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アストラゼネカ、EGFR T790M変異陽性肺癌患者さんに対する中枢神経系転移関連のタグリッソデータを発表

AURA3試験においてタグリッソは中枢神経系転移患者さんの無増悪生存期間を化学療法と比べて延長 (11.7カ月対5.6カ月)
BLOOM試験からのEGFR変異陽性非小細胞肺癌および軟髄膜転移患者さんにおける
活性のエビデンス

アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、6月6日、上皮成長因子受容体(EGFR)T790M変異陽性局所進行または転移性非小細胞肺癌 (NSCLC)成人患者さんの新たな標準治療になる可能性のあるタグリッソ (オシメルチニブ)が、中枢神経系(CNS)転移へと病勢が進行した患者さんにおいても有効性を示したことを報告しました。米国シカゴで6月2日から6日まで開催中の2017年米国臨床腫瘍学会 (ASCO)年次集会において発表された本データは、血液脳関門を通過するオシメルチニブの可能性を示した過去の臨床および前臨床データと一貫した結果を示すものです。

第III相AURA3試験の更なる解析において、ベースライン脳スキャンで1つ以上の測定可能病変および・ないし測定不能CNS転移病変を有するEGFR T790M変異陽性進行NSCLC患者さんにおいて、オシメルチニブ80mg錠1日1回投与群は、プラチナ製剤ベース2剤併用化学療法群と比較して、無増悪生存期間(PFS)の中央値を有意に延長しました。(11.7カ月 対 5.6 カ月; ハザード比:HR 0.32; 95% 信頼性区間[CI] 0.15, 0.69; p=0.004)。測定可能病変を有する患者さんにおけるCNSに対する客観的奏効率 (ORR)は、オシメルチニブ群では70% (95% CI 51, 85)、化学療法群では31%(95% CI 11, 59)でした(オッズ比 [OR], 5.13; 95% CI 1.44, 20.64; p=0.015)。AURA3試験では、オシメルチニブ群およびプラチナベース2剤併用化学療法群における有害事象プロファイルはこれまでの試験と一致していました。

イタリア・ミラノにあるFondazione IRCCS Istituto Nazionale dei Tumori臨床腫瘍部門胸部腫瘍ユニットのDr. Marina-Chiara Garassinoは次のように述べました。「CNS転移患者さんにおけるオシメルチニブの結果は、AURA3試験の被験者集団全体に関して既に報告された内容と一貫しています。これらのデータは、EGFR T790M変異陽性NSCLC患者さん集団全体と同様、CNS転移を有する病勢進行した患者さんにおいてもオシメルチニブのベネフィットを享受できる可能性があることを示唆しています」。

また、適応外用量であるオシメルチニブの160mg 1日1回経口投与により治療された21例の軟髄膜転移 EGFR T790M 変異陽性NSCLC 患者さんの非選択的コホートに関するBLOOM試験のデータも報告されました。治験医師の評価による奏効率は43%で、ベースラインで神経学的異常所見を認めた10例の患者さんのうち、7例 (70%)が改善を示しました。最も多く認められた有害事象は下痢 (13例)、悪心 (11例)、爪周囲炎 (9例)および発疹 (9例)でした。下痢と悪心のそれぞれ1例 (双方ともグレード3以上)を除き、すべてはグレード1ないし2でした。6例が投薬を一時中断し、4例が有害事象により用量を減量し、4例が有害事象により投薬を中止しました。3例が死亡に至る有害事象を発症しましたが、治験医師により、いずれの死亡例もオシメルチニブとの因果関係の可能性はないと判断されました。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるSean Bohenは次のように述べました。「オシメルチニブの血液脳関門通過の可能性は開発の早期段階において認められており、それらの結果が、AURA3試験のCNS転移患者さんにおける無増悪生存期間およびBLOOM試験の軟髄膜転移患者さんの奏効率の改善に反映されたことは大変喜ばしいことです」。

既存の治療薬は多くの場合効果的に血液脳関門を通過できないため、軟髄膜転移は治癒不能かつ治療が極めて困難な疾患であり、患者さんには限られた治療選択肢しか残されていません。

