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日本政府、飢餓に苦しむ26か国に国連WFPを通じて多額の食糧支援

横浜発
日本政府は今月、国連WFPに対し、8,830万米ドルの拠出金を供与しました。拠出金はアフリカ・アジア・中東の26か国において、最も弱い立場にある人々に緊急に必要とされる食糧と栄養を届ける支援活動に充てられます。また、このうち4か国では、人道支援の特別輸送活動にも活用されます。





国連WFP日本事務所代表のスティーブン・アンダーソンは、「飢餓がはびこっている世界各地では、最も貧しく弱い立場にある人々が最も大きなリスクを負っています。この拠出金は、そうした場所において人命を救い人間の安全保障を強化することに対して、日本政府が強い使命感を持ち続けていることのひとつの表れです。このような多大かつ時宜を得た支援をいただき、心より感謝申し上げます。ご支援のおかげで、緊急に対応が必要な、差し迫った食糧需要を満たすと同時に、よりよい明日を築くために栄養面での基礎固めをすることができます」と話しました。

拠出金のうち多くの部分が、シリアや、シリア難民のいる周辺国、およびイエメンなど、紛争の被害を受けた中東の人々の支援に活用されます。このような支援は、地域の平和と安定に寄与するものです。

シリアやその周辺国における支援活動は、国連WFPの活動の中で最大かつ最も困難で複雑なものとなっています。今回の拠出金は、シリアの人々に食糧や食糧引換券を配布する活動に使われます。また、イエメンでは、治安悪化により避難生活を余儀なくされている人や、避難民を受け入れている地域の人々、故郷に帰還した人、女子学童など約600万人に緊急食糧支援を提供する事業に、日本の支援が役立てられます。

長らく紛争が続くアフガニスタンに対しても拠出金の供与がありました。これは、同国の持続的・自立的発展を推進しようとする日本政府の姿勢を反映したものです。拠出金は、災害の被災者、栄養不足の子ども、妊婦、授乳中の母親などの弱者がしっかり栄養を摂れるようにするための活動に用いられます。

さらにアフリカ18か国では、治安悪化や災害に苦しめられている何百万人もの人々を支援する事業に用いられます。この中には、中央アフリカ共和国と南スーダンも含まれています。両国では戦闘が大規模な人道危機に発展してしまい、国連WFPや国際社会は大きな懸念を抱いています。日本は昨年6月に第5回アフリカ開発会議 (TICAD V)を主催したことでも示されるように、アフリカ支援における強いリーダーシップを発揮しており、今回の拠出もその表れです。

また、日本の支援金はスーダン・南スーダン・コンゴ民主共和国・アフガニスタンにおける国連WFPの物資輸送活動にも活用されます。国連WFPはこれらの国々で国連人道支援航空サービス(UNHAS)を運営しています。これは、国連WFPが提供している人道支援者および貨物の航空輸送サービスであり、各人道支援機関が支援活動を行うためには欠かせません。

拠出金の内訳は以下の通りです。

<シリア危機関連>シリア(450万ドル)、レバノン(300万ドル)、ヨルダン(280万ドル)、イラク(200万ドル)、トルコ(190万ドル)、エジプト(70万ドル)

イエメン(1,000万ドル)

アフガニスタン(1,080万ドル)

<アフリカ>マリ(650万ドル)、スーダン(600万ドル)、南スーダン(460万ドル)、エチオピア(420万ドル)、ケニア(420万ドル)、ソマリア(420万ドル)、ニジェール(390万ドル)、コンゴ民主共和国(340万ドル)、ウガンダ(280万ドル)、モーリタニア(240万ドル)、マラウイ(210万ドル)、中央アフリカ共和国(170万ドル)、ギニア(160万ドル)、タンザニア(140万ドル)、ルワンダ(110万ドル)、カメルーン(90万ドル)、マダガスカル(90万ドル)、リベリア(70万ドル)

Photo: (C)WFP/Alex Masciarelli
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