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新興市場見通し:戻りを試す展開か、中小型株に対する物色意欲が再燃

注目トピックス 市況・概況

先週の新興市場は、直近の大幅下落によって短期的な売られ過ぎ感が意識される中で、堅調な展開となった。週初こそ需給懸念が燻り神経質な動きとなったものの、外部環境の改善が支援材料となり個人投資家のマインドも改善。とりわけ、好決算や株式分割が好感されたミクシィ<2121>が売買代金を伴って上値追いとなり、短期資金による物色が活況に。週末にかけては、主力のネット関連などを中心に自律反発狙いの動きが強まった。なお、先週の上昇率は、日経平均が2.6%であったのに対して、マザーズ指数は4.8%、日経ジャスダック平均は0.3%だった。なお、マザーズ市場の売買代金は先週末にかけて連日で1500億円超となるなど、底入れ感が強まった。

個別では、ミクシィが連日で全市場における売買代金トップとなり賑わった。スマホ向けゲーム「モンスターストライク(モンスト)」の好調を背景とした業績拡大期待が高まったほか、三菱UFJが目標株価を12500円へと引き上げたことも支援材料に。また、UNITED<2497>はスマホきせかえコミュニティアプリ「CocoPPa(ココッパ)」の全世界累計ダウンロード数が2500万を突破、サイバーダイン<7779>は7月31日を基準日として1:5の株式分割を実施すると発表したことが材料視され大幅高。その他、PD<4587>やナノキャリア<4571>、タカラバイオ<4974>などバイオ関連も堅調でマザーズ指数を押し上げた。一方、22日にジャスダック市場へ上場した東武住販<3297>は初値こそ公開価格を約12%上回り堅調なスタートとなったものの、その後は買いが続かず下値模索へ。

今週の新興市場は、外部環境の落ち着きや中小型株に対する物色意欲の再燃が支援材料となり、戻りを試す展開となりそうだ。欧米株高や円高一服などを背景に、日経平均が1万4000円を割り込まず反転となったことが心理的な支援材料となる。また、先週はマザーズ市場の売買代金が連日で1500億円を超えるなど、個人投資家のマインドが改善傾向にあることも追い風に。直近で物色の柱となっているミクシィ<2121>の動向に左右される可能性はあるものの、売買代金の底入れによって先高観は強まりやすいとみる。なお、マザーズ指数は3月以降、上値を抑えられている25日線を上放れると、75日線が位置する770ポイント、200日線が位置する815ポイント水準へのリバウンドが意識される可能性もあるだろう。

個別では、先週急騰となったミクシィの動向が注目される。先週は三菱UFJが目標株価を12500円まで引き上げたことが話題となったが、売買代金が連日で全市場トップとなるなど、短期資金を巻き込んだ上値追いが続く公算。また、直近では売買代金が膨らむ銘柄に短期資金が集中する傾向が目立っており、直近で売買代金が急増しているAPLIX<3727>やドリコム<3793>、UNITED<2497>などの賑わいが続くことになりそうだ。

なお、今週は28日からワイヤレスジャパン2014が開催される。スマートデバイスソリューションやM2M、近距離ワイヤレスなどのテーマがフォーカスされており、モバイル通信関連への物色が強まることも想定しておきたい。



<TN>

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