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買い一巡後は引き続きこう着感の強い相場展開に

オープニングコメント
 14日の日本株市場は、米株高の流れを受けて、前日の下落部分を吸収してきそうだ。13日の米国市場では、NYダウが372ドル高となった。米通商代表部(USTR)は中国からの輸入品約3000億ドル(約32兆円)相当に対し9月1日から課す予定の10%の関税について、一部の品目への発動を延期すると発表した。発表を受けてハイテクセクターを中心に投資家の買いが膨らんでいる。この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比370円高の20720円。円相場は1ドル106円70銭台と円安に振れて推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップアップからのスタートとなり、日経平均は前日の下落部分を吸収することになりそうだ。先物主導によるインデックス買いにより、昨日指数の重石となっていたソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>の上昇が指数を押し上げる格好になりそうだ。また、米国ではハイテク株主導で上昇しており、半導体関連株等への波及が意識されやすいだろう。

 もっとも、買い一巡後は引き続きこう着感の強い相場展開になりそうである。追加関税の実施が延期される品目には携帯電話やノートパソコン、ゲーム機、靴などが含まれており、クリスマス商戦を意識したとみられている。一先ず米中対立への警戒感が和らぐ格好とはなろうが、楽観視は出来ない状況が続くことになろう。また、足元では大きく調整する局面においては押し目を拾う動きがみられているが、上昇局面においては積極的に上値を買う流れにはなりづらいだろう。

 昨日の日経平均はマドを空けての下落となったが、ギャップダウンとなったものの、全体が売られる流れにはならなかった。市場参加者が限られている中でもあり、積極的に仕掛けてくる流れにもならず、個別物色が主体となっている。また、決算を手掛かりとした物色もみられており、外部環境が不透明な中でも、市場参加者は冷静に対応しているようである。

 そのため、好業績銘柄へ資金を向ける動きから、日替わり的ながらも物色意欲は強そうである。決算はピークが通過しているが、今週は中小型株の決算が多く発表されることもあり、ギャップアップ後は個人主体での中小型株物色に向かわせよう。


<AK>

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