日本推理作家協会賞、毎日出版文化賞W受賞!古処誠二著『いくさの底』
[18/04/27]
提供元:PRTIMES
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人間倫理の根源を足もとから問う衝撃の戦争ミステリ!
[画像1: https://prtimes.jp/i/7006/4494/resize/d7006-4494-767028-1.jpg ]
2018年4月26日(木)、古処誠二氏の長編小説『いくさの底』が、第71回日本推理作家協会賞の「長編および連作短編集部門」を受賞いたしました。これは、昨年の毎日出版文化賞の受賞につづく、W受賞の快挙となります。本著は、「このミステリーがすごい! 2018年版」国内編をはじめ、昨年末のミステリランキングにも軒並みランクイン、高い文学性と、推理小説としてのエンタメ性とを兼ね備えた超話題作です。
〈日本推理作家協会賞の選考経過の発表より 深水黎一郎選考委員コメント〉
構成、トリック、犯人、どれをとっても完成度が高く、本格ミステリとして成立している。
まるでその場に居合わせたのではないか思うようなリアルさもあり、資料もよく調べて書かれている。その時代のその場所でしか起こりえない設定をミステリに活かしながら、戦争一般の悲惨さも伝えており、戦闘そのものは描かれていないにもかかわらず、一流の戦争文学にもなっている点が高く評価された。
また、「こんな小説が読みたかった!」と、新聞、週刊誌ほかで、書評家からも次々と絶賛のコメントをいただいています。
謎解きの構成が、戦争小説としてのテーマと完璧に結びついている点といい、
抑えた筆致が醸し出す不穏な緊張感といい、ほれぼれするほど完成度の高いミステリである。
――千街晶之(「東京新聞」書評より)
外部との連絡が難しい閉鎖空間の村で、互いを疑うことで生まれる息苦しいまでのサスペンスは圧倒的。意外な犯人にも、衝撃の動機にも驚かされる。
――末國善己(「朝日新聞」書評より)
正統派犯人当て小説。
読者を真相へ導く終盤の展開には圧巻の迫力がある。
――杉江松恋(「週刊新潮」書評より)
戦争小説のスタイルと犯人当て小説の手法が必然性を持って結びついた「戦場ミステリ」の逸品!
――若林踏(「小説現代」書評より)
いちだんと夾雑物を排し、静かに鋭く人間性を掘り下げている。
堂々たる語りの優れた戦争ミステリーだ。
――池上冬樹(「共同通信」配信書評より)
史実を積み上げ、虚飾を排して、徹底して細部のリアリズムを突き詰めていく古処文学の傑作。
大型連休に読書を楽しむ予定の皆様に、ぜひおすすめしたい一冊です。
●こちらもあわせてお読みください!
古処誠二『いくさの底』インタビュー「戦争という大状況より、戦地での小状況にこだわり続ける」(カドブン)
https://kadobun.jp/interview/27/4d078698
■書籍情報
書名 いくさの底
著者名 古処誠二
発売日 2017年8月8日(火)※電子書籍も同日発売
定価 本体1,600円+税
発行 株式会KADOKAWA
体裁 四六判上製
頁数 208頁
初出 「小説すばる」2016年11月号
書籍サイト https://www.kadokawa.co.jp/product/321706000495/
■内容
「そうです。賀川少尉を殺したのはわたしです」――本書はそんな殺人者の告白から始まる。
第二次世界大戦中期、ビルマの山岳地帯に急拵えの警備隊として配属された賀川少尉一隊。
しかし駐屯当日の夜、何者かの手で少尉に迷いのない一刀が振るわれる。私怨か、内紛か――。敵性住民が村に潜りこんでいる可能性はないか。体裁を重んじる軍にあって、少尉の死は徹底して伏され、兵隊と村人の疑心暗鬼は募るばかり。皆目犯人の見当もつかない中、次なる事件が起こり、騒然となる村人たち。調べを進めるうちにあぶり出されてきたのは、幾重にも糊塗された過去と、想像以上に根の深いしがらみだった――。
戦争という所業が引き起こす村の分断と人知れず心に宿した復讐の炎。義侠心と忠誠心の狭間で引き裂かれ人生をねじ曲げられていく人々の数奇な人生を乾いた筆致で描いた本書は、一貫して人間の本質を見つめ、戦争を描き続けてきた著者だからこそ到達しえた戦争小説の極北。
善悪の彼岸を跳び越えた殺人者の告白が読む者の心を摑んで離さない、衝撃の戦争ミステリ!
