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地球観測衛星データ解析クラウドサービス「Sigma-SAR Cloud Platform Ver. 1.1」2020年8月31日リリース

防災・減災からビジネス活用まで

衛星データ解析関連サービスを提供する合同会社Sigma-SAR研究所(本社:茨城県つくば市、代表社員:北沢 至) は、合成開口レーダー(SAR)のデータ解析ができるクラウドサービス「SSCP:Sigma-SAR Cloud Platform Ver1.1」(以下SSCP)を2020年8月31日月曜日にリリースいたします。9月9日水曜日のリリース記念オンラインイベントにて、SAR衛星データの可能性についての特別講演を行います。




[画像1: https://prtimes.jp/i/62677/2/resize/d62677-2-266420-38.jpg ]


本サービスSSCP:Sigma-SAR Cloud Platformは、地球観測衛星の観測データを解析して、地表の様子や変化を検出する、クラウドサービスです。この度、サポート衛星を拡充し機能を追加したリニューアル版バージョン1.1を発表します。

SSCPは、地球観測衛星データの中でも、昼夜天候を問わず24時間365日観測が可能な先進のセンサー「合成開口レーダー(Synthetic Aperture Radar)」(以下SAR)で観測したデータに特化して、解析コアエンジンSigma-SARによる高精度な解析結果を出力することを特長としています。



「SSCP:Sigma-SAR Cloud Platform」サービス概要



[画像2: https://prtimes.jp/i/62677/2/resize/d62677-2-676948-39.jpg ]


SSCPはサブスクリプションタイプのクラウドサービスです。解析したい衛星データのアップロード、解析パラメータの設定、解析結果の閲覧など、操作は全てお手持ちのブラウザで行うことができます。解析作業が必要な期間・実行回数・ストレージ容量の料金しかかからないので、手軽にご利用いただくことができます。衛星データは別途各衛星データプロバイダーからご購入いただく必要がありますが、データ選択のアドバイスや代理購入もオプションサービスとしてご用意しています。
サブスクリプション料金については、解析実行回数、衛星データ及び解析結果を格納するクラウドストレージの容量、ご利用期間(月間、年間など)によって、各種プランをご用意しています。詳細についてはお問い合わせください。


[表1: https://prtimes.jp/data/corp/62677/table/2_1.jpg ]




なぜSARデータの解析が求められるのか?



[画像3: https://prtimes.jp/i/62677/2/resize/d62677-2-926531-40.jpg ]



太陽光で観測する光学衛星とは異なり、SAR衛星は自ら電波を地表に照射してその反射波(散乱波)で地表の様子を捉えます。例えば、反射波が戻ってくるまでの時間とドップラー周波数から反射点の位置を、反射波の強度から地表面の構造や性質、地表面の粗度などを知ることができます。解析画像は反射波の強度を表すモノクロの濃淡となります。

SARデータの解析結果からは、地震や土砂災害等の防災・減災はもとより、道路や橋梁、建築物などのインフラ監視や、農作物の生育管理など、広い分野でわたしたちの生活を支える有用な情報が得られます。しかし一般的に、SARデータの画像化や解析には高度で特殊な解析ソフトウェアが必要で、さらに解析結果の解釈・分析には高い専門性が要求されるため、SARの利活用には大きなパラダイムシフトが望まれており、画期的なアプリケーションが長らく期待されてきました。

そこで合同会社Sigma-SAR研究所では、地球観測衛星データの中でも扱いが難しいとされるこのSARデータに特化し、簡単な操作のみでデータ解析ができるクラウドサービスを開発しました。管理に手間やコストがかかる重い衛星データもクラウド上で管理され、CPUを消費する解析処理も出力結果管理もすべてクラウド上で行われるので、お手持ちのPCやスマートフォンで手軽にデータ解析・結果閲覧ができます。

SARデータ解析に時間をかける時代は終わりです、それより解析結果の分析に時間をかけてください。



「SSCP:Sigma-SAR Cloud Platform」の優位性



SSCPを使えば、高性能のワークステーションやPCも、高額なSARデータ解析ソフトウェアも、SARデータファイルを管理する大容量ストレージシステムも、すべてが不要です。SSCPから出力される各種SAR画像の分析に集中してリソースを割くことができます。

また、SSCPはサブスクリプションタイプの契約なので、用途に合わせたディスク容量や解析回数を選んで、月単位で使い始めることができます。


[画像4: https://prtimes.jp/i/62677/2/resize/d62677-2-887458-41.jpg ]



1. 直感的でシンプルな操作性とマルチデバイス対応

プリセットを用いた最小限の設定で解析を実行することが可能です。高度な設定などによる解析が必要な場合は、個別に解析依頼をかけることもできます(オプションサービス)。
あらかじめSARデータファイルをSSCPにアップロードしておけば、解析ジョブの設定や解析結果の閲覧は、お手元のスマホやタブレット端末からでも可能です。とても簡単にSAR解析を行うことができます。

