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サーラ Research Memo(4):地域密着事業モデルと専門特化事業モデルを展開。各事業で高いシェアを獲得(2)

注目トピックス 日本株
*13:04JST サーラ Research Memo(4):地域密着事業モデルと専門特化事業モデルを展開。各事業で高いシェアを獲得(2)
■サーラコーポレーション<2734>の事業概要

5. プロパティ事業
愛知県東部・静岡県西部地域に密着して、不動産、ホスピタリティ(飲食店、ホテル運営)、スポーツ(スポーツクラブ運営)に関する事業を展開している。不動産部門の売上高が約6割を占め、ホスピタリティ部門が約3割、残り約1割がスポーツ部門である。不動産部門では、グループの顧客基盤やネットワークを最大限に生かし、顧客ニーズに沿った総合的かつ最適なソリューションの提案を行っている。

コロナ禍で損失計上した時期もあったが、2023年11月期以降は、利益が回復し、直近では営業利益率で5.0%(2024年11月期)に達する。2024年11月期は、売上高で前期比62.5%増の8,131百万円、営業利益で同1.5%減の405百万円となった。不動産部門において2024年4月に竣工した分譲マンションの引渡しを開始したことに加え、ホスピタリティ部門が堅調に推移したため、大幅な増収となった。利益面は、分譲マンション販売による収益があったものの、不動産仲介及び賃貸物件からの手数料収入が低調に推移したことから、営業利益は微減となった。

6. カーライフサポート事業
フォルクスワーゲン、アウディの輸入自動車の正規販売店として、愛知・静岡・東京に13店舗を展開する(法人として販売台数全国トップレベル)。新車及び中古車の販売・サービス部門が一体となった事業運営により、顧客ニーズに対して最適な提案を行うとともに、保険やファイナンス、付帯サービスも展開し、事業収益力の強化を図っている。新車販売1,353台(2024年11月期)に対して中古車販売1,806台(同)であり、中古車の販売台数が上回る。

近年の業績は、売上高が安定成長する傾向にあるが、サプライチェーンの混乱なども影響する。営業利益率0.4%(2024年11月期)と低く収益性向上の余地がある。2024年11月期は、売上高で前期比5.7%減の17,111百万円、営業利益で同221.3%増の64百万円となった。フォルクスワーゲン、アウディともに国内の入荷台数減少の影響により新車販売台数が減少した。また、新車販売が低調に推移したことに伴い、下取り車が減少したため中古車販売台数も減少した。経費の抑制に努め販売費及び一般管理費が減少したことから、営業利益は増加した。

7. アニマルヘルスケア事業
本州各地域及び北海道に事業所を展開し、全国規模のサービスネットワークを構築して動物用医薬品等の卸売販売を行う。畜産部門売上構成が50%強、ペット部門(動物病院向け)が50%弱であり、業界内ではペット部門に強みがある。業界2位クラスのシェアではあるが、物流・サプライチェーンの強化、営業力の強化などを通じて2030年に業界1位を目指している。

近年の業績は売上高が安定的に推移している。卸売事業の特性上、収益性の向上には上限があり、薬品の仕入価格の影響も受けやすい。2024年11月期は、売上高で前期比1.6%増の25,523百万円、営業利益で同55.9%減の138百万円となった。畜産部門は飼料価格の高止まりの影響から動物用医薬品等の受注は低調に推移したが、ペット関連部門において新規顧客との取引拡大が寄与し、売上高は増加した。利益面は、動物用医薬品等の仕入価格が上昇したことに伴い、価格転嫁のタイムラグが発生したこと及び物流拠点の集約化等の構造改革費用が先行したため営業減益となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



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