■著者プロフィール
[画像2: https://prtimes.jp/i/7006/4494/resize/d7006-4494-966472-0.jpg ]
1970年、福岡県生まれ。高校卒業後、様々な職業を経て、航空自衛隊入隊。2000年4月『UNKNOWN』で第14回メフィスト賞を受賞、小説家デビュー。03年『ルール』、04年『接近』で山本周五郎賞候補。05年『七月七日』、06年『遮断』、08年『敵影』で第138回直木三十五賞候補。10年『線』をはじめとする執筆活動に対して「わたくし、つまりNobody賞」を授けられる。ストイックで寡黙な語り口のなかに、人間の業をまざまざと描き出し、新世代の戦争文学を担う。2017年、本作『いくさの底』で第71回毎日出版文化賞〈文学・芸術部門〉を受賞。その他の近著に『中尉』(角川文庫7月刊)。
[画像1: https://prtimes.jp/i/7006/4494/resize/d7006-4494-767028-1.jpg ]
2018年4月26日(木)、古処誠二氏の長編小説『いくさの底』が、第71回日本推理作家協会賞の「長編および連作短編集部門」を受賞いたしました。これは、昨年の毎日出版文化賞の受賞につづく、W受賞の快挙となります。本著は、「このミステリーがすごい! 2018年版」国内編をはじめ、昨年末のミステリランキングにも軒並みランクイン、高い文学性と、推理小説としてのエンタメ性とを兼ね備えた超話題作です。
〈日本推理作家協会賞の選考経過の発表より 深水黎一郎選考委員コメント〉
構成、トリック、犯人、どれをとっても完成度が高く、本格ミステリとして成立している。
まるでその場に居合わせたのではないか思うようなリアルさもあり、資料もよく調べて書かれている。その時代のその場所でしか起こりえない設定をミステリに活かしながら、戦争一般の悲惨さも伝えており、戦闘そのものは描かれていないにもかかわらず、一流の戦争文学にもなっている点が高く評価された。
また、「こんな小説が読みたかった!」と、新聞、週刊誌ほかで、書評家からも次々と絶賛のコメントをいただいています。
謎解きの構成が、戦争小説としてのテーマと完璧に結びついている点といい、
抑えた筆致が醸し出す不穏な緊張感といい、ほれぼれするほど完成度の高いミステリである。
――千街晶之(「東京新聞」書評より)
外部との連絡が難しい閉鎖空間の村で、互いを疑うことで生まれる息苦しいまでのサスペンスは圧倒的。意外な犯人にも、衝撃の動機にも驚かされる。
――末國善己(「朝日新聞」書評より)
正統派犯人当て小説。
読者を真相へ導く終盤の展開には圧巻の迫力がある。
――杉江松恋(「週刊新潮」書評より)
戦争小説のスタイルと犯人当て小説の手法が必然性を持って結びついた「戦場ミステリ」の逸品!
――若林踏(「小説現代」書評より)
いちだんと夾雑物を排し、静かに鋭く人間性を掘り下げている。
堂々たる語りの優れた戦争ミステリーだ。
――池上冬樹(「共同通信」配信書評より)
史実を積み上げ、虚飾を排して、徹底して細部のリアリズムを突き詰めていく古処文学の傑作。
大型連休に読書を楽しむ予定の皆様に、ぜひおすすめしたい一冊です。
●こちらもあわせてお読みください!
古処誠二『いくさの底』インタビュー「戦争という大状況より、戦地での小状況にこだわり続ける」(カドブン)
https://kadobun.jp/interview/27/4d078698
■書籍情報
書名 いくさの底
著者名 古処誠二
発売日 2017年8月8日(火)※電子書籍も同日発売
定価 本体1,600円+税
発行 株式会KADOKAWA
体裁 四六判上製
頁数 208頁
初出 「小説すばる」2016年11月号
書籍サイト https://www.kadokawa.co.jp/product/321706000495/
■内容
「そうです。賀川少尉を殺したのはわたしです」――本書はそんな殺人者の告白から始まる。
第二次世界大戦中期、ビルマの山岳地帯に急拵えの警備隊として配属された賀川少尉一隊。
しかし駐屯当日の夜、何者かの手で少尉に迷いのない一刀が振るわれる。私怨か、内紛か――。敵性住民が村に潜りこんでいる可能性はないか。体裁を重んじる軍にあって、少尉の死は徹底して伏され、兵隊と村人の疑心暗鬼は募るばかり。皆目犯人の見当もつかない中、次なる事件が起こり、騒然となる村人たち。調べを進めるうちにあぶり出されてきたのは、幾重にも糊塗された過去と、想像以上に根の深いしがらみだった――。
戦争という所業が引き起こす村の分断と人知れず心に宿した復讐の炎。義侠心と忠誠心の狭間で引き裂かれ人生をねじ曲げられていく人々の数奇な人生を乾いた筆致で描いた本書は、一貫して人間の本質を見つめ、戦争を描き続けてきた著者だからこそ到達しえた戦争小説の極北。
善悪の彼岸を跳び越えた殺人者の告白が読む者の心を摑んで離さない、衝撃の戦争ミステリ!
■著者プロフィール
[画像2: https://prtimes.jp/i/7006/4494/resize/d7006-4494-966472-0.jpg ]
1970年、福岡県生まれ。高校卒業後、様々な職業を経て、航空自衛隊入隊。2000年4月『UNKNOWN』で第14回メフィスト賞を受賞、小説家デビュー。03年『ルール』、04年『接近』で山本周五郎賞候補。05年『七月七日』、06年『遮断』、08年『敵影』で第138回直木三十五賞候補。10年『線』をはじめとする執筆活動に対して「わたくし、つまりNobody賞」を授けられる。ストイックで寡黙な語り口のなかに、人間の業をまざまざと描き出し、新世代の戦争文学を担う。2017年、本作『いくさの底』で第71回毎日出版文化賞〈文学・芸術部門〉を受賞。その他の近著に『中尉』(角川文庫7月刊)。