後場に注目すべき3つのポイント〜値の重さよりも底堅さが意識されやすい
[16/10/18]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
18日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・値の重さよりも底堅さが意識されやすい
・ドル・円は103円85銭付近、ドルはもみあい、方向感の乏しい展開
・大東建託、サイゼリヤの目標株価変更
■値の重さよりも底堅さが意識されやすい
日経平均は小幅に続伸。23.88円高の16924.00円(出来高概算7億6000万株)で前場の取引を終えている。米株安のほか、円相場がやや円高に振れていること、原油相場が続落で節目の50ドルを下回っていることも利食いに向かわせる要因となり、日経平均は反落で始まった。その後16844.17円まで下げ幅を拡大させる局面もみられたが、5日線処での底堅さが意識されるなか、上昇に転じている。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1000を超えており、過半数を占めている。規模別指数では大型株指数のみがマイナス。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、日東電<6988>が堅調。半面、ソフトバンクグ<9984>、KDDI<9433>が重しになっている。セクターでは不動産、水産農林、パルプ紙、建設がしっかり。半面、鉱業、ゴム製品、倉庫運輸、保険、陸運、海運が冴えない。
日経平均は底堅い値動きをみせている。足元のボックスレンジ内であり、ソフトバンクグのほかメガバンク3行や自動車株が弱含みとなり、方向感は掴みづらいものの中小型株がしっかり。指数インパクトの大きいファーストリテが下支えにもなっており、売り込みづらい状況であろう。
また、円相場も1ドル103円80銭辺りでの横ばい推移と落ち着いており、後場もこう着とはいえ、上値の重さよりも底堅さが意識されやすい。物色の流れとしては決算など個別の材料のほか、AIやインバウンドなどのテーマ株での循環物色になりそうである。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は103円85銭付近、ドルはもみあい、方向感の乏しい展開
18日午前の東京外為市場では、ドル・円はもみあい。日経平均株価の切り返しで目先の株安への警戒は後退しているが、材料難で積極的なドル買いは手控えられているようだ。
ドル・円は、前日海外市場で103円台に押し下げられた流れを受け、朝方は日経平均の下落を手がかりに一時103円68銭まで下げた。その後は日経平均の切り返しで104円を目指す展開となっている。
ただ、足元では5日移動平均線(103円95銭)付近がレジスタンスラインとして意識されているもよう。日経平均はプラス圏を維持しているが伸び悩んでおり、ドル・円は方向感の乏しい値動きとなっている。
ランチタイムの日経平均先物はプラス圏推移のため株安への警戒感は低下しているものの、ドル買い材料が乏しく、積極的な買いは手控えられている。この水準を上抜けるには材料が不足しているようだ。
ここまでのドル・円の取引レンジは103円68銭から103円93銭、ユーロ・円は114円18銭から114円46銭、ユーロ・ドルは1.0996ドルから1.1026ドルで推移した。
12時20分時点のドル・円は103円85銭、ユーロ・円は114円43銭、ポンド・円は127円00銭、豪ドル・円は79円61銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・大東建託<1878>、サイゼリヤ<7581>の目標株価変更
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、2位は日東電<6988>、2銘柄で日経平均を約29円押し上げ
・日本M&Aセンター<2127>やストライク<6196>などM&A関連の銘柄に物色
・ランシステム<3326>、、フライトHD<3753>、メタップス<6172>など7社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・麻生財務相
「急激なアップダウンは最も避けなければならない」
「為替市場での過度な変動や無秩序な動きは悪影響」
・豪準備銀(10月4日開催分議事要旨)
「豪ドル高は経済の均衡を複雑化する可能性がある」
「金利据え置きはインフレや成長目標と一致」
「住宅市場と労働市場にかなりの不確実性がある」
☆後場の注目スケジュール☆
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