サイバリンクス Research Memo(1):シェアクラウド、流通業界向けに特化したユニークなITベンダー
[19/09/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
サイバーリンクス<3683>の主力事業は、ITクラウド事業とモバイルネットワーク事業の2つ。ITクラウド事業は、主に流通業(特に食品関連)向けと官公庁向けに基幹業務システム等のクラウドサービスを提供している。同社が提供するクラウドサービスは、共同利用する「シェアクラウド」であり、高機能・高品質でありながら低価格を実現している点が同社の特色であり強みとなっている。モバイルネットワーク事業は、NTTドコモ<9437>の2次代理店としてドコモショップの運営を行っている。
1. 2019年12月期第2四半期(実績):主力サービスの拡大により34.6%の営業増益
2019年12月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比19.4%増の5,536百万円、営業利益が同34.6%増の283百万円、経常利益が同33.2%増の289百万円、四半期純利益が同32.8%増の178百万円となり、期初予想(営業利益218百万円)を上回った。償却前経常利益は600百万円(同27.2%増)となった。ITクラウド事業では、流通クラウド分野で主力の@rms等の提供が拡大、官公庁クラウド分野でも防災行政無線デジタル化等の工事案件が増加し、増収増益となった。またモバイルネットワーク事業では、販売単価が上昇した一方で販売台数が減少し売上はほぼ横ばいとなったが、店頭手数料の見直し等により利益率が向上し、増益を維持した。
2. 2019年12月期通期(予想):営業利益は前期比19.9%増を予想
2019年12月期通期の業績は、売上高で前期比6.9%増の10,354百万円、営業利益で同19.9%増の605百万円、経常利益で同18.7%増の610百万円、当期純利益で同14.2%増の366百万円と予想されている。2019年12月期上期の実績は期初予想以上であったが、2019年12月期下期のモバイルネットワーク事業の見通しが不透明であることから2019年12月期通期予想は期初予想と変わっていない。
3. 中期経営計画:売上は堅調ながら、利益拡大の時期はずれ込みも
中期経営計画を発表しており、当初目標では最終年度の2020年12月期に売上高10,750百万円、経常利益1,100百万円、償却前経常利益1,460百万円、ROE15.0%以上を目指すとしていた。売上、定常売上はおおむね堅調に推移しているものの、開発規模拡大による償却負担の増加・後ずれにより、利益は拡大時期にずれが生じる可能性が出てきた。また2018年にリリースされた「和歌山県防災ナビ」は、キラーアプリとなる可能性があり、今後の展開が注目される。
■Key Points
・シェアクラウド、流通業界向けに特化したユニークなITベンダー
・2019年12月期通期業績は、営業利益で前期比19.9%増を予想
・中期経営計画目標は2020年12月期に経常利益11億円、ROE15.0%以上
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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サイバーリンクス<3683>の主力事業は、ITクラウド事業とモバイルネットワーク事業の2つ。ITクラウド事業は、主に流通業(特に食品関連)向けと官公庁向けに基幹業務システム等のクラウドサービスを提供している。同社が提供するクラウドサービスは、共同利用する「シェアクラウド」であり、高機能・高品質でありながら低価格を実現している点が同社の特色であり強みとなっている。モバイルネットワーク事業は、NTTドコモ<9437>の2次代理店としてドコモショップの運営を行っている。
1. 2019年12月期第2四半期(実績):主力サービスの拡大により34.6%の営業増益
2019年12月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比19.4%増の5,536百万円、営業利益が同34.6%増の283百万円、経常利益が同33.2%増の289百万円、四半期純利益が同32.8%増の178百万円となり、期初予想(営業利益218百万円)を上回った。償却前経常利益は600百万円(同27.2%増)となった。ITクラウド事業では、流通クラウド分野で主力の@rms等の提供が拡大、官公庁クラウド分野でも防災行政無線デジタル化等の工事案件が増加し、増収増益となった。またモバイルネットワーク事業では、販売単価が上昇した一方で販売台数が減少し売上はほぼ横ばいとなったが、店頭手数料の見直し等により利益率が向上し、増益を維持した。
2. 2019年12月期通期(予想):営業利益は前期比19.9%増を予想
2019年12月期通期の業績は、売上高で前期比6.9%増の10,354百万円、営業利益で同19.9%増の605百万円、経常利益で同18.7%増の610百万円、当期純利益で同14.2%増の366百万円と予想されている。2019年12月期上期の実績は期初予想以上であったが、2019年12月期下期のモバイルネットワーク事業の見通しが不透明であることから2019年12月期通期予想は期初予想と変わっていない。
3. 中期経営計画:売上は堅調ながら、利益拡大の時期はずれ込みも
中期経営計画を発表しており、当初目標では最終年度の2020年12月期に売上高10,750百万円、経常利益1,100百万円、償却前経常利益1,460百万円、ROE15.0%以上を目指すとしていた。売上、定常売上はおおむね堅調に推移しているものの、開発規模拡大による償却負担の増加・後ずれにより、利益は拡大時期にずれが生じる可能性が出てきた。また2018年にリリースされた「和歌山県防災ナビ」は、キラーアプリとなる可能性があり、今後の展開が注目される。
■Key Points
・シェアクラウド、流通業界向けに特化したユニークなITベンダー
・2019年12月期通期業績は、営業利益で前期比19.9%増を予想
・中期経営計画目標は2020年12月期に経常利益11億円、ROE15.0%以上
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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