以上
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非小細胞肺癌(NSCLC)について
肺がんは、男女双方のがん死因の第1位であり、すべてのがんによる死亡の約4分の1を占めています。また、肺がんによる死亡者数は、乳がん、前立腺がんおよび大腸がんによる死亡者合計を上回ります。NSCLC患者さんのうちEGFR変異陽性の患者さんは、欧米で10-15%、アジアでは30-40%を占め、腫瘍細胞の増殖を促進する細胞内シグナル伝達経路を阻害する既存のEGFR-TKIによる治療に非常に高い感受性を示します。しかし、腫瘍はほとんどの場合、薬剤耐性を生じ、その結果、病勢が進行します。既承認のEGFRチロシンキナーゼ阻害剤であるゲフィチニブ、エルロチニブあるいはアファチニブによる治療を受けている患者さんの約半分において、二次変異であるT790Mによりこの薬剤耐性が発生します。

タグリッソについて
タグリッソ(オシメルチニブ)40mg錠および80mg錠1日1回経口投与は、局所進行または転移EGFR T790M変異陽性NSCLCの治療薬として米国、EU、日本、中国を含む50カ国で承認されています。オシメルチニブによる治療は、EGFR T790M変異が腫瘍に存在することが確認されることにより受けることができます。

オシメルチニブは第3世代不可逆的EGFR阻害剤であり、EGFR感受性変異およびEGFR T790M耐性変異の両方を阻害し、CNS転移に対する臨床活性を発揮するよう設計されています。また、オシメルチニブは、術後補助療法、脳転移を有する患者さんおよび脳転移を有さない患者さんを含む転移に対する一次治療、軟髄膜転移、ならびに他の治療薬との併用療法においても現在検討中です。

AURA3試験について
AURA3試験は、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤 (TKI)よる治療中あるいは治療後に病勢が進行した局所進行あるいは転移性のEGFR T790M変異陽性NSCLC患者さん419例を対象とし、オシメルチニブ80mg1日1回投与の有効性および安全性をプラチナ製剤ベース2剤併用化学療法 と比較検討した試験です。本試験は、米国、カナダ、欧州、中国、日本、韓国、台湾およびオーストラリアの施設を含む世界130を超える施設において実施されました。

本試験の主要評価項目はPFSであり、副次的評価項目にはOS(全生存期間)、ORR(客観的奏効率)、DoR(奏効期間)、DCR(病勢コントロール率)、安全性および健康関連クオリティ・オブ・ライフ(HRQoL)の測定値が含まれました。

BLOOM試験について
BLOOM試験は、EGFR-TKIによる前治療中に病勢が進行し、脳脊髄液の細胞診により確認された軟髄膜疾患を有するEGFR変異陽性進行NSCLC患者さんに、オシメルチニブの適応外用量である160mg1日1回を投与し有効性と安全性を検討した試験です。効果は治験担当医によりEGFR T790M非選択群とEGFR T790M変異陽性 (中央判定による)の2つのコホートで評価されました。解析は病勢進行までの6週毎の脳脊髄液 (CSF)の細胞診、脳MRI画像および神経学的検査により行われました。

中枢神経系 (CNS)転移について
脳実質転移 (BM)および軟髄膜転移 (LM)はタイプの異なる、非常に予後の悪い脳転移です。病態は異なりますが、同時に発症することもあり、治療は極めて困難です。BMは進行がんによくある合併症で、原発の腫瘍細胞が血流を通じて浸透し、脳において増殖します。一方LMは希であり、脳や脊髄を取り巻く髄膜に腫瘍細胞が播種することで発現します。

アストラゼネカにおける肺がんについて
アストラゼネカは肺がん患者さんの幅広い治療薬を開発するために画期的なサイエンスを活用します。当社は腫瘍細胞の分子的変異を標的とし、がんに対する免疫反応力を増強することで肺がんを排除することを目的にバイオマーカーを目安とする治療薬を先駆的に開発しています。当社は、現在治療選択肢が限られている肺がんの患者さんのアウトカムを変革することに注力しています。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカはオンコロジー領域において歴史的に深い経験を有しており、急速に拡大しつつある患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある新薬ポートフォリオを保持しています。2014年から2020年までの期間に発売を予定する少なくとも6つの新薬、および低分子・バイオ医薬品の広範な開発パイプラインを有する当社は、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液がんに焦点を当てたNew Oncologyをアストラゼネカの6つの成長基盤のひとつとして進展させることに注力しています。中核となる成長基盤に加え、当社は、Acerta Pharma社を介した血液学領域への投資に象徴されるような、戦略を加速する革新的な提携および投資についても積極的に追求していきます。

アストラゼネカは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの科学的基盤を強化し、個別化医療を推し進める併用療法の開発に挑戦し続けることでがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。また、炎症、感染症およびニューロサイエンスの領域においても、他社との提携を通じて積極的に活動しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については http://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。
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