力54.6%・参加/体験意向47.8%):
『オンライン工場見学』よりも「魅力を感じる」と回答した人は48.8%、「参加したい/体験したい」43.0%、「理解しやすそう」42.4%とオンラインの体験コンテンツの上位互換として位置づけられる可能性があります。フリーアンサーでは、「立ち入り禁止の場所が見られる」「作り手の意図が伝わりやすそう」「自分のペースでじっくり見られそう」など、メタバースだからこそ叶うような側面にポジティブなコメントが寄せられました。リアルではできない体験を通して作り手の想いやこだわりをより詳細に、わかりやすく伝達できる可能性があります。
●メタバース理解施策アイデア『没入型ブランドムービー@メタバース』(魅力39. 2%・参加/体験意向31.8%):
『企業・商品のブランドサイト』よりも「魅力に感じる」人は42.2%、「理解しやすそう」と感じる人が41.6%という結果でした。『企業・商品のブランドムービー』よりも「魅力に感じる」人は42.2%と既存のブランド施策の新しい可能性となり得ます。フリーアンサーでは、「企業のHPで資料を読んだり動画を見るよりも没入感が強く商品に対する理解を深められる」「実際に説明会などに行くより速く深く理解が深まるのではないか」など、メタバースならではの表現で理解促進がより促されそうといったポジティブなコメントが多数寄せられた結果になりました。言葉で説明しづらい企業やブランドである場合、魅力や世界観を「情報」にとどめず「体験」に昇華することで、自然で深い理解と好感の形成につながることが考えられます。
●メタバース理解施策アイデア『バーチャル展示会@メタバース』(魅力49.0%・参加/体験意向38.6%):
「距離や時間を気にせずに参加/利用できそう」、「出会った企業や商品サービスへ興味を持ちそう」、「企業や商品サービス、ブランドの世界観やカルチャーを体感できそう」といった項目ではリアルでの展示会と同等程度に高く評価されました。また、「環境負荷が減りそう」のスコアもリアルイベントより高く、サステナブル文脈でのアピールにも繋がる可能性があります。フリーアンサーでは、「展示者の情熱や生の現場の雰囲気が伝わりにくい」などの声も寄せられましたが、「興味深いブースを自由に見学し気軽に質問できる」「思い立ったらすぐ参加できそう」などと評価されました。生活者にとってはリアルならではの煩わしさを排除でき、企業には、簡易なオペレーションで参加の間口を広げ、環境負荷の低減もでき、双方にメリットが作れる可能性があることがわかりました。
(3)購?検討/疑似体験(ボトムファネル):メタバースは、その商品やサービスを自分の暮らしに取り込むイメージができる新しい手段となり得るため、カスタマージャーニーに新しく「疑似体験」を組み込むことで、トライアルの新しい形になる可能性がある。
●メタバース購入検討/疑似体験施策アイデア『バーチャルデパート@メタバース』(魅力37.0%・参加/体験意向31.2%):
『リアルショッピング』『インターネットショッピング』と比べてスコアが高い項目はあまり見受けられませんでした。フリーアンサーでは、実際に商品を見てサイズ感や質感を確かめることができないため、失敗や後悔の可能性が高そうという懸念の声も存在しましたが、「見た目に自信が無い人も来店しやすい」「インターネット購入よりもリアルに近い感覚で商品を確かめることもできそう」「仕事都合でゆっくり買い物が難しい方や、介護、育児などで自分の時間を確保するのが難しい方にとっては画期的」など、時間的制限や物理的距離の制限がある人にとって画期的な手段になり得ると評価されました。リアル/オンラインでのショッピングを上回る魅力を作れるかどうかがカギになると考えられます。
●メタバース購入検討/疑似体験施策アイデア『バーチャルショールーム@メタバース』(魅力51.4%・参加/体験意向41.2%):
『企業ホームページ上にある商品紹介』と比べると、参加意向はそれぞれ、44.8%、『商品/サービスカタログ・雑誌』よりも「参加/体験したい人」は45.4%、「買いたい気持ちが高まりそう」は40.8%といった結果でした。フリーアンサーでは、「触感や音、空気感などの重要な要素をメタバースで判断することには抵抗がある」との意見もありましたが、「自宅用の家具などを購入する時は寸法やレイアウトを予めイメージしておいても思い通りに行かないことが多い。このサービスを使えば何度もやり直しができるので、失敗することなく、自分が必要な物を選べそう」や「リアルならではの煩わしさ(リアルの店員からの圧など)がなくなる」と評価される声も多数あがりました。「暮らしに取り入れるイメージ」まで解像度高く想像できることで、“リアルの代替”を超えた、“メタバースならではの付加価値”が感じられる可能性があります。
