IANAにおけるIPv4アドレス在庫枯渇、およびJPNICの今後のアドレス分配について
[11/02/04]
提供元:共同通信PRワイヤー
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2011年2月4日
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
IANAにおけるIPv4アドレス在庫枯渇、およびJPNICの今後のアドレス分配について
日本時間2011年2月3日深夜、IANA(Internet Assigned Numbers Authority)(*1)によって「/8ブロックの残りが5個となった際、それらは世界に五つある各RIRに一つずつ分配される」というポリシーが適用され、IANAの中央在庫は枯渇いたしました。
これは、先だって、アジア太平洋地域の地域インターネットレジストリ(RIR; Regional Internet Registry)(*2)であるAPNICに対し、IANAから二つの/8ブロック(/8ブロック一つは約1,678万アドレス)が割り振られ、IANAの持つ/8ブロックが残り五つになったことを受けてのものです(*3)。
日本時間2011年2月3日(木)午後11時30分 (現地時間2月3日(木)午前9時30分)に米国・マイアミにて、NRO(*4)、ICANN(*5)、ISOC(*6)、IAB(*7)の合同で「インターネットの歴史における重大な節目となる」式典とプレス向けカンファレンスが行われ、その場で五つのRIRの代表者に対して、最後のアドレスブロックの割り振り証書が手渡されました。
■IANAから各RIRへ割り振られた最後の/8アドレスブロック
102/8 AfriNIC
103/8 APNIC
104/8 ARIN
179/8 LACNIC
185/8 RIPE NCC
■APNIC/JPNIC地域の在庫枯渇時期について
IANAの中央在庫枯渇後も、IANA配下の各RIRは自らの在庫からIPv4アドレスの分配を継続し、各RIRの在庫枯渇時期は、RIRごとに異なります。
JPNICは現在、独自の在庫は持たずに、APNICの在庫からIPアドレス管理指定事業者(以下、指定事業者)への割り振りを行っているため、APNICの在庫枯渇は、そのままJPNICにおける在庫枯渇となります。このAPNIC/JPNICの在庫枯渇時期は2011年2月現在、IANA在庫枯渇から約3〜6ヶ月後になるとAPNICでは予測しています。
■今後のアドレス分配について
IANAのIPv4アドレス在庫枯渇後、APNIC/JPNIC地域の実質的な枯渇までは、APNIC/JPNICともに、現行のアドレスポリシーに従い、今まで通りの基準で割り振りを継続していきます。
なお、APNIC/JPNICにおいては、IPv4アドレスの在庫が/8サイズで残り1ブロックになった時点が、実質的な「枯渇」です。その後は、その/8ブロックを利用し、「1指定事業者(新規および既存)につき、/22(1,024アドレス)を1ブロック」という、限定された割り振りとなります。これはすなわち、1指定事業者あたり/22 1ブロックの分配しか受けられなくなることを意味しています。
この/22ブロックの割り振りについては、通常の顧客拡張用ではなく、NATやトランスレータなどの機器が、IPv4インターネットへの接続を維持しながら、枯渇後の状況に備えるために必要と想定される分のアドレスとして、APNIC/JPNICにおけるIPv4アドレス在庫枯渇後も、所定の要件を満たすことで、一度に限り割り振りが行われるものです。割り振りを受けるための手続き等については、あらためてご案内いたします。
■関連各位へのお願い
関連各位におかれましては、こうした分配状況になることを事前に十分にご理解いただき、APNIC/JPNICにおけるIPv4アドレス在庫枯渇の前に、ご準備とご対応を進めていただければ幸いです。
JPNICは、今後も皆様との情報共有を図り、また寄せられる申請についても、適切に取り扱ってまいります。
また、JPNICに寄せられる代表的な質問に関してもまとめております(*8)ので、あわせてご覧ください。
(*1) IANA; Internet Assigned Numbers Authority
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ij.html#02-IANA
(*2) RIR; Regional Internet Registry (地域インターネットレジストリ)
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ta.html#14-tiikirejisutori
(*3)【速報】IANAからAPNICへ、二つの/8ブロックが割り振られました
http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2011/20110201-01.html
(*4) NRO; Number Resource Organization
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-kz.html#03-nro
(*5) ICANN; Internet Corporation For Assigned Names and Numbers
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ij.html#02-ICANN
(*6) ISOC; Internet Society
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ij.html#02-ISOC
(*7) IAB; Internet Architecture Board
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ij.html#02-IAB
(*8) よくあるご質問
http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/#qa
■お問い合わせ窓口
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター 広報担当
E-mail: press@nic.ad.jp TEL: 03-5297-2311 (平日10:00〜18:00)
■社団法人日本ネットワークインフォメーションセンターについて
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(略称:JPNIC<ジェーピーニック>、理事長:早稲田大学教授 後藤滋樹、http://www.nic.ad.jp/)は、インターネットの運営に不可欠なIPアドレスの日本国内における登録管理業務を行う機関です。併せて、JPNICは、インターネットに関する教育・普及啓発活動や各種調査研究活動、インターネットの国際的な広がりに対応するための国際的な調整業務を行っています。
