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日経平均は大幅に下落、ソフトバンクグの上昇は辛うじて安心感につながる

ランチタイムコメント
 日経平均は大幅に下落。257.41円安の16362.88円(出来高概算9億2000万株)で前場の取引を終えている。米国同様に、連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀金融政策決定会合の内容を見極めたいとの思惑から、利益確定の売りが先行。為替の円高基調なども嫌気され、日経平均は寄付きを高値にじりじりと下げ幅を広げており、前場半ばには一時16344.34円をつけている。その後は下げ幅を縮める場面もみられたが戻りは鈍く、日中安値圏でのこう着が続いている。

 東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1500を超えており、全体の7割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの下落。セクターでは情報通信のみがプラスとなる半面、鉄鋼が4%超の下落となったほか、証券、鉱業、海運、その他金融、保険、非鉄金属、石油石炭、銀行、電気機器が冴えない。

 日経平均は支持線として意識されていた、一目均衡表の雲上限を割り込んできている。ボリンジャーバンドでは+1σを割り込み、MACDはシグナルとの乖離が縮小してきており、陰転シグナル発生が近づいているなど、急速にシグナルが悪化傾向にある。日銀の金融政策決定会合では、政府が近くまとめる大型経済対策と歩調を合わせる形で追加緩和に踏み切る可能性が期待されている。一方で過度な期待に対する警戒感もくすぶるなか、ポジションを圧縮する流れとみられている。

 任天堂<7974>の下落など「ポケモノミクス」相場が失速するなかで、金融政策決定会合を前にポジション圧縮に向かっていることから、需給懸念も高まりやすいところであろう。円相場が1ドル105円を下回ってきたことも、買い手控え要因につながっているようである。ただ、米スプリントの上昇を好材料視されたソフトバンクグ<9984>は前日の下落部分を吸収しており、辛うじて安心感につながろう。(村瀬智一)

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