●メタバース購入検討/疑似体験施策アイデア『メタバース内アバターカスタマイズ』(魅力39.2%・参加/体験意向33.0%):
他の施策を上回るスコアはあまり見られませんでした。フリーアンサーでは、「アバターが必ずしも自分自身とマッチするわけではないので、試着や購入という点ではギャップが生じそう」という意見もあった一方で、「髪色や髪型、コスプレや普段しないファッションなど普段の生活でなかなかチャレンジしづらいことを試すことができる」など、なりたい自分になれるといった評価もありました。メタバース内では、変身欲求を細かく満たし、理想の自分に近づくことができたり、リアルとは異なる非日常にチャレンジできる場としての可能性があります。
●メタバース購入検討/疑似体験施策アイデア『ライフスタイル疑似体験』(魅力50.2%・参加/体験意向44.8%):
『リアル体験教室・リアル体験会』よりも「参加したい/体験したい」と回答した人は42.2%、『クチコミサイト/SNS』よりも「魅力を感じる」と回答した人は44.6%、『インフルエンサー動画』よりも「魅力を感じる」と回答した人は44.6%であり、既存のリアル施策やオンライン施策よりも魅力を感じる人が多いことがわかりました。フリーアンサーでは、「理解系動画で十分」「リアルで体験しないとわからない」といった声もありましたが、「試すのが難しい商品・サービスを暮らしに取り入れるイメージの解像度が上がるため、不安や失敗がなくなりそう」「身体的な制限や物理的制限があっても楽しめそう」「買ってから後悔する割合が減りそう」と評価されました。商品やサービスを自分の暮らしに取り入れるイメージを具体的に持つことができるため、購入検討と購入の間をつなぐ新しいトライアルの形になり得ると考えられます。
(4) ロイヤル化(リバースファネル):メタバースは、新しいサポート体験、新しいファン化の場など、購入後の企業やブランドと顧客との関係性をリッチ化できる可能性がある。
メタバースロイヤル化施策アイデア『ファン向けイベント@メタバース』(魅力34.2%・参加/体験意向26.2%):
『リアルファンイベント』より大きな差があるスコアはありませんでしたが、『Live配信』に比べると「新しい仲間との出会いや交流ができそう」というスコアが高くなりました。フリーアンサーでは、「リアルの会場に向かう楽しみや熱量、生の推しに会える高揚感などはリアルにかなわない」「手間がかかるならライブ配信でいい」という声もありました。しかし、「距離や容姿、同行者などを気にせずに気軽に参加できる」「一体感を感じられ、ライブ配信より濃い体験になりそう」といった期待の声も寄せられました。容姿や年齢、職業など、自分の社会的背景を超えてファン同士が交流できる利点を活かし、イベントと交流の場を融合させた新しいコミュニティを作る可能性があります。
●メタバースロイヤル化施策アイデア『ファンコミュニティ@メタバース』(魅力39.0%・参加/体験意向32.8%):
『ファンコミュニティサイト/SNS』よりも「新しい仲間との出会いや交流ができそう」「非日常体験や没入感など新しい体験ができそう」といった項目が高く評価される傾向にあります。フリーアンサー調査では、「新しいトラブルが発生しそう」「SNSで十分」「リアルの方が面白い」といった意見も見られましたが、「容姿や年齢を超えた公平なコミュニケーションや自己表現ができる」と評価されました。好きなものが同じだからこそ、メタバース内でも一体感を感じる濃い体験を設計できる可能性があります。
●メタバースロイヤル化施策アイデア『カスタマーサポート@メタバース』(魅力45.6%・参加/体験意向―):
『電話やメールでの問い合わせ』よりも「利用したい」と回答した人は45.0%、『チャットボットでの問い合わせ』よりも「利用したい」と回答した人は43.8%に達し、既存のカスタマーサポートの代替になり得る可能性があります。フリーアンサーでは、「メタバースより電話やチャットでの問い合わせのほうが早そう」といった意見もありましたが、「電話やチャットといった文字や音声だけではなく、ジェスチャーなどのノンバーバルコミュニケーションができ便利そう」という声も寄せられました。文字や声だけでは説明しにくいトラブルに対して、メタバース空間で企業やブランドの姿勢も感じられる丁寧なサポートは、好意度を高める機会になります。
<メタバース施策アイデア>
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407093346-O3-f0eljP10】