【11/1は本の日】百科事典から哲学書、ネット情報まで佐藤優流読書法を開陳 『読む力を鍛える』を発売
[21/10/29]
提供元:@Press
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株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、2021年10月5日に『読む力を鍛える――教養はこうやって培う』(佐藤優著・税込814円)を発売しました。「知の怪物」の異名をとる佐藤優氏は、スマートフォン普及の影響による若い世代の知的退行を憂慮しています。本書は、インターネット情報だけでは身に付けることができない知の強化書です。コロナ禍によって歴史が大きく変わろうとしている今、知的基礎体力が「生き残りに役立つ」と確信する著者が、ベストセラーから哲学書まで、その読み方や使い方を解説しています。
画像 : https://newscast.jp/attachments/rK0hC8iCQs3rZYDwZmuX.jpgPHP文庫『読む力を鍛える』表紙
佐藤優が伝えたいこと
著者は本書の冒頭で「知の枠組みを知り、モノの考え方の土台を作って、実社会どう応用していくかを伝えたいと思います」と語ります。そのために必要なのが、読む力。「読む力」は表現力の基本です。「読む力」以上の「聞く力」「話す力」「書く力」を持っている人はいないと断言しています。
佐藤優が「最適」と考える2つの題材
読む力の強化に適している題材として、とくに多くのページを割いて解説しているのが、百科事典の使い方と、哲学者ヘーゲル『精神現象学』の読み解き方です。誰もが読んでわかることを主眼に編纂された百科事典には、著者自身も小学2年生から親しみ、時に苦しみながらも全巻通読したことで、足りない知識に気づくことができました。現在も執筆に欠かせないものです。その知の怪人をもってしても「ヘーゲルは難しい」と言わしめる『精神現象学』も、入門書やサブテキストを挙げながら、佐藤優流の勉強法とともに丁寧に紹介しています。思考の幅を広げるために、哲学書が不可欠だからです。
何かを学ぶときには、まず、型にはまった知を身に付けることです。最初から型破りなことをするのは、ただのでたらめでしかありません。
(本書「第1章 いま求められている知とは何か」より)
11月1日は本の日
11月1日は「想像、創造の力は1冊の本から始まる」というメッセージをこめて、本の日に制定されました。本書『読む力を鍛える』は、知の怪人による知的読書のガイドブックです。情報が氾濫するネット社会で、ものごとを多元的にとらえるための教養の世界へと読者をいざないます。
『読む力を鍛える』について
目次より
▼断片的な知を結びつける体系知
▼村上春樹の小説に描かれた「猿」
▼哲学者の社会への視点をつかむ
▼現実の出来事を見るために古典を読む
▼社会生活の悩みにヘーゲルを生かす ほか
著者プロフィール
佐藤 優(さとう まさる)
作家。元外務省主任分析官。1960年、東京都生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在英日本国大使館、在ロシア連邦日本国大使館に勤務した後、本省国際情報局分析第一課において、主任分析官として対ロシア外交の最前線で活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑で東京地検特捜部に逮捕され、2005年に執行猶予付き有罪判決を受ける。2009年に最高裁で有罪が確定し、外務省を失職。2013年に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。2005年に発表した『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮社)で第59回毎日出版文化賞特別賞受賞。2006年に『自壊する帝国』(新潮社)で第5回新潮ドキュメント賞、第38回大宅壮一ノンフィクション賞、2020年に第68回菊池寛賞受賞。『獄中記』(岩波現代文庫)、『新約聖書(?)(?)』(解説、文春新書)、『十五の夏(上)(下)』(幻冬舎文庫)、『世界のエリートが学んでいる哲学・宗教の授業』(PHP文庫)、『美術は宗教を超えるか』(PHP研究所)など著書多数。
書誌情報
タイトル:読む力を鍛える
サブタイトル:教養はこうやって培う
著者:佐藤 優
判型ほか:文庫判並製/248ページ
税込価格:814円
発売日:2021年10月5日
ISBN:978-4-569-90164-0
発行:株式会社PHP研究所
本書は、『知の操縦法』(平凡社・2016年)を改題し、加筆・再編集したものです。
https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-90164-0