週刊ダイヤモンド今週号より〜日銀ウオッチャーが採点! 異次元緩和1年の通信簿
[14/04/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
日本銀行が異次元緩和策を導入してから1年が経過しました。ダイヤモンド誌では今回、日銀ウオッチャーによる評価と追加緩和予想をまとめています。9人の日銀ウオッチャーに対してアンケートを実施、異次元緩和の効果と副作用について評価してもらったようです。
(1)日本経済の成長への寄与、(2)期待インフレ率の引き上げ、(3)為替の影響、(以上が効果指標)、(4)債券・クレジット市場など市場機能の低下、(5)出口の難易度、(以上が副作用指標)の計5項目で、100点満点でつけてもらった結果、最近の日銀が成果に自信を深めつつあるのとは裏腹に、平均点で47.2点と低い点数にとどまっているようです。この背景は、副作用が極めて大きいとの見方が大勢を占めたからです。日銀ウオッチャーたちは、「日銀は危うい政策に乗り出している」と認識していることがうかがえます。
市場機能の低下に関しては、仮にインフレが2%に達して長期金利が3%になり、金融機関や投資家が保有国債で多額の評価損を抱えるにしても、「その途中で政府・日銀が手助けをしてくれると安易に考えているなら非常に危険な状態」との警鐘も鳴らされているようです。また、出口の難易度に関しては、「18年4月任期の黒田体制下では、出口は来ない」と予想されているようです。
アンケートでは、追加緩和の予想時期や内容、およびトリガーについても尋ねています。結果、最も多かったタイミングは今年の7月となっています。消費増税の影響による景気の落ち込みがその理由として多く指摘されているようです。また、内容については、リスク資産の買い入れ増額も含めて、“機関銃”を束ねるイメージという意見が多いようです。
ただし、「消費増税と円安の影響で、家計部門の実質購買力は前年比で3%以上下落している」という国民生活の現状がある中、これが安倍政権の支持率を徐々に下げることになれば、少なくても政治的な追加緩和の圧力はそれほど強くはならないかもしれないと、ダイヤモンド誌では指摘しています。
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(1)日本経済の成長への寄与、(2)期待インフレ率の引き上げ、(3)為替の影響、(以上が効果指標)、(4)債券・クレジット市場など市場機能の低下、(5)出口の難易度、(以上が副作用指標)の計5項目で、100点満点でつけてもらった結果、最近の日銀が成果に自信を深めつつあるのとは裏腹に、平均点で47.2点と低い点数にとどまっているようです。この背景は、副作用が極めて大きいとの見方が大勢を占めたからです。日銀ウオッチャーたちは、「日銀は危うい政策に乗り出している」と認識していることがうかがえます。
市場機能の低下に関しては、仮にインフレが2%に達して長期金利が3%になり、金融機関や投資家が保有国債で多額の評価損を抱えるにしても、「その途中で政府・日銀が手助けをしてくれると安易に考えているなら非常に危険な状態」との警鐘も鳴らされているようです。また、出口の難易度に関しては、「18年4月任期の黒田体制下では、出口は来ない」と予想されているようです。
アンケートでは、追加緩和の予想時期や内容、およびトリガーについても尋ねています。結果、最も多かったタイミングは今年の7月となっています。消費増税の影響による景気の落ち込みがその理由として多く指摘されているようです。また、内容については、リスク資産の買い入れ増額も含めて、“機関銃”を束ねるイメージという意見が多いようです。
ただし、「消費増税と円安の影響で、家計部門の実質購買力は前年比で3%以上下落している」という国民生活の現状がある中、これが安倍政権の支持率を徐々に下げることになれば、少なくても政治的な追加緩和の圧力はそれほど強くはならないかもしれないと、ダイヤモンド誌では指摘しています。
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