JPNICは、任意団体としてインターネットの急速な普及を底辺から支える活動を4年間継続して行ったのち、1997年、科学技術庁(現文部科学省)、文部省(現文部科学省)、通商産業省(現経済産業省)、郵政省(現総務省)の共管による社団法人となりました。
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
IANAにおけるIPv4アドレス在庫枯渇、およびJPNICの今後のアドレス分配について
日本時間2011年2月3日深夜、IANA(Internet Assigned Numbers Authority)(*1)によって「/8ブロックの残りが5個となった際、それらは世界に五つある各RIRに一つずつ分配される」というポリシーが適用され、IANAの中央在庫は枯渇いたしました。
これは、先だって、アジア太平洋地域の地域インターネットレジストリ(RIR; Regional Internet Registry)(*2)であるAPNICに対し、IANAから二つの/8ブロック(/8ブロック一つは約1,678万アドレス)が割り振られ、IANAの持つ/8ブロックが残り五つになったことを受けてのものです(*3)。
日本時間2011年2月3日(木)午後11時30分 (現地時間2月3日(木)午前9時30分)に米国・マイアミにて、NRO(*4)、ICANN(*5)、ISOC(*6)、IAB(*7)の合同で「インターネットの歴史における重大な節目となる」式典とプレス向けカンファレンスが行われ、その場で五つのRIRの代表者に対して、最後のアドレスブロックの割り振り証書が手渡されました。
■IANAから各RIRへ割り振られた最後の/8アドレスブロック
102/8 AfriNIC
103/8 APNIC
104/8 ARIN
179/8 LACNIC
185/8 RIPE NCC
■APNIC/JPNIC地域の在庫枯渇時期について
IANAの中央在庫枯渇後も、IANA配下の各RIRは自らの在庫からIPv4アドレスの分配を継続し、各RIRの在庫枯渇時期は、RIRごとに異なります。
JPNICは現在、独自の在庫は持たずに、APNICの在庫からIPアドレス管理指定事業者(以下、指定事業者)への割り振りを行っているため、APNICの在庫枯渇は、そのままJPNICにおける在庫枯渇となります。このAPNIC/JPNICの在庫枯渇時期は2011年2月現在、IANA在庫枯渇から約3〜6ヶ月後になるとAPNICでは予測しています。
■今後のアドレス分配について
IANAのIPv4アドレス在庫枯渇後、APNIC/JPNIC地域の実質的な枯渇までは、APNIC/JPNICともに、現行のアドレスポリシーに従い、今まで通りの基準で割り振りを継続していきます。
なお、APNIC/JPNICにおいては、IPv4アドレスの在庫が/8サイズで残り1ブロックになった時点が、実質的な「枯渇」です。その後は、その/8ブロックを利用し、「1指定事業者(新規および既存)につき、/22(1,024アドレス)を1ブロック」という、限定された割り振りとなります。これはすなわち、1指定事業者あたり/22 1ブロックの分配しか受けられなくなることを意味しています。
この/22ブロックの割り振りについては、通常の顧客拡張用ではなく、NATやトランスレータなどの機器が、IPv4インターネットへの接続を維持しながら、枯渇後の状況に備えるために必要と想定される分のアドレスとして、APNIC/JPNICにおけるIPv4アドレス在庫枯渇後も、所定の要件を満たすことで、一度に限り割り振りが行われるものです。割り振りを受けるための手続き等については、あらためてご案内いたします。
■関連各位へのお願い
関連各位におかれましては、こうした分配状況になることを事前に十分にご理解いただき、APNIC/JPNICにおけるIPv4アドレス在庫枯渇の前に、ご準備とご対応を進めていただければ幸いです。
JPNICは、今後も皆様との情報共有を図り、また寄せられる申請についても、適切に取り扱ってまいります。
また、JPNICに寄せられる代表的な質問に関してもまとめております(*8)ので、あわせてご覧ください。
(*1) IANA; Internet Assigned Numbers Authority
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ij.html#02-IANA
(*2) RIR; Regional Internet Registry (地域インターネットレジストリ)
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ta.html#14-tiikirejisutori
(*3)【速報】IANAからAPNICへ、二つの/8ブロックが割り振られました
http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2011/20110201-01.html
(*4) NRO; Number Resource Organization
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-kz.html#03-nro
(*5) ICANN; Internet Corporation For Assigned Names and Numbers
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ij.html#02-ICANN
(*6) ISOC; Internet Society
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ij.html#02-ISOC
(*7) IAB; Internet Architecture Board
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ij.html#02-IAB
(*8) よくあるご質問
http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/#qa
■お問い合わせ窓口
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター 広報担当
E-mail: press@nic.ad.jp TEL: 03-5297-2311 (平日10:00〜18:00)
■社団法人日本ネットワークインフォメーションセンターについて
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(略称:JPNIC<ジェーピーニック>、理事長:早稲田大学教授 後藤滋樹、http://www.nic.ad.jp/)は、インターネットの運営に不可欠なIPアドレスの日本国内における登録管理業務を行う機関です。併せて、JPNICは、インターネットに関する教育・普及啓発活動や各種調査研究活動、インターネットの国際的な広がりに対応するための国際的な調整業務を行っています。
JPNICは、任意団体としてインターネットの急速な普及を底辺から支える活動を4年間継続して行ったのち、1997年、科学技術庁(現文部科学省)、文部省(現文部科学省)、通商産業省(現経済産業省)、郵政省(現総務省)の共管による社団法人となりました。