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世界最小サイズ※1超小型水晶振動子(1.0×0.8mm)を製品化

京セラ株式会社のグループ会社で水晶部品の開発、製造、販売を行う京セラクリスタルデバイス株式会社(社長:木里 重亮、以下京セラクリスタルデバイス)は、世界最小サイズ※1の超小型水晶振動子「CX1008」(1.0×0.8mm)の製品化に成功しました。本年5月からサンプル出荷を開始し、2017年度中に量産を開始する予定です。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/124917/img_124917_1.jpg
「CX1008」(1目盛=0.5mm)
表1: https://www.atpress.ne.jp/releases/124917/table_124917_1.jpg

■開発の背景
水晶振動子は電圧により正確に振動する水晶の特徴を利用し、電子機器が動作するための基準信号や安定した周波数を発振する重要な電子デバイスです。近年のスマートフォンやウェアラブル端末などの小型・高機能化に伴い、水晶振動子にも小型・高機能化が要求されています。しかし、一般的に水晶振動子は小型になるほど直列抵抗などの電気特性が劣化するため、小型化と高性能化を両立する事は難しいとされていました。
このたび当社が培ってきた水晶素子の設計技術と大阪大学 山村和也准教授と共同開発した独自のプロセス技術により、小型化を実現しつつ当社従来品「CX1210」(1.2×1.0mm)と同等の電気特性を有する超小型水晶振動子「CX1008」(1.0×0.8mm)を製品化しました。
当社は今回構築した技術をベースに、車載向け低周波帯振動子、基地局向け高周波帯振動子や高精度発振器などさまざまな製品の開発をさらに加速し、今後発展が期待される第5世代移動通信システムや先進運転支援システム(ADAS)など、IoTが進展する社会を支えてまいります。

■超小型水晶振動子「CX1008」の特長
1.「CX1210」と同等の電気特性を実現した世界最小サイズ※1
1.2×1.0mmから1.0×0.8mmへ小型化した場合、直列抵抗値(CI値)が30%程度高くなるため、水晶振動子を搭載する基板の回路設計の見直しが必要でした。
今回、当社が保有する圧電解析技術により水晶素子の最適設計を行うことで、1.0×0.8の小型化を実現しつつ、「CX1210」と同等の電気特性を実現することができました。これにより、基板の回路変更することなく使用することが可能です。

2.小型高精度水晶素子の製造技術
これまで、水晶素子の小型化が進むと、従来の加工精度では電気特性のばらつきが大きくなる課題がありました。
このたび、当社が大阪大学 山村和也准教授と共同開発した超高精度加工技術(プラズマCVM技術※2)により、周波数のばらつきを低減することに成功しました。この技術はプラズマ中の中性ラジカルと加工物表面の化学反応を利用した加工方法であり、水晶の厚みや表面状態などを精度良く制御することを可能とする技術です。さらに当社の有する高精度半導体プロセス技術により水晶素子において高い外形寸法精度を実現し、直列抵抗値のばらつきの抑制も実現しました。
これらの技術による生産性の高い工程を構築したことにより、超小型水晶振動子においても「CX1210」同様、製品を安定供給することが可能となりました。

※1 2017年2月末現在、京セラクリスタルデバイス調べ
※2 プラズマCVM技術 Chemical Vaporization Machiningの略










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