第3回WOWOWシナリオ大賞受賞作決定!
[10/02/23]
提供元:PRTIMES
提供元:PRTIMES
第3回WOWOWシナリオ大賞の受賞作が決定いたしました。応募総数730編の中から大賞1編、優秀賞2編を選びました。結果は以下の通りです。
<第3回WOWOWシナリオ大賞>
大 賞:「仄かに薫る桜の影で」福島 敏朗(ふくしま としろう)氏
優秀賞:「第2教室」吉田 真童(よしだ しんどう)氏
「誕生日には、薔薇の花を」工藤 裕子(くどう ゆうこ)氏
大賞の福島敏朗氏には賞金500万円、優秀賞の吉田真童氏、工藤裕子氏にはそれぞれ賞金100万円を贈呈いたします。大賞受賞作「仄かに薫る桜の影で」は2010年度内のドラマ化を目指して制作に入る予定です。
【WOWOWシナリオ大賞HP】
http://www.wowow.co.jp/drama/sc/
<第3回WOWOWシナリオ大賞 概況>
応募資格 :プロ・アマ問わず。共同脚本可
告知開始 :2009年3月19日
募集締切り:2009年9月30日
応募総数 :730編
選考委員長:崔 洋一氏(映画監督)
選考委員 :奥寺佐渡子氏(脚本家)
椋樹弘尚氏(プロデューサー)
野村正昭氏(映画評論家)
WOWOW 制作部長・峯崎順朗
<選考委員長・崔洋一氏 選評>
総論的に言えば、レベルアップは間違いない。ただ、傾向と対策という枠組みにとらわれすぎているのか、企画の新鮮味にややかけているのも事実である。つまり、通る通らないは別にして、大胆な、それは例えば映像化が極めて困難かも知れないが、現在そのものの物語としてアクチュアルな企画が産まれて良いということである。『仄かに薫る桜の影で』(福島敏朗)、他人の日記を読むことは、秘密の扉を開くこと。たとえ自分の人生とパラレルであっても、いや、パラレルだからこそ、実人生とのクロスという物語になるのであろう。死者との架空の出会い、それは、日記という過ぎ去った時空を縦横に旅すること。その心情を綴るモノローグは読ませる。『第2教室』(吉田真童)、「お前には、この空、なに色に見える」。ラストの台詞に心が動いた。果たせなかった友情の完結。いや、友情と呼ぶにはあまりにも切ない心情と心情が重なり、離れ、そして永遠の別れ。控えめな語り部である主人公信夫の視線は時にやさしく、時に保身する狡さが反転として普通に生きようと諦観へと繋がる自己嫌悪の吐露は秀逸である。『誕生日には、薔薇の花を』(工藤裕子)。テンポもあり、大昔の悲恋と現在進行形の恋のようなもの、今どきの男と女が軽妙な掛け合いをしながら、一枚の薔薇の絵を二枚の薔薇の絵として、美術界の深部、と言ってもどこまでがリアルなのかは別にしてエンタメとして際立たせた。贋作を巡るコンゲームは人間関係の物語、もしくはサスペンスとミステリーの混在である。本作を基本的にコメディーとして位置付け、それを評価したい。
<大賞受賞作「仄かに薫る桜の影で」あらすじ>
11年前に母を亡くし、引きこもっていた男が、何を思ったか特殊清掃会社で働き始める。そして、ある孤独死をした老女の身元を調べるはめになる。手がかりは残された39冊の日記帳だけ。やがて男は日記の中の少女(老女)に惹かれていくが、少女が妊娠したことを知り愕然とする。男は心の揺さぶられるまま、少女の未来を探しに、老女の故郷へと向かう。「生きるとは?」死臭漂う職場と、受け継がれる命を感じながら、男はその先を追って行く。
<福島 敏朗氏 プロフィール>
1960年生まれ、石川県出身。
金沢美術工芸大学卒業、CMディレクター。
<第3回WOWOWシナリオ大賞>
大 賞:「仄かに薫る桜の影で」福島 敏朗(ふくしま としろう)氏
優秀賞:「第2教室」吉田 真童(よしだ しんどう)氏
「誕生日には、薔薇の花を」工藤 裕子(くどう ゆうこ)氏
大賞の福島敏朗氏には賞金500万円、優秀賞の吉田真童氏、工藤裕子氏にはそれぞれ賞金100万円を贈呈いたします。大賞受賞作「仄かに薫る桜の影で」は2010年度内のドラマ化を目指して制作に入る予定です。
【WOWOWシナリオ大賞HP】
http://www.wowow.co.jp/drama/sc/
<第3回WOWOWシナリオ大賞 概況>
応募資格 :プロ・アマ問わず。共同脚本可
告知開始 :2009年3月19日
募集締切り:2009年9月30日
応募総数 :730編
選考委員長:崔 洋一氏(映画監督)
選考委員 :奥寺佐渡子氏(脚本家)
椋樹弘尚氏(プロデューサー)
野村正昭氏(映画評論家)
WOWOW 制作部長・峯崎順朗
<選考委員長・崔洋一氏 選評>
総論的に言えば、レベルアップは間違いない。ただ、傾向と対策という枠組みにとらわれすぎているのか、企画の新鮮味にややかけているのも事実である。つまり、通る通らないは別にして、大胆な、それは例えば映像化が極めて困難かも知れないが、現在そのものの物語としてアクチュアルな企画が産まれて良いということである。『仄かに薫る桜の影で』(福島敏朗)、他人の日記を読むことは、秘密の扉を開くこと。たとえ自分の人生とパラレルであっても、いや、パラレルだからこそ、実人生とのクロスという物語になるのであろう。死者との架空の出会い、それは、日記という過ぎ去った時空を縦横に旅すること。その心情を綴るモノローグは読ませる。『第2教室』(吉田真童)、「お前には、この空、なに色に見える」。ラストの台詞に心が動いた。果たせなかった友情の完結。いや、友情と呼ぶにはあまりにも切ない心情と心情が重なり、離れ、そして永遠の別れ。控えめな語り部である主人公信夫の視線は時にやさしく、時に保身する狡さが反転として普通に生きようと諦観へと繋がる自己嫌悪の吐露は秀逸である。『誕生日には、薔薇の花を』(工藤裕子)。テンポもあり、大昔の悲恋と現在進行形の恋のようなもの、今どきの男と女が軽妙な掛け合いをしながら、一枚の薔薇の絵を二枚の薔薇の絵として、美術界の深部、と言ってもどこまでがリアルなのかは別にしてエンタメとして際立たせた。贋作を巡るコンゲームは人間関係の物語、もしくはサスペンスとミステリーの混在である。本作を基本的にコメディーとして位置付け、それを評価したい。
<大賞受賞作「仄かに薫る桜の影で」あらすじ>
11年前に母を亡くし、引きこもっていた男が、何を思ったか特殊清掃会社で働き始める。そして、ある孤独死をした老女の身元を調べるはめになる。手がかりは残された39冊の日記帳だけ。やがて男は日記の中の少女(老女)に惹かれていくが、少女が妊娠したことを知り愕然とする。男は心の揺さぶられるまま、少女の未来を探しに、老女の故郷へと向かう。「生きるとは?」死臭漂う職場と、受け継がれる命を感じながら、男はその先を追って行く。
<福島 敏朗氏 プロフィール>
1960年生まれ、石川県出身。
金沢美術工芸大学卒業、CMディレクター。