2. 豊富なセンサー対応・SARデータの高精度な画像化

各種SARデータの画像化と、それらの高次処理(オルソ変換、勾配補正の実施)を行います。
世界の主要なSAR衛星のデータが解析可能です。

・JERS-1、ALOS、ALOS-2[日本 JAXA]
・ASNARO-2(L1.1から)[日本 NEC]
・RADARSAT、RADARSAT-2[カナダ]
・ERS-1(L1.0及びL1.1から)、Sentinel-1[ESA 欧州宇宙機関]
・TerraSAR-X[ドイツ]
・COSMO-SkyMed[イタリア]

3.3つのタイプの解析手法

【振幅画像生成 - 地表の特徴を捉える】
SARデータの画像化を行います。独自のノイズ除去技術を用い、緻密で高精細な振幅画像を生成します。各種のDEMを用いたオルソ補正で地形図にピッタリ合わせた画像を、また、勾配補正で地形の凸凹に伴う明るさのバラツキを抑えた画像を作成し、土地利用変化の抽出に役立てることが可能です。

【干渉解析 - 地表の動きを可視化】
2時期のSARデータで干渉解析を行い、2時期の間に起こった地表の変動を表す干渉画像を生成します。長期のデータを定期的に干渉解析することで、微細な地殻変動の兆候を知ることができます。

【時系列解析 - 地表の特徴の時系列変化を可視化】
多時期のSARデータで振幅画像生成を行い、同一地域・複数時期の観測データを画像化し位置合わせを施した画像ファイル群を生成します。これにより、時系列で振幅に変化のある場所を見つけることが可能です。


解析事例 - 日本初商用小型SAR衛星「ASNARO-2」



SSCPは国内外の多くのSAR衛星のデータ解析をサポートしています。今回のリニューアルで、日本初の商用小型SAR衛星「ASNARO-2」(NEC/経産省)のデータ解析のサポートを開始します。


[画像5: https://prtimes.jp/i/62677/2/resize/d62677-2-618517-42.jpg ]



【ASNARO-2の解析事例:横浜港周辺の振幅画像】

SSCPの解析メニュー[振幅画像生成]では、SARデータの画像化ができます。
SSCPでは、Sigma-SAR解析コアエンジンの最大の特徴の一つである、レーダーによる観測で避けられない不要波ノイズの除去や勾配補正、そしてオルソ補正を施した上で、SARデータを画像化するため、より緻密で高精細な画像を取得することができます。


[画像6: https://prtimes.jp/i/62677/2/resize/d62677-2-575592-43.jpg ]



上記の解析例では、橋梁や道路などの人工構造物、船影、出荷待機中の車両など、横浜港の特徴を詳細に捉えています。

【ASNARO-2の解析事例:大阪府北部の地震前後の振幅画像・干渉画像】

SSCPの解析メニュー[干渉解析]では、2時期の間に起こった地表面の動きを検出することができます。

レーダによる観測では、地表面に反射して観測衛星に戻ってきた電波の強度以外に位相も計測しています。この位相の差から、2時期の間に起きた地盤の変位情報を得ることができます。地表の変位量に色を割り当ててわかりやすく可視化したものが、干渉画像です。


[画像7: https://prtimes.jp/i/62677/2/resize/d62677-2-927528-44.jpg ]



[画像8: https://prtimes.jp/i/62677/2/resize/d62677-2-986136-45.jpg ]



[画像9: https://prtimes.jp/i/62677/2/resize/d62677-2-482345-46.jpg ]


大阪府北部では2018年6月18日7時58分39秒に震度6弱の大きな地震がありました。 [干渉画像1]は2018年7月31日から8月14日の2時期の干渉解析の結果で、[干渉画像2]は2018年8月14日から8月28日の2時期の干渉解析の結果です。

[干渉画像1]では、気象の乱れや電離層の影響も考えられるものの、6月18日に発生した地震による余効変動が進行している可能性が示されており、さらに2週間が経過した[干渉画像2]ではその変動が沈静傾向を見せている様子が認められます。より長期間の、より多くのデータを解析すれば、分析の精度を高められます。


「SSCP:Sigma-SAR Cloud Platform」 リリース記念オンラインイベント・お問い合わせ先



下記要領で、リリース記念イベント・サービス説明会をオンラインにて開催いたします。
当オンラインイベントでは、メディア取材を受け付けます。事前にご質問等をお送り頂ければ当日のイベントでご回答申し上げます。


[表2: https://prtimes.jp/data/corp/62677/table/2_2.jpg ]



SSCPのご利用申し込み、試用やデモのご依頼、協業のご提案、その他お問い合わせは常時受け付けています。


[表3: https://prtimes.jp/data/corp/62677/table/2_3.jpg ]


[画像10: https://prtimes.jp/i/62677/2/resize/d62677-2-828885-48.jpg ]



SSCP : (C) 2018 Sigma-SAR Insitute, LLC
Sigma-SAR : (C) 2018 Professor Masanobu Shimada & JAXA

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