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カイオム Research Memo(7):通期業績は売上高254百万円、営業損失1,412百万円の見通し

注目トピックス 日本株
■今後の見通し

(1) 2015年12月期業績見通し

カイオム・バイオサイエンス<4583>の第2四半期までの状況を鑑みて、同社では8月14日付で2015年12月期の業績見通しを修正発表している。売上高が期初計画の636百万円から254百万円、営業損失は1,908百万円から1,412百万円とした。

売上高の下方修正要因は、「抗セマフォリン3A抗体」の今期中の導出(300百万円程度)が困難になったこと、完全ヒトADLib(R)システムの検証契約についても条件交渉に時間を要しており、契約締結が遅延していることなどが挙げられる。

一方、営業損失は減少する格好だが、これは新研究所の開設が中止されたことに伴う設備投資や諸経費の減少に加えて、直近の経営環境を踏まえて今期に予定していた米国での事業拠点開設の延期を決定したこと、「研究領域の集中と選択」による研究テーマの見直しと販管費の圧縮を進めることなどが要因となっている。また、今回の業績修正を受けて、経営責任を明確化するために、役員報酬の減額(2015年9月−12月、代表取締役が月額40%、常勤取締役が同20%、常勤監査役が同10%)を併せて発表している。

(2) 2016年12月期の見通しについて

なお、2015年12月期の業績修正と同時に、2016年12月期に黒字化を見込んでいた中期経営計画についても修正する方向であることを発表している。中期経営計画では2016年12月期に完全ヒトADLib(R)システムの技術導出が進捗することを前提に、売上高で3,452百万円、営業利益で651百万円を計画していたが、前述したように検証契約獲得の進捗状況が遅延していることから、技術導出時期については先送りになる見通しだ。完全ヒトADLib(R)システムの技術導出により2,000百万円以上の売上高を見込んでいたため、黒字化の時期も先送りされることとなる。2016年12月期の業績予想は2016年2月に発表する予定となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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