24日の中国本土市場概況:上海は3週間ぶり安値、景気の先行き不透明感が残るとの見方
[14/04/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
24日の中国本土市場は下落。上海総合指数は前日比10.35ポイント安(-0.50%)の2057.03と続落した。深セン成分指数は同15.28ポイント安(-0.21%)の7419.44と反落。
上海総合指数は総じて軟調に推移し、終値で今月3日以来、3週間ぶりの安値を付けた。前日発表の中国景況感指数を受けて、景気の先行き不透明感が残るとの見方が慎重ムードを誘った。また、新規株式公開(IPO)の再開が近いとの見方から需給懸念も根強い。ただ、中国政府が景気の下支えに向けて小規模ながらも対策を継続していることは一定の下支え要因になったもよう。指数は2050台では下げ渋り、中盤にはプラス圏に切り返す場面もあった。
中国国務院(内閣に相当)は23日の常務会議で、鉄道、港湾、通信、クリーンエネルギーなどインフラ施設の建設・運営において、民間資本を広く受け入れる方針を確認した。まずは80件のプロジェクトをモデルケースとして先行実施する。国務院では今回の決定について、構造改革の推進と経済の安定成長を確保する上で重要な措置だと指摘している。
前日発表されたHSBCの4月製造業購買担当者景気指数(PMI)は速報値で48.3と6カ月ぶりに上昇に転じたものの、好不況の節目となる50を引き続き下回り、景気の下振れ圧力が残ることが示唆された。政府高官は、一時的な景気変動に対応した大規模な刺激策は実施しないと再三公言しているが、今回国務院が発表したような「小型の刺激策」は継続されるとの見方が強い。
セクター別では、大株主による株式買い増しが伝わった不動産大手の金地集団(600383/CH)がストップ高水準まで上昇。また、平安銀行(000001/CH)の堅調な決算が支援材料を受け、銀行株の一角も値を上げた。このほか、IPO再開で収益が拡大するとの思惑から証券株にも物色の矛先が向かった。
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